JIS Q 17025:2018 試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項 | ページ 4

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Q 17025 : 2018 (ISO/IEC 17025 : 2017)

7.7 結果の妥当性の確保

7.7.1  ラボラトリは,結果の妥当性を監視するための手順をもたなければならない。結果として得られる
データは,傾向が検出できるような方法で記録し,実行可能な場合,結果のレビューに統計的手法を適用
しなければならない。この監視は,計画し,見直さなければならない。また,適切な場合,次の事項を含
めなければならないが,これらに限定されない。
a) 標準物質又は品質管理物質の使用
b) トレーサブルな結果を得るために校正された代替の計測機器の使用
c) 測定設備及び試験設備の機能チェック
d) 適用可能な場合,チェック標準又は実用標準の管理図を伴う使用
e) 測定設備の中間チェック
f) 同じ方法又は異なる方法を用いた試験又は校正の反復
g) 保留された品目の再試験又は再校正
h) 一つの品目の異なる特性に関する結果の相関
i) 報告された結果のレビュー
j) 試験所内比較
k) ブラインドサンプルの試験
7.7.2 ラボラトリは,利用可能で適切な場合,他のラボラトリの結果との比較によって,そのパフォーマ
ンスを監視しなければならない。この監視は,計画し,見直さなければならない。また,次のいずれか,
又は両方を含まなければならないが,これらに限定されない。
a) 技能試験への参加
注記 JIS Q 17043は,技能試験及び技能試験提供者に関する追加情報を含んでいる。JIS Q 17043
の要求事項を満たす技能試験提供者は,能力があるとみなされる。
b) 技能試験以外の試験所間比較への参加
7.7.3 ラボラトリは,監視活動で得られたデータを分析し,ラボラトリ活動の管理に使用し,適用可能で
あれば,改善に使用しなければならない。監視活動で得られたデータの分析結果が,事前に規定した処置
基準を外れることが判明した場合は,不正確な結果が報告されることを防止するため,適切な処置を講じ
なければならない。

7.8 結果の報告

7.8.1  一般
7.8.1.1 結果は,開示する前に,レビューされ,承認されなければならない。
7.8.1.2 結果は,通常,報告書(例えば,試験報告書,校正証明書又はサンプリング報告書)の形で,正
確に,明瞭に,曖昧でなく,客観的に提供されなければならない。また,結果には,顧客と合意し,かつ,
結果の解釈に必要な全ての情報及び用いた方法が要求する全ての情報を含めなければならない。発行され
た全ての報告書は,技術的記録として保持しなければならない。
注記1 この規格の目的において,試験報告書及び校正証明書は,それぞれ試験証明書及び校正報告
書と呼ばれることがある。
注記2 この規格の要求事項が満たされている限り,報告書はハードコピー又は電子的手段によって
発行することができる。
7.8.1.3 顧客との合意がある場合には,簡略化した方法で結果を報告してもよい。7.8.27.8.7に規定され
ているが,顧客に報告されなかったいかなる情報も,すぐに利用できるようにしておかなければならない。

