JIS T 0601-1-2:2018 医用電気機器―第1-2部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項―副通則:電磁妨害―要求事項及び試験 | ページ 11

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T 0601-1-2 : 2018 (IEC 60601-1-2 : 2014)
附属書D
(参考)
個別規格へのこの副通則の適用指針
D.1 一般
この附属書は,個別規格[JIS T 0601-2-X規格群(第2-X部規格群)及び該当するISO規格に対応する
JIS]に関して,電磁妨害に関連する基礎安全及び基本性能に関わる要求事項を作成する規格委員会及び作
業グループに対して,この副通則の適用における一貫性を確実にする手助けとなる推奨を含んでいる。こ
のような委員会に対しては,規格作成時に発生する問題について,IEC/TC 62/SC 62Aに連絡することを勧
める。
この附属書では,この副通則を個別規格に適用する場合に,修正することが望ましい要求事項を明らか
にし,かつ,修正を行うときの指針を与える。また,修正することが望ましくない規定も明らかにしてい
る。また,この附属書に加えて,附属書Aの根拠もこの副通則の適用における追加の情報及び指針として,
参考にすることが望ましい。
個別規格の作成者は,この副通則の適用範囲内で,ME機器及びMEシステムの基礎安全及び基本性能
を特定することが望ましい。
D.2 推奨する修正
D.2.1 試験要求事項
個別規格の作成者は,試験要求事項を次のように修正することが望ましい。
a) 個別のME機器又はMEシステムが,特殊環境で使われることを意図しており,かつ,その環境の電
磁特性が既知の場合は,附属書Eにある手順を用いて,適切なイミュニティ試験レベルを特定するこ
とが望ましい。
b) 4.3.1(構成),8.2(患者生体模擬)及び8.7(動作モード)は,この副通則の意図を維持しながら,個
別のME機器又はMEシステムの特性に合わせて,より具体的に修正することが望ましい。
c) 8.1(一般)の意図に従う個別のME機器又はMEシステムに対して,具体的な基準を与えるために,
8.1にあるイミュニティ合否判定基準を規定している段落を修正する。
D.2.2 附属文書
個別規格の作成者が,この副通則で規定している試験要求事項を修正する場合は,附属文書に対して,
対応した要求事項を修正する必要があるかどうかを決定することが望ましい。
D.3 注意事項
個別規格の作成者は,他の修正,特に,次に記載したものの修正を行う場合に,注意する必要がある。
a) 特定のME機器及びMEシステムを,クラスBとしてだけ分類することが望ましい場合は,附属書C
の指針を用いたグループ1又は2に分類した仕様及びクラスBへの分類を除いて,7.1を修正しない
ことが望ましい。個別規格は,CISPR 11で規定されているエミッションの要求事項又は試験方法を,
CISPR 11/SC Bの同意なしに修正することはできない。
b) 7.1.9(患者生体模擬),8.2(患者生体模擬),8.3(患者結合部の終端),7.1.10(擬似手),7.1.11(患者
結合ケーブル)及び8.4(手持形ME機器及び手持ちで使用することを意図した部分)は,修正しな

――――― [JIS T 0601-1-2 pdf 51] ―――――

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T 0601-1-2 : 2018 (IEC 60601-1-2 : 2014)
いことが望ましい。患者ケーブルは,試験によって取扱いが異なる。既定の終端に関わる要求事項は,
意図的な導電性又は容量性結合で接地しないことを規定している。なぜならば,“終端条件を適切とみ
なさないか(サージイミュニティ試験において)”,又は“禁止した終端条件は,余り厳しくないとみ
なすか(静電気放電試験及び放射RF試験において)”のいずれかであるからである。特定の試験では,
CISPR 16-1-2の8.3で規定した擬似手及びRC素子を規定している。これは,これらの試験に対して,
“正確に試験を実行するために,擬似手及びRC素子を配置する必要があるか”,又は“擬似手及び
RC素子の使用が,最悪条件とみなされるか”のいずれかであることによる。通則は,患者が浮いて
いる状態及び患者が接地されている状態を,正常状態と扱っている。しかし,RFの観点から,直接
基準グラウンド面を使用するEMC試験環境と同様に,医療環境で患者を有効に接地することはあり
そうもない。その結果,CISPR 16-1-2の8.3で規定した擬似手及びRC素子を,接地状態を表すため
に使用する。この副通則において,患者ケーブルの取扱いについては,各イミュニティ試験に対して,
最悪条件である使用状態を表すように選択する。
c) 患者ケーブル又は信号入出力部を,JIS C 61000-4-6の試験要求事項から除外しないようにする。ただ
し,ME機器又はMEシステムと,その接続ケーブルとを加えた有効長が,0.4 mよりも短い場合を
除く。ME機器又はMEシステムは,JIS C 61000-4-3(放射RFイミュニティ)試験方法を用いて,
有効長に対して,JIS C 61000-4-6で規定した開始周波数まで下げた周波数で試験することを推奨する。
0.15 MHz80 MHzの周波数範囲では,JIS C 61000-4-6で規定している“伝導RFイミュニティ”規
格を,放射RF電磁界によって誘導される伝導妨害に対するイミュニティ試験で実際に用いる。JIS C
61000-4-6は,JIS C 61000-4-3(放射RFイミュニティ)に対する代替手段として使われることもある。
中規模の試験設備では,80 MHzよりも低い周波数領域において,JIS C 61000-4-3で要求されている
ように,電磁界を均一にすることが困難なためである。JIS C 61000-4-6は,この周波数範囲に生じる
可能性があるRF放射に対するイミュニティについて,機器を試験するために実施した方法を使う。
したがって,有効長(外装に反対方向に伸ばしたケーブルを加えたもの)が,常に0.4 mを超えない
場合を除いて,患者ケーブル及び信号入出力部を,この試験から除外することを推奨しない。

