JIS T 0601-1-2:2018 医用電気機器―第1-2部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項―副通則:電磁妨害―要求事項及び試験 | ページ 7

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T 0601-1-2 : 2018 (IEC 60601-1-2 : 2014)
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E P
d
ここに, P : 最大電力(W)
d : 最小分離距離(m)
E : イミュニティ試験レベル(V/m)
ME機器又はMEシステムが,この試験に対して,より高いイミュニティ試験レベルで適合している場
合は,5.2.1.1 f)の最小分離距離30 cmを,より高いイミュニティ試験レベルから算出した最小分離距離に
置き換えてもよい。
表9−RF無線通信機器に対する外装ポートイミュニティ試験仕様
試験周波数 帯域a) 通信サービスa) 変調b) 最大電力 分離距離 イミュニティ
(MHz) (MHz) (W) (m) 試験レベル
(V/m)
385 380390 TETRA 400 パルス変調b) 1.8 0.3 27
18 Hz
450 430470 GMRS 460 周波数変調c) 2 0.3 28
FRS 460 ±5 kHz偏移
1 kHz正弦波
710 704787 LTE Band 13, 17 パルス変調b) 0.2 0.3 9
745 217 Hz
780
810 800960 GSM 800/900 パルス変調b) 2 0.3 28
870 TETRA 800 18 Hz
930 iDEN 820
CDMA 850
LTE Band 5
1720 17001990 GSM 1800 パルス変調b) 2 0.3 28
1845 CDMA 1900 217 Hz
1970 GSM 1900
DECT
LTE Band 1,3,4,25
UMTS
2450 24002570 Bluetooth パルス変調b) 2 0.3 28
WLAN 802.11 b/g/n 217 Hz
RFID 2450
LTE Band 7
5240 51005800 WLAN 802.11 a/n パルス変調b) 0.2 0.3 9
5500 217 Hz
5785
注記 イミュニティ試験レベルを達成するために必要な場合は,送信アンテナとME機器又はMEシステムとの間
の距離を1 mまで近づけてもよい。JIS C 61000-4-3では,1 mの試験距離を許容している。
注a) 幾つかのサービスでは,上り回線周波数だけを含む。
b) 搬送波は,デューティ比50 %の方形波で変調する。
c) 周波数変調の代わりに,18 Hzでの50 %パルス変調を使ってもよい。これは,実際の変調を表すわけではな
いが,最悪状態と考えられるからである。

9 *試験報告書

  試験報告書には,表10に記載した項目を含める。必要に応じて,追加情報を,試験報告書に追加しても

――――― [JIS T 0601-1-2 pdf 31] ―――――

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T 0601-1-2 : 2018 (IEC 60601-1-2 : 2014)
よい。
表10−最低限度必要な試験報告書の記載事項
番号 項目 記載内容詳細
1 試験施設の名称及び所在地
2 試験報告書を発行する権限をもつ人物の氏名及び職
能又は同等のものの特定
3 ME機器又はMEシステムの記載 機器の名称,形式番号,及び製造業者を含む。
4 基礎安全及び基本性能の記載。これには,各試験中
に基礎安全及び基本性能を達成していることを監視
する方法についての記載も含める。
5 ME機器又はMEシステムのソフトウェア又はファ
ームウェアの版数
6 ME機器又はMEシステムの試作品又は生産品の版 被試験品と生産品との関係を記載してもよい。

7 試験された構成品及びサンプル数の決定根拠 シリアル番号を含む。
8 意図する使用及び意図する環境
9 適用する規格及び試験方法 規格(発行日)及びエミッション限度値又はイミュ
ニティ試験レベルの一覧
10 基本EMC規格又はこの副通則からの逸脱
11 適用した試験及び実施しなかった試験 測定又は試験を実施しなかった決定及び理由を,文
書化する。
12 附属書E又は同等の手順を用いた場合は,次を含め
る。
− 特定した任意の特殊環境又は実施した調整を正
当化する理由
− 調整した合理的に予見可能な最大電磁妨害レベ

− 最終的なイミュニティ試験レベル。これは小数
点第1位で四捨五入して整数にするか,又は小
数の場合は,一桁の有効桁数に丸める。
− 適切なイミュニティ試験レベルを決定するため
に用いた方法及びデータの出典の詳細
13 各イミュニティ試験に対するイミュニティ試験レベ
ル,並びにエミッションの適合クラス及びグループ
14 イミュニティ合否判定基準 リスク分析を通じて決定した,基礎安全及び基本性
能に関わる具体的なイミュニティ判定基準
15 関連する基本EMC規格で要求している環境条件
16 適合性についての要約 ME機器又はMEシステムの各試験への適合性
17 測定単位を含める。
実施したそれぞれの試験に対する適合性の決定を裏
付ける試験データ
18 試験中のME機器又はMEシステムの構成(ブロッ ME機器又はMEシステム及び全ての周辺機器並び
ク図を含む。) に使用した補助装置を記載したブロック図
19 ME機器又はMEシステムの設定及び動作モード 試験ごとに列挙する。
20 ME機器又はMEシステムの電源入力の電圧及び周 試験ごとに,ME機器又はMEシステムへの電源入
波数 力の電圧及び周波数を記録する。
21 使用する場合は,等電位化導線の接続端子への接続
試験中に使用した,等電位化導線に接続するための
端子への接続についての情報を含める(接続がある
場合)。

