JIS R 1684:2008 ファインセラミックス―電流遮断法による固体酸化物形電気化学セルの単セル分極測定方法

JIS R 1684:2008 規格概要

この規格 R1684は、カソード電極,アノード電極及びイオン伝導性セラミックスによって構成される固体酸化物形燃料電池(SOFC)単セルの電流遮断法による分極測定方法について規定。

JISR1684 規格全文情報

規格番号
JIS R1684 
規格名称
ファインセラミックス―電流遮断法による固体酸化物形電気化学セルの単セル分極測定方法
規格名称英語訳
Fine ceramics (advanced ceramics, advanced technical ceramics) -- Single cell polarization test method for solid oxide electrochemical cell by current interruption technique
制定年月日
2008年11月20日
最新改正日
2018年10月22日
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対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

81.060.30
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
ファインセラミックス 2018
改訂:履歴
2008-11-20 制定日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
ページ
JIS R 1684:2008 PDF [12]
                                                                                   R 1684 : 2008

pdf 目 次

ページ

  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 用語及び定義・・・・[1]
  •  4 試験片及び試験セル・・・・[3]
  •  4.1 形状及び寸法・・・・[3]
  •  4.2 試験セル・・・・[3]
  •  4.3 電極リード線・・・・[3]
  •  4.4 試料数・・・・[4]
  •  5 測定方法・・・・[5]
  •  5.1 測定原理・・・・[5]
  •  5.2 装置構成及び設置場所・・・・[6]
  •  5.3 分極測定用機器・・・・[6]
  •  5.4 電気炉及び温度調節器・・・・[7]
  •  5.5 ガス供給制御装置・・・・[7]
  •  6 測定操作・・・・[7]
  •  6.1 測定準備・・・・[7]
  •  6.2 測定の手順・・・・[7]
  •  7 分極の計算方法・・・・[9]
  •  8 試験結果のまとめ方・・・・[9]
  •  8.1 発電特性・・・・[9]
  •  8.2 IR損失及び過電圧・・・・[9]
  •  9 報告・・・・[9]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS R 1684 pdf 1] ―――――

R 1684 : 2008

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本
工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は
もたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS R 1684 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
R 1684 : 2008

ファインセラミックス−電流遮断法による固体酸化物形電気化学セルの単セル分極測定方法

Fine ceramics (advanced ceramics,advanced technical ceramics)-Single cell polarization test method for solid oxide electrochemical cell bycurrent interruption technique

1 適用範囲

  この規格は,カソード電極,アノード電極及びイオン伝導性セラミックスによって構成される固体酸化
物形燃料電池(SOFC)単セルの電流遮断法による分極測定方法について規定する。この規格のイオン伝導性
セラミックスは,特定イオン輸率が0.99以上の電解質領域にある物質に適用する。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 7502 マイクロメータ
JIS B 7507 ノギス
JIS R 1600 ファインセラミックス関連用語
JIS Z 8401 数値の丸め方
JIS Z 8703 試験場所の標準状態

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS R 1600によるほか,次による。
3.1
ガルバニ電池
電気化学電池の中で,化学エネルギーを電気エネルギーに変換するもの。
3.2
アノード
外部の回路に電子が流れ出す電極。電気化学的酸化反応(電子を奪う反応)が起こる電極であり,燃料
電池では燃料極。

――――― [JIS R 1684 pdf 3] ―――――

2
R 1684 : 2008
3.3
カソード
外部の回路から電子が流れ込む電極。電気化学的還元反応(電子を与える反応)が起こる電極であり,
燃料電池では空気極。
3.4
開回路電圧(OCV)
ガルバニ電池の外部回路を開放し,電池外部に電流を流さない状態で測定される電池のアノードとカソ
ードとの電極間に発生する起電力(直流電圧)。
3.5
直流分極
ガルバニ電池に外部から一定の直流電圧を印加した場合,又は一定の直流電流を流した場合に,電池の
電極における電荷移動を含む界面反応抵抗,電解質中のイオンの移動抵抗,濃度分布の形成などによる拡
散抵抗成分に基づいた電圧損失が生じる現象及び状態。直流分極は,電圧損失の大きさの程度を表す意味
にも使われる。
3.6
IR(抵抗)損失
ガルバニ電池に外部から直流電圧又は電流を印加した場合に現れる分極成分中の時間依存性のない直流
抵抗成分で,主に電解質部分のイオン伝導に起因する直流抵抗成分からなる。
3.7
過電圧
ガルバニ電池に外部から直流電圧又は電流を印加した場合に現れる分極成分中の時間緩和を含む成分を
指し,時間とともに電荷が蓄積する容量成分などを含む。一般に,過電圧は,主に電極部分における酸化
還元反応に伴う電荷移動反応などの電極反応成分に相当するものを指す。
3.8
電流遮断法
ガルバニ電池に外部電流を流して定常状態に到達した後に,外部電流を極めて短い時間に遮断,又は一
定値に低下させたときの単一緩和現象の過渡応答特性から,IR損失と過電圧成分とを求める直流分極測定
法の一つ。
3.9
ネルンスト(Nernst)式
イオン輸率が1.0であるイオン伝導性セラミックスを電解質とし,可逆電極を用いた場合のガルバニ電
池の電池起電力の理論値を与える式。酸化物イオン(O2-)伝導体を固体電解質として用い,電池総括反応
が反応式(A)となるガルバニ電池の理論起電力を表すネルンスト式は,式(1)で与えられる。ただし,反応
式(A)の反応の標準Gibbsエネルギーを r ,アノード(燃料極)側の水素分圧及び水蒸気分圧を,それ
A
ぞれPH2
, P AO
,カソード(空気極)の酸素分圧を
H2 PCO2とする。
O 2 (gC,)
2H 2 (gA, ) 2H 2 O(gA,) (A)
2
rG RT PHAO
2
E ln 2

