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T 0601-1-2 : 2018 (IEC 60601-1-2 : 2014)
合性に基づく使用が推奨されるのではなく,むしろ,無線通信機器を医療機器の近くで使うことができる
ようにするために必要な要求事項が開発されることを特に要求している。
今日では,無線通信機器は,ME機器及びMEシステムの近くで使われている。JIS C 61000-4-3で規定
する試験方法は,ME機器及びMEシステムの近くで使うRF無線通信機器の影響を試験する方法として
最適ではない。現在,ME機器及びMEシステムの近くで使われる無線通信機器を試験するための新しい
試験方法が,開発されている最中であるが,まだ,その妥当性は確認されていない。しかし,IEC TC 77/SC
77Bは,無線通信機器の近くで使う電子機器のイミュニティを試験するための試験方法規格の原案作成を
開始した。
IEC TC 77/SC 77Bが,上記の試験方法規格を開発するまでは,既存のJIS C 61000-4-3を修正した試験
方法を,暫定的な手法として使う必要がある。この試験方法及び関連する試験要求事項は,8.10で規定し
てある。
上り回線周波数だけが含まれる無線通信サービスもある。一覧に挙げた周波数は,地域特性及び技術開
発に起因する側面が多く,一例として挙げているものであり,全てを包括していることを主張しているわ
けではない。一覧に挙げた無線通信サービス及び周波数は,代表的かつ広範囲にわたって利用されている
RF無線通信機器を選択したものである。
試験周波数は,次の基準に基づいて選択した。
周波数帯域が,中心周波数の10 %を超える場合は,三つの周波数を用いる。そうでない場合は,中心周
波数だけを使う。
RF無線通信機器の周波数帯域の関連特性に基づいて,試験を単純化させるように,変調仕様を選択し
た。多くの場合,搬送波は,方形波[く(矩)形波]信号を使って変調されている。
経験的に,RF無線通信機器の異なる変調特性において,50 %のデューティ比が,最悪条件であると考
えられる。
18 Hz及び217 Hzの両方を使う無線通信サービスにおける帯域では,試験用変調周波数として,18 Hz
を規定する。理由は,最悪条件と考えられるためである。
表9で規定したイミュニティ試験レベルは,次の式を使って計算した。
6
E P
d
ここに, P : 最大電力(W)
d : 最小分離距離(m)
E : イミュニティ試験レベル(V/m)
試験を単純化させるために,係数6は,アンテナ係数の範囲に対して,調整したものである。
箇条9† 試験報告書及び表10(最低限度必要な試験報告書の記載事項)
試験報告書に含める必要がある,最低限度の内容を参照した良い例であったので,JIS Q 17025 [25] を
引用した。類似の書式は,CISPR 32の表F.1でも見ることができる。
――――― [JIS T 0601-1-2 pdf 46] ―――――
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T 0601-1-2 : 2018 (IEC 60601-1-2 : 2014)
附属書B
(参考)
ME機器及びMEシステムの表示及びラベリングに対する要求事項の指針
B.1 ME機器,MEシステム又はそれらの部分の外側の表示
ME機器又はそれらの部分の外側の表示に対する要求事項は,通則の7.2及び表C.1で規定している。
ME機器,MEシステム又はそれらの部分の外側の表示に対する追加要求事項を表B.1にまとめた。
表B.1−ME機器,MEシステム又はそれらの部分の外側の表示
表示の説明 細分箇条
シールドした場所だけで使用することを指定したME機器又はMEシステムへの表示 5.1
B.2 附属文書,取扱説明書
取扱説明書に含める情報に対する要求事項は,通則の7.9.2及び表C.5で規定している。取扱説明書に含
める情報に対する追加要求事項を,表B.2にまとめた。
表B.2−附属文書,取扱説明書
表示の説明 細分箇条
ME機器又はMEシステムに適した環境の記載 5.2.1.1 a)
5.2.1.1 b)
基本性能と決定したME機器又はMEシステムの性能,及び電磁妨害によって基本性能が
喪失又は低下した場合に,操作者が予想できるような説明の記載
