JIS T 1201-1:2020 聴覚検査機器―第1部:純音聴力検査及び語音聴覚検査に用いる機器 | ページ 5

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表4−狭帯域マスキングノイズ(帯域の中心周波数のレベルに対して
音圧スペクトル密度レベルが−3 dBとなる上側及び下側カットオフ周波数)
下側カットオフ周波数 上側カットオフ周波数
中心周波数
(Hz) (Hz)
(Hz)
最小値 最大値 最小値 最大値
125 105 111 140 149
160 136 143 180 190
200 168 178 224 238
250 210 223 281 297
315 265 281 354 375
400 336 356 449 476
500 420 445 561 595
630 530 561 707 749
750 631 668 842 892
800 673 713 898 951
1 000 841 891 1 120 1 190
1 250 1 050 1 110 1 400 1 490
1 500 1 260 1 340 1 680 1 780
1 600 1 350 1 430 1 800 1 900
2 000 1 680 1 780 2 240 2 380
2 500 2 100 2 230 2 810 2 970
3 000 2 520 2 670 3 370 3 570
3 150 2 650 2 810 3 540 3 750
4 000 3 360 3 560 4 490 4 760
5 000 4 200 4 450 5 610 5 950
6 000 5 050 5 350 6 730 7 140
6 300 5 300 5 610 7 070 7 490
8 000 6 730 7 130 8 980 9 510
9 000 7 570 8 020 10 100 10 700
10 000 8 410 8 910 11 220 11 890
11 200 9 420 9 980 12 570 13 320
12 500 10 510 11 140 14 030 14 870
14 000 11 770 12 470 15 710 16 650
16 000 13 450 14 250 17 960 19 030
注記1 ノイズの周波数帯域幅は,最小値が1/3オクターブバンド,最大値が1/2オクターブバンドに相当する。中
心周波数が400 Hz以上では,これらのバンド幅は等しい実効マスキングを与える臨界帯域幅よりも広い。
したがって,全体(オーバオール)の音圧レベルは,実効マスキングを与える臨界帯域幅と一致している
場合よりも約3 dB高くなければならない(ISO 389-4参照)。より広い帯域幅を使用することには,マスキ
ングノイズの純音的な音色の知覚を最小にできる利点がある。
注記2 上側及び下側カットオフ周波数の最小値並びに最大値fl (min.),fl (max.),fu (min.)及びfu (max.)は,次の式
で与えられる(JIS C 1514参照)。
fl (max.)=fm / 21/6
fl (min.)=fm / 21/4
fu (max.)=fm×21/4
fu (min.)=fm×21/6
ここに,fmは中心周波数を示す。
注記3 値は,有効桁数3桁で丸めてある(11 200 Hz以上では4桁)。
6.5.3 スピーチノイズ
語音信号を出力するオージオメータは,語音のマスキングのためにスピーチノイズを備えなければなら

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ない。スピーカ出力及び6.1.4の基準条件において,音場で音響的に測定された,スピーチノイズのスペ
クトル幅が制限されたスペクトルレベルは,125 Hz1 kHzまでは一定で,1 kHz6 kHzまではオクター
ブ当たり12 dBで下降しなければならない。6 kHzを超える周波数では,スペクトルレベルは6 kHzのレベ
ルを超えてはならない。これらの特性は,6.1.6の受容限度値に適合させる。
無補正のイヤホンの音圧レベルは,擬似耳又は音響カプラで測定したときに同じ規定に適合しなければ
ならない。自由音場等価イヤホン音圧レベルの場合には,受容限度値に対する判定をする前に,使用する
形式のイヤホンに対する自由音場感度レベルとカプラ感度レベルの周波数ごとの差を表す出力補正値を,
測定された擬似耳又は音響カプラの音圧レベルに加える。
6.5.4 その他のマスキング音
他の種類のマスキング音(変調ノイズなど)を備える場合は,製造業者はその周波数スペクトル及び使
用方法を明示する。

