JIS Q 17025:2018 試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項 | ページ 5

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Q 17025 : 2018 (ISO/IEC 17025 : 2017)
タを要員がいつでも利用できることを確実にしなければならない。
7.11.6 計算及びデータ転送は,適切かつ系統的な方法でチェックを行わなければならない。

8 マネジメントシステムに関する要求事項

8.1 選択肢

8.1.1  一般
ラボラトリは,この規格の要求事項の一貫した達成を支援し,実証するとともに,試験・校正結果の品
質を保証することを可能にするマネジメントシステムを構築し,文書化し,実施し,維持しなければなら
ない。この規格の箇条4箇条7の要求事項に適合することに加え,ラボラトリは,選択肢A又は選択肢
Bに基づくマネジメントシステムを実施しなければならない。
注記 詳しくは,附属書Bを参照。
8.1.2 選択肢A
ラボラトリのマネジメントシステムは,少なくとも次の事項に取り組まなければならない。
− マネジメントシステムの文書化(8.2参照)
− マネジメントシステム文書の管理(8.3参照)
− 記録の管理(8.4参照)
− リスク及び機会への取組み(8.5参照)
− 改善(8.6参照)
− 是正処置(8.7参照)
− 内部監査(8.8参照)
− マネジメントレビュー(8.9参照)
8.1.3 選択肢B
JIS Q 9001の要求事項に従ってマネジメントシステムを確立し,維持しており,この規格の箇条4箇
条7の要求事項を一貫して満たすことを裏付け,実証することが可能なラボラトリは,少なくとも8.28.9
に規定するマネジメントシステム要求事項の意図をも満たしている。

8.2 マネジメントシステムの文書化(選択肢A)

8.2.1  ラボラトリマネジメントは,この規格の目的を果たすための方針及び目標を,確立し,文書化し,
維持し,ラボラトリの組織の全ての階層で,この方針及び目標が周知され,実施されることを確実にしな
ければならない。
8.2.2 この方針及び目標は,ラボラトリの能力,公平性及び一貫性のある運営を取り上げていなければな
らない。
8.2.3 ラボラトリマネジメントは,マネジメントシステムの開発及び実施,並びにマネジメントシステム
の有効性の継続的改善に対するコミットメントの証拠を提示しなければならない。
8.2.4 この規格の要求事項を満たすことに関係する全ての文書,プロセス,システム,記録をマネジメン
トシステムに含めるか,マネジメントシステムから引用するか,又はマネジメントシステムに関連付けな
ければならない。
8.2.5 ラボラトリ活動に関与する全ての要員は,それらの要員の職責に適用されるマネジメントシステム
文書及び関連情報の該当部分を利用できなければならない。

――――― [JIS Q 17025 pdf 21] ―――――

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8.3 マネジメントシステム文書の管理(選択肢A)

8.3.1  ラボラトリは,この規格を満たすことに関係する(内部及び外部の)文書を管理しなければならな
い。
注記 ここでいう“文書”とは,方針表明文,手順書,仕様書,製造業者の指示書,校正値表,チャ
ート,教科書,ポスター,通知,覚書,図面,図解などであり得る。それらは,ハードコピー
か,又はデジタル形式のような様々な媒体で作成できる。
8.3.2 ラボラトリは,次の事項を確実にしなければならない。
a) 文書の発行に先立って,権限をもった要員がその文書の妥当性について承認を与える。
b) 文書を定期的に見直し,必要に応じて更新する。
c) 文書の変更及び最新の改訂の状況が識別される。
d) 適用される文書の適切な版が使用に際して入手でき,必要に応じてそれらの文書の配布が管理される。
e) 文書に固有の識別を付す。
f) 廃止文書の意図しない使用を防止する。目的を問わず,廃止文書を保持する場合は,それらに適切な
識別を付す。

8.4 記録の管理(選択肢A)

8.4.1  ラボラトリは,この規格の要求事項を満たすことを実証するための読みやすい記録を確立し,保持
しなければならない。
8.4.2 ラボラトリは,記録の識別,保管,保護,バックアップ,アーカイブ,検索,保持期間及び廃棄の
ために必要な管理を実施しなければならない。ラボラトリは,契約上の義務に準じた期間にわたって記録
を保持しなければならない。これらの記録へのアクセスは,機密保持のコミットメントに準じなければな
らない。また,記録は直ちに利用できなければならない。
注記 技術的記録に関する追加的な要求事項は,7.5に記載されている。

8.5 リスク及び機会への取組み(選択肢A)

