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T 0601-1-3 : 2012 (IEC 60601-1-3 : 2008)
放射線ビーム中に置かれた固定又は取外し可能なフィルタ。付加ろ過の一部又は全体に相当する。
3.3
付加ろ過 (ADDITIONAL FILTRATION)
放射線ビーム中の,放射線源と患者,又は指定した平面との間にある付加フィルタ及びその他の取外し
可能な物質による線質等価ろ過。
3.4
空気カーマ (AIR KERMA)
K
dEtrをdmで除した商。
dEtr
K
dm
ここに, dEtr : 非荷電粒子によってある質量dmの空気中に放出された,全て
の荷電粒子の初期運動エネルギーの総和
単位 : J kg-1
空気カーマの固有な単位は,グレイ(Gy)である(ICRU 60) [20]。
[IEC 60580:2000定義3.2の修正][8]
3.5
空気カーマ率 (AIR KERMA RATE)
K
dKをdtで除した商。
dK
K
dt
ここに, dK : 時間間隔dtにおける空気カーマの増加分
単位 : J kg-1 s-1
固有な単位であるグレイを使用すると,空気カーマ率の単位は,グレイ毎秒(Gy s-1)である(ICRU 60) [20]。
[IEC 60580:2000定義3.3][8]
3.6
周辺線量当量 (AMBIENT DOSE EQUIVALENT)
H*(d)
放射線照射野におけるある点での線量当量であり,ICRU球に向けて幅広く照射したときにICRU球の
中心から見て入射側で表面から深さdの点における値。
単位 : J kg-1
周辺線量当量の固有な単位は,シーベルト(Sv)である(ICRU 51) [19]。
3.7
減弱 (ATTENUATION)
放射線が物体を通過するとき,その物体とのあらゆる種類の相互作用の結果として生じる放射線量の減
少。
注記 放射線量は,例えば,粒子束密度又はエネルギー束密度でもよい。減弱には放射線源からの距
離による放射線量の幾何学的減少は含まない。
3.8
――――― [JIS T 0601-1-3 pdf 6] ―――――
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T 0601-1-3 : 2012 (IEC 60601-1-3 : 2008)
減弱当量 (ATTENUATION EQUIVALENT)
δ
指定した線質のビームの中で,指定した幾何学的条件の下に,考察中の物質を参照物質で置き換えた場
合,減弱の度合いが同じになるような参照物質の層の厚さ。減弱当量は,参照物質及びその厚さをメート
ルに単位の接頭語を付けて表す。
3.9
自動制御機能 (AUTOMATIC CONTROL SYSTEM)
X線装置においては,一つ以上の放射線量又は相当する物理量の測定によって,X線管装置に供給する
電気エネルギーの制御又は制限を行う機能。
3.10
自動露出制御 (AUTOMATIC EXPOSURE CONTROL)
X線装置においては,事前に選択した部位で希望した放射線量が得られるように,一つ以上のX線管負
荷条件を自動的に制御する操作モード。
3.11
照射野限定器 (BEAM LIMITING DEVICE)
放射線照射野を限定する器具。
3.12
照射野限定システム (BEAM LIMITING SYSTEM)
放射線ビームを限定するための部品,及びそれらの幾何学的配置の全体。
3.13
連続陽極入力 (CONTINUOUS ANODE INPUT POWER)
陽極に連続的に入力できる,指定の最大の陽極入力。
単位 : W
3.14
制御盤 (CONTROL PANEL)
機器の機能の全て又は幾つかを制御することを目的とする機器の一部。制御盤には,動作条件を指示及
び表示する部品を含む場合がある。
3.15
管理区域 (CONTROLLED AREA)
電離放射線から人を防護するために,立入り,占有及び作業条件の規制を行っている限定された区域。
注記 対応国際規格では,管理区域は監視区域の一部としているが,我が国では,監視区域はこの規
格の適用範囲において存在せず,また原子力用語の周辺監視区域との混同を防ぐため削除した。
3.16
管電流時間積 (CURRENT TIME PRODUCT)
医用放射線において,X線管に負荷をかけることによって生じる電気量。ミリアンペアで表した平均X
線管電流と秒で表した負荷の継続時間との積。ミリアンペア秒で表す。
3.17
絞り (DIAPHRAGM)
同一平面に固定又は可変の開口部をもつ照射野限定器。
3.18
――――― [JIS T 0601-1-3 pdf 7] ―――――
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T 0601-1-3 : 2012 (IEC 60601-1-3 : 2008)
線量当量 (DOSE EQUIVALENT)
H
組織内の点におけるQとDとの積。
H Q D
ここに, Q : 線質係数
D : 吸収線量
単位 : J kg-1
線量当量の固有な単位は,シーベルト(Sv)である(ICRU 51) [19]。
3.19
エッジフィルタ (EDGE FILTER)
使用する光子エネルギー範囲で,放射線エネルギーの関数で表した吸収特性が不連続を示すフィルタ。
3.20
有効受像面 (EFFECTIVE IMAGE RECEPTION AREA)
表示又は蓄積するために,X線パターンを受像する受像面の一部。
注記1 この定義に従って,複数の視野をもつX線イメージインテンシファイア管の場合は,X線パ
ターンを電子的に処理していない入力画面の部分を排除するために,拡大モードの選択によ
って受像面を制限するものとする。
注記2 照射中にX線パターンを受像する位置を変える走査形のX線装置の場合,走査中のある瞬間
の有効受像面は,その瞬間におけるX線パターンを受像して処理を行う受像範囲である。
3.21
入射表面 (ENTRANCE SURFACE)
放射線学において,被照射体に放射線が入射する平面又は曲面。
3.22
焦点外X線 (EXTRA-FOCAL RADIATION)
X線源装置において,放射線源の実焦点外から放射されるX線。
3.23
フィルタ (FILTER)