7 変換器

7.1 変換器の種類

  聴覚検査で用いられる変換器には,異なる種類のイヤホン(耳載せ形,耳覆い形及び挿入形),骨導受話
器及びスピーカがある。

7.2 ヘッドバンド

  耳載せ形若しくは耳覆い形イヤホン又は骨導受話器を,該当するISO 389シリーズに規定される公称圧
定力で保持できるようなヘッドバンドを備えなければならない。また,変換器がそれとは異なる圧定力で
使用されることを要する場合は,製造業者はこれを明示し,適当なヘッドバンドを提供しなければならな
い。

7.3 スピーカ

  スピーカを用いて音場聴覚検査を行う場合,その検査環境は,自由音場条件とはかなり異なることがあ
る。ISO 8253-2は,音場聴覚検査の手順及び検査条件に加えて,自由音場,拡散音場及び準自由音場条件
の特性を規定している。
製造業者は,スピーカ出力の公称性能の測定に適用する試験条件を明示しなければならない。

8 信号レベルの調整

8.1 純音及び語音信号のレベル調整器の表示

  純音に対する信号レベル調整器は,“Hearing Level”(HL)又は“聴力レベル”の名称を用いて,そのこ
とが分かるようにしなければならない。純音では,聴力レベル調整器の0 dB表示は,ISO 389シリーズの
該当するパートに示される基準等価いき(閾)値に相当する変換器の出力に一致しなければならない。
語音信号に対する信号レベル調整器は,音圧レベル又は聴力レベルのいずれの目盛であるかを明確に表
示する。クラスAE及びクラスBEのオージオメータでは,目盛は音圧レベル(SPL)を基準とする。ク
ラスA及びクラスBのオージオメータにおける目盛は,使用される信号及び検査条件で聴力レベルが定義
可能であれば,聴力レベルを基準とする。
語音信号の聴力レベルによる目盛は,0 dBの基準位置(ゼロ表示)を含まなければならない。音圧レベ
ルによる目盛は,それと等しい出力レベルになる位置を基準位置(ゼロ表示)とする。基準位置における
出力レベルは,6.1.9による。出力レベル調整器は,スピーカ出力については基準位置に対して少なくとも
−10 dB80 dB,イヤホン出力については少なくとも−10 dB100 dBの範囲をカバーしなければならない。

――――― [JIS T 1201-1 pdf 22] ―――――

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8.2 信号レベル表示器

  正しく操作するために外部入力信号のレベルを表示する信号レベル表示器がある場合(表1参照),製造
業者は,指定した信号に対する基準点と考えられる信号レベル表示器の読みを明示する。この表示器は,
内部で作られる信号のモニタを兼ねてもよい。
語音信号が使われたときの信号レベル表示器の応答時間特性は,IEC 60268-17に規定されるVUメータ
の特性でなければならない。他の信号については,製造業者は,信号レベル表示器の時間重み付け,ダイ
ナミックレンジ,及び整流器の特性を明示する。
語音信号については,レベル表示器は,適当な基準又は校正信号を調整するレベルを示す基準点をもた
なければならない。
手動による信号レベル調整及び/又はモニタは,固定信号源(例えば,語音オージオメータに内蔵され
た語音検査材料)又は自動レベル調整には適用されない場合が考えられる。この場合には,製造業者が信
号レベル調整及び/又はモニタの適切な方法を明示する。
この表示器は,回路内で聴力レベル調整器の前段に接続しなければならない。提示される信号の全体レ
ベルのうち,20 dBの範囲で増幅器の利得を調整できる機能を備えなければならない。
製造業者は,聴力レベル調整器を指定の値にセットし,モニタ用の信号レベル表示器が基準の指示値に
なるように指定された信号を指定されたレベルで入力し,純音の校正に用いたのと同じ擬似耳又は音響カ
プラで測定したときの出力レベルを明示する。

