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T 15004-2 : 2013 (ISO 15004-2 : 2007)
照度は,次の式で与えられる。
2
Eeff E S
1
ここに, Eeff : 有効紫外光放射照度
E 分光放射照度
S( 紫外光による光化学性角膜傷害(光による角膜炎)について
の波長 晶 み付け関数
波長について総和演算を行う際の間隔
総和は 定波長域にわたって行う。
上記以外の波長依存性の照射量,例えば,有効放射露光量,有効放射輝度,有効積分放射輝度などはい
ずれも類似の式を用いて値を求める。
ISO 15004-2の箇条5で規定する限界値及びガイドラインは,正常眼に関するデータに基づくものであ
ることに留意することも重要である。眼疾患者,幼児又は光増感処置を施された人は考慮に入れていない。
こうした人は,正常眼の人よりも眼の損傷を受けやすいことがある。
最後に,走査型レーザからの光放射など,走査型光放射について限界値を求める際に,放射を連続波と
して扱うかパルス光放射として扱うかは走査長によって決まることに留意することが重要である。走査長
が規定測定開口よりも大きい場合,放射はパルス放射とみなし,走査長が規定測定開口の中に完全に入る
場合,放射は連続波放射とみなす。ただし,円形測定開口を横切って走査される走査パターンの中には,
走査動作のある部分では走査長の一部は開口の中にあり,走査動作の他の部分では走査長の一部が開口の
ほかにあるものもある。このような場合,光放射は,可変パルス幅のパルス放射とみなさなければならな
いことがある。また,限界値は,この附属書で定めるように,各パルス及びパルスの全ての組合せについ
て値を求める。
JA.4.2 グループ1及びグループ2機器についての紫外放射の限界値
JA.4.1で記載したように,紫外光による光化学性の角膜傷害(光による角膜炎)は,波長依存性の傷害
である。光による一過性の急性角膜炎を引き起こす有効放射露光量のしきい値は,1日に4 mJ/cm2である。
(附属書JA参考文献[37]参照)。この場合,紫外光の作用は照射量に依存し累積的である。ICNIRPが推奨
する重み付けされた紫外光の角膜における放射露光量の限界値は,グループ2機器について1日に3 mJ/cm2
である。7 200秒と異なる時間tにおける限界値の評価が求められる品目別規格が存在する以外は,所定時
間(t=7 200秒)における限界値を評価しなければならない。
この限界値についての安全係数は極めて僅かであることに留意する。1日に4 mJ/cm2の露光レベルでの
光による角膜炎は,おそらくは一過性のものであり,恒久的な損傷には至らないため,このような小さな
安全係数は許容し得ると考えられている。露光時間を考慮すると,グループ1機器についてICNIRPが推
奨する限界値は0.4 圀一 上記の限界値の基となる時間を参照)。0.4 圀一 湧 効放射照度
レベルは,2時間で3 mJ/cm2の有効放射露光量に相当する。
グループ1の限界値とグループ2の限界値の差異についての理論的根拠は,幾つかの要因に基づいてい
る。これらの要因は,例えば,組織損傷の性質及び作用機序並びに組織損傷に対する限界値の安全係数で
ある。
角膜及び水晶体での250 nm400 nmの波長域にわたる重み付けされた紫外光放射照度についてのグル
ープ1の限界値は,手術用顕微鏡,眼内照明装置及び監視機器を除いて,0.4 圀一 ループ1
機器における露光時間の基となる2時間では,放射露光量は,グループ2の限界値である3 mJ/cm2まで許
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されている。
ただし,グループ1機器について基となる時間を選択する際に記載したように,1日の露光時間は1時
間と考えられており,どのような検査でも総露光時間が1日に2時間を超えることはないと考えられる。
したがって,グループ1機器からの放射露光量が,グループ2の限界値以上になることはおそらくないで
あろう。安全性要求事項を最小限に抑えることを念頭に置き,グループ1及びグループ2の限界値は,損
傷の一過性を考慮して導出されている。
熱性及び起こり得るが定かではない光化学性の損傷から水晶体を保護するために,考慮しなければなら
ない第二の紫外光放射基準が存在する。紫外光による急性白内障を引き起こすしきい値は,300 nm305
nmの波長において100 mJ/cm2程度であり,作用スペクトルは約290 nm325 nmの範囲である(附属書JA
参考文献[39]及び[40]参照)。急性白内障を引き起こすレベルは,同じ波長で光による角膜炎を引き起こす
レベルよりも高く,波長によって異なるが300 nm305 nmの波長では2倍から10倍である。しかし,急