8.5.1  ラボラトリは,次の事項を目的として,ラボラトリ活動に付随するリスク及び機会を考慮しなけれ
ばならない。
a) マネジメントシステムが,その意図した結果を達成できるという確信を与える。
b) ラボラトリの目的及び目標を達成する機会を広げる。
c) ラボラトリ活動における望ましくない影響及び潜在的障害を防止又は低減する。
d) 改善を達成する。
8.5.2 ラボラトリは,次の事項を計画しなければならない。
a) これらのリスク及び機会への取組み。
b) 次の事項を行う方法。
− これらの取組みのマネジメントシステムへの統合及び実施。
− これらの取組みの有効性の評価。
注記 この規格は,ラボラトリのリスクへの取組みの計画について規定するが,リスクマネジメント
の正式な方法又は文書化されたリスクマネジメントプロセスの要求事項は規定していない。ラ
ボラトリは,例えば,他の手引又は規格の適用を通じて,この規格によって要求されるリスク
マネジメント手法よりも広範な手法を開発するか否かを決定できる。
8.5.3 リスク及び機会への取組みは,ラボラトリが出す結果の妥当性に与える潜在的影響に釣り合ったも
のでなければならない。

――――― [JIS Q 17025 pdf 22] ―――――

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Q 17025 : 2018 (ISO/IEC 17025 : 2017)
注記1 リスクへの取組みの選択肢には,脅威の特定及び回避,機会を追求するためのリスク負担,
リスク源の除去,可能性若しくは結果の変更,リスクの共有,又は情報に基づく決定による
リスク保持が含まれ得る。
注記2 機会は,ラボラトリ活動の範囲拡大,新たな顧客への取組み,新技術の使用及び顧客のニー
ズに取り組むその他の可能性につながり得る。

8.6 改善(選択肢A)

8.6.1  ラボラトリは,改善の機会を特定し,選択して,必要な処置を実施しなければならない。
注記 改善の機会は,業務手順のレビュー,方針の使用,全体の目標,監査結果,是正処置,マネジ
メントレビュー,要員からの提案,リスクアセスメント,データの分析,技能試験の結果を通
じて特定することができる。
8.6.2 ラボラトリは,顧客からの肯定的なフィードバック及び否定的なフィードバックの両方を求めなけ
ればならない。マネジメントシステム,ラボラトリ活動及び顧客へのサービスの改善のためにフィードバ
ックを分析し,利用しなければならない。
注記 フィードバックの種類の例には,顧客満足の調査,コミュニケーションの記録及び顧客と共同
での報告書のレビューが含まれる。

8.7 是正処置(選択肢A)

8.7.1  不適合が発生した場合,ラボラトリは,次の事項を行わなければならない。
a) その不適合に対処し,該当する場合には,必ず,次の事項を行う。
− その不適合を管理し,修正するための処置をとる。
− その不適合の結果に対処する。
b) その不適合が再発又は他のところで発生しないようにするため,次の事項によって,その不適合の原
因を除去するための処置をとる必要性を評価する。
− 不適合をレビューし,分析する。
− その不適合の原因を明確にする。
− 類似の不適合の有無,又はそれらが発生する可能性を明確にする。
c) 必要な処置を実施する。
d) とった全ての是正処置の有効性をレビューする。
e) 必要な場合には,計画の過程で明確になったリスク及び機会を更新する。
f) 必要な場合には,マネジメントシステムの変更を行う。
8.7.2 是正処置は,検出された不適合のもつ影響に応じたものでなければならない。
8.7.3 ラボラトリは,次の事項の証拠として記録を保持しなければならない。
a) 不適合の性質,原因及びそれに対してとったあらゆる処置
b) 是正処置の結果

8.8 内部監査(選択肢A)

8.8.1  ラボラトリは,マネジメントシステムが次の状況にあるか否かに関する情報を提供するために,あ
らかじめ定めた間隔で内部監査を実施しなければならない。
a) 次の事項に適合している。
− ラボラトリ活動を含めた,ラボラトリ自体のマネジメントシステムに関する要求事項
− この規格の要求事項
b) 有効に実施され,維持されている。

――――― [JIS Q 17025 pdf 23] ―――――

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Q 17025 : 2018 (ISO/IEC 17025 : 2017)
8.8.2 ラボラトリは,次の事項を行わなければならない。
a) 頻度,方法,責任,要求事項の立案,及び報告を含む,監査プログラムを計画し,確立し,実施し,
維持する。監査プログラムは,関連するラボラトリ活動の重要性,ラボラトリに影響を及ぼす変更及
び前回までの監査の結果を考慮に入れなければならない。
b) 各監査について,監査基準及び監査範囲を定める。
c) 監査の結果を関連する管理要員に報告することを確実にする。
d) 遅滞なく,適切な修正及び是正処置を実施する。
e) 監査プログラムの実施及び監査結果の証拠として,記録を保持する。
注記 JIS Q 19011は,内部監査に関する指針を示している。

8.9 マネジメントレビュー(選択肢A)

