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Q 14031 : 2000 (ISO 14031 : 1999)
3.2.2.4 ECIの選択 ECIは,局地的,地域的,国家的又は地球規模での環境状態についての情報を供給
する。環境の状態は,時間経過又は特定の出来事で変わる場合がある。ECIは,環境への影響の尺度では
ないが,ECIにおける変化は,環境の状態と組織の活動,製品及びサービスとの関係についての有益な情
報を提供できる。
組織は,そのEPEの中でECIを考慮すべきである。ECIは,組織に次の事項を支援する環境の状況を提
供する。
・ 組織の著しい環境側面の特定及びマネジメント
・ 環境パフォーマンス基準の適切性の評価
・ EPI(MPI及びOPI)の選択
・ 変化を測定する際の基準の確立
・ 環境プログラムの進展に伴う,時間経過による環境の変化の確定
・ 環境状態と組織の活動並びに製品及びサービスとの考えられる関係の調査
・ 活動必要性の決定
ECIの開発及び適用は,個々の事業組織よりも,むしろしばしば局地的,地域的,国家的又は国際的な
行政機関,非政府組織,科学及び研究機関の役割である。しかし,組織の活動と環境の構成要素の状態と
の間に関連を見つけることができる組織は,その能力,関心,必要性に応じ,自らの環境パフォーマンス
を評価するために自らのECIの開発をするとよい。
組織の活動並びに製品及びサービスから直接的に生じる環境状態を特定した組織は,環境状態を変化さ
せるマネジメントの取組み及び操業パフォーマンスに結びつくECI(MPI及びOPI)を選んでもよい。
ECIの例は,A4.4.2に示す。
実践の手引 #4
特定した環境問題を,選択したEPEの関連指標を用いて説明する例
例1.
大気の質が不十分と知られている地区にあるサービス業の組織は,EPEの適切な指標として,車からの
排出物削減の目標に合わせ,大気の質情報を選ぶ。
ECI
・ 車からの排出物に伴う大気汚染物の濃度
OPI
・ 代替燃料の使用による,車の排出物の削減
・ 燃料消費の総量
・ 車の燃料効率
・ 車の整備頻度
・ 環境対応の制御技術をもつ車の台数。
MPI
・ 公共輸送の促進とそれに用いた金額合計
・ 公共輸送の使用による便益に対する従業員教育の時間数
・ 燃料消費削減,車の整備及び燃料効率の向上並びに代替燃料の使用,に対する取組みの効果
例2.
環境情報から水資源が減っていると指摘された地域において,組織は,その情報なしでは選ばなかった
――――― [JIS Q 14031 pdf 11] ―――――
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Q 14031 : 2000 (ISO 14031 : 1999)
であろう,水資源保全に関する環境パフォーマンス指標を選択した。
ECI
・ 地下水の水位
・ 水位回復比率
OPI
・ 1日当たりの水使用量
・ 生産単位当たりの水使用量
MPI
・ 水消費量の削減方法の研究に使った金額合計
3.3 データ及び情報の使用(実施)
3.3.1 概要 図4は,環境パフォーマンスを評価するためにデータ及び情報を使用するステップを示す。
これらのステップは,3.3.23.3.5に示す。
図4 データ及び情報の使用(実施)
3.3.2 データの収集 組織は,選定されたEPE指標の計算の入力に当たって定期的にデータを収集する
ことが望ましい。データは,EPE計画と一致する頻度で,適切なデータ源から体系的に収集することが望
ましい。
データ収集の手順は,データの信頼性を確保することが望ましい。これは,使用可能性,妥当性,科学
的,統計的な正当性と検証可能性などの要素となる。データ収集がEPEでの使用に必要な種類で,かつ,
品質を確保するため,品質管理及び品質保証の業務によって裏付けられることが望ましい。データ収集手
順には,データ及び情報の適切な識別,ファイリング,保管,検索及び処分を含むことが望ましい。
――――― [JIS Q 14031 pdf 12] ―――――
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組織は,自らのデータ又は他の情報源からのデータを使用するとよい。例えば,データは次の事項から
入手することができる。
・ 監視及び測定
・ 面談及び観察
・ 規制に関する報告書
・ 在庫及び生産の記録
・ 財務及び経理の記録
・ 購入記録
・ 環境レビュー,監査又はアセスメントの報告書
・ 環境教育訓練記録
・ 科学的な報告書及び研究結果
・ 政府機関,学術機関及び非政府組織
・ 納入業者及び下請契約者
・ 顧客,消費者及び利害関係者
・ 業界団体
3.3.3 データの分析及び変換 収集されたデータは,分析し,組織の環境パフォーマンスを示すEPEの
指標に変換することが望ましい。結果の偏りを避けるため,収集された適切で信頼できるデータは,すべ
て考慮することが望ましい。
データ分析には,信頼できる情報作成に必要なデータの品質,正当性,妥当性及び網羅性に配慮すると
よい。
組織の環境パフォーマンスを示す情報は,計算,最適な予測,統計的手法及び/又はグラフ化,又は索
引化,集計若しくは重み付けを用いて作成するとよい。
3.3.4 情報の評価 EPI及びECIで表現される分析データからの情報は,組織の環境パフォーマンス基準
と比較することが望ましい。この比較によって,環境パフォーマンスの改善の必要性と問題点が示される
であろう。この比較の結果は,環境パフォーマンス基準が満たされた理由又は満たされなかった理由を理
解するうえで有用である。組織の環境パフォーマンスと比較の結果を記述した情報は,環境パフォーマン
