JIS T 1203:1998 脳波計 | ページ 2

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6.7.1 補助入力 補助入力の入力方式は,直流結合の不平衡形とし,8.4.7(1)によって試験したとき,入
力インピーダンスは100k 坎 上,10Hzの正弦波電圧を用いて10mm振らせるための入力電圧は1VP−P以下
とする。
6.7.2 補助出力 補助出力の出力方式は,直流結合の不平衡形とし,8.4.7(2)によって試験したとき,出
力インピーダンスは300 坎 下,記録の振れが10mmになる入力信号が加えられたときの出力電圧は,1VP
−P以上でなければならない。
また,周波数特性は,フィルタを開放にしたとき,3dB減衰周波数が600Hz以上であり,6.8に規定す
る直線性をもたなければならない。

6.8 記録の直線性

 8.4.8によって試験したとき,記録の中心線から上下10mmの範囲内で,記録の振れ
は,図1の基準線からのずれが基準値の±10%でなければならない。ただし,入力電圧が−5050
の範囲では,基準線からのずれが0.5mm以内であればよい。
図1 記録の直線性
注(1) 入力電圧50 囿 記録の振れ5mmの点と原点とを通る直線

6.9 最大感度

 8.4.9によって試験したとき,記録感度の最大値は0.4mm/   噎     上でなければならない。

6.10 記録感度の変化

 8.4.10によって試験したとき,振れの変化は,0.5mm以下でなければならない。

6.11 記録できる最小入力

 8.4.11によって試験したとき,160Hzの周波数範囲にわたって2.5             Pの
入力信号が記録できなければならない。

6.12 総合周波数特性

 8.4.12によって試験したとき,160Hzの周波数範囲内で,記録の振れは,10Hz
の記録の振れの90110%であり,この周波数の範囲外でも,110%を超えてはならない。
また,8.4.13によって試験したとき10mmの振れでの方形波電圧入力に対するオーバシュートは,10%
以下とする。

6.13 時定数

 少なくとも0.1秒及び0.3秒の時定数を備え,8.4.13によって試験したとき,それぞれの誤
差は020%とする。

6.14 フィルタ

 8.4.14によって試験したとき,高域減衰用のフィルタは60Hzで3dBの減衰特性をもち,
誤差±20%とする。ただし,減衰特性は6dB/オクターブ以上とする。

――――― [JIS T 1203 pdf 6] ―――――

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6.15 調整器間の干渉

 8.4.15によって試験したとき,他のいずれの調整器に対しても5%以上の変化を与
えてはならない。

6.16 雑音

 8.4.16によって試験したとき,160Hzの3              Pを超える雑音が1秒当たり1回を超えては
ならない。

6.17 同相弁別比

 8.4.17によって試験したとき,増幅器の同相弁別比は1 000以上とする。

6.18 チャネル間の干渉

 8.4.18によって試験したとき,干渉による無入力チャネルの振れの大きさは,
0.5mm以下とする。

6.19 記録の均一性

 8.4.19によって試験したとき,すべてのチャネルの記録振幅,時定数及び総合周波数
特性は,チャネル間の特性の差が平均値の±10%でなければならない。

7. 構成及び構造

7.1 構成

 脳波計は,主な構成を,電極,入力部,増幅部,補助入出力部,記録部及び電源部とする。
一例を図2に示す。
図2 脳波計の構成例

7.2 構造

7.2.1  一般 構造は,JIS T 1001の14.(構造)によるほか,次による。
(1) 構造一般 構造は,取扱いが容易であり,危険がなく,機械的に堅ろうであり,かつ,耐久性がある
こと。
なお,性能が温度,湿度,振動,電界及び磁界の影響を受けにくい構造であること。
(2) 接続一般 接続一般は,JIS T 1001の14.2.2(接続一般)によるほか,次による。
電極導出線用プラグが脳波計及び電極接続器から分離されたとき,導電性部分は,直径100mm以
上の導電性平面と接触しないこと。電極には,適用しない。
(3) 電源端子盤 電源端子盤は,JIS T 1001の14.3.5(電源端子盤)によるほか,次による。