8.9.1  ラボラトリマネジメントは,マネジメントシステムが引き続き,適切,妥当かつ有効であることを
確実にするために,この規格を満たすことに関係する明示された方針及び目標を含め,あらかじめ定めた
間隔でマネジメントシステムをレビューしなければならない。
8.9.2 マネジメントレビューへのインプットは,記録しなければならない。また,マネジメントレビュー
へのインプットには,次の事項に関係する情報を含めなければならない。
a) ラボラトリに関連する,内部及び外部の課題の変化
b) 目標の達成
c) 方針及び手順の適切さ
d) 前回までのマネジメントレビューの結果とった処置の状況
e) 最近の内部監査の結果
f) 是正処置
g) 外部機関による評価
h) 業務の量及び種類の変化,又はラボラトリ活動の範囲の変更
i) 顧客及び要員からのフィードバック
j) 苦情
k) 実施された改善の有効性
l) 資源の適切性
m) リスク特定の結果
n) 結果の妥当性の保証の成果
o) 監視活動及び教育訓練などのその他の関連因子
8.9.3 マネジメントレビューからのアウトプットは,少なくとも次の事項に関係する全ての決定及び処置
を記録しなければならない。
a) マネジメントシステム及びそのプロセスの有効性
b) この規格の要求事項を満たすことに関係するラボラトリ活動の改善
c) 必要とされる資源の提供
d) あらゆる変更の必要性

――――― [JIS Q 17025 pdf 24] ―――――

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Q 17025 : 2018 (ISO/IEC 17025 : 2017)
附属書A
(参考)
計量トレーサビリティ
A.1 一般
計量トレーサビリティは,国内的にも国際的にも,測定結果の比較可能性を確実にするために重要な概
念であり,この附属書では計量トレーサビリティに関する追加的情報を記載する。
A.2 計量トレーサビリティの確立
A.2.1 計量トレーサビリティは,次の事項を検討し,確実にすることによって確立される。
a) 測定対象量の詳述。
b) 定められた,適切な計量参照(適切な計量参照には,国家標準又は国際標準,及び固有標準が含まれ
る。)まで遡る,文書化された,切れ目のない校正の連鎖。
c) トレーサビリティの連鎖の各段階の測定不確かさは,合意された方法に従って評価される。
d) 連鎖の各段階は,適切な方法で実施されており,測定結果及び付随し記録された測定不確かさを伴う。
e) 連鎖の一段階以上を実施するラボラトリは,技術的能力に関する証拠を提示する。
A.2.2 ラボラトリにおける測定結果に計量トレーサビリティを与えるために,校正された設備の系統測定
誤差(“偏り”と呼ばれることがある。)を考慮に入れる。計量トレーサビリティの供給において系統測定
誤差を考慮に入れる幾つかの方法がある。
A.2.3 ある仕様に対する適合性の表明(測定結果と付随する不確かさを省略)だけを含む,能力のあるラ
ボラトリから報告された情報をもった測定標準が,計量トレーサビリティを与えるものとして用いられる
ことがある。仕様限界が不確かさ要因として組み入れられているこのアプローチは,次の事項に依存する。
− 適合性を確立するための適切な判定ルールの使用
− 仕様限界が不確かさバジェットにおいて,技術的に適切なアプローチで取り扱われる事項
このアプローチの技術的根拠は,仕様に対して宣言された適合性が測定値の範囲を明確にしており,そ
こでは,ある指定された信頼の水準において,真値がその範囲内にあると期待され,真値からの偏りも,
測定不確かさも考慮していることである。
例 はかりを校正するために用いられるOIML R 111に等級が規定された分銅の使用
A.3 計量トレーサビリティの実証
A.3.1 ラボラトリは,この規格に基づいて計量トレーサビリティを確立する責任をもつ。この規格に適合
するラボラトリの校正結果は,計量トレーサビリティを提供する。JIS Q 17034に適合する標準物質生産者
からの認証標準物質の認証値は,計量トレーサビリティを提供する。第三者による承認(認定機関等),顧
客による外部評価,自己評価といった,この規格への適合を実証する様々な方法がある。国際的に受け入
れられる方法には次のものが含まれるが,これらに限定されない。
a) IPM MRA(国際度量衡委員会相互承認取決め)等の国際的取決めの下でピアレビュー・プロセスを
経た校正測定能力。CIPM MRAの対象となるサービスは,BIPM(国際度量衡局)KCDB(基幹比較デ
ータベース)の附属書Cで見ることができる。このデータベースには,一覧に記載された各サービス
の範囲及び不確かさが含まれる。

――――― [JIS Q 17025 pdf 25] ―――――

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JIS Q 17025:2018の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO/IEC 17025:2017(IDT)

JIS Q 17025:2018の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Q 17025:2018の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISQ17000:2005
適合性評価―用語及び一般原則