性白内障を引き起こす作用スペクトルは極めて狭いことから,ICNIRPは,360 nm未満の紫外光放射を妥
当な範囲内で除去することを推奨している。前述の有効放射照度の限界値はこの基準に適合する。
さらに,359 nmでは眼の水晶体の損傷についてのしきい値は33 J/cm2である(附属書JA参考文献[41]
参照)。ICNIRPガイドラインでは,波長域360 nm400 nmの紫外光放射の場合,1 mW/cm2の放射照度の
レベルが極めて長い期間(8時間)にわたって容認できると記載されている。この限界値を支持する例と
して,戸外で眼はこのようなレベルに日常的にさら(曝)されていることがあげられる(附属書JA参考
文献[38]参照)。最後に,320 nmよりも長い全ての波長について,1 mW/cm2の放射照度は有効放射照度限
界値よりも小さい。こうした理由からICNIRPは,グループ1機器の場合,360 nm400 nmの波長域では
1 mW/cm2を限界値とすることを推奨している。また,ICNIRPは,グループ2機器の場合,1 000秒未満で
は1 J/cm2を限界値とし,1 000秒以上では1 mW/cm2を限界値とすることを推奨している。この場合,1 J/cm2
の放射露光量の限界値については,1 000秒までの全ての時間について放射露光量の限界値を評価するだ
けでよいことに留意する。一般的に用いられている光増感剤の一部はUV-A波長域(320 nm400 nm)の
光放射によって活性化されるということを考慮に入れてこの限界値が推奨されている。
以上の理由から,要求事項を最小限に抑えるという考えに基づき,グループ1機器及びグループ2機器
の場合,360 nm400 nmの波長域での放射照度のレベルは,1 mW/cm2の放射照度に設定することが適当
であると考えられる。さらに,グループ2機器について,1 000秒未満の露光継続時間にわたる放射露光
量を1 J/cm2と設定したのは,このグループの機器に対してより柔軟に運用し得るようにするためである。
したがって,この放射露光量の限界値は,より短い照射時間に対しより高い放射照度を許容している。
JA.4.3 グループ1機器についての可視光放射限界値
上記のように,青色光による光化学性の網膜傷害にも波長依存性がある。網膜傷害を引き起こす可視光
の網膜における放射露光量のしきい値は,440 nmでは22 J/cm2であり,320 nmでは3 J/cm2である(附属
書JA参考文献[42]参照)。グループ1の場合,ICNIRPが推奨する無水晶体眼に対する重み付けされた放射
輝度の限界値は2 mW/(cm2・sr)であり,これに等価な無水晶体眼に対する重み付けされた網膜における放射
照度は220 圀一 ループ1機器からのこの露光量は,2時間で可視光による網膜傷害を引き起
こすしきい値よりも小さい。可視光による網膜傷害が,440 nmで22 J/cm2の網膜に対する放射露光量によ
って引き起こされることから,220 圀一 膜露光量の限界値の安全係数は10よりも僅かに大きくな
る。
ここで留意すべきことは,ISO 15004-2[52]は,おって説明するように,グループ2機器では可視光放射
についての限界値を含んでいないことである。網膜ハザードに対する限界値の提示の仕方に,以前の国際
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規格と大きな違いがあることにも留意する。測定が柔軟に行われるように,グループ1機器及びグループ
2機器についての網膜ハザードに対する限界値は,等価な網膜放射照度又は放射露光量及び放射輝度又は
積分放射輝度で表されている。
グループ1機器を分類するのに用いる2時間の露光時間から,14.4 J/(cm2・sr)の時間積分放射輝度が得ら
れることに留意する。この時間積分放射輝度は,グループ2のガイドラインの1/7である。このように,
グループ1機器からの積分放射輝度がグループ2のガイドライン以上になることは考えられない。
JA.4.4 グループ1及びグループ2機器に対する赤外放射限界値
水晶体が吸収する赤外光の強度が十分に大きい場合,水晶体のたんぱく質が変性して傷害が引き起こさ
れる。角膜及び水晶体に対する重み付けしていない赤外放射照度限界値は,水晶体の白内障を引き起こす
ことが判明している放射照度レベルを基にしている。例えば,波長1.06 源 Nd:YAGレーザから
1 W/cm2の放射照度の光が角膜に60秒当たる場合を考える。これは,こう(虹)彩直後の温度を上げるの
に十分であり,それによって水晶体の前面で白内障が生じる(附属書JA参考文献[43]参照)。さらに,ガ
ラス産業及び鉄鋼産業の作業者は,1015年もの間絶えず80 mW/cm2400 mW/cm2の赤外放射照度レベ
