JIS R 1693-3:2012 ファインセラミックス及びセラミックス複合材料の放射率測定方法―第3部:直接加熱熱量法による半球全放射率

JIS R 1693-3:2012 規格概要

この規格 R1693-3は、平板状のファインセラミックス及びセラミックス複合材料(炭素材料及び金属も含む。)の表面における半球全放射率を,直接加熱熱量法によって測定する方法について規定。

JISR1693-3 規格全文情報

規格番号
JIS R1693-3 
規格名称
ファインセラミックス及びセラミックス複合材料の放射率測定方法―第3部 : 直接加熱熱量法による半球全放射率
規格名称英語訳
Measurement method for emissivity of fine ceramics and ceramic matrix composites -- Part 3:Hemispherical total emissivity by direct heating calorimetry
制定年月日
2012年6月20日
最新改正日
2017年10月20日
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対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

81.060.10, 81.060.30
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
ファインセラミックス 2018
改訂:履歴
2012-06-20 制定日, 2017-10-20 確認
ページ
JIS R 1693-3:2012 PDF [10]
                                                                                 R 1693-3 : 2012

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 用語及び定義・・・・[2]
  •  4 記号及び単位・・・・[2]
  •  5 原理・・・・[2]
  •  6 測定装置・・・・[3]
  •  6.1 概要・・・・[3]
  •  6.2 測定装置を構成する要素・・・・[3]
  •  7 試験片・・・・[5]
  •  7.1 試験片の形状及び寸法・・・・[5]
  •  7.2 試験片の材質・・・・[5]
  •  7.3 試験片の数・・・・[5]
  •  8 測定の手順・・・・[5]
  •  8.1 測定の準備・・・・[5]
  •  8.2 測定方法・・・・[6]
  •  9 計算方法・・・・[6]
  •  9.1 定常法による半球全放射率の算出・・・・[6]
  •  9.2 非定常法による半球全放射率の算出・・・・[6]
  •  9.3 試験片の熱膨張に起因する補正・・・・[7]
  •  10 報告・・・・[7]
  •  附属書A(参考)パルス通電加熱法・・・・[8]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS R 1693-3 pdf 1] ―――――

R 1693-3 : 2012

まえがき

  この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本ファインセラミックス協会
(JFCA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を制定すべき
との申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格(日本産業規格)である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS R 1693の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS R 1693-1 第1部 : FTIRを用いた分離黒体法による垂直分光放射率
JIS R 1693-2 第2部 : FTIRを用いた反射法による垂直放射率
JIS R 1693-3 第3部 : 直接加熱熱量法による半球全放射率

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                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
R 1693-3 : 2012

ファインセラミックス及びセラミックス複合材料の放射率測定方法−第3部 : 直接加熱熱量法による半球全放射率

Measurement method for emissivity of fine ceramics andceramic matrix composites-Part 3: Hemispherical total emissivity by direct heating calorimetry

序文

  ファインセラミックス及びセラミックス複合材料は,耐久性及び耐熱性に優れ,各種産業分野における
部材として幅広く利用されている。ファインセラミックスを高温部材又は放射素材として使用する場合に
は,使用温度における放射率が部品設計上の材料特性として重要になる。この規格は,直接加熱熱量法に
よるファインセラミックス及びセラミックス複合材料の半球全放射率測定について,実用的方法を提供し,
ファインセラミックス及びセラミックス複合材料を利用する諸工業の発展に寄与することを目的として制
定した。
なお,この規格に対応する国際規格は制定されていない。

1 適用範囲

  この規格は,平板状のファインセラミックス及びセラミックス複合材料(炭素材料及び金属も含む。)の
表面における半球全放射率を,直接加熱熱量法によって測定する方法について規定する。対象とする材料
は,導電性をもち通電加熱によって目的の温度に加熱可能な材質とする。測定温度範囲としては,約300
2 300 ℃とする。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 1102-2 直動式指示電気計器 第2部 : 電流計及び電圧計に対する要求事項
JIS C 1602 熱電対
JIS C 1612 放射温度計の性能試験方法通則
JIS R 1600 ファインセラミックス関連用語
JIS Z 8117 遠赤外線用語
JIS Z 8401 数値の丸め方

