JIS R 1665:2005 セラミックススラリーの回転粘度計によるチクソトロピー性測定方法

JIS R 1665:2005 規格概要

この規格 R1665は、共軸ニ重円筒形回転粘度計,円すい-平板形回転粘度計及び平行平板形回転粘度計を用いて常温でのセラミックス粉体分散スラリーのチクソトロピー性を測定する方法について規定。

JISR1665 規格全文情報

規格番号
JIS R1665 
規格名称
セラミックススラリーの回転粘度計によるチクソトロピー性測定方法
規格名称英語訳
Method for measurement of thixotropy behavior with a rotational viscometer of ceramics slurry
制定年月日
2005年3月20日
最新改正日
2019年10月21日
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対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

81.060.99
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
ファインセラミックス 2018
改訂:履歴
2005-03-20 制定日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
ページ
JIS R 1665:2005 PDF [15]
                                                                                   R 1665 : 2005

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日
本工業規格である。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS R 1665には,次に示す附属書がある。
附属書1(参考)共軸二重円筒形回転粘度計
附属書2(参考)円すい−平板形回転粘度計
附属書3(参考)平行平板形回転粘度計

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS R 1665 pdf 1] ―――――

R 1665 : 2005

pdf 目 次

ページ

  •  1. 適用範囲・・・・[1]
  •  2. 引用規格・・・・[1]
  •  3. 定義・・・・[1]
  •  4. 流動曲線のヒステリシス測定によるチクソトロピー性の評価・・・・[2]
  •  4.1 原理・・・・[2]
  •  4.2 装置・・・・[2]
  •  4.3 セラミックススラリー試料の採取及び粘度計への導入・・・・[2]
  •  4.4 測定条件及び手順・・・・[2]
  •  4.5 測定結果の整理,解析方法・・・・[3]
  •  4.6 測定結果報告書・・・・[3]
  •  5. 一定の低せん断速度でのせん断応力変化の時間依存性測定によるチクソトロピー性の評価・・・・[4]
  •  5.1 原理・・・・[4]
  •  5.2 装置・・・・[4]
  •  5.3 セラミックススラリー試料の採取及び粘度計への導入・・・・[4]
  •  5.4 測定条件及び手順・・・・[4]
  •  5.5 測定結果の整理,解析方法・・・・[5]
  •  5.6 測定結果報告書・・・・[5]
  •  6. セラミックススラリーのチクソトロピー性測定のための前処理及び留意事項・・・・[5]
  •  附属書1(参考)共軸二重円筒形回転粘度計・・・・[7]
  •  附属書2(参考)円すい-平板形回転粘度計・・・・[10]
  •  附属書3(参考)平行平板形回転粘度計・・・・[12]

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                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
R 1665 : 2005

セラミックススラリーの回転粘度計によるチクソトロピー性測定方法

Method for measurement of thixotropy behavior with a rotational viscometer of ceramics slurry

1. 適用範囲

 この規格は,共軸二重円筒形回転粘度計,円すい―平板形回転粘度計及び平行平板形回転
粘度計を用いて常温でのセラミックス粉体分散スラリーのチクソトロピー性を測定する方法について規定
する。ここで規定する方法は,セラミックス粉体の種類及び水系・非水系を問わず一定の流動性は示すも
ののチクソトロピー性などの非ニュートン性挙動を示す比較的高粘度のセラミックス粉体分散系スラリー
に適用し,粘度範囲が回転粘度計で測定可能なスラリーを対象とする。

2. 引用規格

 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 7117-2 プラスチック―液状,乳濁状又は分散状の樹脂―回転粘度計による定せん断速度での粘
度の測定方法
JIS R 1600 ファインセラミックス関連用語
JIS Z 8803 液体の粘度−測定方法
JIS Z 8809 粘度計校正用標準液

