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T 1201-1 : 2020
被験者は,接続されていない一対のイヤホンを装着して,オージオメータから1 mの距離に位置する。オ
ージオメータの電気出力は,1 kHzにおけるイヤホンのインピーダンスに等しい抵抗負荷で吸収する。骨
導を備えている場合には,耳を塞がずに同じ試験を繰り返す。
13.5 検査信号の全高調波ひずみ
この規格の6.2.3への適合は,表2に示す聴力レベル又はオージオメータの最大聴力レベル設定の,いず
れか低い方において測定して確認する。この測定は,IEC 60268-3に規定された手順による。ただし,16 kHz
を超える高調波については,測定しなくてよい。
a) 気導の場合には,ひずみを音響的に測定するには,等価基準いき(閾)値音圧レベルを表示するのに
用いたものと同種の擬似耳,又は音響カプラを使用する。
b) 骨導の場合には,ひずみの測定にはメカニカルカプラを使用する。
全ての種類の聴覚障害に対して,正確な骨導検査の結果が得られることを保証するように最大許容高調
波ひずみを適切に規定することは不可能なので,製造業者は,附属する骨導受話器の非線形性が骨導測定
の信頼性を損なう可能性のある周波数及び聴力レベルを明示する。
注記 擬似耳,音響カプラ及びメカニカルカプラの限界のため,高調波の測定結果はシステムの非線
形特性を正確に示すとは限らない。
13.6 肉声による語音検査のためのマイクロホン
6.1.6の語音マイクロホンの周波数レスポンスの規定への適合は,ISO 266に定められた1/3オクターブ
周波数を中心とし,JIS C 1514に適合する1/3オクターブバンドフィルタによって白色雑音からフィルタ
リングされた80 dBの一定音圧レベル(20 Pa基準)の試験信号を用いて,自由音場条件下で確認する。
13.7 信号の精度
13.7.1 音圧レベル及び振動の力のレベルの精度
8.3に示す規定への適合性は,指定の擬似耳又は音響カプラ上で,全ての周波数で聴力レベル70 dB又は
最大のいずれか低い方の設定で,それぞれのイヤホンの出力を測定して確認する。骨導受話器については,
30 dB又は最大のいずれか低い方の聴力レベル設定で,IEC 60318-6によるメカニカルカプラ上で測定する。
13.7.2 聴力レベル調整器の精度
聴力レベル調整器の精度は,少なくとも1 kHzで測定する。拡張高周波数(EHF)の機能がある場合に
は,8 kHzで追加試験を行わなければならない。
8.4.3の要求事項への適合性の測定は,可能な限り音響的に行うことが望ましい。電気的測定の場合には,
擬似耳又は音響カプラに装着した変換器(イヤホン又は骨導受話器)への入力を測定するのがよい。又は,
変換器の代わりに,試験周波数において変換器を模擬する電気的負荷に置き換えてもよい。
13.8 マスキング音
13.8.1 狭帯域ノイズ
6.5.2への適合性は,3.15 kHzまでのマスキングノイズについては,純音測定時と同じ擬似耳又は音響カ
プラを用いて,スペクトルを音響的に測定することによって証明する。3.15 kHzより上では,同じ擬似耳
又は音響カプラ上に置いた変換器の端子間で電気的に測定する。
13.8.2 マスキング音のレベル
8.5.3の要求事項への適合性は,JIS C 1509-1によるクラス1の要求事項に適合したサウンドレベルメー
タ(騒音計),及び純音測定時と同じ擬似耳又は音響カプラを用いた測定によって証明する。測定では,可
能な全ての周波数について,聴力レベルを70 dBに設定したときの時間重み付け特性S及び周波数重み付
け特性Zによる音圧レベルを求める。
――――― [JIS T 1201-1 pdf 31] ―――――
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13.9 ヘッドバンド
13.9.1 一般
7.2の要求事項は,ヘッドバンドの静圧が,当該変換器の形式についてのISO 389シリーズの規定(又は,
製造業者の仕様)に従う場合に,適合するとみなされる。許容される最大の測定不確かさを表7に規定す
る。
13.9.2 耳載せ形及び耳覆い形イヤホンのヘッドバンド
適合を証明するには,二つのイヤホンを水平に145 mm離し,それと同時に,ヘッドバンドの高さを,
ヘッドバンドの中心(上端)と二つのイヤホンの中心を結ぶ線との垂直距離が129 mmになるように調整
する。寸法の許容限度は±5 mmである。
13.9.3 骨導受話器のヘッドバンド
適合を証明するには,骨導受話器とヘッドバンドの反対側の端との間隔が,13.9.2の要求事項に適合し
なければならない。ただし,前額に位置する場合は,その間隔を190 mmとし,寸法の受容限度値は±5 mm
