JIS T 0601-1-2:2018 医用電気機器―第1-2部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項―副通則:電磁妨害―要求事項及び試験 | ページ 4

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b) “警告 : 機器が,特定の周波数だけで放射RFイミュニティ試験を実施しており,他の周波数で動作
する送信機近傍で使用すると誤動作する可能性がある”という趣旨の警告
c) E機器又はMEシステムのイミュニティ試験で使用した周波数及び変調の一覧
5.2.2.6 電気手術器との両立性を主張するME機器及びMEシステムに適用する要求事項
通則の7.9.3の要求事項に加えて,電気手術器との両立性を主張するME機器及びMEシステムは,技
術解説に電気手術器との両立性があるという記載及び電気手術器を使う手術中の意図する使用の条件を
含める。
(適合性確認)
5.2で規定した要求事項に対する適合性は,附属文書の調査によって確認する。

6 試験文書

6.1 一般

  試験文書には,試験を容易に再現できるように,試験の適正な計画(試験計画)と実施(試験報告書)
に必要な全ての情報とを含める。
(適合性確認)
適合性は,試験報告書の調査によって確認する。

6.2 試験計画

  正式な試験を開始する前に,詳しい試験計画を試験機関に提供する。試験計画から逸脱した場合は,試
験報告書で文書化する。推奨する試験計画の内容については,附属書Gを参照することが望ましい。

6.3 試験報告書

  試験報告書は,箇条9で規定した要求事項に適合させる。

7 ME機器及びMEシステムに対する電磁エミッション要求事項

7.1 無線通信及び他の機器の保護

7.1.1  *一般
特に規定がない限り,ME機器及びMEシステムは,CISPR 11に適合させる。CISPR 11に従った分類
に関わる指針として,附属書Cがある。
注記 試験のセットアップについての更に詳しい指針は,CISPR 16-2-3を参照。
7.1.2 動作モード
エミッション試験の間,ME機器又はMEシステムは,エミッションが最大となるモードで試験する。
動作状態のエミッション試験に加えて,待機状態での試験も考慮することが望ましい。試験のために選択
した動作モードは,試験報告書に記録する。また,試験計画に記載することが望ましい。
(適合性確認)
適合性は,試験報告書の調査によって確認する。
7.1.3 マルチメディア機器
ME機器及びMEシステムに接続するマルチメディア機器は,CISPR 32に適合させる。CISPR 32のク
ラスA機器をMEシステムの一部として提供する場合,MEシステムは,クラスAに分類する。
注記 マルチメディア機器には,情報技術機器(ITE)を含める。
7.1.4 *サブシステム
CISPR 11(7.5.2の最終段落参照)で規定している“システムを構成する他の機器と相互に作用する機器

