JIS T 2001:2018 家庭用光線治療器 | ページ 2

4
T 2001 : 2018
5.2.3 家庭用紫外線治療器の要求事項
家庭用紫外線治療器の要求事項は,次による。
a) 家庭用紫外線治療器は機器の性質上,機器を皮膚の患部に接触して使用することを前提として,安全
性を確保する。
b) 家庭用紫外線治療器の光源は,機器の照射面からの距離を確保して,表1の紫外線量以下とする。
c) 家庭用紫外線治療器で光源から紫外線照射面(紫外線治療器外郭)までの距離が30 mmより短い場合
には,光源からの距離を30 mm確保するためのカバーを備えなければならない。

5.3 電気機器としての安全性

  電気機器としての安全性は,JIS C 9335-2-27によるほか,次による。
a) 分類 機器の感電に対する保護は,JIS C 9335-2-27の6. による。
b) 定格入力電力 家庭用赤外線治療器の定格入力電力は,130300 Wとする。家庭用炭素弧光灯治療器
の定格入力電力は,300 W以下とする。家庭用紫外線治療器の定格入力電力は,紫外線発光に関わる
電力値を12 W以下とし,その他機能を含む全ての電力値を30 W以下とする(6.6参照)。
c) 電源変圧器 電源変圧器を使用する機器は,絶縁変圧器でなければならない。
d) 異常時の漏えい電流 単一故障状態の漏えい電流は,6.7の試験を行ったとき,JIS C 9335-2-27の13.
に規定する電流値とする。ただし,クラスII機器は,0.5 mA以下とする。
e) 内部配線の耐性 JIS C 9335-2-27の23.3を次に置き換える。
JIS C 9335-1の23.3によるほか,次による。
機器を保管するときに屈曲される導体の屈曲数,又は人の操作によって屈曲する使用形態の屈曲回
数は5 000とする。使用時に人を介さないで屈曲を受ける導体の屈曲数は50 000とする。
注記 屈曲回数の折曲げは,可動範囲において往復で1回とする。

5.4 安定性及び機械的危険

  電気機器としての安定性及び機械的危険は,JIS C 9335-2-27の20. による。

6 試験方法

6.1 一般

  試験のための一般条件は,JIS C 9335-2-27の5. による。

6.2 家庭用赤外線治療器の試験方法

6.2.1  家庭用赤外線治療器の定格出力
定格入力電力を6.6によって測定し,その値を定格出力とする。

6.3 家庭用炭素弧光灯治療器の光線出力量の試験方法

  家庭用炭素弧光灯治療器の光線出力量は分光放射照度によって,次の試験に従い測定する。
a) 試験装置 次による分光測定システム,又は同等の性能があるもの。
1) 測定波長範囲 2502 000 nm
2) 波長分解能 0.224 nm
3) 波長精度 ±0.2 nm(全波長域)
4) 分光器 ダブルモノクロメータ(プリズム−回折格子)
5) 検出器 光電子増倍管(PMT)
b) 手順 試験手順は,次による。
1) 図1のとおり試験装置,発光部(光源)などを配置する。このとき発光部(光源)は,最大光度に

――――― [JIS T 2001 pdf 6] ―――――

                                                                                              5
T 2001 : 2018
なる炭素棒の組合せを使用し,個別要求事項のとおり炭素棒電極を離間し,分光測定システムに対
して水平になる位置に配置する。また,光源から測定器(分光器)までの照射距離は500 mmとす
る。
2) 機器が安定状態となる,動作開始約5分後に測定を開始する。ただし,機器が安定状態となるまで
に,更に時間を要する場合は,その時間経過後に測定を開始する。
c) 結果の記録 測定した値を,式(1)によって,光源から測定器までの照射距離を300 mmとした場合の
値に換算して記録する。
B=2.78A (1)
ここに, A : 照射距離を500 mmにして測定した光線出力量(mW/cm2)
B : 照射距離を300 mmとした場合の光線出力量の換算値
(mW/cm2)
注記1 式(1)中のBは,逆2乗の法則によって算出したもので,2.78は,500の2乗を300の2乗
で除したものである。
ただし,製造業者が意図する使用上の距離と光源から機器照射面の距離との和(図1の
αとβとの加算値)が,300 mmより短い場合は,式(2)によって,光源から測定器までの照
射距離を該当距離(図1のαとβとの加算値)とした場合の値に換算して記録する。
C=90 000B/(α+β)2 (2)
ここに, B : 照射距離を300 mmとした場合の光線出力量の換算値
(mW/cm2)
C : 照射距離をαとβとの加算値とした場合の光線出力量の換算
値(mW/cm2)
α : 製造業者が意図する使用上の距離(mm)
β : 炭素弧光灯の光源から機器照射面までの距離(mm)
注記2 式(2)中のCは,逆2乗の法則によって算出したもので,90 000は,300の2乗である。
l1 500 mm(光源から測定器までの距離)
l2 300 mm(光線出力量の規定基準となる距離)
α 製造業者が意図する使用上の距離(mm)
β 炭素弧光灯の光源から機器照射面までの距離(mm)
図1−家庭用炭素弧光灯治療器の光線出力量測定方法