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Q 17025 : 2018 (ISO/IEC 17025 : 2017)
7.8.2 報告書(試験,校正又はサンプリング)に関する共通の要求事項
7.8.2.1 個々の報告書は,少なくとも次の情報を含まなければならない。ただし,ラボラトリが正当な除
外の理由をもち,それによって誤解又は誤用の可能性が最小化される場合はこの限りでない。
a) タイトル(例えば,“試験報告書”,“校正証明書”又は“サンプリング報告書”)
b) ラボラトリの名称及び住所
c) 顧客の施設若しくはラボラトリの恒久的施設から離れた場所,又は関連する一時施設若しくは移動施
設で実施された場合を含め,ラボラトリ活動が実施された場所
d) 全ての構成要素が完全な報告書の一部であることが分かる固有の識別,及び報告書の終わりを示す明
瞭な識別
e) 顧客の名称及び連絡先情報
f) 用いた方法の識別
g) 品目の記述,明確な識別,及び必要な場合,品目の状態
h) 結果の妥当性及び適用に重大な意味をもつ場合は,試験・校正品目の受領日,及びサンプリングの実
施日
i) ラボラトリ活動の実施日(期間)
j) 報告書の発行日
k) サンプリング計画及びサンプリング方法が結果の妥当性又は適用に関連する場合には,ラボラトリ又
はその他の機関が用いたサンプリング計画及びサンプリング方法の参照
l) 結果が,その試験,校正又はサンプリングされた品目だけに関するものであるという旨の表明
m) 結果。適切な場合,測定単位を伴う。
n) 方法への追加又は方法からの逸脱若しくは除外
o) 報告書の承認権限者の識別
p) 結果が外部提供者から出されたものである場合は,明確な識別
注記 ラボラトリの承認なく報告書の一部分だけを複製してはならないことを規定する表明を含める
ことによって,報告書の一部が前後関係から切り離されないことを保証することができる。
7.8.2.2 ラボラトリは,その情報が顧客から提供されたものである場合を除き,報告書に記載された全て
の情報について責任をもたなければならない。顧客によって提供されたデータは,明確に識別されなけれ
ばならない。さらに,その情報が顧客から提供されたもので,結果の妥当性に影響する可能性がある場合
には,免責条項を報告書に記載しなければならない。ラボラトリがサンプリング段階に責任をもたない場
合(例えば,試料が顧客から提供された場合)には,結果は受領した試料に適用される旨を報告書に記載
しなければならない。
7.8.3 試験報告書に関する特定要求事項
7.8.3.1 7.8.2の要求事項に加え,試験結果の解釈に必要な場合,試験報告書は次の事項を含まなければな
らない。
a) 特定の試験条件に関する情報,例えば,環境条件
b) 該当する場合,要求事項又は仕様に対する適合性の表明(7.8.6参照)
c) 適用可能な場合であって,次のいずれかの条件を満たす場合には,測定対象量と同じ単位で表示され
た,又は測定対象量に対する相対値(例えば,パーセント)で表示された測定不確かさ
− 測定不確かさが,試験結果の妥当性又は適用に関連している。
− 顧客の指示が,測定不確かさを要求している。

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Q 17025 : 2018 (ISO/IEC 17025 : 2017)
− 測定不確かさが,仕様の限界への適合性に影響を与える。
d) 適切な場合,意見及び解釈(7.8.7参照)
e) 特定の方法,規制当局,顧客又は顧客のグループによって要求されることがある追加の情報
7.8.3.2 ラボラトリがサンプリング活動に責任をもつ場合,試験結果の解釈に必要であれば,試験報告書
は,7.8.5の要求事項を満たさなければならない。
7.8.4 校正証明書に関する特定要求事項
7.8.4.1 7.8.2の要求事項に加え,校正証明書は,次の事項を含まなければならない。
a) 測定対象量と同じ単位で表示された,又は測定対象量に対する相対値(例えば,パーセント)で表示
された測定結果についての測定不確かさ
注記 ISO/IEC Guide 99によれば,測定結果は一般に,測定の単位及び測定不確かさを含む,単一
の測定された量の値で表される。
b) 測定結果に影響をもつ,校正が実施された際の条件(例えば,環境条件)
c) 測定値がどのように計量トレーサビリティをもつのかを明確化した表明(附属書Aを参照)
d) 利用可能な場合,調整又は修理の前後の結果
e) 該当する場合,要求事項又は仕様への適合性の表明(7.8.6参照)
f) 適切な場合,意見及び解釈(7.8.7参照)
7.8.4.2 ラボラトリがサンプリング活動に責任をもつ場合,校正結果の解釈に必要であれば,校正証明書
は,7.8.5の要求事項を満たさなければならない。
7.8.4.3 顧客との合意がある場合を除き,校正証明書又は校正ラベルのいずれも,校正周期に関する推奨
を含んではならない。
7.8.5 サンプリングの報告−特定要求事項
ラボラトリがサンプリング活動に責任をもつ場合,7.8.2に列挙する要求事項に加え,結果の解釈に必要
な場合には,報告書は次の事項を含まなければならない。
a) サンプリングの日付
b) サンプリングされた品目又は材料の固有の識別(適切な場合,製造業者の名称,指定されたモデル又
は型式,及びシリアル番号を含む。)
c) 図面,スケッチ又は写真を含む,サンプリングの場所
d) サンプリングの計画及び方法の参照
e) 結果の解釈に影響する,サンプリング中の環境条件の詳細
f) 後の試験又は校正の測定不確かさを評価するために必要な情報
7.8.6 適合性の表明の報告
7.8.6.1 ラボラトリは,仕様又は規格への適合性を表明する場合,採用した判定ルールに付随する,(誤
判定による合格及び誤判定による不合格,並びに統計的仮定などの)リスクのレベルを考慮に入れた上で
採用した判定ルールを文書化し,それを適用しなければならない。
注記 その判定ルールが,顧客,規制又は規範文書によって規定されている場合,リスクのレベルの
更なる検討は不要である。
7.8.6.2 ラボラトリは,次の事項を明示して,適合性の表明に関する報告を行わなければならない。
a) どの結果に対して適合性の表明が適用されるのか。
b) どの仕様,規格又はそれらの一部に適合又は不適合なのか。
c) 適用された判定ルール(要求された仕様又は規格に既に含まれている場合を除く。)。

