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スイッチ操作の時点(オフ時)
スイッチ操作の時点(オン時)
図1−検査音のレベルの上昇及び下降包絡線
8.6.5 被検者応答システム
被検者応答システムとは,被検者が検査信号に応答したことを検査者に知らせ,オージオメータの然る
べき機能をコントロールする手段である。
被検者応答システムは,片手で簡単に,かつ,確実に操作でき,聴覚いき(閾)値レベルの測定に誤差
をもたらすような音又は電気的な干渉を発生させてはならない。
8.6.6 自動検査手順での被検者応答時間
製造業者は,被検者が検査信号に対して反応することができる時間を,検査手順のアルゴリズムととも
に明示する。
9 基準音
9.1 一般
同じ又は異なる周波数の基準音と検査音とを,交互に又は同時に提示する手段を備える場合には次の要
求事項が適用される。
検査者がこれらの音を適切な長さ及び間隔で容易に提示できなければならない。検査音の音圧レベルを
調整する主聴力レベル調整器に加え,この検査モードには,基準音のレベルを設定するもう一つの聴力レ
ベル調整器を必要とする。後者の調整器を,基準音のレベル調整器という。基準音の周波数精度,ひずみ,
安定度及び上昇・下降特性については,この規格の関連項目の規定に準じる。
9.2 周波数
気導検査のための基準音については,最低限250 Hz4 kHzの範囲内のオクターブごとの周波数と,更
に6 kHzを追加して備えなければならない。
9.3 基準音のレベル調整器
9.3.1 範囲
基準音のレベル調整器は,聴力レベル0 dBから,周波数250 Hzでは少なくとも80 dBまで,500 Hz6
kHzでは少なくとも100 dBまでの範囲で調整できなければならない。
9.3.2 間隔
検査音,基準音,又は両方のレベルは,2.5 dB又はそれ以下の間隔で調整できなければならない。
マスキング音のレベル用に通常使用され,9.3.39.3.5の要求事項に適合する調整器は,基準音のレベル
――――― [JIS T 1201-1 pdf 26] ―――――
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調整器として使用することができる。
9.3.3 表示
基準音のレベル調整器には,デシベルで表された聴力レベルを表示する(8.4参照)。
9.3.4 受容限度値
基準音のレベル調整器の性能は,8.3及び8.4の要求事項に適合しなければならない。また,同じ聴力レ
ベルで同じ周波数の場合には,基準音と検査音との音圧レベルの差(偏差)は,4 kHzまでの周波数では
±3.0 dB以内とする。8 kHzまでの周波数では偏差は±5.0 dB以内,16 kHzまでの周波数(それを備える
場合)では偏差は±6.0 dB以内とする。
9.3.5 操作
基準音のレベル調整器の操作が,検査音の出力に±1 dBを超える影響を及ぼしてはならない。
10 校正
耳載せ形イヤホン(受話器),耳覆い形イヤホン(受話器),挿入形イヤホン(受話器),骨導受話器及び
スピーカを使用するオージオメータの校正に関する基準を,この箇条に記載する(ISO 8253-1,ISO 8253-2
及びISO 8253-3参照)。
校正時点での環境パラメータの実際の値を明示しなければならない。
校正による調整値は,意図しない校正の変化を防ぐため,物理的手段(例えば,内部スイッチ),パスワ
ード又は他の手段によって保護されなければならない。電気的に格納された校正情報は,その完全性が検
証可能でなければならない。
表5は,変換器の種類ごとに,該当する基準等価いき(閾)値レベル及び校正に用いられる擬似耳,音
響カプラ,メカニカルカプラ又は校正を行うために用いられる測定方法を規定する規格を示している。変
換器のヘッドバンドによって得られる静荷重についても明記する。
ISO 389シリーズにない変換器については,製造業者は基準レベル並びにその出典及び根拠を,校正に
用いられる手順及び装置とともに明記する。
注記1 ISO 389-9は,基準聴覚いき(閾)値レベルの決定に当たっての推奨される検査条件の詳細
を示している。
擬似耳で基準等価いき(閾)値レベルが与えられているイヤホンを音響カプラで校正する場合,製造業
者は,そのイヤホン及び音響カプラの形式についての基準等価いき(閾)値レベルを提供する。この場合,
イヤホンの校正はISO 389-1の要求事項には適合しないため,関連する校正レポートにこのことを記載し
なければならない。この方法によるイヤホンの校正は,ISO 8253-1で規定するステージB校正に限定され
る。
注記2 耳載せ形イヤホンは,しばしば遮音カップとともに用いられる。この場合,耳載せ形イヤホ
ンの基準等価いき(閾)値音圧レベル(RETSPL)の値は有効でないことがある。
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表5−基準等価いき(閾)値レベルを規定する規格
変換器の種類 基準等価いき(閾)値レベル 擬似耳又は測定方法
耳載せ形イヤホン ISO 389-1 IEC 60318-1
IEC 60318-3
挿入形イヤホン ISO 389-2 IEC 60318-4
ISO 389-5 IEC 60318-5
