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JIS P 8202:1998 規格概要
この規格 P8202は、シート状ベールパルプ,ラップパルプ,スラブ状ベールパルプ及びユニットベールのロットの絶乾率を測定する方法について規定。
JISP8202 規格全文情報
- 規格番号
- JIS P8202
- 規格名称
- パルプ―ロットの絶乾率の試験方法
- 規格名称英語訳
- Pulps -- Determination of absolute dryness of pulps in lots
- 制定年月日
- 1961年2月1日
- 最新改正日
- 2015年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- ISO 801-1:1994(MOD), ISO 801-2:1994(MOD), ISO 801-3:1994(MOD)
- 国際規格分類
ICS
- 85.040
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 紙・パルプ 2021
- 改訂:履歴
- 1961-02-01 制定日, 1964-03-18 確認日, 1967-04-01 確認日, 1970-05-01 確認日, 1973-06-01 確認日, 1976-03-01 改正日, 1979-03-01 確認日, 1984-03-01 確認日, 1989-06-01 確認日, 1995-03-01 確認日, 1998-11-20 改正日, 2005-04-20 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
- ページ
- JIS P 8202:1998 PDF [18]
P 8202 : 1998
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによってJIS P 8202 : 1976は改正され,この規格に置き換えられる。
今回の改正に当たって,対応国際規格,
ISO 801-1, Pulps−Determination of saleable mass in lots−Part 1 : Pulp baled in sheet form
ISO 801-2, Pulps−Determination of saleable mass in lots−Part 2 : Pulps (such as flash-dried pulps) aled in
slabs
ISO 801-3, Pulps−Determination of saleable mass in lots−Part 3 : Unitized bales
との整合化を行った。
なお,これらの国際規格には,販売質量試験方法が規定されているが,これについては今後JIS化する
予定である。
JIS P 8202には,次に示す附属書がある。
附属書1(規定) シート状ベールパルプからの試料採取方法
附属書2(規定) スラブ状ベールパルプ(フラッシュドライパルプなど)からの試料採取方法
附属書3(規定) ユニットベールからの試料採取方法
(pdf 一覧ページ番号 )
――――― [JIS P 8202 pdf 1] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
P 8202 : 1998
パルプ−ロットの絶乾率の試験方法
Pulps−Determination of absolute dryness of puips in lots
序文 この規格は,1994年に第2版として発行されたISO 801-1, Pulps Determination of saleable mass in lots
−Part 1 : Pulp baled in sheet form, ISO 801-2, Pulps−Determination of saleable mass in lots−Part 2 : Pulps (such
as flash-dried pulps) aled in slabs及びISO 801-3, Pulps−Determination of saleable mass in lots−Part 3 :
Unitized balesを基に,この規格で規定する規定内容のうち対応国際規格と対応する部分(試料採取方法及
び絶乾率測定方法)については技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)であるが,対応国際
規格には規定されていない規定項目(ラップパルプ)及び対応国際規格には規定されていない規定内容(ユ
ニットベール以外の試料採取方法にJIS P 8201を併記)を日本工業規格(日本産業規格)として追加した。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,シート状ベールパルプ,ラップパルプ,スラブ状ベールパルプ及びユニット
ベールのロットの絶乾率を測定する方法について規定する。
備考1. この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 801-1 : 1994, Pulps−Determination of saleable mass in lots−Part 1 : Pulp baled in sheet form
ISO 801-2 : 1994, Pulps−Determination of saleable mass in lots−Part 2 : Pulps (such as flash-dried
pulps) aled in slabs
ISO 801-3 : 1994, Pulps−Determination of saleable mass in lots−Part 3 : Unitized bales
2. この規格の中のJIS又はISO規格の選択箇所は,規格全般にわたりJIS又はISO規格のどち
らか一方を選択する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS P 0001 紙・板紙及びパルプ用語
JIS P 8201 製紙用パルプの試料採取方法
JIS Z 8401 数値の丸め方
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS P 0001及びJIS P 8201によるほか,次による。
a) 絶乾質量 (oven-dry mass) 質量が一定になるまで,パルプを105±2℃で乾燥して得られた質量。
b) 絶乾率 (absolute dryness) パルプの乾燥前の質量に対する絶乾質量の比率。パーセントで表す。
通常,ベールが,46個のスラブ(平板状パルプ)又は
c) スラブ状ベールパルプ (pulp baled in slab)
ワッド(wads : 小塊状パルプ)で構成されているもの。
通常,ベールパルプを8ベールずつ鉄バンドで結束した集合体。
d) ユニットベール (unitized bale, unit)
――――― [JIS P 8202 pdf 2] ―――――