――――― [JIS T 0601-1-2 pdf 32] ―――――

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T 0601-1-2 : 2018 (IEC 60601-1-2 : 2014)
表10−最低限度必要な試験報告書の記載事項(続き)
番号 項目 記載内容詳細
22 永久設置形大形ME機器又は大形MEシステムの試
験の場合は,使用したRF試験器の周波数,電力及び
変調,並びに使用した試験距離
23 該当する場合は,信号入出力部の使用
24 使用した全ての患者結合ケーブルの終端に関わる記

25 長さ,シールド,フェライト及び他の詳細な構造を
相互接続ケーブルの説明及びそのケーブルの配置。
記載することが望ましい。写真も有用である。
余分なケーブルに対しては,その処理を記載する。
26 シミュレータ,附属品及び補助装置 使用したシミュレータ,附属品及び補助装置の記載。
患者生体及びサブシステムのシミュレータを含む。
27 試験を実行するために必要な,ME機器又はMEシ
ステムの全ての特別なハードウェア又はソフトウェ
アについての記載
28 使用した試験装置。校正又は保守の日付を含む。
29 使用した試験パラメータ(適宜)。例えば,周波数,
位相角。
30 各イミュニティ試験での滞在時間(滞在時間が必要
な試験の場合)
31 静電気放電の印加箇所 静電気放電を印加した正確な箇所を示した写真又は
図面。放電箇所ごとに放電方法を識別する。
32 測定した伝導及び放射エミッション 各試験に対して,少なくとも6点の最高エミッショ
ンの表形式データを含む。
33 周囲からの影響を軽減するために使用した方法
34 測定した高調波及びフリッカエミッション
35 ME機器又はMEシステムの変更 エミッション又はイミュニティ試験に適合するため
に必要としたME機器又はMEシステムの変更の記
載。それらを,全て生産品に組み込むという記載。
36 試験妨害を加えている間,又はその後に観察したME
機器又はMEシステムの影響,及びこれらの影響が
持続した期間
37 ME機器又はMEシステム及び使用した全ての周辺
機器並びに補助装置を含む各試験のセットアップの
写真
注記 この表は,JIS Q 17025:2005[25]の5.10に対しての,更に詳しい追加情報を提供している。

――――― [JIS T 0601-1-2 pdf 33] ―――――

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T 0601-1-2 : 2018 (IEC 60601-1-2 : 2014)
附属書A
(参考)
指針及び根拠
A.1 安全及び性能
この副通則の適用範囲には,電磁妨害に関連する安全(基礎安全及び基本性能)を含めている。この電
磁妨害に関連する安全は,安全に対するEMCともいう。
“電磁両立性”という用語は,IEC/TS 61000-1-2:2001 [7] にある次の内容に基づいて,この副通則の表
題からは削除した。
機器の挙動に対する電磁現象の影響についての試験を,EMC規格(又は箇条)又は安全規格(又は箇
条)に含めることが望ましいかどうかは,次による。
− 試験中又は試験後に,機器が意図したとおりに動作し続けることを要求する場合,試験は,製品(製
品群)規格のEMCイミュニティ規格(又は箇条)に含めることが望ましい。
− 試験中又は試験後に,安全でない状態とならない(性能は,偶然に又は恒久的に低下することもある
が,安全でない状態とならない。)ことを要求する場合,試験は,安全規格(又は箇条)に含めること
が望ましい。安全機能を備えた製品に対しては,いうまでもなく,該当する環境に対する共通規格よ
り高いイミュニティレベルを選択してもよい。
注記 機能安全に対するEMCを採用しているIEC/TS 61000-1-2:2008 [8] から上記の文章を除外した。
この副通則は,安全規格なので,明らかに,EMCという用語を無条件で要求事項に適用することは望
ましくはない。
A.2 通常,観察することができない機能の試験
イミュニティ試験中に,基本性能に関係する機能(例えば,高優先度又は中優先度のアラーム状態)が,
通常は観察できない,又は検証できない場合は,適合性を決定するための方法(例えば,内部パラメータ
の表示)を与えることが望ましい。特別なソフトウェア又はハードウェアを使うことが必要な場合もある。
A.3 個別の箇条及び細分箇条に対する根拠
1.1† 適用範囲
電気又は電子的な設備基盤(例えば,ローカルエリアネットワーク,電気通信網,電源網)を,MEシ
ステムの一部として,この副通則に従って試験する必要はない。しかし,そのような電気又は電子的な設
備基盤による影響は,JIS T 14971に従ったリスクマネジメントの一部として考慮することが望ましい。さ
らに,MEシステムの一部として使うことを意図した電気又は電子的な設備基盤は,試験中にそれを模擬
するか,又は故障することを前提とすることが望ましい。MEシステムの製造業者が供給し,かつ,既存
の電気又は電子的な設備基盤によって,MEシステムに接続することを意図した機器は,この副通則の要
求事項に適合することが望ましい。ローカルエリアネットワーク又は電気通信網が,MEシステムの製造
業者によって,MEシステムの一部として与えられている場合は,それらのネットワーク又は電気通信網
も,この副通則で規定した要求事項に従って,MEシステムの一部として試験することが望ましい。
3.1† 実効放射電力
この用語の定義には,代替方法を使うことを示唆している。ERPを得るためには,特定した距離及び方