耳覆い形イヤホン ISO 389-5 IEC 60318-1
ISO 389-8
骨導受話器 ISO 389-3 IEC 60318-6
スピーカ ISO 389-7 ISO 8253-2
11 検査信号の電気出力
電気出力は,音場での測定に使用する電力増幅器,スピーカなどの外部機器に信号を送るために用いら
れることがある。
電気出力は,オージオメータの変換器に出力される全ての音源からの信号を提供できなければならない。
製造業者は,インピーダンス,周波数レスポンス,及び所定の条件下で所定の負荷に対して出力可能な
電圧を含む出力特性を明示する。
12 オージオグラムの形式
オージオメータが聴覚いき(閾)値レベルを表示又は印刷する場合には,表形式,又はグラフ形式のオ
ージオグラムを使用することができる。オージオグラムにおいては,周波数軸上の1オクターブの長さが
聴力レベル軸上の20 dBに相当するものとする。聴覚いき(閾)値の図記号は,表6を使用することが望
ましい。気導の隣接ポイントを接続するには,実線を使用することが望ましい。ただし,左耳については
破線を用いてもよい。骨導には破線を用いてもよい。
表6−聴覚いき(閾)値レベルの図記号
検査音の提示方法 右耳 左耳
マスキングされない気導
応答なし(スケールアウト)の記号の例
マスキングされない気導
マスキングされた気導
骨導 − マスキングなし,乳様突起部位
骨導 − マスキングあり,乳様突起部位
骨導 − マスキングなし,前額の部位
骨導 − マスキングあり,前額の部位
色を使用する場合には,右耳の記号及び接続線には赤を,左耳には青を使用する。
EHFの範囲に限定された測定では,目盛は周波数軸上の1/6オクターブが聴力レベル軸上の10 dBに相
当するものとする。
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125 Hz16 kHzの範囲を含むオージオグラム内に検査結果をグラフ表示する場合は,ISO 8253-1:2010
の箇条10に規定される形式を使用する。
13 仕様の適合性証明のための試験手順
13.1 一般
この規格の要求事項への適合は,規定の要求事項からの偏差の測定値が要求事項の受容限度値を超えず,
また適合を評価するために用いられる測定の不確かさが表7の最大許容不確かさ(Umax)を超えないこと
によって確認される。測定に適さない場合には,目視検査(例えば,箇条15)又は補足書類の試験(例え
ば,箇条5)などの別の方法で適合性を証明しなければならない。
13.2 環境条件及び電源変動
5.3の規定に適合することを証明するために,オージオメータに附属して供給される形式の異なるイヤホ
ンを1サンプルずつ使用して,1 kHzの表示周波数における周波数,ひずみ及び音圧レベルを測定する。
聴力レベルは,100 dB又は最大の聴力レベル設定のいずれか低い方とする。ひずみの測定は,6.2.3の規定
に適合しなければならない。
5.3に従った環境試験は,温度及び相対湿度の次の3種類の組合せ,及び5.3に規定した範囲から選択し
た1種類の追加の組合せで実施する。環境気圧は,5.3で規定した範囲内で行う。
・ 温度(15±0.5)℃,相対湿度(30±5)%
・ 温度(23±0.5)℃,相対湿度(50±5)%
・ 温度(35±0.5)℃,相対湿度(90±5)%
環境気圧が大きな影響を与えない客観的根拠を示さない限り,上記の温度及び相対湿度の組合せの一つ
について,(98±1)kPa及び(104±1)kPaの両方での追加試験を行わなければならない。
5.4及び5.5の規定への適合は,オージオメータに附属する最大音圧を発生できるイヤホンの形式の1サ
ンプルを用いて,100 dB又は最大の聴力レベル設定のいずれか低い方で,1 kHzの表示周波数における周
波数,ひずみ及び音圧レベルを測定することによって確認する。
ひずみの測定は,6.2.3の要求事項に適合させる。
13.3 電磁両立性
電磁両立性の試験は,次による。
a) イミュニティの試験では,製造業者が指定する全ての附属品及び装置をオージオメータに装着する。
b) オージオメータは,放射アンテナに対して次の位置に置く。
0°,90°,180°及び270°
c) イミュニティ試験環境の周囲騒音は,1 kHzの1/3オクターブバンド音圧レベルで55 dB未満とする。
d) オージオメータの聴力レベル調整器を最小値にセットし,周波数を1 kHzとし,更に右耳用イヤホン
に指定された気導受話器に対して音スイッチを“オン”にする(該当する事項だけ)。
e) イミュニティ試験は,80 MHz2.5 GHzの範囲で,測定バンド幅の1 %のステップで行う。
各試験周波数を維持する時間は,供試機器に適したものでなければならない。限られた周波数での試験
によって,5.6及びJIS T 0601-1-2の要求事項からの逸脱の可能性を否定することはできない。
電磁場による測定用マイクロホンへの影響の可能性を回避するために,オージオメータのイヤホン又は
スピーカに適切なアダプタを装着し,それと測定用マイクロホンとの間に音響管を挿入することによって,
測定用マイクロホンを高レベルの電磁場から離すことが望ましい。
注記 メカニカルカプラが原因となって電磁場に変化が生じるため,電磁場内で骨導受話器の出力を