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の評価に対する要求事項”に適合している場合は,サブシステムごとに試験することによって,MEシス
テムのCISPR 11への適合性を実証してもよい。
7.1.5 特殊環境のうち,シールドした場所だけで使用することを指定したME機器及びMEシステム
特殊環境のうち,シールドした場所だけで使用することを指定したME機器及びMEシステムは,指定
した最小RFシールド効果値が次に規定した要求事項を満たしていれば,CISPR 11の電磁放射妨害の限度
値を増加してもよい。その限度値の増加分は,適用可能な指定した最小RFシールド効果値と等しい値ま
でとする。ただし,試験を試験所で実施するときに限る。
特殊環境のうち,シールドした場所だけで使用することを指定したME機器及びMEシステムは,最小
RFフィルタ減衰値が次に規定した要求事項を満たしていれば,CISPR 11の電源端子妨害電圧の限度値を
増加してもよい。その限度値の増加分は,シールドした環境へ出入りする全てのケーブルに適用可能な指
定した最小RFフィルタ減衰値に等しい値までとする。ただし,試験(電源端子妨害電圧試験)を試験場
で実施する場合に限る。
a) 指定したRFシールド効果値及びRFフィルタ減衰量は,次による。
− dB単位で表示している。
− 最も近い整数に丸めている。
− 20 dB以上である。
b) Fシールド効果値及びRFフィルタ減衰仕様は,RFシールド効果値及びRFフィルタ減衰仕様を適
用する周波数範囲を含み,かつ,この周波数範囲は,1ディケード以上の幅である。
c) 最小RFフィルタ減衰量を指定した値は,それらについて指定した周波数範囲内で指定した最小RF
シールド効果値に一致する。
d) 最小RFシールド効果値及びRFフィルタ減衰量について指定していないか,又は20 dBよりも小さ
い値を指定している周波数範囲では,この副通則の目的からRFシールド効果値及びRFフィルタ減
衰量は,0 dBであるとみなす。
7.1.6 無線機器を含むME機器及びMEシステム
無線機器(例えば,RF送信機,受信機,トランシーバ)を含み,かつ,無線機器と組み合わせて試験
を実施していて,国家無線規則に適合しているME機器及びMEシステムは,適用する国家無線規則のエ
ミッション限度値が,適用するCISPR規格で規定している電磁妨害の限度値に等しいか,又はそれ以下
の場合は,そのCISPR規格で規定している電磁妨害関連の要求事項の試験を免除する。RF送信機を含む
ME機器及びMEシステムは,送信機の送信帯域内では,この副通則のエミッション要求事項を免除する。
上記以外の場合,及び国家無線規則のない国だけを意図したME機器及びMEシステムの場合は,この副
通則のエミッション要求事項を適用する。
7.1.7 *モータ及びスイッチ又は調整装置によって主機能を果たすME機器
この副通則の適用範囲には,モータ及びスイッチ又は調整装置によって主機能を果たすME機器を含む。
例えば,単純な歯科用ドリル及び単純な手術台のようなモータ駆動形の電気装置が該当する。ME機器が,
意図的にRFエネルギーを発生しないで,かつ,照明を意図しない場合,この種のME機器は,CISPR 14-1
に従って分類してもよい。そのような場合は,CISPR 14-1の関連する限度値を適用する。
7.1.8 X線発生装置を含むME機器及びMEシステム
診断用X線発生装置及び間欠モードで稼動するX線発生装置を含んだMEシステムは,非連続の放射
及び伝導妨害に対する準せん(尖)頭値の限度値を20 dBまで緩和できる。この緩和は,平均値の限度値
には適用しない。

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7.1.9 患者生体模擬
ME機器又はMEシステムの通常動作に患者生体模擬が必要な場合は,それを試験中に供給する。患者
生体模擬を行う場合には,4.3.2の規定を除き,試験中に,患者結合接続に対して,大地への意図的な伝導
又は容量結合を与えないようにする。
4.3.2で規定した終端方法の代わりに,患者生体模擬が,患者生体信号及び患者の容量結合効果並びに
RFインピーダンスを模擬することを意図している場合,患者生体模擬は,結合部と基準大地面との間に,
4.3.2で規定した擬似手及びRC素子のインピーダンスと同等のインピーダンスをもつ。
使用した患者模擬は,全て試験報告書に文書化する。また,試験計画に文書化することが望ましい。
7.1.10 擬似手
CISPR 11の擬似手の要求事項は,電源端子妨害電圧試験(表1の注記を参照)に適用する。さらに,
ME機器並びにMEシステムの患者結合部及び手持形を意図するME機器は,試験中に4.3.2の規定に従
って終端する。
7.1.11 患者結合ケーブル
患者結合ケーブルは,CISPR 11の要求事項に従って,相互接続ケーブルとみなす。
7.1.12 永久設置形大形ME機器及び大形MEシステム
永久設置形大形ME機器及び大形MEシステムは,次の方法の少なくとも一つによって形式試験を行う。
− システムとして試験所で。
− サブシステムごとに試験所で。
− 設置場所でのシステム試験として,任意の一つの責任部門の施設で。
CISPR 11グループ1,クラスA又はクラスBの限度値に適合した永久設置形大形ME機器及び大形ME
システムは,設置場所で試験してもよい。その場合は,試験所でのCISPR 11の限度値に適合させる。
(適合性確認)
7.1の適合性は,附属文書及び試験報告書の調査によって確認する。