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Q 17025 : 2018 (ISO/IEC 17025 : 2017)
注記 さらに詳しい情報については,ISO/IEC Guide 98-4を参照。
7.8.7 意見及び解釈の報告
7.8.7.1 ラボラトリは,意見及び解釈を表明する場合,それらを表明する権限を与えられた要員だけがそ
れぞれの表明を提示することを確実にしなければならない。ラボラトリは,意見及び解釈が形成された根
拠を文書化しなければならない。
注記 意見及び解釈は,JIS Q 17020及びJIS Q 17065が意図している検査及び製品認証の表明,並び
に7.8.6の適合性の表明と区別することが重要である。
7.8.7.2 報告書に表明する意見及び解釈は,試験又は校正した品目から得られた結果に基づかなければな
らず,意見及び解釈である旨を明示しなければならない。
7.8.7.3 意見及び解釈が顧客との対話で直接伝達される場合,その対話の記録を保持しなければならない。
7.8.8 報告書の修正
7.8.8.1 発行済みの報告書を変更,修正又は再発行する必要がある場合は,いかなる情報の変更も明確に
識別し,適切な場合,変更の理由を報告書に含めなければならない。
7.8.8.2 発行後の報告書の修正は,“報告書,シリアル番号...(又は他の識別)の修正”という表明若しく
は同等の文言を含めた,追加文書又はデータ転送という形態だけによって行わなければならない。
そのような修正は,この規格の全ての要求事項を満たさなければならない。
7.8.8.3 完全な新規の報告書を発行することが必要な場合には,この新規の報告書に固有の識別を与え,
それが置き換わる元の報告書の引用を含めなければならない。

7.9 苦情

7.9.1  ラボラトリは,苦情を受領し,評価し,決定を下すための文書化したプロセスをもたなければなら
ない。
7.9.2 苦情処理プロセスの記述は,いかなる利害関係者にも,要請に応じて入手可能にしなければならな
い。苦情を受領した時点で,ラボラトリは,その苦情が,自らが責任をもつラボラトリ活動に関係するか
どうかを確認し,関係があればその苦情を処理しなければならない。ラボラトリは,苦情処理プロセスの
全ての階層において,全ての決定について責任をもたなければならない。
7.9.3 苦情処理プロセスは,少なくとも次の要素及び方法を含まなければならない。
a) 苦情を受領し,妥当性を確認し,調査を行い,それに対応してとるべき処置を決定するためのプロセ
スを記述する。
b) 苦情を解決するためにとられる処置を含め,苦情を追跡し,記録する。
c) 適切な処置がとられることを確実にする。
7.9.4 苦情を受領するラボラトリは,その苦情の妥当性を確認するために必要な全ての情報の収集及び検
証に責任をもたなければならない。
7.9.5 ラボラトリは,可能な場合には,苦情申立者に対して苦情の受領を通知し,進捗状況及び結果を提
示しなければならない。
7.9.6 苦情申立者に伝達される結果は,問題となっている元のラボラトリ活動に関与していなかった者が
作成するか,又はレビューし承認しなければならない。
注記 これは,外部の要員によって実施することができる。
7.9.7 ラボラトリは,可能な場合には,苦情処理の終了を苦情申立者に対して正式に通知しなければなら
ない。