3. 定義

 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS R 1600によるほか,次による。
a) せん断応力 スラリー内のずり流動面の単位面積に作用する接線力。ずり応力ともいう。
b) せん断速度 スラリー内の流動に直角方向の層流速度変化の割合。ずり速度ともいう。
c) ニュートン性 せん断応力とせん断速度とが比例するスラリーの性質。
d) 非ニュートン性 せん断応力がせん断速度に比例しないスラリーの性質。
参考 高分子を含む液体又はセラミックススラリーのようなサスペンジョンは普通この性質を示す。
チクソトロピー性も非ニュートン性の一つに分類される場合がある。
e) 粘度 スラリー内にせん断速度があるとき,その速度の方向に垂直な面において速度方向に単位面積
当たりに生じる応力の大きさによって示される内部抵抗。
備考 非ニュートン性流体に作用したせん断応力とせん断速度との比を見掛け粘度という。
f) 流動曲線 せん断速度とせん断応力との関係を示す曲線。
g) チクソトロピー性 非ニュートン性のスラリーが時間依存形の流動特性をもち,一定のせん断速度状
態において見掛け粘度が時間とともに減少し,力を除くと徐々に回復する性質。
参考 スラリー粒子が凝集しているかどうかといった流体の内部構造の消長を反映していると考えら

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れている。

4. 流動曲線のヒステリシス測定によるチクソトロピー性の評価

4.1 原理

 せん断速度とせん断応力とを同時に測定できる回転粘度計によって,せん断速度を所定の速
度まで上昇後下降させてセラミックススラリー試料の流動曲線を測定する。得られた流動曲線の上昇過程
及び下降過程で発生するヒステリシスの大きさからチクソトロピー性を評価する。

4.2 装置

 装置は,次による。
a) 回転粘度計 回転粘度計は,次による。
1) 測定システム 一方の面が静止し,他方の面が一定の角速度で回転する対称的で同じ軸を共有する
二つの面から成り,その間に粘度を測定するセラミックススラリーを入れることができるもので,
面の一方にトルク測定装置を取り付け,スラリーの粘性抵抗に打ち勝つのに必要なトルクを求める
ことができるもの。
備考 適切な測定システムとしては,測定のたびにせん断速度を定めることができるJIS K 7117-2に
規定する共軸二重円筒システム及び円すい−平板システムが望ましい(附属書1及び附属書2
参照)。また,せん断速度を正確に定めることはできないが,高粘性スラリーでの測定に適して
いる附属書3に示す平行平板形でも測定は可能である。
2) 計器の基本的性能 計器は,ある範囲で回転数の設定を段階的又は連続的に変えることができ,そ
れに伴うトルクの測定を行うことができるものとし,測定するスラリーの粘度によって,別のロー
タ及びステータに交換できるように設計したものを用いる。装置のトルク測定の正確さは,フルス
ケールの読み値の2 %以内とし,通常の計器動作範囲内における回転数測定の正確さは,測定値の
2 %以内とする。粘度測定の繰返し精度は±2 %でなければならない。
3) 校正 回転粘度計は,粘度が分かっている標準液(1)を用いて定期的に校正する。標準液での測定点
を通って引いた最適近似直線が,その方法の精度限界内で座標の原点を通らない場合には,装置製
造業者の説明書によって,測定手順及び装置を更に点検する。校正に用いる標準液の粘度は,測定
試料の粘度と同じ範囲になければならない。校正を行う温度は測定温度に一致させるのがよい。
注(1) IS Z 8809に規定する標準液を用いる。
b) 温度調節装置 恒温槽の場合は循環温度を,電気加熱の場合は壁面温度を,0 ℃50 ℃の範囲では±
0.2 ℃で一定に保ち,それ以上の温度では±0.5 ℃に保つことができるものとする。
参考 厳密な測定には,より厳しい許容差(例えば,±0.1 ℃)が必要な場合がある。
c) 温度計 温度計の正確さは,±0.2 ℃とする。

4.3 セラミックススラリー試料の採取及び粘度計への導入

 セラミックススラリー試料の採取及び粘度
計への導入は,次による。
a) セラミックススラリー試料 特に指定がない場合には,新しいセラミックススラリー試料を用いる。
保管してあったセラミックススラリー試料を使用する場合は6.の前処理を実施する。
b) セラミックススラリー試料の測定システムへの導入 セラミックススラリー試料は,JIS Z 8803の
7.4.2及び9.4.2によって,気泡が発生しないように,粘度計の測定システムへ入れる。

