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Q 20000-1 : 2020 (ISO/IEC 20000-1 : 2018)
者がサービスの適切な組合せをもつことを確実にする。この規格でのサービスポートフォリオ
の活動は,サービスの計画立案,サービスのライフサイクルに関与する関係者の管理,サービ
スカタログ管理,資産管理及び構成管理を含んでいる。
8.2.2 サービスの計画
既存のサービス,新規サービス及びサービス変更に対するサービスの要求事項を決定し,文書化しなけ
ればならない。
組織は,組織,顧客,利用者及び他の利害関係者のニーズに基づいて,サービスの重要性を決定しなけ
ればならない。組織は,サービス間の依存関係及び重複を判断し,管理しなければならない。
組織は,サービスをサービスマネジメントの方針,サービスマネジメントの目的及びサービスの要求事
項と整合させることが必要になった場合には,既知の制限及びリスクを考慮して,変更を提案しなければ
ならない。
組織は,事業のニーズ及びサービスマネジメントの目的と整合させるために,利用可能な資源を考慮し
て,変更要求,及び新規サービス又はサービス変更の提案の優先度付けを行わなければならない。
8.2.3 サービスのライフサイクルに関与する関係者の管理
8.2.3.1 組織は,サービスのライフサイクルを支援する活動を実施する際にどの関係者が関与するかにか
かわらず,この規格に規定する要求事項及びサービスの提供に対する説明責任をもたなければならない。
組織は,サービスのライフサイクルに関与する他の関係者の評価及び選定のための基準を決定し,適用
しなければならない。他の関係者は,外部供給者,内部供給者又は供給者として行動する顧客のいずれで
もあり得る。
SMSの適用範囲内にある全てのサービス,サービスコンポーネント又はプロセスを,他の関係者だけで
提供又は運用してはならない。
組織は,次の事項を決定し,文書化しなければならない。
a) 他の関係者が提供又は運用するサービス
b) 他の関係者が提供又は運用するサービスコンポーネント
c) 他の関係者が運用する,組織のSMSのプロセス又はプロセスの一部
組織は,サービスの要求事項を満たすため,組織又は他の関係者が提供又は運用するSMSの範囲内のサ
ービス,サービスコンポーネント及びプロセスを統合しなければならない。組織は,サービスの計画立案,
設計,移行,提供及び改善を含むサービスのライフサイクルに関与する他の関係者と,活動の調整を行わ
なければならない。
8.2.3.2 組織は,次の事項から,他の関係者に対して関連する管理を定義し,適用しなければならない。
a) プロセスのパフォーマンスの測定及び評価
b) サービスの要求事項を満たすサービス及びサービスコンポーネントの有効性の測定及び評価
注記 ISO/IEC 20000-3は,サービスのライフサイクルに関与する他の関係者の管理に関する手引を
提供する。
8.2.4 サービスカタログ管理
組織は,一つ以上のサービスカタログを作成し,維持しなければならない。サービスカタログには,組
織,顧客,利用者及び他の利害関係者に対して,サービス,その意図した成果及びサービス間の依存関係
を説明するための情報を含めなければならない。
組織は,自らの顧客,利用者及びその他の利害関係者に対して,サービスカタログの適切な部分へのア
クセスを提供しなければならない。
――――― [JIS Q 20000-1 pdf 21] ―――――
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8.2.5 資産管理
組織は,6.3 c)のサービスの要求事項及び義務を満たすため,サービスを提供するために使用されている
資産が管理されることを確実にしなければならない。
注記1 JIS Q 55001及びJIS X 0164-1は,資産及びIT資産の管理の実施及び運用を支援するための
要求事項について規定している。
注記2 さらに,資産が構成品目(CI)でもあるときは,構成管理を参照。
8.2.6 構成管理
CIの種類を定義しなければならない。サービスは,CIとして分類しなければならない。
構成情報を,サービスの重要度及び種類にとって適切な詳細度のレベルまで記録しなければならない。
構成情報へのアクセスを制御しなければならない。各CIに関して記録する構成情報には,次の事項を含め
なければならない。
a) 一意の識別情報
b) Iの種類
c) Iについての記述
d) 他のCIとの関係
e) 状態
CIは,管理しなければならない。CIの変更は,構成情報の完全性を維持するため,追跡可能であり,か
つ,監査可能にしなければならない。構成情報は,CIの変更の展開に伴って更新しなければならない。
組織は,あらかじめ定めた間隔で,構成情報の正確性を検証しなければならない。欠陥が発見された場
合には,組織は必要な処置をとらなければならない。