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Q 17025 : 2018 (ISO/IEC 17025 : 2017)

7.10 不適合業務

7.10.1 ラボラトリは,そのラボラトリ活動の何らかの業務の側面,又はその結果が,ラボラトリの手順又
は顧客との間で合意された要求事項に適合しない場合(例えば,設備又は環境条件が規定の限界を外れて
いる場合,監視の結果が規定の基準を満たさない場合)に実施しなければならない手順をもたなければな
らない。この手順は,次の事項を確実にしなければならない。
a) 不適合業務の管理に関する責任及び権限を定める。
b) 処置(必要に応じて,業務を停止する又は繰り返すこと,及び報告書を保留することを含む。)を,ラ
ボラトリの設定したリスクレベルに基づいて定める。
c) 以前の結果に関する影響分析を含め,不適合業務の重大さを評価する。
d) 不適合業務の容認の可否を決定する。
e) 必要な場合,顧客に通知して業務結果を回収する。
f) 業務の再開を承認する責任を定める。
7.10.2 ラボラトリは,不適合業務及び7.10.1のb) f)に規定する処置の記録を保持しなければならない。
7.10.3 ラボラトリは,評価によって,不適合業務が再発し得ること又はラボラトリ自身のマネジメントシ
ステムに対する運営の適合性に疑いがあることが示された場合には,是正処置を実施しなければならない。

7.11 データの管理及び情報マネジメント

7.11.1 ラボラトリは,ラボラトリ活動を行うために必要なデータ及び情報を利用できなければならない。
7.11.2 データの収集,処理,記録,報告,保管又は検索に使用されるラボラトリ情報マネジメントシステ
ムは,導入の前に,ラボラトリによって,ラボラトリ情報マネジメントシステム内のインタフェースが適
正に機能していることを含め,機能性の妥当性を確認しなければならない。ラボラトリ情報マネジメント
システムは,ラボラトリによるソフトウェアの設定変更又は市販の既製ソフトウェアの変更を含め,変更
が行われる場合には,使用前に承認し,文書化し,妥当性を確認しなければならない。
注記1 この規格において,“ラボラトリ情報マネジメントシステム”には,電子化されたシステム及
び電子化されていないシステムの両方に含まれるデータ並びに情報の管理が含まれる。要求
事項によっては,電子化されていないシステムより電子化されているシステムに適用しやす
くなる。
注記2 一般的に使用されている市販の既製ソフトウェアは,設計上の適用範囲において十分に妥当
性が確認されているとみなすことができる。
7.11.3 ラボラトリ情報マネジメントシステムは,次の事項を満たさなければならない。
a) 無許可のアクセスから保護されている。
b) 不正な書き換え及び損失から防護されている。
c) 提供者若しくはラボラトリの仕様に適合する環境の中で運用されているか,又は電子化されていない
システムの場合は,手書きの記録及び転記の正確さを確保する条件を備える環境の中で運用されてい
る。
d) データ及び情報の完全性を確実にする方法で維持されている。
e) システム障害及びそれに対する適切な応急処置及び是正処置を記録することを含む。
7.11.4 ラボラトリ情報マネジメントシステムが,異なる場所(off-site)で管理及び保守されているか,又
は外部提供者を通じて管理及び保守されている場合,ラボラトリは,システムの提供者又は操作者が,こ
の規格の適用される全ての要求事項に適合することを確実にしなければならない。
7.11.5 ラボラトリは,ラボラトリ情報マネジメントシステムに関連する指示書,マニュアル及び参照デー

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JIS Q 17025:2018の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO/IEC 17025:2017(IDT)

JIS Q 17025:2018の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Q 17025:2018の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISQ17000:2005
適合性評価―用語及び一般原則