(pdf 一覧ページ番号 )

                               4F   4F     A
PH 2 PCO2

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                                                                                              3
R 1684 : 2008
ここに, E : 起電力 (V)
T : 絶対温度 (K)
R : 気体定数 (8.314 J・mol−1・K−1)
F : ファラデー(Faraday) 定数 (96 485 J・mol−1・V−1)
である。
なお,ガス種iの分圧(Pi)は,式(2)で定義するように,分圧(pi)を標準圧力(P° : 通常は,1 atm)で規格
化した無次元の規格化分圧で表す。
i
Pi (2)

4 試験片及び試験セル

4.1 形状及び寸法

  ディスク形状のイオン伝導性セラミックス(固体電解質)の上面及び下面にカソード及びアノードを形
成した単セル形ディスク試験片を用いる。このディスク試験片は,SOFC単セルと同一のプロセスで製造
されたもの,又はこれに準じるものであり,その製品を代表できるようなものでなければならない。ディ
スク試験片は,直径20 mmで厚さ0.5 mmのイオン伝導体ディスクの両面の中心に,直径10 mmの電極を
形成したものを代表的な形状とする。
試験片及び両電極の面積は,あらかじめJIS B 7507に規定するノギスなどによって直径を測定し,0.5 mm
の単位に丸めた数値を用いて計算する。また,ディスク試験片の厚さは,JIS B 7502に規定するマイクロ
メータを用いて0.01 mmの精度で測定する。
ディスク試験片外周縁端面に白金線を巻き付けて,フリットガラスを含まない白金ペーストで固定し,
参照極とする。電極及びリード線には,一般に直径0.3 mm程度の白金線を使用する。試験片がディスク
形状で得ることが困難な場合には,その形状に応じてこの規定を準用する。

4.2 試験セル

  ディスク試験片は,アノード及びカソードをそれぞれ異なったガス雰囲気に調整することができる試験
セルに固定する。試験セルの構成を,図1及び図2に示す。また,参照極の雰囲気を制御された酸素分圧
(一般的には空気)に保つことが可能な構造となっている必要がある。
ディスク試験片は,ガラスOリングを溶着させるなどの方法でセルに固定し,両極の雰囲気ガスの混合
を避ける構造とする。ガラスの材質は,その軟化点が測定温度以下であるものを選択して用い,雰囲気ガ
スとの反応が起こらない化学的に安定なものを選ぶ。
ガラスOリング以外の試験セルを構成する材料は,試験温度範囲で雰囲気ガスとの反応がなく,化学的
に安定で融解しないもので,かつ,高い電気絶縁性をもつ再結晶アルミナ,石英ガラスなどで構成する。

4.3 電極リード線

  アノード及びカソードには,白金などの貴金属メッシュに同種金属製リード線を溶接した集電端子を接
触させて電気的接触をとる。集電端子と電極との接触抵抗を低減するためには,両者間に適切な圧力を加
える必要がある。接触抵抗は,測定誤差の原因となる可能性が高いため,接触抵抗が無視できる範囲にあ
ることを確認するために,あらかじめ端子間の交流インピーダンスを測定しておくことが望ましい。
リード線における電圧降下を避けるため,通常,図1に示すように5端子とする。試料形状などの制約
がある場合には,アノードと端子C1及びC2との間,並びにカソードと端子W1及びW2との間をそれぞ

――――― [JIS R 1684 pdf 5] ―――――

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JIS R 1684:2008の国際規格 ICS 分類一覧

JIS R 1684:2008の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB7502:2016
マイクロメータ
JISB7507:2016
ノギス
JISR1600:2011
ファインセラミックス関連用語
JISZ8401:2019
数値の丸め方
JISZ8703:1983
試験場所の標準状態