JIS S 2038:2007 石油燃焼機器用しん | ページ 2

4
S 2038 : 2007
7.1.3 試験用の油
試験に用いる油は,JIS K 2203に規定する1号灯油とする。
7.1.4 試験用の計測器
試験用の計測器は,通常,表6に示すもの又はこれらと同等以上の性能のものを用いる。

7.2 吸上量の測定

  吸上量の測定は,次によって行う。この場合,普通補強金具付筒しんは金具を取り外して行う。
a) 温度110 ℃±10 ℃の乾燥炉中に試料を入れ,恒量になるまで乾燥した後デシケータに入れ,20 ℃±
10 ℃になるまで冷却してから,はかりで質量を測定する。
b) しんの全体を灯油中に約5分間浸せきする。
c) しんの燃焼部を上にし,かつ,水平になるように空気中につるし,15分経過した後,はかりで質量を
測定する。
d) 吸上量は,次の式によって算出する。
W1−W0
W= 100
W0
ここに, 吸上量(%)
W0 : 浸せき前の質量(g)
W1 : 浸せき後の質量(g)

7.3 吸上速度の測定方法

  吸上速度の測定は,温度110 ℃±10 ℃の乾燥炉中に試料を入れ恒量になるまで乾燥した後デシケータ
に入れ,20 ℃±10 ℃になるまで冷却してから次によって行う。この場合,普通補強金具付筒しんは金具
を取り外して行う。
a) しんの長さが120 mmを超えるものは,しんの上端から5 mm及び105 mmのところに印を付けて測定
距離を100 mmとする。次に灯油中にしんの105 mmの印の位置まで浸せきし,浸せきしたときから
灯油が5 mmの印の位置まで浸透する時間をストップウオッチで測定し,そのときの所要時間(秒)
を吸上速度とする。
b) しんの長さが120 mm以下のものは,しんの上端から5 mm及び45 mmのところに印を付けて測定距
離を40 mmとする。次に灯油中にしんの45 mmの印の位置まで浸せきし,浸せきしたときから灯油
が5 mmの印の位置まで浸透する時間をストップウオッチで測定し,そのときの所要時間(秒)を吸
上速度とする。

7.4 加熱老化後の引張試験

  加熱老化後の引張試験は,次によって行う。
a) 加熱老化後の引張試験に供する試料は,しんを図1のように切断したものとする。

――――― [JIS S 2038 pdf 6] ―――――

                                                                                              5
S 2038 : 2007
単位 mm
図 1−加熱老化後の引張試験に供する試料
b) 灯油を適切量入れた容器中に試料を完全に浸せきさせて収納し,これを140 ℃±5 ℃の雰囲気中に連
続8時間放置する。
c) 次に試料を容器から取り出し,引張試験機を用い図2に示すように試料の継ぎ部を中心に上部及び下
部の20 mm[ただし,5.のc)で規定する燃焼部の長さが短いしんは,上部を10 mm以上とする。]の
箇所の中央部をチャックでくわえ,引張速度約20 mm/minで継ぎ部が切断するまで試験を行い,その
間の最大値を測定する。
単位 mm
図 2−加熱老化後の引張試験

7.5 機器適合性試験

  機器適合性試験は,次によって行う。なお,この試験に用いる機器は,しんに適合する機器でJIS S 2016
又はJIS S 2019の型式検査に合格したものとする。
a) 使用性能試験 使用性能試験は,取扱説明書に従って,しんを組み込んだ場合,しんが容易に組み込
めるか,また,組込み後に機器を作動したとき,異常があるかを調べる。

――――― [JIS S 2038 pdf 7] ―――――

6
S 2038 : 2007
b) 燃焼性能試験 燃焼性能試験は,JIS S 3031の6.(燃焼試験)に規定する方法によって行う。
c) 転倒油漏れ量試験 転倒油漏れ量試験は,JIS S 3031の13.2(転倒油漏れ試験)に規定する方法によ
って行う。
d) しん継ぎ部の温度試験 しん継ぎ部の温度試験は,しん継ぎ部にあらかじめ熱電対の測温接点を挿入
し,7.5 b)の試験中にしん継ぎ部の表面の最高温度を測定する。

7.6 耐食性試験

7.6.1  試験装置
試験装置は,JIS Z 2371の3.(装置)による。
7.6.2 試験方法
補強金具を噴霧室につるし,噴霧室温を35 ℃±2 ℃にして,JIS Z 2371の7.(試験用塩溶液)の塩溶
液を48時間噴霧した後,直ちに補強金具の表面を布でふき取り,ふき取れないさびの発生があるかを調べ
る。