ルの光にさら(曝)されており,こうした作業者は白内障を発症している(附属書JA参考文献[44]参照)。
グループ2機器の場合,ICNIRPが推奨している角膜及び水晶体に対する重み付けしていない赤外放射照
度の限界値は100 mW/cm2である。これは,この放射照度レベルなら前眼部の構造に急性傷害を引き起こ
すのに必要とされるレベルよりも十分低いからである。グループ1機器の場合,ICNIRPが推奨している
放射照度のレベルは10 mW/cm2である。このレベルは,慢性的な傷害を引き起こすことが分かっているレ
ベルよりも十分低い。
集光しており強度が十分に大きい可視光及び近赤外光は,水晶体を損傷することがある。前眼部に対す
る重み付けしていない可視光及び赤外の放射照度は,光束が角膜及び水晶体上で収束する機器にだけ適用
される。この場合の限界値は,レーザ波長が1.3 スポットサイズが1.4 mm,露光時間が5秒では傷害
を引き起こす放射照度のしきい値が42 W/cm2であることに基づいている。これについては附属書JAの参
考文献[45]を参照。ICNIRPはこのデータに基づいて,前眼部に対する重み付けしていない可視光及び赤外
放射照度として,グループ2機器については20 W/cm2,グループ1機器については4 W/cm2を推奨してい
る。EIR-CL及びEVIR-ASについてのグループ1とグループ2との限界値の5倍の差は,熱による角膜及び水
晶体の損傷の性質並びに熱による損傷のしきい値を考慮すれば,グループ1機器とグループ2機器との差
異として許容される値と判断される。
最後に,光放射は網膜の熱傷害を引き起こすことがある。眼に入射する光がもたらす網膜に対するハザ
ードを評価する際の極めて重要な因子の一つは,網膜の照明領域での放射照度の値である。眼に入射する
光がコリメートされた光束であり,微小面積の光源から射出される場合,眼に入射する光の波面は平面波
とみなすことができ,こうして照明された網膜の面積は回折限界に近づくことがある。球面及び円柱度数
が良好に補正された実際の眼でも残存する高次収差のために,瞳孔径が2.5 mm3 mmよりも大きい場合
には回折限界の点像分布は形成されない。しかし,断面の直径が3 mmよりも大きい微小光源からのコリ
メートされた光束が眼に入射する場合,網膜上での点像分布は,そのサイズを3 mmの瞳についての回折
限界点像分布パターンのサイズと仮定することによって良好に近似されることがある。この像のサイズは
最小であり,そのため放射による網膜の損傷について最も危険な状態を表すとみなされる。
開口が円形の場合の回折限界パターンはエアリーディスクであり,その断面の光強度は,第1種ベッセ
ル関数の1次の関数値をこのパターンの中心からの半径方向距離で除したものの平方の形をとる。すなわ
ち,次に示すように表される。
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2
J1 kar f
I(r) o2
kar f
ここに, a : 瞳開口の半径
f : 瞳開口からパターンが形成される焦点面までの距離
k : k=2
このパターンは,まず中心からの距離r0のところで値が0になる。r0は,次の式(JA.1)のように表され
る。
0 .061 f 0 .122 f
r 又は,直径では d (JA.1)
na na
ここに, n : パターンが形成される媒質の屈折率
光の波長
f : 瞳開口からパターンが形成される焦点面までの距離
この領域では,偶然ではあるがエアリーパターンは,1/e2半径が 0r 2 に等しいガウス分布と極めてよ
く一致する。したがって,計算を簡単にするために,エアリーパターンの代わりにガウス分布を使うもの
とする。よって,放射照度E(r)は式(JA.2)の形となる。
2
r
4
r0
Er E0e (JA.2)
回折限界像形成に伴う微小照明領域が網膜上で静止しているとすれば,眼に入射する総エネルギーをこ
の領域の面積で除すことによって放射照度が簡単に得られる。ここでは,この面積は直径d0の円板の面積
と定義する。しかし,衝動性眼球運動として知られているように,眼は細かく動くので決して静止せず,
そのため,この微小スポットは網膜表面上を絶えず走査していることになる。こうした動きを構成するの
は,素早い動きと,それらの間の継続時間1ミリ秒から最長でも約100ミリ秒の極めて短い静止期間であ
る。この運動のために,放射照度の有効照射面積は回折パターンよりも大きくなる。ハザード分析に活用
できるような有効面積を推定するために,衝動性眼球運動が行われた結果としての照射位置は,平均位置
から変位された照射パターン又は領域の中心の統計的確率値として表される。これは,位置の確率関数を
仮定することによって行う。この確率関数P(r)は正規分布,すなわち,標準偏差 ウス分布をとると