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メカニカルカプラで測定することはできない。これに対応する適切な方法は,まだ開発されて
いない。
13.4 不要音
13.4.1 イヤホンからの不要音
不要音は非常にレベルが低く音響的に測定困難な場合があるため,等価な電気的測定で間接的に測定し
てもよい。一つの方法として,試験イヤホンの代わりに挿入した適当な擬似負荷に生じる実効値電圧を,
時間重み付け特性F(JIS C 1509-1参照)で測定するものがある。各試験周波数でイヤホンと同じ公称イ
ンピーダンスをもつ抵抗器が,この目的に合致している。
a) 聴力レベル調整器を60 dBに設定して音を“オフ”にしたときに,125 Hz8 kHzの範囲内の1/3オク
ターブバンドごとの電気信号は,その1/3オクターブバンドの中心周波数における基準等価いき(閾)
値音圧レベルに対応する等価な電気的な信号よりも,少なくとも10 dB以上低くなければならない。
b) 聴力レベル調整器を70 dB又はそれ以上に設定して音を“オン”にしたときに,非検査側イヤホン(又
は代替の擬似負荷)における不要音は,検査音よりも70 dB以上低くなければならない。
非刺激側(非検査側)イヤホンからの不要音を主観的に測定するときは,マスキング音レベル調整器又
は聴力レベル調整器が70 dB以下の全ての設定において,250 Hz6 kHzの周波数範囲で,非検査側イヤホ
ンからのいかなる音も被験者に感知されてはならない。この範囲外で125 Hz8 kHzの周波数範囲内につ
いては,50 dB以下のレベル設定において,検査音以外の音を被験者に検知されてはならない。なお,こ
の試験は,提示音スイッチが“オン”及び“オフ”の両方の位置で実施する。
これより高い聴力レベル調整器の設定に対しては,刺激側イヤホン(不要音を判定する非検査側イヤホ
ン)との接続の間に外部の電気的減衰器を挿入する。この高い設定での適合性の試験を行う場合には,外
部の減衰器の値を,オージオメータの聴力レベルダイヤルの設定からそれぞれ70 dB又は50 dBを差し引
いたデシベル数に合わせる。試験中は,反対側の(すなわち検査側の)イヤホンの接続を外し,オージオ
メータの出力端子に適当な擬似負荷を接続する。
拡張高周波数(EHF)の範囲では,聴力レベル調整器の最大の設定においても,検査音の提示と同時に
変換器から生じるいかなる不要音も被験者に検知されてはならない。
注記 14 kHz及び16 kHzがほとんど聞こえない被検者であっても,その多くは,より低い周波数で
は非常に良い聴力をもっている。この事実は,この規格の5.7では考慮されていない。
13.4.2 骨導受話器からの不要音
骨導受話器から放射される音がオージオメータの検査結果に与える影響は,次のように評価する。
a) そのオージオメータの備える2 kHz以上の周波数について,ISO 8253-1に従って骨導いき(閾)値を
測定する。このとき,それらの周波数におけるISO 4869-1による測定で20 dB以上の平均減衰を与え
る耳栓で,非検査耳を閉塞する。
b) 耳栓を取り除いて,a)の測定を繰り返す。
c) 聴覚いき(閾)値の平均値を,a)及びb)それぞれについて周波数ごとに計算する。
この影響は,5.7.1の要求事項に合致する被検者の16耳において,a)とb) との平均値の差が3 dBを超
えなければ無視できる。
注記 表3に示す最大許容全高調波ひずみは,低い検査周波数において高調波を知覚することによっ
て,誤った骨導いき(閾)値を導くことがある。
13.4.3 オージオメータの発する不要音
5.7.5の要求事項に対する試験は,5.7.1の要求事項に合致する被験者の少なくとも2名以上について行う。
――――― [JIS T 1201-1 pdf 30] ―――――
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JIS T 1201-1:2020の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60645-1:2017(MOD)
JIS T 1201-1:2020の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.140 : 音響及び音響測定 > 17.140.50 : 電気音響
JIS T 1201-1:2020の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC1509-1:2017
- 電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様
- JISC1514:2002
- オクターブ及び1/Nオクターブバンドフィルタ
- JIST0601-1:2017
- 医用電気機器―第1部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項
- JIST0601-1-2:2018
- 医用電気機器―第1-2部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項―副通則:電磁妨害―要求事項及び試験