JIS S 4801:2018 たばこライター―安全仕様 | ページ 4

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S 4801 : 2018 (ISO/DIS 9994 : 2016)

6.6 燃料漏れ試験

6.6.1  一般
この試験の目的は,試料の注入口の閉鎖部材から危険な燃料漏れがないかどうかを確認することである。
6.6.2 装置
6.6.2.1 はかり 時間の経過に伴いガス漏れを測定することができるもの。
6.6.3 手順
6.6.3.1 密閉した燃料タンクをもつ液体ライター
6.6.3.1.1 密閉した燃料タンクをもつ試料から,注入口には(嵌)め込まれている閉鎖部材を取り外す。
6.6.3.1.2 製造業者の推奨する方法で,製造業者の推奨する燃料を燃料タンクに入れる。
6.6.3.1.3 注入口から取り外した閉鎖部材を注入口に再びはめ込み,試料を拭いてから乾かす。
6.6.3.1.4 閉鎖部材及びその近辺から並びに燃料タンク自体からの燃料漏れを観察する。
不合格 : いかなる燃料漏れも不合格とする。
6.6.3.2 注入ガスライター
6.6.3.2.1 試料の燃料タンクを空にして,製造業者が推奨する方法で,製造業者が推奨する燃料を入れる。
6.6.3.2.2 ガス漏れの量が1分間に15 mgを超えるかどうかを測定する。
不合格 : ガス漏れの量が毎分15 mgを超える場合不合格とする。
6.7 燃料充量試験
6.7.1 一般
この試験の目的は,燃料タンクの内容積に対する液化燃料の充量を測定することである。液体ライタ
ーは,この試験から除外される。
6.7.2 試料
試料は,出荷状態のライターとする。
6.7.3 装置
6.7.3.1 はかり 0.1 mgまで読み取れるはかり。
6.7.4 手順
6.7.4.1 試料を23 ℃±2 ℃で少なくとも10時間置き,安定させる。
6.7.4.2 新品の試料の質量を測定し,その後燃料を抜き,30分後に燃料が空になったライターの質量を再
度測定することによって,燃料の総質量を測定する。
6.7.4.3 燃料の充容量V1を次の式によって算出する。
mf
V1
ρf
ここに, mf : 燃料の質量(g)
ρf : 23 ℃における燃料の密度(g/cm3)
燃料の種類及び化学成分が分からない場合は,密度0.54 g/cm3を使用する。
6.7.4.4 燃料タンクに6 mm以下の孔を開け,試料の質量を測定する。
6.7.4.5 注射器又はその他の適切な装置を使って23 ℃±2 ℃の温度の蒸留水をその燃料タンクに入れて,
タンク内に気泡がないことを確認する。
試料及び燃料タンクの設計内容(形状・寸法及び板厚)によって,充の間,充満した空気の除去を容
易にするため,燃料タンクに空気抜き孔を開ける必要があることもある。空気抜き孔を適用した場合には,
充及び空気抜きの両方の孔を開けた後に,試料の質量を測定する。