仮定するのが妥当であり,式(JA.3)が得られる。
2
1 r
2
Pr e (JA.3)
照射パターンに対するガウス分布と,このパターンの位置に対するガウス確率関数をこのように仮定す
れば,有効パターンは,これら二つのパターンの畳み込み積分として表される。この畳み込み積分は,確
率関数に従って統計的に動くガウス照射パターンによってエネルギーが伝達され,そのため網膜組織内で
危険な状態が高まることを示している。
よく知られているように,畳み込み積分のフーリエ変換は,畳み込み積分を形成する二つの関数のフー
リエ変換の積に等しく式(JA.4)のように表される。
Fo(E*P)=Fo(E) Fo(P) (JA.4)
これもよく知られているように,ガウス関数のフーリエ変換は,式(JA.5)によって与えられる別のガウ
ス関数である。
w2
2
Foe ar e 4a
(JA.5)
a
ar2 br2
したがって,式(JA.4)及び式(JA.5)を踏まえて,二つのガウス関数 eとe との畳み込み積分のフーリ
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エ変換は,次に示すようになる。
w2 w2 w2 1 1 w2 a b
ar2* br2 4a 4b 4a b 4 ab
Foe e e e e e
a b ab ab
ここで,量ab/(a+b)をcと定義すると,上式は次に示すように書き換えられる。
w2
ar2* br2 c 4c
Foe e e
ab c
ただし,この式の右辺は,次に示すガウス関数のフーリエ変換と考えられる。
abr2
c cr2 ab
e e
ab a b
上式では,式(JA.5)及びcの定義を用いた。そのため,二つのガウス関数の畳み込み積分によって得られ
る関数は,それ自体が,ab/(a+b)を含む指数定数を有するガウス関数であることが分かる。
ここで,この結果を用いてガウス照射パターンと,衝動性眼球運動によるこの照射パターンの位置確率
関数との畳み込み積分によって得られる有効網膜放射照度分布の式を直接記載する。E及びPについての
式(JA.2)及び式(JA.3)から,指数定数a及びbの値は次のようになる。
2
a 4r0
2
b 12
そのため,この畳み込み積分の指数定数cは次の式(JA.6)のように表される。
2 2
ab 4 r0 12 4
c 2 2 2 2 (JA.6)
a b 4 r0 12 8 r0
2 2 2 2
ここで,この定数は有効像半径reの項で表され,すなわち,c 2re になり,そのため,re 4 r0 2
2 2
又は re 4 r0 2 になる。
2 2
有効径で表すと,この結果は, de 2 4 r0 2 になる。
有効像イメージサイズに典型的な値を割り当てるために, 0.785 溏 赤外光が3 mmの瞳孔を通し
て網膜上に回折限界パターンを形成することを例に取り上げ,位置データとしては,Steinman[47] が示す
標準偏差の最小値として11 水平方向に頭が動かないように固定)を用いる。
r0に用いる値は,nを1.336,fを17 mmとして式(JA.1)から次のようになる。
.061 f .061.0(785)17
r0 .406 μm
na .1336)5.1(
したがって,照射面積の有効径は次のように求められる。
2 2
de 2 4 r0 2 2 (411) 2.406 2
2 444. μm
波長を可視域中央 0.555 歙 えるとr0=2.87 deは44.2 かる。
ように,回折限界の,又は極めて小さい網膜パターンについての有効照射面積の値を主に決めるのは,こ
うした眼の動きである。
一方,短時間の露光中に網膜上でスポットが動く原因として,眼振(極めて小さな高周波数の動き)と
称するタイプの衝動性眼球運動だけを考える場合,移動量は約7 附属書JA参考文献[44]参照)。
こうした動きの周波数は50 Hz100 Hzであり,そのためこうした動きは,不連続な場合には10 ms20 ms
ごとに生じる。この値は,Steinman [47] が示す継続時間22 msと一致する。動きについての下側の値を標
――――― [JIS T 15004-2 pdf 45] ―――――
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JIS T 15004-2:2013の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 15004-2:2007(IDT)
JIS T 15004-2:2013の国際規格 ICS 分類一覧
JIS T 15004-2:2013の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ8120:2001
- 光学用語