7.2 商用電源系の保護

7.2.1  *高調波ひずみ
定格交流電源網のライン−ニュートラル間電圧が220 V a.c.以上で,相当たり16 A以下であり,かつ,
商用電源系への接続を意図するME機器及びMEシステムは,IEC 61000-3-2の要求事項に適合させる。
ME機器又はMEシステムが,長時間の定格電流と瞬間的な定格電流との両方をもつ場合は,IEC 61000-3-2
の適用性を判断する際に,二つの定格のうち,より大きい方の定格を使用する。
(適合性確認)
適合性は,附属文書及び試験報告書の調査によって確認する。
7.2.2 *電圧変動及びフリッカ
定格交流電源網のライン−ニュートラル間電圧が220 V a.c.以上で,相当たり16 A以下であり,かつ,
商用電源系への接続を意図するME機器及びMEシステムは,IEC 61000-3-3の要求事項に適合させる。
ME機器又はMEシステムが,長時間の定格電流と瞬間的な定格電流との両方をもつ場合は,IEC 61000-3-3
の適用性を判断する際に,二つの定格のうち,より大きい方の定格を使用する。
注記 IEC 61000-3-3の6.1は,次の記載から始まっている。“大きな電圧変動又はフリッカを生じさ
せそうにない機器に対しては,試験をする必要はない。(中略)回路図並びに機器の仕様の調査
及び簡潔な機能試験によって,大きな電圧変動を生じさせる可能性があるか否かを決定するこ
とが必要となる可能性もある。”

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(適合性確認)
適合性は,附属文書及び試験報告書の調査によって確認する。

7.3 エミッションの要求事項の概要

  エミッションの要求事項を,表2に要約する。
表2−環境別エミッションの限度値
現象 専門の医療施設環境a) 在宅医療環境a)
伝導及び放射RFエミッション CISPR 11 CISPR 11 c) )
高調波ひずみ IEC 61000-3-2 b) IEC 61000-3-2
電圧変動及びフリッカ IEC 61000-3-3 b) IEC 61000-3-3
注a) 意図する使用環境に関わる情報については,8.9を参照。
b) E機器及びMEシステムを,商用電源系に接続し,かつ,電源入力が,基本EMC規格の適用範囲に含ま
れている場合に限り,この試験を専門の医療施設環境で適用する。
c) 航空機内での使用を意図したME機器及びMEシステムは,ISO 7137のRFエミッションの要求事項に適合
させる。伝導RFエミッション試験は,航空機の電源システムに接続することを意図したME機器及びME
システムだけに適用する。ISO 7137は,RTCA DO-160C:1989及びEUROCAE ED-14C:1989に一致している。
最新版は,RTCA DO-160G:2010及びEUROCAE ED-14G:2011である。したがって,最新版,例えば,[39]
又は[40]のセクション21(及びカテゴリM)の使用を考慮することが望ましい。
d) 他のモード又は使用を意図した移動での電磁環境に適用する規格を用いる。例えば,適用する規格には,
CISPR 25及びISO 7637-2がある。

8 ME機器及びMEシステムに対する電磁イミュニティの要求事項

8.1 *一般

  ME機器及びMEシステムに対するイミュニティ試験の要求事項は,この副通則では,ポートごとに規
定している。これは,EMC共通規格のIEC 61000-6規格群の慣例に従っている。図2は,イミュニティ試
験の目的のために,ME機器及びMEシステムのポートを示している。
図2−ME機器及びMEシステムのポート
電磁イミュニティ試験は,次による。
− 明確に定義され,かつ,再現可能な方法で行う。
− 単一の試験として,順次,個別に行う。
− どのような順序で行ってもよい。
イミュニティ試験の間,それぞれの種類のポート(例えば,同じ入力又は出力の電子回路,負荷,接続
した機器をもつ。)ごとに,少なくとも一つを接続する(4.3.1の一つ目の細別も参照)。ME機器又はME
システムが,同一のポートを複数もつ場合は,イミュニティ試験の間に,それぞれの種類に対して,一つ
だけを試験すればよい。