4.4 測定条件及び手順

 測定条件及び手順は,次による。
a) 測定温度 通常,粘度は温度に依存するので,比較のための測定は同じ温度で行う。特に温度をプロ
セス上で規定する必要がないときには(23.0±0.2)℃の条件で測定を行う。
b) せん断速度変化条件及びせん断速度範囲の設定 せん断速度の変化は,その計器で可能な方法とし,

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連続的又は段階的方法でプログラムに基づいてせん断速度を上昇させ,設定した最大せん断速度に達
したところで上昇時と同じパターンで連続的又は段階的に下降させて行う。
推奨する最大せん断速度は,せん断速度の上昇過程でスラリー中の凝集構造を十分破壊できるよう
にするため,300 s−1以上が望ましい。ただし,粘度の高い試料を用いると測定限度に達する場合はこ
の限りでない。せん断速度の上昇,下降操作の時間は,短いと十分な非線形性が観察できず,長いと
沈降などの影響があるため,上昇及び下降過程でそれぞれ90 秒間を推奨する。
せん断速度を段階的方法で上昇又は下降させる場合には,その計器で可能な回転数の設定に基づい
て,できる限り多くのせん断速度(10種類程度)で行うことが望ましい。せん断速度の間隔は,Log scale
で等間隔になるように設定することが望ましい。
c) 測定手順 特に規定がない場合には,新しいスラリー試料を用いる。スラリーを粘度計に導入した後,
設定温度に到達するために十分な時間を与える。沈降性スラリーの場合,温度が一定になるまで一定
のせん断速度でスラリーに回転を与える。流動曲線は,b)の測定条件で,せん断速度を増やす方向の
測定から始め,設定した最大せん断速度に達したところでせん断速度をゼロまで下げる。スラリーの
チクソトロピー性を回復させるため35分間静置後,再び同じ手順でせん断速度を上昇・下降させる。
一定時間の静置とせん断速度の上昇・下降操作とを最低3回実施する。
備考 乾燥,粒子の沈降などによる流動曲線への影響をできるだけ少なくするため,迅速な測定,試
料容器の密封などの配慮を行う。

4.5 測定結果の整理,解析方法

 流動曲線のヒステリシス面積は,スラリー粘度が高いほど大きくなる
傾向があるため,次の方法で無次元化する。図1に示すようにせん断応力を計測時間との関係で整理し,
せん断速度の上昇過程の面積をA,下降過程の面積をBとし,無次元ヒステリシス面積を,(A-B)/(A+B)
として算出する。この解析を繰り返し測定ごとに実施し,測定回数と(A-B)/(A+B)計算値との関係をプロッ
トする。せん断速度を段階的に上昇・下降させた場合の面積の計算方法は,図1のように測定データ曲線
と横軸との間の面積を台形近似して図積分によって求める。計算の際,せん断速度を変えた直後の計測点
は,不連続に大きく変動することが多いので計算から除くことが望ましい。

4.6 測定結果報告書

 測定結果報告書には,必要に応じて,次の事項を記載する。
a) この規格番号及び発行年
b) 測定スラリーの識別に必要なすべての詳細事項
c) スラリー採取日
d) 測定温度(単位,℃)
e) スラリー調製方法の詳細
f) チクソトロピー性測定システムについての記載
g) 測定条件(最大せん断速度,静置時間,上昇・下降操作の時間間隔,段階的に上昇・下降させた場合
の段数と各段のせん断速度及びデータのサンプリング間隔)
h) せん断応力 Pa)と時間との関係の測定したすべての値をプロットした図
i) 測定時間とせん断応力との関係から計算した各測定回数での(A-B)/(A+B)の値
j) この規格によらないで受渡当事者間で協定した測定条件(例えば,寸法の異なる測定システムの採用)
k) 測定年月日

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JIS R 1665:2005の国際規格 ICS 分類一覧

JIS R 1665:2005の関連規格と引用規格一覧