他の機器と近接又は積み重ねてME機器又はMEシステムを使用するときに必要な警告 5.2.1.1 c)
箇条7及び箇条8の要求事項に対するME機器又はMEシステムの適合性に影響を及ぼす 5.2.1.1 d)
可能性があるケーブル,トランスデューサ及び他の附属品の一覧
5.2.1.1 e)
製造業者が指定した,又は供給したもの以外の附属品,トランスデューサ及びケーブルを
使用した場合の警告
RF通信機器からの最小分離距離に関わる警告 5.2.1.1 f)
CISPR 11のクラスAに分類したME機器及びMEシステムを住宅環境で使う場合の警告 5.2.1.2
B.3 附属文書,技術解説
技術解説に含める一般情報に対する要求事項は,通則の7.9.3及び表C.6で規定している。技術解説に含
める一般情報に対する追加要求事項を,表B.3にまとめた。
――――― [JIS T 0601-1-2 pdf 47] ―――――
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T 0601-1-2 : 2018 (IEC 60601-1-2 : 2014)
表B.3−附属文書,技術解説
表示の説明 細分箇条
5.2.2.1
電磁妨害による患者及び操作者に対して悪影響を及ぼす事象を防ぐための予防措置に関
わる記載
適合したエミッション及びイミュニティ規格又は規定した試験への適合情報 5.2.2.1 a)
この副通則及び適用した許容条件からのあらゆる逸脱 5.2.2.1 b)
電磁妨害に関わる基礎安全及び基本性能を維持するために必要な全ての指示 5.2.2.1 c)
5.2.2.2 a)
シールドした場所だけで使用することを指定したME機器及びMEシステムに対して,シ
ールドした場所だけで使用することの警告
5.2.2.2 b)
シールドした場所だけで使用することを指定したME機器及びMEシステムに対して,シ
ールドした場所に関連する仕様
シールドした場所だけで使用することを指定したME機器及びMEシステムに対して, 5.2.2.2 c)
RFシールド効果及びRFフィルタ減衰量を測定するための試験方法の推奨
5.2.2.2 d)
シールドした場所の内側で,ME機器又はMEシステムとともに配置することを許容した,
他の機器のエミッション特性の仕様
RF電磁エネルギーを意図的に受信するME機器に対して,受信周波数又は受信周波数帯5.2.2.3
域,望ましい周波数又は周波数帯域及び帯域幅
RF送信機を含むME機器に対して,送信周波数又は送信周波数帯域,変調方式及び実効5.2.2.4
放射電力
永久設置形大形ME機器及び大形MEシステムに対して,免除を用いているという記載 5.2.2.5 a)
永久設置形大形ME機器及び大形MEシステムに対して,選択した周波数だけで放射RF 5.2.2.5 b)
イミュニティ試験を実施しているという警告
5.2.2.5 c)
永久設置形大形ME機器及び大形MEシステムに対して,イミュニティ試験で使用した周
波数及び変調の一覧
5.2.2.6
該当する場合は,電気手術器との両立性に関わる記載及び電気手術器の動作中の意図する
使用の条件
――――― [JIS T 0601-1-2 pdf 48] ―――――
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T 0601-1-2 : 2018 (IEC 60601-1-2 : 2014)
附属書C
(参考)
CISPR 11によるクラス分類の指針
C.1 一般
CISPR 11で規定している機器のクラス分類及びグループ分けについての規則は,この副通則で適用して
いる。この附属書の目的は,ME機器又はMEシステムに適切なCISPR 11のグループ及びクラスを割り
当てるための追加指針を提供することである。
CISPR 11の附属書Aには,機器の分類の例を記載している。ME機器は,グループ1機器の一つの例
として記載しているが,医療装置(medical apparatus)は,グループ2機器の一つの例として記載している。
超短波療法機器及びマイクロ波治療器については,明確に記載しているが,それ以外のME機器又はME
システムについては,具体的な記載はない。
C.2 グループ分け
ME機器及びMEシステムの大部分の機種は,RFエネルギーを,内部機能のためだけに発生させるか,
又は用いているので,グループ1に属する。