――――― [JIS T 0601-1-2 pdf 52] ―――――

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T 0601-1-2 : 2018 (IEC 60601-1-2 : 2014)
附属書E
(参考)
特殊環境に対するイミュニティ試験レベルの決定
E.1 一般
この附属書は,意図する使用環境に一つ以上の特殊環境を含むME機器及びMEシステムに対するイミ
ュニティ試験レベルを決定するための手順を与える。推奨する決定プロセスを,図E.1及び図E.2に示す。
注記1 これが適切なときの例には,“超短波療法機器の近傍にあるME機器及びMEシステム”及
び“空調(温度及び湿度を制御する)を備えたX線を遮蔽した環境内にある永久設置形のコ
ンピュータ断層撮影MEシステム”が含まれる。
注記2 この附属書を準備する際に,JIS T 14971,IEC/TS 61000-1-2 [8] 及びIEC/TR 61000-2-5 [9] を
用いた。追加の情報を得るには,それらの文書を参照。
箇条8で規定したイミュニティ試験レベルは,規定した電磁環境,すなわち,専門の医療施設環境及び
在宅医療環境の特性である電磁現象(の組合せ)に関連した,合理的に予見可能な最高の電磁妨害に基づ
いている。
新しいイミュニティ試験レベルを正当化する場合,又はこの副通則で規定したイミュニティ試験レベル
を修正(増加する,又は減少する。)する場合は,次による。
a) 箇条8で規定した現象による電磁妨害レベルへの暴露を低減させる可能性がある緩和条件
b) 箇条8で規定した一つ以上の電磁現象が,より低い電磁妨害レベルとなることが予想される場合は,
意図する使用又は特殊環境による特別な条件
c) 箇条8で規定した一つ以上の電磁現象が,より高い電磁妨害レベルとなることが予想される場合は,
意図する使用又は特殊環境による特別な条件(例えば,RF無線通信機器に対して,最小分離距離を
更に短くする。)
d) 箇条8で規定していない電磁現象による電磁妨害の存在
緩和条件と特別な条件との違いは,常に明らかであるとは限らない。一般的に,緩和条件には,電磁環
境に対するME機器又はMEシステムの能動的な防護策を含んでいる。一例として,電圧ディップ及び電
源遮断への暴露を制限するために,無停電電源装置(UPS)を使用することが挙げられる。このような場
合は,電磁環境それ自体が,変化しておらず,かつ,変えられてもいない。
特別な条件の一例としては,特殊環境が挙げられる。これは,相対湿度レベルが,常に35 %を超えるよ
うな場所が該当する。このような状況では,静電気放電の妨害レベルは,箇条8で規定した試験レベルよ
りも低いことが予想される。これは,意図する使用環境が,箇条8で規定した試験レベルよりも低い電磁
妨害レベル(静電気放電に対して)であるという一例である。したがって,ME機器又はMEシステムの
能動的な防護策を追加することは,不要である。
一方,相対湿度を50 %よりも高いレベルに制御するために使われ,かつ,ME機器又はMEシステムが,
特定されて,表示もされているこの閉空間の中だけで使われる場合は,これも緩和条件の一例である。
結局は,ME機器又はMEシステムがさらされる可能性がある電磁妨害レベルに対して,新しい又は調
整したイミュニティ試験レベルが適切である限り,緩和条件と呼ぶか特別条件と呼ぶかは問題ではない。

――――― [JIS T 0601-1-2 pdf 53] ―――――

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T 0601-1-2 : 2018 (IEC 60601-1-2 : 2014)
,
図E.1−特殊環境が既知の場合の試験計画の決定手順の流れ図(メインプロセス)

――――― [JIS T 0601-1-2 pdf 54] ―――――

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T 0601-1-2 : 2018 (IEC 60601-1-2 : 2014)
図E.2−特殊環境に対するイミュニティ試験レベル決定手順の流れ図(サブプロセス)
E.2 E.1 a)に示した方法の概要
緩和条件[E.1 a)]については,必要な場合は,各現象に対して調整したイミュニティ試験レベルを決
定するために,次の手順に従うことが望ましい。
− 電磁妨害レベルを低減するかどうかの決定(E.4)

――――― [JIS T 0601-1-2 pdf 55] ―――――

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JIS T 0601-1-2:2018の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60601-1-2:2014(IDT)

JIS T 0601-1-2:2018の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 0601-1-2:2018の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称