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P 8202 : 1998
4. 原理 この規格の規定に従って,ロットから採取した試料の乾燥前質量及び絶乾質量を測定し,ロッ
トの絶乾率を求める。
5. 装置 装置は,次による。
1以上で,5kg以上がひょう量できる感度0.1gのもの。はかりの計量皿は,載せた試
a) はかり 精度 5 000
料がはみ出さないような大きさをもつもの。
b) 乾燥器 温度を105±2℃に保つことができるもの。空気の循環装置が付いたものを使用することが望
ましい。
6. 試料の採取 試料の採取は,次による。
a) シート状ベールパルプについては,JIS P 8201又は附属書1に規定する方法によってロットからの試
料を採取する。
b) ラップパルプ又はスラブ状ベールパルプ(フラッシュドライパルプなど)については,JIS P 8201又
は附属書2に規定する方法によってロットからの試料を採取する。
c) ユニットベールについては,附属書3に規定する方法によってロットからの試料を採取する。
7. 操作 操作は,次による。
a) ロットから採取した試料のすべてを集める。これらの試料は,水分脱着及び汚染を防ぐため,測定す
るまでJIS P 8201又は附属書1,附属書2及び附属書3に規定する容器に入れて保管する。
1の精度で測定する。
b) 試料を容器から取り出し,直ちに,乾燥前の質量を 5 000
c) 試料を105±2℃の乾燥器に入れ,1時間以上乾燥する。
備考 砕木パルプのフラッシュドライパルプなど,砕けやすく,測定中に散失する可能性のあるもの
を乾燥するときには,パルプの小片が抜け落ちないような細かいワイヤメッシュ製乾燥かごを
用いる。
d) 乾燥器から試料を取り出し,30秒以内に質量を測定する。
e) 再び,同一試料を乾燥器で1時間以上乾燥し,質量を測定する。連続2回の測定値の差が,試料の乾
1以下になるまで,同一操作を繰り返す。
燥前質量の 5 000
8. 計算 ロットの絶乾率は,次の式によって計算する。
M2
X 100
1
ここに, x : ロットの絶乾率 (%)
M1 : 試料の乾燥前質量 (kg)
M2 : 試料の絶乾質量 (kg)
9. 試験結果の表し方 JIS Z 8401に規定する方法によって,小数点以下1けたに丸める。
10. 報告 報告には,必要に応じて次の項目を記録する。
a) 規格名称又は規格番号,及びJIS又はISO規格の区分
――――― [JIS P 8202 pdf 3] ―――――
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P 8202 : 1998
b) 試料の種類及び名称
c) 試料の採取方法,試験年月日及び試験場所
d) 試験回数
e) ロットの絶乾率
f) 試験中に観察された特記事項
g) その他必要とする事項
――――― [JIS P 8202 pdf 4] ―――――
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P 8202 : 1998
附属書1(規定) シート状ベールパルプからの試料採取方法
序文 この附属書は,1994年に第2版として発行されたISO 801-1, Pulps Determination of saleable mass in
lots−Part 1 : Pulp baled in sheet formにおける試料採取方法の部分を翻訳し,作成したものである。
1. 適用範囲 この附属書は,シート状ベールパルプのロットからの試料採取方法について規定する。
2. 原理 ロットの大きさによって定められた数のベールパルプ試料を抜き取り,6個のベールパルプを
一組としてグループに分ける。この附属書の規定に従って,各ベールパルプ試料から5枚のシート試料を
採取する。各シート試料から,三角形の試験片を切り取る。
3. 器具 器具は,次による。
a) 容器 採取した試験片からの水分の脱着を防ぐために保管する容器。少なくとも30枚の試験片を収納
できるもの。
4. 操作 操作は,次による。
4.1 ベールパルプ試料の抜取り ベールパルプ試料のロットからの抜取りは,次による。
a) ベールパルプ試料がロットを代表するように,可能な限りロット全般にわたってランダムに抜き取る。
抜取りに関して受渡当事者間の協定がない場合は,抜き取るロットの対象は,全ロットの半数以下で
あってはならない。
b) ベールパルプ試料は,過乾燥又はぬれたもの(ロットの外側のベールパルプに見られる),包装材料又
はベールパルプが破損しているもの,前回の抜取箇所,ベールの数字が読み取れないか,明細書に記
載がないために特定できないものなどを含まないように抜き取る。パルプが凍結している場合には,
試験片の切取りが可能な程度に溶けるまで抜取りを延期する。
c) 抜取個数は,ロットの大きさに応じて,附属書1表1から求める。ロットの大きさが5 000を超える
ものについては,最小数は5 000を超える数の1%に100を加えた数,最大数は5 000を超える数の1%
に200を加えた数とする。いずれの場合にも試料の総数は,6の倍数が望ましい。
備考 ロットの状態が比較的均一で,試料採取の対象から除外する数(積載状態において最外側のも
のを含まない)が,試料の最小数の10%を超えない場合は,抜取試料個数は,附属書1表1の
最小数でよい。
4.2 シート試料の採取 各ベールパルプ試料からのシート試料の採取は,次による。
a) 各ベールパルプから5枚のシートを手早く採取する。各シートの採取間隔は,ベールパルプ合計厚さ
の 51 ずつとする。ただし,各ベールパルプとも同じ位置からシートを抜き取らないようにする(附
属書1図1参照)。
b) ベールパルプNo.Iでは,最初のシートは,ベールパルプの最上部から1cm下の位置,最終のシート
(5枚目)は,ベールパルプの底部からベールパルプ合計厚さの51だけ上の位置から取り出す。
c) ベールパルプNo.II,III,IV,V,VIでは,各シート試料は,前のベールパルプのシート採取位置より
少し下の位置(実際には,ベールパルプ合計厚さの501)から取り出す。したがって,ベールパルプ
No.VIでは,最初のシートは,ベールパルプの最上部からベールパルプの高さの101だけ下の位置から
――――― [JIS P 8202 pdf 5] ―――――
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JIS P 8202:1998の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 801-1:1994(MOD)
- ISO 801-2:1994(MOD)
- ISO 801-3:1994(MOD)
JIS P 8202:1998の国際規格 ICS 分類一覧
JIS P 8202:1998の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISP0001:1998
- 紙・板紙及びパルプ用語
- JISP8201:1996
- 製紙用パルプの試料採取方法
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方