グループ1 ME機器及びMEシステムの例は,次のとおりである。
また,グループ1には,RF電磁エネルギーではないエネルギーを患者に対して意図的に与えるME機
器及びMEシステムも含んでいる。
− 医用画像ME機器及びMEシステム
− X線撮影法及び透視法(シネ透視法を含む。)に関わる一般的な目的だけでなく,例えば,血管撮影
法,乳房撮影法,治療計画及び歯科用のような特殊目的も含む診断用X線システム
− コンピュータ断層撮影MEシステム
− 核医学MEシステム
− 超音波診断ME機器
− 治療用ME機器及びMEシステム
− 治療用X線ME機器
− 歯科用ME機器
− 電子加速器
− 治療用超音波ME機器
− 体外結石破砕用ME機器
− 輸液ポンプ
− ラジアントウォーマ(radiant warmers)
− 保育器
− 人工呼吸器
− 麻酔器
− モニタ用ME機器及びMEシステム
− インピーダンスプレチスモグラフモニタ
− パルスオキシメータ
――――― [JIS T 0601-1-2 pdf 49] ―――――
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T 0601-1-2 : 2018 (IEC 60601-1-2 : 2014)
− 患者モニタ装置
− 心電計ME機器及びMEシステム並びに心磁計ME機器及びMEシステム
− 脳波計ME機器及びMEシステム並びに脳磁計ME機器及びMEシステム
− 筋電計ME機器及びMEシステム並びに筋磁計ME機器及びMEシステム
少数のME機器及びMEシステムだけが,RFエネルギーを,物質(この場合,患者に対して)に与え
るので,グループ2に属する。
具体的な例は,次に示すとおりである。
− 医用画像ME機器
− 磁気共鳴画像(MRI)診断用MEシステム
− 治療用ME機器
− ジアテルミ用ME機器(短波,超短波,マイクロ波治療ME機器)
− ハイパーサーミア用ME機器
さらに,電気手術器は,RFエネルギーを患者に与えているので,使用中は,グループ2機器(溶接機
器と類似)としてクラス分類することが望ましい。
C.3 クラス分け
主に,住宅環境で使用し,かつ,商用電源系へ接続することを意図したME機器及びMEシステム(例
えば,在宅医療用ME機器及び住宅地域にある診療所向けのME機器)は,CISPR 11クラスBの要求事
項に適合することが望ましい。
専門家向けのME機器の提供に当たっては,特別な配慮が必要である。すなわち,このような専門家向
けのME機器は,医療専門家だけが使用する機器又はシステムであり,一般人に対して販売することを意
図していないことを意味している。これらの専門家向けME機器及びMEシステムは,次のいずれかの条
件の下で,CISPR 11のクラスAか,又はクラスBの要求事項に適合していればよい。
− 主に,専用の電源システム(通常,分離変圧器から供給を受ける。)に接続することを意図したME
機器又はMEシステム(例えば,病院内又は診療所で使うことを意図したME機器又はMEシステム)
− 20 kVAを超える定格電源入力をもち,専用の電源変圧器から電力の供給を受け,かつ,明瞭に識別可
能な電源線経路によって単独で専用の電源変圧器に接続することを意図したME機器又はMEシステ
ム
――――― [JIS T 0601-1-2 pdf 50] ―――――
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JIS T 0601-1-2:2018の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60601-1-2:2014(IDT)
JIS T 0601-1-2:2018の国際規格 ICS 分類一覧
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.100 : 電磁両立性(EMC) > 33.100.20 : イミュニティ
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.100 : 電磁両立性(EMC) > 33.100.10 : エミッション
JIS T 0601-1-2:2018の関連規格と引用規格一覧
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