8.3 音圧レベル及び振動の力のレベルの受容限度値

  一つの信号チャネルをイヤホンに接続したとき,イヤホンからの出力音圧レベルと基準等価いき(閾)
値音圧レベルとの差は,聴力レベル調整器のどの設定位置においても,125 Hz4 kHzの範囲の表示周波
数では表示値に対して±3.0 dB,それより高い16 kHzまでは±5.0 dBを超えてはならない。
同様に,骨導受話器の振動の力のレベルと基準等価いき(閾)値の振動の力のレベルとの差は,250 Hz
4 kHz の範囲では±4.0 dB,それより高い周波数では±5.0 dBを超えて異なってはならない。
一つの変換器に複数チャネルの信号及び/又はノイズを同時に接続する場合には,変換器からのそれぞ
れの信号又はノイズの出力レベルは,単一チャネルを接続して得られたレベルと±1.0 dBを超えて異なっ
てはならない。ただし,この要求事項には,周波数125 Hz4 kHzの範囲内で適合するものとする。5 kHz
8 kHzの周波数では,このレベルは±2.0 dBを超えて異なってはならず,8 kHzを超え16 kHzまでの周
波数では,±3.0 dBを超えて異なってはならない。この規定は,最大出力レベルより20 dB低い聴力レベ
ルまで適用される。
連続掃引周波数式オージオメータは,該当する全ての1/3オクターブ周波数において上記の要求事項を
満足し,出力レベルはこれらの周波数間で滑らかに変化しなければならない。

8.4 信号レベル調整器

8.4.1  手動オージオメータ
純音では,信号レベル調整器は,全ての検査周波数に共通な単一の聴力レベル(HL)目盛及び単一の基
準ゼロ点をもつものとする。信号レベルの調整の目盛は5 dB又はそれ以下の間隔とし,各周波数の0 dB
は基準等価いき(閾)値レベルと一致していなければならない。
語音信号では,信号レベル調整器は,語音の目盛が音圧レベル又は語音用の聴力レベル(HL)のいずれ
を示すかを明示する。
8.4.2 自動記録(自記)オージオメータ
全ての自動記録(自記)オージオメータは,2.5 dB/sの変化率を備えていなければならない。他の変化

――――― [JIS T 1201-1 pdf 23] ―――――

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率を追加する場合には,1.25 dB/s及び/又は5 dB/sを使用する。受容限度値は±20 %とする。
製造業者は,聴力レベル調整の最小可変量を明示しなければならない。
8.4.3 信号レベル調整器の受容限度値
連続する二つの信号レベル又は聴力レベル(HL)表示の差は5 dB以内とし,これらに対する出力レベ
ルの測定値の差は,表示値の差(dB)の3/10又は1 dBのいずれか小さい方を超える誤差があってはなら
ない。
表示されたどの信号レベル又は聴力レベル(HL)設定においても,アッテネータ直線性の最大累積誤差
は,基準開始点から1.5 dBを超えてはならない。
直線性は,校正に使用されたレベルを基準とし,オージオメータの聴力レベル調整器によって生成され
る出力音圧レベル又は振動の力のレベルに対して測定する。
ステップ偏差(表示値からの差異)及び累積偏差(全偏差)は,8.3に示されるいずれかの状態で測定す
ることができる。

8.5 マスキング音レベル調整器

8.5.1  一般
マスキング音レベル調整器は,全ての周波数で共通の,単一の基準ゼロ点をもたなければならない。マ
スキング音のレベルは,5 dB又はそれ以下の間隔で調整可能でなければならない。
8.5.2 マスキング音のレベル
a) 狭帯域ノイズのマスキング音レベル調整器は,ISO 389-4による実効マスキングのデシベル値に校正
する。ISO 389-4:1994の表1の上限・下限内にあるが,マスキングノイズの正確なバンド幅が分から
ない場合は,基準レベルとしてISO 389-4:1994の表1の第1列及び第2列の値の平均値を使用する。
注記 EHFオージオメータでは,狭帯域マスキングレベルは,1/3オクターブ幅のデータを示すISO
389-4:1994の表1から得られる。近似的には,基準等価いき(閾)値音圧レベルに5 dBの加
算を使用する。
b) スピーチノイズのマスキング音レベル調整器は,音圧レベル(20 Pa基準)又は実効マスキングレベ
ルで表示する。目盛が音圧レベル又は実効マスキングレベルのいずれであるかを明示しなければなら
ない。
c) その他の音のマスキング音レベル調整器は,純音校正時に用いたのと同じ擬似耳又は音響カプラにイ
ヤホンを載せて測定した音圧レベルで校正しなければならない。製造業者は,全体の音圧レベル及び
そのマスキングノイズの指定周波数範囲内の1/3オクターブバンドにおける音圧レベルを明示する。
8.5.3 マスキング音のレベルの受容限度値
イヤホンから出力されるマスキング音のレベルは,表示値から−3.0 dB+5.0 dBを超えて異なっては
ならない。
任意の二つのマスキングレベル表示に対する出力レベルの測定値の差は,8.4.3の要求事項に適合しなけ
ればならない。
注記 マスキング信号は時間的に変動する特性をもつため,純音検査信号をマスキング減衰器(その
機能を備える場合)に通して測定するほうが容易な場合がある。
8.5.4 マスキング音のレベルの範囲
純音のマスキング音は,少なくとも250 Hzの60 dB,500 Hzの75 dB,1 kHz4 kHzの80 dBの聴力レ
ベルにおいて,同側耳の純音をマスクするのに十分なレベルを備えなければならない。マスキング音のレ
ベルは,聴力レベル0 dBと上記のレベルとの範囲で,5 dB又はそれ以下の間隔で調整可能でなければな