とする。
14 測定の拡張不確かさの最大許容値 Umax
表7は,この規格で取り扱う測定に関連した,包含係数k=2における拡張不確かさの最大許容値を規定
する。1組のUmaxの値が,基礎的な型式承認の測定及び定期的な検証のために与えられる。
表7で与えられた測定の拡張不確かさは,この規格の要求事項への適合性を証明するための最大許容値
となる。試験機関又は保守作業における実際の測定の拡張不確かさが表7の最大許容値を上回る場合には,
この規格への適合性を立証するためにその測定値を使用することはできない。表7の適用に関する追加ガ
イダンスについては,附属書Aを参照する。
――――― [JIS T 1201-1 pdf 32] ―――――
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表7−基本測定のUmax値
測定量 関連箇条番号 基本のUmax
125 Hz4 kHzの音圧レベル 8.3,9.3.4 0.7 dB
5 kHz8 kHzの音圧レベル 8.3,9.3.4 1.2 dB
9 kHz16 kHzの音圧レベル 8.3,9.3.4 1.5 dB
周波数 6.2.2 0.5 %
全高調波ひずみ 6.2.3 0.5 %
温度 5.3,13.2 0.5 ℃
相対湿度 5.3,13.2 5%
環境気圧 5.3,13.2 0.1 kPa
周波数の変化率 6.2.4 5%
繰返し率 6.2.5 5%
周波数偏移 6.2.5 5%
周波数レスポンス 6.3.2 1.0 dB
狭帯域マスキングノイズのカットオフ周波数 6.5.2 1%
マスキング,−36 dBレベル 6.5.2 1.0 dB
スピーチノイズの周波数レスポンス 6.5.3 1%
スピーチノイズのレベル 6.5.3 1.5 dB
語音信号の周波数レスポンス 6.1.6 1.5 dB
肉声用マイクロホンの周波数レスポンス 6.1.8 1.5 dB
125 Hz4 kHzのマスキング音のレベル 8.5.3 1.0 dB
250 Hz4 kHzの振動の力のレベル 8.3 1.5 dB
4 kHzを超える周波数の振動の力のレベル 8.3 2.0 dB
レベルの変化率(%) 8.4.2 5%
聴力レベル調整器の直線性 8.4.3 0.5 dB
上昇時間及び下降時間 8.6.3,8.6.4 5 ms
ヘッドバンドの圧定力 7.2 0.3 N
15 表示及び取扱説明書
15.1 表示
オージオメータについては,製造業者名,モデル及び製造番号を表示し,並びに規格及び安全性に関す
る表示の要求事項に適合しなければならない。また,機器及び/又は変換器には,正しく組み合わされて
使用することを確実にするために,固有の識別記号を表示する。
左右のイヤホンは,容易に識別できなければならない。イヤホンを色で区別する場合には,左イヤホン
は青で,右イヤホンは赤で区別する。
15.2 取扱説明書
オージオメータには,取扱説明書を添付しなければならない。この取扱説明書には,少なくとも次の事
項を記載する。
a) タイプ及びクラス(表1及び附属書JA参照),適合を表明するこの規格の規格番号及び発行年,適用
される全ての規制及び安全性の要求事項,提供される装備並びに完全な操作説明。
b) 5.3及び5.5に適合するための電源変動の許容範囲及び環境条件。
c) 通常の使用状態において,不要音の放射を最小限にとどめるための正しい設置方法(5.7参照)。
d) 変換機の種別及びその基準等価いき(閾)値レベル。ISO以外による基準等価いき(閾)値レベルに
ついては,校正に使用する擬似耳,音響カプラ,メカニカルカプラ又は測定方法も併せてこれを明示
――――― [JIS T 1201-1 pdf 33] ―――――
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する。変換器に加える静的な力を明示する。骨導受話器の校正が乳突部用であるか又は前額部用であ
るかについて明記する。
e) 装備しているマスキング音の周波数レスポンス及びマスキング効果(6.5及び8.5参照)。製造業者は,
狭帯域ノイズの実際のバンド幅を明示する。
f) ウォームアップ時間(5.4参照)。
g) 全ての入力装置(端子)の感度及び公称インピーダンス,全ての出力装置(端子)の電圧及び公称イ
ンピーダンス,並びに全ての外部プラグ接続のピン配置。
h) 自動記録オージオメータの作動モード及び音圧レベルの変化率。連続可変周波数のオージオメータの
場合には,周波数の変化率も明記する。
i) 周波数変調信号を備える場合には,次の特性及びその受容限度値を明示する。
− 変調信号の周波数
− 変調波形(例えば,正弦波又は三角波)
− 検査周波数に対して百分率で表示した変調範囲
j) ISO 4869-1に従って測定した,イヤホンによる遮音特性。