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イミュニティ試験信号によって,ME機器又はMEシステムが損傷した場合に,残りのイミュニティ試
験をどのように再開させるかを表3で規定している。
注記1 例えば,高価なMEシステムが,最初の静電気放電(ESD)によって損傷した場合に,同じ
か,又は同等のMEシステムの同一試験部位に,残り9回の同一の静電気放電を行っても,
有益な情報が得られることは,ほとんどないと推測される。
表3−イミュニティ試験信号によって損傷したME機器又はMEシステムの試験を
続行させるための手順
試験妨害波 試験中のME機器及び 試験の続け方
の種類 MEシステムの反応
過渡現象a) ME機器又はMEシステムは,恒久的 このイミュニティ試験レベル及び極性で試験手順を2回繰
り返す。基礎安全及び基本性能を維持し続ける場合,ME機
な損傷を受けたが,基礎安全及び基本
性能は,維持し続ける。 器又はMEシステムは,試験に合格とする。
損傷した機器を使用し続ける間に,ME機器又はMEシステ
ムが,その基礎安全及び基本性能を維持する能力があると,
依然として判定できることが(リスクマネジメント,エンジ
ニアリング分析,経験,冗長性などによって)証明できれば,
機器が損傷した場合でも,その機器をこの特定の現象に対す
るイミュニティ試験で使い続けることができる。
ME機器又はMEシステムのポートが損傷し,かつ,ME機
器又はMEシステムが,複数の同一のポートをもつ場合,試
験は,同一のポートに対して繰り返さない。次の異なるポー
トを試験するために,ME機器又はMEシステムを,正常に
動作するように回復させる。
次の電磁現象のイミュニティ試験を続行するために,ME機
器又はMEシステムを,正常動作するように回復させる。
ME機器又はMEシステムは,恒久的 ME機器又はMEシステムは,その試験に不合格とする。
な損傷を受けた。基礎安全又は基本性
能を維持し続けることができない。
連続現象b) ME機器又はMEシステムは,恒久的 このイミュニティ試験レベル及び極性又は周波数で,試験手
順を2回繰り返す。基礎安全及び基本性能を維持し続ける。
な損傷を受けた。しかし,基礎安全及
び基本性能は,維持し続ける。 次の周波数ステップでの試験を続行するために,ME機器又
はMEシステムは,正常に動作するように回復させる。
ME機器又はMEシステムは,恒久的 ME機器又はMEシステムは,その試験に不合格とする。
な損傷を受けた。基礎安全又は基本性
能を維持し続けることができない。
注a) IS C 61000-4-2,JIS C 61000-4-4,JIS C 61000-4-5及びJIS C 61000-4-11に従った試験。
b) IS C 61000-4-3,JIS C 61000-4-8及びJIS C 61000-4-6に従った試験。
イミュニティ試験の要求事項は,意図する使用(図3参照)の環境(場所)に従って,表4表9の規
定に従って,ME機器又はMEシステムのポートに適用する。表4表9には,専門の医療施設環境及び
在宅医療環境に対するイミュニティ要求事項及び試験条件を規定している。附属書Eに記載した手順は,
特殊環境に対するイミュニティ試験レベルを決定するために使ってもよい。また,正当化できる場合は,
次のいずれかに基づいて,表4表9のイミュニティ試験レベルを修正(より高くするか,又はより低く
するなど)するために,附属書Eに記載した手順を使ってもよい。
− 特定の環境の特定の電磁特性
− ME機器又はMEシステム特有の条件によって,さらされる可能性がある電磁妨害レベルを緩和でき

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