スレベルを改善するか,維持するかの経営層の適切な行動を支援するために,経営層に報告することが望
ましい。
3.3.5 報告及びコミュニケーション
3.3.5.1 一般指針 環境パフォーマンス報告及びコミュニケーションは,組織の環境パフォーマンスを表
す有用な情報を提供する。情報は,必要性とその対象者についての経営層の評価に基づいて,組織の内外
の利害関係者に報告又はコミュニケーションするとよい。
報告及びコミュニケーションの便益には,次の事項が含まれる。
・ 組織の環境パフォーマンス基準達成への支援
・ 組織の環境方針,環境パフォーマンス基準及び関連する達成事項の自覚の向上と対話の増加
・ 環境パフォーマンス改善に対する,組織の約束及び取組みの実証
・ 組織の環境側面への関心及び疑問に応える仕組みの提供
――――― [JIS Q 14031 pdf 13] ―――――
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Q 14031 : 2000 (ISO 14031 : 1999)
3.3.5.2 内部報告及びコミュニケーション 経営層は,適切で必要な環境パフォーマンス情報をタイムリ
ーに組織全体へ確実にコミュニケーションすることが望ましい。これは,組織の従業員,契約者及びその
他の関係者がその責務を果たすのに役立ち,かつ,組織がその環境パフォーマンス基準を達成する一助と
なる。組織は,その環境マネジメントシステムの見直しの中で,この情報を考慮するとよい。
組織の環境パフォーマンスを記述する情報の例には,次の事項が含まれる。
・ 組織の環境パフォーマンスの傾向(例えば,廃棄物の削減)
・ 法律及び規制の遵守状況
・ 組織が同意している他の要求事項への適合状態
・ コスト削減又は他の財務上の結果
・ 環境パフォーマンスを改善する余地又は推奨事項
3.3.5.3 外部への報告及びコミュニケーション 組織は,外部の利害関係者に環境パフォーマンス情報を
提供するための環境報告書類又は声明書を発行することを選択することもあるし,要求されることがある。
EPEは,環境報告書又は外部対象者とのコミュニケーションに必要な情報を提供する。
環境パフォーマンス記述情報を自主的に報告しようとする組織の決定においては,多数の要素が影響を
及ぼす。これらの要素には,操業している地域社会とのコミュニケーション,利害関係者とのビジネス上
の立場及び改善しようとする組織の意向が含まれる。
このコミュニケーションは,組織として確信できる環境パフォーマンスの表現であることが望ましい。
環境パフォーマンスに関する情報は,実質的で意図する対象者の技術知識レベルを考慮した表現とするこ
とが望ましい。組織が外部へのコミュニケーションの実施を選択する際,選ばれる報告の方法及びコミュ
ニケーションの方法は,組織と利害関係者との対話を促進させるものであることが望ましい。
実践の手引 #5
組織が,外部の利害関係者に報告又はコミュニケーションするとき選択し得る情報の例
・ 責任ある環境マネジメントの一環として,EPEへの組織の誓約の声明
・ 組織の活動並びに製品及びサービスの記述
・ 組織の著しい環境側面及び関係するEPE指標の声明
・ 組織の環境パフォーマンス基準についてのパフォーマンスの情報
・ EPEから導かれた行動
・ 組織の包括的な成果に対する環境マネジメント及びEPEの寄与度
3.4 EPEのレビュー及び改善(チェック及び行動) 組織のEPEとその実施結果は,改善の余地を特定
するために定期的にレビューすることが望ましい。このようなレビューは,組織のマネジメントと操業の
パフォーマンスの改善への経営層の行動に寄与することがあり,かつ,環境状態の改善につながることが
ある。
EPEとその結果のレビューステップには,次のことを含めることができる。
・ 費用効果並びに得られた便益
・ 環境パフォーマンス基準達成への進ちょく(捗)度
・ 環境パフォーマンス基準の適切性
・ 選択したEPE指標の適切性
・ データ源,データ収集手段及びデータ品質
――――― [JIS Q 14031 pdf 14] ―――――
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Q 14031 : 2000 (ISO 14031 : 1999)
実践の手引 #6(チェック)
EPEのレビューを助ける質問の例
組織のEPEは,次のようであるか。
・ 組織の環境パフォーマンスの変化を見るのに,適切な情報を提供しているか。
・ 経営層に適切で有用な情報を提供しているか。
・ 計画に従って実施されているか。
・ データ源及びデータ収集頻度は適切であるか。
・ 収集したデータを効果的に分析及び評価しているか。
・ 適切な経営資源によって支援されているか。
・ 組織の環境パフォーマンス基準に関連しているか。
・ EPE情報の報告及びコミュニケーションのための情報を提供しているか。
・ 適切な場合は,利害関係者からの入力を検討又は要請しているか。
・ 組織にとって付加価値があるか。
・ 組織及びその周囲状態の変化に対応しているか。
・ 新たな環境問題に対応しているか。
・ パフォーマンスについて組織が受け入れた他の尺度とよく整合しているか。
実践の手引 #7(行動)
EPEを改善する行動の例
・ データ品質,信頼性,及び利便性の改善
・ 分析及び評価能力の改善
・ EPEの新しい,又はより有益な指標の開発又は特定
・ EPEの範囲の変更
――――― [JIS Q 14031 pdf 15] ―――――
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