――――― [JIS T 0601-1-2 pdf 34] ―――――

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T 0601-1-2 : 2018 (IEC 60601-1-2 : 2014)
向で電力密度を測定する。その後,無損失半波長ダイポールを試験中の機器に置き換えて,特定の距離及
び方向で,同じ電力密度を発生させるように,入力電力を調整する。この入力電力が,ERPである。
例えば,半波長ダイポールアンテナの代わりに,等方性アンテナを基準アンテナとした場合は,実効等
方放射電力(EIRP)となる。
3.8† (妨害に対する)イミュニティ
イミュニティとは,(性能の)低下がない場合を指す。試験では,低下がないことを確認するが,その
一方で,合否判定基準及びリスクマネジメントプロセスに従って,ある特定された低下の程度を,通常は,
適合している(受容できる)とみなしている場合もある。
3.18† 商用電源系
CISPR 11では,商用電源系を“家庭用の施設及び住居用に使用する目的の建造物に給電する低電圧電力
系統”と呼ぶ。IEC 61000-3-2及びIEC 61000-3-3では,“商用電源系統(public supply system)”,“商用低
電圧系統(public low-voltage system)”,及び“商用低電圧配電系統(public low-voltage distribution system)”
と呼ぶ。
ME機器及びMEシステムは,例えば,主電源接続が,変圧器又は変電所によって,商用低電圧電源網
から分離されているような病院などで使われる場合は,商用電源系に接続されない。
4.2† MEシステムで用いる非ME機器
この細分箇条の目的は,MEシステムの基礎安全又は基本性能に影響を与える可能性がある,MEシス
テムで用いる非ME機器に対して,追加的(重複的)な試験を制限することにある。
製造業者は,非ME機器への干渉によって,MEシステムの基礎安全又は基本性能の喪失をもたらす可
能性があるかどうかを決定するために,MEシステムについて分析を実施する必要がある。この分析は,
リスクマネジメントプロセスの一部である。
非ME機器への干渉によって,MEシステムの基礎安全又は基本性能の喪失をもたらす可能性があるこ
とが示唆された場合は,その非ME機器を,MEシステムの一部とみなして試験する必要がある。非ME
機器が,同等の試験手順及び同じ又はより高いイミュニティ試験レベルを規定した,該当する個別のIEC
又はISOのEMC規格に従って試験していることが明らかであっても,製造業者は,受容性(合否判定)
基準が,基礎安全及び基本性能に影響を与えないことを示す,この副通則の要求事項と同等であるかどう
かを評価する必要がある。
非ME機器が,該当するEMC規格に適合することだけを要求している場合は,適切な文書,例えば,
適合宣言書を,元の(非ME機器の)製造業者から得て,設計文書に含めてもよい。
4.3.3† 入力電圧及び周波数
IEC 61000-3-2及びIEC 61000-3-3の試験に対する仕様は,基本EMC規格から直接引用した。
IEC 61000-3-2:2005の箇条6には,“この箇条で規定した要求事項及び限度値は,220 V/380 V,230 V/400
V及び240 V/415 Vの50 Hz又は60 Hzの電源系に接続する機器の電源入力端子に適用する。他の条件に対
する要求事項及び限度値は,検討中である。”との記載がある。
IEC 61000-3-3:2013の適用範囲には,“IEC 61000のこの部は,相当たり16 A以下の入力電流をもつ,ラ
インと中性線間の電圧が,220 V250 Vの間で,周波数が50 Hzの商用低電圧配電網に接続することを意
図した電気及び電子機器に適用できるが,接続に条件がある場合は,これによらない。”とある。さらに,
6.3では,“試験電圧(開放電圧)は,機器の定格電圧とする。電圧範囲を規定している場合,試験電圧は,
単相230 V又は三相400 Vとする。”との記載がある。
7.2.1及び7.2.2の根拠も参照。

――――― [JIS T 0601-1-2 pdf 35] ―――――

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JIS T 0601-1-2:2018の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60601-1-2:2014(IDT)

JIS T 0601-1-2:2018の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 0601-1-2:2018の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称