放射線機器において,放射線ビームをろ過するために備えた物質又は器具。
3.24
ろ過 (FILTRATION)
物質を通過するときの電離放射線の特性の変更。
注記 ろ過には,次のようなものがある。
− 多エネルギーX線のある成分の減弱を伴う選択吸収。例えば,軟X線の吸収。
− 放射線ビームの断面積にわたる放射線強度分布の変更。例えば,補償フィルタの使用。
3.25
焦点受像器間距離 (FOCAL SPOT TO IMAGE RECEPTOR DISTANCE)
実効焦点の基準面から,基準軸が受像器面と交わる点までの距離。
3.26
焦点皮膚間距離 (FOCAL SPOT TO SKIN DISTANCE)
放射線診断学において,実効焦点の基準面から,基準方向に直交し,かつ,放射線源に最も近い患者皮
――――― [JIS T 0601-1-3 pdf 8] ―――――
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T 0601-1-3 : 2012 (IEC 60601-1-3 : 2008)
膚面上の点を含む面までの距離。
3.27
半価層 (HALF-VALUE LAYER)
特定のスペクトルをもつナロービーム条件のX線のもとで,空気カーマ率,照射線量率又は吸収線量率
が物質のない状態で測定した値の半分にまで減少するときの,指定した物質の厚さ。半価層(HVL)は,そ
の物質名及びその厚さをメートルに単位の接頭語を付けて表す。
3.28
受像面 (IMAGE RECEPTION AREA)
放射線学において,X線パターンを受像する面。
3.29
電離放射線 (IONIZING RADIATION)
直接若しくは間接荷電粒子,又は両者の混合からなる放射線。一般に,紫外線は除外する。
3.30
照射 (IRRADIATION)
生物又は物体に放射線を当てること。放射線学においては,生物又は物体に電離放射線を当てること。
すなわち,X線照射 (X-IRRADIATION)。
3.31
照射スイッチ (IRRADIATION SWITCH)
放射線機器において,照射を開始及び/又は停止するために設けられた制御器(スイッチ)。
3.32
照射時間 (IRRADIATION TIME)
規定の方法によって決定された照射の継続期間。通常は,放射線量の率がある指定の基準を超えている
時間。
注記 ある指定の基準を超えない例として,コンデンサ式X線発生装置において負荷状態にないとき
の漏れ放射線は,照射時間の一部としては扱わない。
3.33
漏れ放射線 (LEAKAGE RADIATION)
放射線源の防護遮蔽物を透過してくる電離放射線。ただし,ある方式のX線発生装置(例えば,グリッ
ド制御形X線管を用いたもの)では,負荷の前後に放射口を通過してくる電離放射線を含む。
3.34
負荷 (LOADING)
X線発生装置においては,X線管の陽極に電気エネルギーを供給すること。
3.35
X線管負荷条件 (LOADING FACTOR)
X線管負荷に影響を及ぼす条件。例えば,X線管電流,負荷時間,連続陽極入力,X線管電圧及びリプ
ル百分率。
3.36
X線管負荷状態 (LOADING STATE)
X線発生装置において,準備完了状態の終わり,すなわち,X線発生装置の意図した機能が始まるとき
から,X線管の負荷の終わりまでの状態。
――――― [JIS T 0601-1-3 pdf 9] ―――――
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T 0601-1-3 : 2012 (IEC 60601-1-3 : 2008)
注記 例として,パルス状のX線出力を用いた透視において解釈に相違を生じないように定義した。
概念を図0に示す。
図0−X線管負荷状態の例
3.37
負荷時間 (LOADING TIME)
陽極入力電力をX線管に供給している期間を,規定の方法によって測定した時間。
3.38
測定値 (MEASURED VALUE)
計器の指示値に関連する全ての補正係数を適用して求めた,ある量の真値の推定値。
3.39
医用放射線学 (MEDICAL RADIOLOGY)
医学,歯学及び獣医学に応用される放射線学の部門。
3.40
操作モード (MODE OF OPERATION)
X線装置において,単一操作で同時に選択できる,事前に設定した幾つかのX線管負荷条件と,透視又
は撮影のための他の設定との組合せによって決まる技術的状態。
注記1 特定のモードの選択は,必ずしもその使用に影響する全てのパラメータの値を決定しなくて
もよい。
注記2 特定のモードの選択で決定された値は,その使用中に変化してもよい。
3.41
ナロービーム条件 (NARROW BEAM CONDITION)
電離放射線のナロービームによって,放射線量を測定するための測定条件。
3.42
公称最高管電圧 (NOMINAL X-RAY TUBE VOLTAGE)
規定の操作条件に適用される最高許容X線管電圧。
3.43
患者照射基準点 (PATIENT ENTRANCE REFERENCE POINT)
X線ビーム軸が患者の入射表面と交差することを表す点。
3.44
リプル百分率 (PERCENTAGE RIPPLE)
X線高電圧装置において,電源1周期の整流電圧波形の最高値と最低値との差の最高値に対する比。パ
ーセントで表す。
――――― [JIS T 0601-1-3 pdf 10] ―――――
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JIS T 0601-1-3:2012の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60601-1-3:2008(IDT)
JIS T 0601-1-3:2012の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.280 : 放射線防護
JIS T 0601-1-3:2012の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ4005:2012
- 医用放射線機器―定義した用語
- JISZ4120:2008
- 診断用X線管装置―焦点特性
- JISZ4121:2009
- X線管装置の固有ろ過の測定