7.7 寸法試験

  寸法試験は,次によって行う。この場合,試験室の相対湿度は(65±15)%とする。
a) 内径の測定 内径の測定は,図3に示すようにテーパゲージで燃焼部を測定する。この場合,しんを
テーパゲージに挿入するときの荷重は,5.0 N±1.0 Nとする。
なお,しん案内筒に接するしんの内側にクロスなどで補強したものは,クロスなどを含めた寸法を
しんの内径とする。ただし,補強金具は除く。
しんの測定箇所 測定の一例
図 3−内径の測定
b) 厚さの測定 厚さの測定は,測定面の直径が10 mmの厚さ計を用い,測定力を1.5 N±0.15 Nとし,
燃焼部の先端から約10 mmの部分の任意の3か所を測定し,その平均値をしんの厚さとする。この場
合,測定しにくいものは,裁断して平らに伸ばして測定してもよい。なお,普通補強金具付筒しんは,
補強金具を取り外した状態で測定し,また,クロスなどで補強したしんは,クロスを含めて測定する。
注記 厚さの測定箇所は,適合する機器の構造によって,特に指定のある場合は,その指定によ
るものとする。

8 検査

8.1 型式検査

8.1.1  型式検査の実施
しんは,設計,改造又は生産技術条件の変更があったときには,8.1.28.1.5によって型式検査を行う。
8.1.2 試料の採り方及び大きさ

――――― [JIS S 2038 pdf 8] ―――――

                                                                                              7
S 2038 : 2007
試料は,最初の製造ロットからランダムに2個以上採取する。
8.1.3 検査項目
検査項目は,この規格で規定するすべての該当項目について行う。
8.1.4 合否の判定
合否の判定は,この規格で規定するすべての項目を満足するものは合格,1項目でも満足しないものは
不合格とする。
8.1.5 検査記録
検査記録は,検査ごとに,次の事項を含めて記録を取り保管する。
a) 試験を実施した者の名称
b) 試験年月日
c) 試験担当者名
d) 試験条件
e) 試験結果
f) 表示事項

8.2 製品検査

8.2.1  製品検査の実施
しんは,8.2.28.2.4によって製品検査を行う。この場合,試料数は合理的な抜取方式によってもよい。
8.2.2 検査項目
検査項目は,次の項目について行う。
a) 寸法
b) 外観
8.2.3 合否の判定
合否の判定は,8.2.2の項目を満足するものは合格,1項目でも満足しないものは不合格とする。
8.2.4 検査記録
検査記録は,検査ごとに,次の事項を含めて記録を取り保管する。
a) 試験年月日
b) 試験担当者名
c) 検査方式(ロットの大きさ,試料の大きさ及び合否の判定)
d) 試験条件
e) 試験結果

9 製品の呼び方

  製品の呼び方は,規格名称並びに形状及び加工方法による種類とする。
例 石油燃焼機器用しん,普通筒しん

10 表示

  しん又は包装に,次の事項を見やすく表示しなければならない。ただし,組込みしんの場合は,a)及び
e)の表示はしなくてもよい。また,e)の表示は,包装状態で見えるように取扱説明書等に表示してもよい。
a) 規格番号及び規格名称
なお,経過措置は,附属書A(規定)による。

――――― [JIS S 2038 pdf 9] ―――――

8
S 2038 : 2007
例1 JIS S 2038(石油燃焼機器用しん)
例2 JIS S 2038
石油燃焼機器用しん
b) 形状及び加工方法による種類
c) 製造年又はその略号
d) 製造業者名又はその略号
e) 適合する機器の型式の呼び

11 取扱説明書

  しんには,取扱説明書を添付する。ただし,組込みしんの場合は,この限りでない。
表 6−計測器
種類 目盛範囲 最小目盛 適用試験項目 用途 関連規格
ノギス − 0.05 mm 7.7 寸法測定用 JIS B 7507
金属製直尺 − 1 mm 5,7.3,7.4,7.7 JIS B 7516
厚さ計 − 0.01 mm 7.7 −
テーパゲージ − 0.1 mm −
一般用ガラス製棒状 050 ℃ 0.5 ℃ − 室温測定用 JIS B 7411
温度計
指示熱電温度計 0150 ℃ 1℃ 7.5 温度測定用 JIS C 1601
(熱電対) 0400 ℃ 5℃ (JIS C 1602)
01 200 ℃ 10 ℃
はかり 03 kg 0.1 g 7.2 質量測定用 −
020 kg 50 g 7.7
ストップウオッチ − 0.5 秒 − 所要時間測定用 −

――――― [JIS S 2038 pdf 10] ―――――

次のページ PDF 11

JIS S 2038:2007の国際規格 ICS 分類一覧

JIS S 2038:2007の関連規格と引用規格一覧