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R 1693-3 : 2012

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS R 1600及びJIS Z 8117によるほか,次による。
3.1
放射率
ある温度において物体表面から放射される熱放射輝度と,それと同じ温度の黒体放射輝度との比。
3.2
分光放射率
波長λにおける放射率。
3.3
半球全放射率
全波長域における物体表面に対して半球面方向の放射率。
3.4
垂直分光放射率
物体表面に対して垂直方向(法線方向)の分光放射率。

4 記号及び単位

  記号及び単位は,表1による。
表1−記号及び単位
名称 記号 単位
m
試験片の有効質量(試験片に接触させた一対の電圧プローブ間が規定する試験片 kg
の質量)
試験片の温度 T K
温度Tにおける試験片の定圧比熱容量 cp(T) J kg−1 K−1
試験片温度の時間変化 dT/dt K s−1
試験片を流れる電流 I A
電圧プローブ間の電圧降下 V V
温度Tにおける試験片の半球全放射率 攀 T) 無次元
ステファン・ボルツマン定数(5.670 373×10−8) W m−2 K−4
試験片に接触させた電圧プローブ間の試験片表面積 A m2
試験片の周囲の温度 T0 K

5 原理

  導電性の固体物質に直流電流を流して直接通電加熱した際,伝導又は対流による試験片からの熱損失が
無視できる条件においては,試験片の熱収支は,式(1)で表される。
4 4
mcp T dT / dt IV T
ht AT
SB T0 (1)
直接加熱熱量法による半球全放射率測定方法では,通電加熱中に測定されたT,I,V及びT0の値を式(1)
に代入することで 攀 T) を導出する。しかし,多くの場合,式(1)に含まれるcp(T) の値も未知であるため,
大きく分けて2種類の導出方法によって 攀 T) を決定する。
第1の導出方法は定常法と呼ばれ,試験片に流す電流を制御して試験片を温度一定の定常状態(dT/dt=
0)に保持することによって,cp(T) を含む式(1)の左辺を実質的にゼロにして攀 T) だけを導出することを

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R 1693-3 : 2012
特徴とする。一方,第2の導出方法は非定常法と呼ばれ,試験片に流す電流の大きさが異なる場合のある
温度TにおけるdT/dt,I,V及びT0の値を2組以上測定し,二つの未知数 攀 T) 及びcp(T) を共に導出する
ことを特徴とする。一般的にはcp(T) を無視できる定常法が原理的に優れた測定法であるが,おおむね
1 500 ℃以上の温度域では試験片及び試験片の周囲が定常状態になるまでに長時間を要するため,測定シ
ステムを構成する機器の温度上昇による破損が問題となることが多い。そこで,1 500 ℃以上の温度域で
は,附属書Aに示すパルス通電加熱法を利用して瞬間的に試験片を定常状態に保持する定常法又は非定常
法による高速測定が適している。

6 測定装置

6.1 概要

  測定装置の基本構成は,試験片を加熱するための電流を供給する直流電源,試験片を流れる電流値を測
定する電流計,試験片に接触させた一対の電圧プローブ,電圧プローブ間での電圧降下を測定する電圧計,
試験片の温度を測定する熱電対又は放射温度計などの温度測定装置及び試験片を真空中で加熱するための
真空チャンバーからなる。構成例を図1に示す。
真空チャンバー
A
電流計
熱電対兼
試験片ホルダ
電圧プローブ
試験片 直流電源
V 放射温度計
電圧計
電圧プローブ間距離
図1−直接加熱熱量法による半球全放射率測定装置の構成例

6.2 測定装置を構成する要素

  測定装置を構成する要素は,次による。
6.2.1 直流電源 必要とする温度まで試験片を通電加熱することが十分可能な電力容量をもつ必要があ
る。加熱に必要な電力 (IV) は,式(1)に試験片の攀 T) 及びcp(T) の概算予想値を代入することで見積もる。

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