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S 4801 : 2018 (ISO/DIS 9994 : 2016)
6.7.4.6 水を充した試料の質量を測定する。
6.7.4.7 水を充した試料の質量から空の試料の質量を差し引いて求めるか,試料の燃料タンクを充す
るために必要とした水の質量を計測するか,その他の方法によって水の質量を測定する。
6.7.4.8 試料の燃料タンクの容量V0を,次の式によって求める。
mw
V0
ρw
ここに, mw : 水の質量(g)
ρw : 23 ℃における水の密度(g/cm3)
6.7.4.9 燃料の種類及び化学成分が明らかな場合,V1とV0との比(V1/V0)が0.85を超えれば不合格とす
る。
6.7.4.10 燃料の種類及び化学成分が明らかでなく,燃料の密度を0.54 g/cm3とした場合で,V1とV0との比
が0.85を超えた場合は,更に次の確認を行う。
23 ℃における燃料密度を決定するため,JIS K 2240の6.10[組成分析方法(ガスクロマトグラフ法)]
によって,成分分析を実施する。ガスクロマトグラフ分析から得られた燃料の種類から23 ℃における燃
料密度を確認して,次の式によって燃料の容量V2を計算する。
mf
V2
ρf
ここに, mf : 燃料の質量(g)
ρf : 23 ℃における燃料の密度(g/cm3)
不合格 : V2とV0との比(V2/V0)が0.85を超えれば不合格とする。
6.8 耐落下性試験
6.8.1 一般
この試験の目的は,使用中に起こり得る落下に対して,ライターが安全であることを確認することであ
る。4.14.5で規定する試験に用いたライターは,この試験に用いてもよい。
6.8.2 装置
6.8.2.1 コンクリート表面
6.8.2.2 1.5 m±0.1 mの高さまで目盛が付いた測定器。
6.8.2.3 ガス漏れを経過時間1分間で測定できる場合は0.1 mg,又はガス漏れを経過時間10分間で測定
できる場合は1 mgの質量が読み取れるはかり。
6.8.3 手順
6.8.3.1 次の二つの異なった試料で耐落下性試験を実施する。
試料1 : 試料は23 ℃±2 ℃で少なくとも10時間置き,安定させる。
調整式ライターの場合は,火炎を最高の高さに調整する。
試料2 : 試料は−10 ℃±2 ℃で24時間置き,その後23 ℃±2 ℃で少なくとも10時間置き,安定さ
せる。
調整式ライターの場合は,火炎の高さを最高50 mmに調整する。
6.8.3.2 液体ライター
6.8.3.2.1 試料を次の三つの状態でコンクリートの表面に1.5 m±0.1 mの高さから自由落下させる。
a) 試料の底の部分を下向きにする。
b) 底の部分を上向きにする。

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S 4801 : 2018 (ISO/DIS 9994 : 2016)
c) 試料を水平にする。
カバー付きの試料は,そのカバーを閉じたまま落下させる。
6.8.3.2.2 試料の落下ごとに燃料タンクの破裂・破砕及び自然点火の持続を観察する。
不合格 : 破裂・破砕又は自然点火の持続は,いずれも不合格とする。
6.8.3.3 ガスライター
6.8.3.3.1 試料を次の三つの状態でコンクリートの表面に1.5 m±0.1 mの高さから自由落下させる。
a) 試料の底の部分を下向きにする。
b) 底の部分を上向きにする。
c) 試料を水平にする。
カバー付きの試料は,そのカバーを閉じたまま落下させる。
6.8.3.3.2 試料の落下ごとに燃料タンクの破裂・破砕及び自然点火の持続を観察する。
不合格 : 破裂・破砕又は自然点火の持続は,いずれも不合格とする。
6.8.3.3.3 三つの状態で落下後5分間以内に,1分間で15 mgを超えるガス漏れがあるかどうかを質量に
よって測定する。
不合格 : 上記質量を超えるガス漏れは不合格とする。
6.8.3.4 6.8.3.2及び6.8.3.3の試験に合格し,点火できる試料は,4.14.5への適合を確認する。
6.8.3.5 点火しないライターは不合格としない。