――――― [JIS T 1203 pdf 7] ―――――

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交換可能な電源コードは,はんだ付け,又は圧着による接続でもよい。
(4) 沿面距離及び空間距離 沿面距離及び空間距離は,JIS T 1001の14.5(沿面距離及び空間距離)によ
るほか,次による。
B−d間(F形装着部と信号入出力部を含めた外装との間)の沿面距離及び空間距離は,JIS T 1001
の表12の基準電圧 (U) の交流250V,直流300Vに対応する値とすること。ただし,耐除細動形脳波
計では,この部分の沿面距離及び空間距離を4mm以上とすること。
7.2.2 電極 電極は,取付けが容易な構造であり,塩分などに容易に侵されず,かつ,生体適合性のある
材料でなければならない。
また,電極導出線用単極プラグは,直径100mm以上の導電性平面と接触するおそれがある導電性部分
があってはならない。
7.2.3 入力部 入力部には,電極接続器及び電極選択器のほかに,校正装置及び接触抵抗測定装置を備え
なければならない。
(1) 電極接続器 電極接続器に頭の図及び電極の配置を表示する場合は,図3の例による。
図3 電極配置例
(2) 電極選択器
(a) 構造 あらかじめ設定したパターンに順次切り換えられるパターン選択器,及び各チャネルごとに
少なくとも23個以上の電極を任意に選択できる電極選択器を備えなければならない。
(b) 極性の表示 電極選択器には“−”及び“+”又は“G1”及び“G2”の記号による極性を表示しな
ければならない。
なお,脳波計の極性は“−”の選択器が“+”の選択器に対し負の電位になるとき,記録器の記
録の振れが上向きになるものをマイナスとする。
(3) 校正装置 入力電圧を校正するため,少なくとも多用途形においては,10囿 20 囿 50 囿 100 囿
200 び500 囿 専用形においては50 方形波電圧を発生できる回路を備えなければな
らない。
(4) 接触抵抗測定装置 電極と人体との間の接触抵抗を測定できる装置を備えなければならない。
7.2.4 増幅部 増幅部を構成する増幅器は,感度粗調整器,感度密調整器,全チャネル同時感度調整器,
記録位置調整器,フィルタ及び時定数回路の機能を備えなければならない。
(1) 感度粗調整器 感度を段階的に変化させるための,各段の感度の増加が100%以下で,その全変化範
囲が8対1以上のステップ調整器を各チャネルごとに備えなければならない。ただし,専用形脳波計
は,ステップ調整器を省くことができる。
(2) 感度密調整器 各チャネルの記録感度を5%以内の精度に調整できる感度密調整器を,各チャネルご