構成情報は,必要に応じて,他のサービスマネジメント活動で利用可能にしなければならない。
8.3 関係及び合意
8.3.1 一般
組織は,次の事項のために供給者を利用してもよい。
a) サービスの提供又は運用
b) サービスコンポーネントの提供又は運用
c) 組織のSMSの対象であるプロセス又はプロセスの一部の運用
図2に,事業関係管理,サービスレベル管理及び供給者管理の間の利用,合意及び関係を示す。
――――― [JIS Q 20000-1 pdf 22] ―――――
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8.3.4供給者管理 8.3.2 事業関係管理
8.3.3 サービスレベル管理
再契約先 契約書
外部供給者
供給者
SLA
外部顧客
契約書
外部供給者
組織
内部供給者 内部顧客
合意文書 SLA
供給者として
行動する顧客 合意文書
図2−サービスのライフサイクルに関与する関係者間の関係及び合意
注記1 ISO/IEC 20000-3では,潜在的な適用可能性及び適用範囲とともにサプライチェーンの関係
を例示する。
注記2 この規格における供給者管理では,供給者の調達は含まれない。
8.3.2 事業関係管理
サービスの顧客,利用者及び他の利害関係者を特定し,文書化しなければならない。組織は,顧客関係
を管理し,顧客満足を維持する責任をもつ者を一人以上指名しなければならない。
組織は,顧客及び他の利害関係者との間にコミュニケーションのための取決めを確立しなければならな
い。コミュニケーションは,サービスを運用する事業環境の進化に対する理解を促進するものでなければ
ならず,組織が新規サービス又はサービス変更の要求事項に対応することを可能にするものでなければな
らない。
あらかじめ定めた間隔で,組織は,サービスのパフォーマンスの傾向及びサービスの成果をレビューし
なければならない。
あらかじめ定めた間隔で,組織は,顧客の代表的なサンプルに基づき,サービス満足度を測定しなけれ
ばならない。その結果は,改善の機会を特定するために,分析し,レビューし,報告しなければならない。
サービスに対する苦情を記録し,終了まで管理し,報告しなければならない。通常の経路ではサービス
に対する苦情が解決しなかった場合,エスカレーションの手段を提供しなければならない。
8.3.3 サービスレベル管理
組織及び顧客は,提供するサービスについて合意しなければならない。
提供する各サービスについて,組織は,文書化したサービスの要求事項に基づいて,一つ以上のSLAを
顧客と合意しなければならない。SLAには,サービスレベル目標,作業負荷の限度及び例外を含めなけれ
ばならない。
あらかじめ定めた間隔で,組織は,次の事項を監視し,レビューし,報告しなければならない。
――――― [JIS Q 20000-1 pdf 23] ―――――
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Q 20000-1 : 2020 (ISO/IEC 20000-1 : 2018)
a) サービスレベル目標に照らしたパフォーマンス
b) LAの作業負荷限度と比較した,実績及び周期的な変化
サービスレベル目標が達成されていない場合,組織は,改善のための機会を特定しなければならない。
注記 提供するサービスに関する組織とその顧客との間の合意は,合意文書,会議での口頭による合
意内容の議事録,電子メールで示された合意,又はサービス利用規約に対する合意など,多く
の形態を取り得る。
8.3.4 供給者管理
8.3.4.1 外部供給者の管理
組織は,外部供給者との関係,契約及び外部供給者のパフォーマンスの管理に責任をもつ者を一人以上
指名しなければならない。
各外部供給者及び組織は契約文書について合意しなければならない。契約には,次の事項を含めるか,
又は参照しなければならない。
a) 外部供給者が提供又は運用するサービス,サービスコンポーネント,プロセス又はプロセスの一部に
関する適用範囲
b) 外部供給者が満たす要求事項
c) サービスレベル目標又はその他の契約義務
d) 組織及び外部供給者の権限及び責任
組織は,顧客とのSLAに照らして,外部供給者のサービスレベル目標又は他の契約義務の整合性のアセ
スメントを行い,特定したリスクを管理しなければならない。
組織は,外部供給者とのインターフェースを定義し,管理しなければならない。
あらかじめ定めた間隔で,組織は,外部供給者のパフォーマンスを監視しなければならない。サービス
レベル目標又は他の契約義務が満たされない場合,組織は,改善の機会が特定されることを確実にしなけ
ればならない。
あらかじめ定めた間隔で,組織は,現在のサービスの要求事項に照らして契約をレビューしなければな
らない。契約に関して特定された変更は,変更が承認される前に,SMS及びサービスに対する変更の影響
についてアセスメントを行わなければならない。