6.9 耐熱性試験

6.9.1  一般
この試験の目的は,閉鎖部材を含む燃料タンクがタンクの破裂・破砕がなく,かつ,ライターの安全操
作を損なうことなく高温に耐えられるかどうかを確認することである。
4.14.5で規定する試験に用いたライターをこの試験に用いてもよい。
6.9.2 装置
6.9.2.1 ガスの充満を防止するための換気装置を備えた65 ℃±2 ℃の温度を維持できる恒温槽。
6.9.2.2 ±2 ℃の精度で温度を計測できる測定装置。
6.9.2.3 0.1 mgまで読み取れるはかり。
6.9.3 手順
6.9.3.1 65 ℃±2 ℃で恒温槽を安定させる。
6.9.3.2 試料を点火して燃料が空でないことを確認した後,消火した試料を少なくとも4時間65 ℃±2 ℃
恒温槽の中に入れておく。
6.9.3.3 4時間後に試料を取り出し,23 ℃±2 ℃で最低10時間置き安定させる。ただし,24時間を超え
ないこととする。
6.9.3.4 温度安定後の液体ライター 6.9.3.3で安定させた後,試料に燃料が入っていない場合には,製造
業者の推奨する方法で,かつ,製造業者の推奨する燃料をその試料に注入する。
不合格 : 閉鎖部材を含め燃料タンクの破裂・破砕は不合格とする。
6.9.3.5 点火できる試料は,4.14.5への適合を確認する。点火しない液体ライターは不合格としない。
6.9.3.6 温度安定後のガスライター 6.9.3.3で安定させた後,ガス漏れが毎分15 mgを超えるかどうかを
質量で測定する。
不合格 : 1分間で15 mgを超えるガス漏れは不合格とする。液化燃料が入っていない空のライターも
不合格とする。

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全体又は部分的に透明な燃料タンクの場合は,容器内の燃料の確認は目視で行う。液化燃料がなければ
試料は空とする。
6.9.3.7 点火できる試料は,4.14.5への適合を確認する。点火しない試料は不合格としない。
点火できず,燃料タンクが不透明な場合は,6.9.3.8によって空であるかの試験をする。
6.9.3.8 点火しない不透明な試料が,空であるかどうかを決定するために,次の試験を行う。
a) 0.1 mgまで読み取ることができるはかりで,試料の質量を測定する。
b) 燃料タンクを開放する(注入式でない試料の場合は,シーリングボールを押し込むか,又はバーナー
バルブを開放し,注入式の試料の場合は注入バルブを開放する。)。
c) 部品を付けて,試料の質量を再度測定する。
質量差が10 mg以内であれば試料は空である。
6.9.3.9 点火できる試料は,4.14.5への適合を確認する。点火しないガスライターは不合格としない。

6.10 耐内圧性試験

6.10.1 一般
この試験の目的は,閉鎖部材を含む燃料タンクが異常に高い内圧に安全に耐えられるかどうかを確認す
ることである。この試験は,液体ライターには適用しない。
6.10.2 試料
試料は,燃料を全部抜き,構造的に損傷のない新品のライターとする。この試験には,4.14.5で規定
する試験に用いたライターを用いてもよい。
6.10.3 装置
2 MPaのゲージ圧を負荷することができる装置。
6.10.4 手順
6.10.4.1 試験は,23 ℃±2 ℃で実施する。
6.10.4.2 燃料の種類及び化学成分が明らかな場合,試料に毎秒69 kPaを超えないように内圧を上昇させ,
55 ℃で発生する蒸気圧の2倍の内圧まで加える。試験中に圧力の急激な低下があるかどうかを観察する。
不合格 : 圧力の急激な低下があれば不合格とする。
6.10.4.3 燃料の種類及び化学成分が明らかでない場合,試料に毎秒69 kPaを超えないように内圧を上昇さ
せ,1.93 MPaに等しい内圧を試料に加える。試験中に圧力の急激な低下があるかどうかを観察する。
不合格 : 圧力の急激な低下があった場合は,最大圧力を記録し,6.10.4.4によって試験する。
6.10.4.4 55 ℃における燃料の蒸気圧を決定するため,燃料の種類及び化学成分を明らかにするJIS K 2240
に従って,ガスクロマトグラフ分析を実施する。
不合格 : 6.10.4.3で記録された最大圧力が,ガスクロマトグラフ分析による55 ℃における2倍の蒸気
圧より低い場合は不合格とする。