――――― [JIS T 1201-1 pdf 24] ―――――

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らない。
語音信号マスキング音では,マスキング音レベル調整器は,その基準位置に対して,スピーカ及びイヤ
ホン出力レベルについて5 dB又はそれ以下の間隔で,少なくとも0 dB80 dBの範囲をカバーしなければ
ならない。

8.6 信号の断続

8.6.1  手動オージオメータの信号スイッチ
手動オージオメータは,検査信号の音提示スイッチ又は音遮断スイッチを備えなければならない。被検
者が,検査信号の代わりに,スイッチ及びそれに関連する回路からの機械的ノイズ(5.7.5参照)又は信号
断続時の過渡音に反応することがあってはならない。
注記 オージオメータに,断続音の長さ及び/又は反復率を制御する自動ゲート機能をもたせてもよ
い。
8.6.2 手動オージオメータのオン/オフ比
スイッチが“オフ”の位置にあり,聴力レベル調整器が60 dB又はそれ以下のとき,出力は基準等価い
き(閾)値レベルから少なくとも10 dB低くなければならない。スイッチが“オフ”の位置のままで,更
に高い聴力レベルにセットしたとき,聴力レベルを60 dBから10 dBずつ増加させるごとに,出力は10 dB
を超えて増加してはならない。
8.6.3 手動オージオメータのレベルの上昇時間及び下降時間
音提示スイッチ又は音遮断スイッチによって音を“オン”に設定したときの音の上昇時間は,次の要求
事項に適合しなければならない(図1参照)。
・ ACの上昇時間は,200 msを超えてはならない。
・ BCの上昇時間は,20 ms以上とする。
・ BC間では,音圧レベルは,不連続がなく単調増加的に上昇しなければならない。
音を“オフ”に設定したときの音の下降時間は,次の要求事項に適合しなければならない(図1参照)。
・ DHの下降時間は,200 msを超えてはならない。
・ EGの下降時間は,20 ms以上とする。
・ EG間では,音圧レベルは,不連続がなく単調減少的に下降しなければならない。
提示音の上昇又は下降の間,イヤホンからの音圧レベルは,“オン”の位置での定常状態のレベルに対し
て1 dBを超えて高くなってはならない。
注記 AC及びDHの測定には不確かさが伴うため,特別な考慮が必要になることがある。
8.6.4 自動断続音の提示
自動断続音が提示できる場合,断続音のシーケンスは,次の要求事項に適合しなければならない(図1
参照)。
・ 上昇時間 : BCは20 ms以上とし,50 msを超えてはならない。
・ 下降時間 : EGは20 ms以上とし,50 msを超えてはならない。
・ 上昇及び下降変化 : BCの間及びEGの間で,音圧レベルは,不連続がなく滑らかに変化しなければな
らない。
・ “オン”位相 : CE は,150 ms以上とする。
・ “オン”及び“オフ”の時間 : FJ及びJKは,各々(225±40)msの値とする。
・ “オン”及び“オフ”の比率 : GI間の出力は,“オン”位相CEにおける最大値から20 dB以上低く保
たれなければならない。

――――― [JIS T 1201-1 pdf 25] ―――――

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JIS T 1201-1:2020の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60645-1:2017(MOD)

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