k) 各検査周波数における聴力レベルの最大設定値。高調波ひずみによる使用範囲の限界がある場合には,
それも記載する。
l) 骨導受話器の気導放射音の影響,及びそれを考慮して正しい検査結果を得る方法。
m) 語音クラスA-E及びクラスB-Eのオージオメータの場合には,附属するイヤホンの形式及び125 Hz
6.3 kHzの範囲内の各規定周波数について,これらの周波数を中心とする,白色雑音の1/3オクター
ブバンドからなる試験信号に対する,イヤホンの自由音場感度レベルとカプラ感度レベルとの差。
n) 基準校正レベル : 取扱説明書には,校正信号との関係が明示された録音語音材料だけを使用する旨の
注意を含める。語音と校正信号が同じレベルでない場合には,校正の方法を指定する。校正信号と語
音材料との平均レベルが異なる場合には,語音検査材料の製作者が推奨する校正及び検査の方法に変
えることが望ましい。
o) 8.6.6による自動検査手順における被検者応答の時間窓に関する情報。
p) 電池で動作する機器の場合,電池の種類,電池の確認方法,電池の交換方法及び電池の標準寿命。
q) 保守及び校正の手順,並びにその間隔。ISO 8253-1,ISO 8253-2及びISO 8253-3に,これについての
適切な情報が記載されている。
r) 電磁両立性(EMC)の警告。放射電磁界によって起こり得る影響,特に高電力医療機器がオージオメ
ータの性能に与える影響について警告しなければならない。
――――― [JIS T 1201-1 pdf 34] ―――――
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T 1201-1 : 2020
附属書A
(参考)
許容区間及び受容区間と測定の不確かさの最大許容値との関係
この規格は,他のIEC規格と同様に,機器の仕様適合性の基礎としてISO/IEC Guide 98-4 : 測定の不確
かさ−第4部 : 適合性評価における測定の不確かさの役割(計量関連国際ガイドに関する合同委員会,Joint
Committee for Guides in MetrologyによるJCGM 106と同等)の指針に従う。
ISO/IEC Guide 98-4には,許容区間及び受容区間と測定の不確かさの最大許容値との関係を考慮した合
格範囲が記載されている。
IECは,使用者及び試験機関における明解さを向上するため,設計目標値からの許容限度値を明示的に
規定せず,しかし必要な場合には,設計目標値からの許される偏差である受容限度値,及び対応する測定
の不確かさの最大許容値から,図A.1を用いてそれを決定できるとの方針を採用している。
キーワード
AI 受容区間
TI 許容区間
Umax 95 %の包含区間をもつ測定の不確かさの最大許容値の保護帯域
AL 受容限度値の下限
AU 受容限度値の上限
TL 許容限度値の下限
TU 許容限度値の上限
図A.1−許容区間及び受容区間と測定の不確かさの最大許容値との関係
受容区間の上下限は,測定の不確かさの最大許容値の保護帯域には関係がない。したがって,試験機関
における測定の不確かさが定められた不確かさの最大許容値を超えない場合,受容区間の限度値に等しい
偏差は仕様に適合しているとみなされる。
――――― [JIS T 1201-1 pdf 35] ―――――
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JIS T 1201-1:2020の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60645-1:2017(MOD)
JIS T 1201-1:2020の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.140 : 音響及び音響測定 > 17.140.50 : 電気音響
JIS T 1201-1:2020の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC1509-1:2017
- 電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様
- JISC1514:2002
- オクターブ及び1/Nオクターブバンドフィルタ
- JIST0601-1:2017
- 医用電気機器―第1部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項
- JIST0601-1-2:2018
- 医用電気機器―第1-2部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項―副通則:電磁妨害―要求事項及び試験