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とに備えなければならない。
(3) 全チャネル同時感度調整器 全チャネル同時感度調整器には,全チャネルの感度の増加が100%以下
で全変化範囲が8対1以上のステップ調整器を備えなければならない。
(4) 記録位置調整器 各チャネルごとに,記録の全振幅にわたって調整可能な記録の中心位置調整器を備
えなければならない。
(5) フィルタ 少なくとも60Hzで3dB降下のフィルタを備えなければならない。
7.2.5 安定機構 調整器の切換えに伴う基線の動揺を,速やかに消滅できる安定機構を備えなければなら
ない。
7.2.6 記録部 記録部を構成する直記式記録器は,少なくとも,波形記録装置,刻時装置,指示マーク記
入装置,記録紙送り装置で構成する。
(1) 波形記録装置 ペン書き記録器は,次による。
また,ペン書き以外の直記式記録器も,これに準じること。
(a) ペン先の回転半径は,100mm以上でなければならない。
(b) 隣接する2本のペンを反対位相で最大に振らせたとき,ペン先が互いに触れあってはならない。
(c) 記録された線の太さは,0.5mm以下でなければならない。
(2) 刻時装置 記録紙搬送機構と独立して記録紙上に刻時信号を記録する刻時装置を備えなければならな
い。
(3) 指示マーク記入装置 記録紙上に指示マークを任意の時刻に入れられる記入装置を備えなければなら
ない。
(4) 記録紙送り装置 記録紙送り装置は,記録紙を30mm/sの速さで操作側から見て右から左へ送るもの
でなければならない。
また,多用途形脳波計の記録紙送り装置は,この速さのほかに,12mm/sの範囲内の任意の一つ,
並びに,15mm/s及び60mm/sの速さに切り換えができなければならない。
備考 記録装置に用いる記録紙は,50m以上の長さ及び次の式によって求められる幅をもつものでな
ければならない。
W=25n+20
ここに, W : 記録紙の幅 (mm)
n : 整数
7.2.7 補助入出力部 他の関連機器との接続のための補助入力及び補助出力を備えなければならない。補
助入力の極性は,補助入力に正の信号を加えたとき,記録器の記録の振れが上向きに振れなければならな
い。補助出力の極性は,記録器の記録の振れが上向きに振れるとき,大地に対して正の出力になければな
らない。

8. 試験

8.1 一般

 試験は,JIS T 1002によるほか,8.28.4による。

8.2 試験一般及び条件

8.2.1  試験の順序 試験の順序は,JIS T 1002の3.(試験一般)によるほか,次による。
耐除細動形脳波計については,JIS T 1002の12.(連続漏れ電流及び患者測定電流)及び13.(耐電圧)
の試験に先立って8.4.20及び8.4.22に規定した試験を行う。
8.2.2 試験項目 試験項目は,表1のとおりとする。

――――― [JIS T 1203 pdf 9] ―――――

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表1 試験項目
試験項目 試験方法
安全に関する試験
(1) 一般 JIS T 1002
(2) 分離 8.4.20
(3) 連続漏れ電流
及び患者測定電流 8.4.21
(4) 危険な出力に対する保護 8.4.22
入力回路 8.4.1
記録紙の送り速さ 8.4.2
記録の位置 8.4.3
刻時装置 8.4.4
校正装置 8.4.5
接触抵抗測定装置 8.4.6
補助入出力部 8.4.7
記録の直線性 8.4.8
最大感度 8.4.9
記録感度の変化 8.4.10
記録できる最小入力 8.4.11
総合周波数特性 8.4.12
時定数 8.4.13
フィルタ 8.4.14
調整器間の干渉 8.4.15
雑音 8.4.16
同相弁別比 8.4.17
チャネル間の干渉 8.4.18
記録の均一性 8.4.19
8.2.3 試験条件 試験条件は,JIS T 1002の4.(試験の条件)によるほか,次による。
(1) 試験用電源は,JIS T 1002の5.(試験用電源)による。
(2) 記録器の紙送り速さは,特に規定がない限り30mm/sの速さとする。

8.3 試験用信号電圧

8.3.1  試験用方形波電圧 試験用方形波電圧は,誤差±1%,出力インピーダンス500   坎  下,中点接地形
式で,5 囿 湎 準
なお,試験用方形波電圧発生回路の一例を図4に示す。
R2及びR3の調整によって電流計Aで50mA又は20mAに合わせ,S1を14のいずれかの位置に切り換
える。電流値を50mAとしたときS1の14の接点には,それぞれ0.5mV,5mV,50mV及び500mVの電
圧が現れる。S2を閉じたときS3の110の接点の位置において,先に得られた電圧の1001から,1001きざみ
10までの電圧が得られる。
で100

――――― [JIS T 1203 pdf 10] ―――――

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JIS T 1203:1998の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60601-2-26:1994(MOD)

JIS T 1203:1998の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 1203:1998の関連規格と引用規格一覧