6.11 耐繰返し燃焼性試験

6.11.1 一般
この試験の目的は,ライターを20秒間燃焼させ,次に5分間の休止時間をもって10回繰り返し,安全
な操作を防げることがないかどうかを確認することである。この試験には,4.14.5で規定する試験に用
いた試料を用いてもよい。
6.11.2 手順
6.11.2.1 液体ライター及び非調整式ガスライター
6.11.2.1.1 高さを恒久的に設定した火炎で試験する。

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S 4801 : 2018 (ISO/DIS 9994 : 2016)
6.11.2.1.2 試料を23 ℃±2 ℃で少なくとも10時間置き,安定させる。
6.11.2.1.3 火炎が上向き垂直方向になるように,試料を点火し,20秒間燃焼させる。
6.11.2.1.4 試料を消火して5分間放置する。
6.11.2.1.5 6.11.2.1.3及び6.11.2.1.4の操作を,更に9回繰り返し,合計10回繰り返す。
6.11.2.1.6 試料を23 ℃±2 ℃の温度で少なくとも10時間置き,安定させる。
6.11.2.1.7 点火できる試料は,4.14.5への適合を確認する。
6.11.2.1.8 点火しない試料は不合格としない。
6.11.2.1.9 デュアルフレーム式の試料は,それぞれの種類の火炎において試験を実施する。
6.11.2.1.10 マルチフレーム式の試料は,それぞれの火炎において試験を実施する。
6.11.2.2 調整式ガスライター
6.11.2.2.1 火炎の高さを50 mmに,又は最高の高さが50 mmより小さい場合は最高の高さに,調整する。
6.11.2.2.2 試料を23 ℃±2 ℃で少なくとも10時間置き,安定させる。
6.11.2.2.3 火炎が上向き垂直方向になるように試料を点火し,20秒間燃焼させる。
6.11.2.2.4 試料を消火して5分間放置する。
6.11.2.2.5 6.11.2.2.3及び6.11.2.2.4の操作を,更に9回繰り返し,合計10回繰り返す。
6.11.2.2.6 試料を23 ℃±2 ℃の温度で少なくとも10時間置き,安定させる。
6.11.2.2.7 点火できる試料は,4.14.5への適合を確認する。
6.11.2.2.8 点火しない試料は,不合格としない。
6.11.2.2.9 デュアルフレーム式の試料は,それぞれの種類の火炎において試験を実施する。
6.11.2.2.10 マルチフレーム式の試料は,それぞれの火炎において試験を実施する。

6.12 耐連続燃焼性試験

6.12.1 一般
この試験の目的は,ライターを2分間連続燃焼させたとき,危険な状態にならないように耐えられるか
どうかを確認することである。この試験には,4.14.5で規定する試験に用いた試料を用いてもよい。
6.12.2 装置
6.12.2.1 適切な不燃性材料で作られた,風の影響を受けない囲い。
6.12.3 手順
6.12.3.1 液体ライター及び非調整式ガスライター
手順は,次による。
a) 高さを恒久的に設定した火炎で試験する。
b) 試料を23 ℃±2 ℃で少なくとも10時間置き,安定させる。
c) 火炎が上向き垂直方向になるように試料を点火し,2分間燃焼させる。
d) 燃焼の間,目視によって試料の異常の有無を確認する。
不合格 : 次の現象は,いかなる場合も不合格とする。
− 構成部品の燃焼の持続
− バルブ構成部品の飛び出し
− 点火部品の抜け出し又は飛び出し
− 火炎の有無にかかわらず,燃料タンクの破裂・破砕
e) デュアルフレーム式の試料は,それぞれの種類の火炎において試験を実施する。
f) マルチフレーム式の試料は,それぞれの火炎において試験を実施する。

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JIS S 4801:2018の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO/DIS 9994:2016(IDT)

JIS S 4801:2018の国際規格 ICS 分類一覧

JIS S 4801:2018の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISK2240:2013
液化石油ガス(LPガス)