組織と外部供給者との間の紛争は記録し,終結するまで管理しなければならない。
8.3.4.2 内部供給者及び供給者として行動する顧客の管理
各内部供給者又は供給者として行動する顧客に対して,組織はサービスレベル目標,他のコミットメン
ト,活動及び関係者間のインターフェースを定義するための合意文書を作成し,合意し,維持しなければ
ならない。
あらかじめ定めた間隔で,組織は,内部供給者又は供給者として行動する顧客のパフォーマンスを監視
しなければならない。サービスレベル目標又は他の合意されたコミットメントが満たされない場合,組織
は,改善の機会が特定されることを確実にしなければならない。
8.4 供給及び需要
8.4.1 サービスの予算業務及び会計業務
組織は,財務管理の方針及びプロセスに従って,サービス又はサービスのグループの予算業務及び会計
業務を行わなければならない。
費用は,サービスに対して効果的な財務管理及び意思決定ができるように予算化しなければならない。
あらかじめ定めた間隔で,組織は,予算に照らして実際の費用を監視及び報告し,財務予測をレビュー
――――― [JIS Q 20000-1 pdf 24] ―――――
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Q 20000-1 : 2020 (ISO/IEC 20000-1 : 2018)
し,費用を管理しなければならない。
注記 全てではないが,多くの組織は自らのサービスに課金している。この規格のサービスの予算業
務及び会計業務は,あらゆる組織に対する適用可能性を確実にするために,課金業務は除外す
る。
8.4.2 需要管理
あらかじめ定めた間隔で,組織は,次の事項を行わなければならない。
a) サービスに対する現在の需要を決定し,将来の需要を予測する。
b) サービスの需要及び消費を監視及び報告する。
注記 需要管理は,サービスに対する現在及び将来の顧客需要の理解に責任をもつ。容量・能力管理
は,需要を満たすのに十分な能力を計画及び提供するために,需要管理と連携する。
8.4.3 容量・能力管理
人,技術,情報及び財務に関する資源の容量・能力の要求事項を,サービス及びパフォーマンスの要求
事項を考慮して決定し,文書化し,維持しなければならない。
組織は,次の事項を含めて,容量・能力を計画しなければならない。
a) サービスに対する需要に基づいた現在及び予測される容量・能力
b) 容量・能力に対する,サービス可用性及びサービス継続に関して合意したサービスレベル目標及び要
求事項に対して予測される影響
c) サービスに関する容量・能力の変化の割り当てられた期間及びしきい(閾)値
組織は,合意した容量・能力及びパフォーマンスの要求事項を満たすために十分な容量・能力を提供し
なければならない。組織は,容量・能力の利用を監視し,容量・能力及びパフォーマンスデータを分析し,
パフォーマンスを改善するための機会を特定しなければならない。
8.5 サービスの設計,構築及び移行
8.5.1 変更管理
8.5.1.1 変更管理方針
次の事項を定義する変更管理方針を確立し,文書化しなければならない。
a) 変更管理が制御する,サービスコンポーネント及び他の品目
b) 緊急変更を含む変更のカテゴリ及びそれらの管理方法
c) 顧客又はサービスに重大な影響を及ぼす可能性のある変更を判断する基準
8.5.1.2 変更管理の開始
サービスの追加,廃止又は移管の提案を含む変更要求を記録し,分類しなければならない。
組織は,次の事項について,8.5.2のサービスの設計及び移行を使用しなければならない。
a) 変更管理方針によって決定した,顧客又は他のサービスに重大な影響を及ぼす可能性のある新規サー
ビス
b) 変更管理方針によって決定した,顧客又は他のサービスに重大な影響を及ぼす可能性のあるサービス
変更
c) 変更管理方針に従って,サービスの設計及び移行によって管理する変更のカテゴリ
d) サービスの廃止
e) 組織から顧客又は他の関係者への既存のサービスの移管
f) 顧客又は他の関係者から組織への既存のサービスの移管
8.5.2の適用範囲の新規サービス又は変更されたサービスのアセスメント,承認,スケジューリング及び
――――― [JIS Q 20000-1 pdf 25] ―――――
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JIS Q 20000-1:2020の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO/IEC 20000-1:2018(IDT)
JIS Q 20000-1:2020の国際規格 ICS 分類一覧
- 35 : 情報技術.事務機械 > 35.020 : 情報技術(IT)一般
- 03 : サービス.経営組織,管理及び品質.行政.運輸.社会学. > 03.080 : サービス > 03.080.99 : その他のサービス