――――― [JIS T 2001 pdf 7] ―――――

6
T 2001 : 2018

6.4 家庭用紫外線治療器の光線出力量(紫外線量)の試験方法

  光線出力量(紫外線量)の試験方法は,JIS Z 8811及び次のa)及びb)による。
l1 測定距離 : 300 mm
a) 測定方法
α 紫外線光源から患部(皮膚表面)までの最短距離(mm)
b) 換算方法
図2−家庭用紫外線治療器の光線出力量(紫外線量)測定方法
a) 図2 a) のとおり試験装置,紫外線光源などを配置して光線出力量(紫外線量)を測定する。
b) 図2 b) に従って紫外線光源から患部(皮膚表面)までの最短距離を求め,式(3)によって,患部での
光線出力量(紫外線量)を求める。
B=90 000A/α2 (3)
ここに, A : 図2 a) のとおり試験装置,紫外線光源などを配置して測定し
た光線出力量(紫外線量)(mW/cm2)
B : 患部(皮膚表面)での光線出力量(紫外線量)(mW/cm2)
α : 紫外線光源から患部(皮膚表面)までの最短距離(mm)
注記 実際の紫外線治療器の使用状況によって,紫外線光源から患部(皮膚表面)までの最短距離
は,紫外線治療器の外郭の形状によって決まる。

6.5 タイマの試験方法

  タイマをもつ機器の試験は,次による。
a) 試験装置 ストップウオッチは,最小目盛0.1秒以下のものを使用する。
b) 手順 機器の動作開始から終了までの時間は,ストップウオッチを用いて測定する。
c) 結果の記録 ストップウオッチの表示値を記録する。

6.6 定格入力電力の試験方法

  定格入力電力の試験は,次による。

――――― [JIS T 2001 pdf 8] ―――――

                                                                                              7
T 2001 : 2018
a) 試験装置 試験装置は,次による。
1) 電源は,AC 100 Vとする。
2) 電力計は,精度階級が0.5級以上のものでなければならない。
b) 手順 試験手順は,次による。
1) 交流電源,電力計及び機器を結線する。
2) 機器の通常の使用状態で,定格周波数の定格電圧を印加し測定する。
3) 家庭用紫外線治療器で紫外線の発光に関わらないその他の機能(例えば,紫外線ランプほかによっ
て発生する熱を放出するファン,紫外線光を移動するための機能など)がある場合,追加の測定と
して,その他の機能への電源供給を遮断し,紫外線の発光だけに関わる電力を測定する。
c) 結果の記録 電力が安定したときの電力計の表示値を記録する。

6.7 異常時の漏えい電流の試験方法

  異常時の漏えい電流の試験は,次による。
a) 試験装置 JIS C 9335-2-27の13. による試験装置
b) 手順 試験手順は,次による。
1) 次の状態において,漏えい電流を測定する。
1.1) 電源電線の1本の断線時(ヒューズの溶断を含む。)
1.2) 保護接地線の断線時(クラス0I及びクラスI機器だけに適用する。)
1.3) 温度過昇防止装置(温度ヒューズを含む。)の故障時
1.4) 漏えい電流を生じる可能性がある電気部品[1.1)1.3) を除く。]の故障時
1.5) 漏えい電流を生じる可能性がある機械部品の故障時
なお,クラス0機器の基礎絶縁の破壊には,適用しない。
2) IS C 9335-2-27の13. によって漏えい電流を測定する。
c) 結果の記録 漏えい電流の値を記録する。

7 表示及び取扱説明書

  表示及び取扱説明書は,JIS C 9335-2-27の7. によるほか,次による。
a) 表示 機器の本体又は直接の容器若しくは直接の被包に,次の事項を表示する。
1) 法令で定められた必要な事項
注記 表示事項は,機器の本体に表示することが望ましい。
2) 制御器の機能及び表示器の意味
機器上の表示で操作に必要な指示を行い,操作又は調整のパラメータ(光線出力など)を表示す
る場合,それらの情報は,機器上又は取扱説明書で,使用者に理解できるようにしなければならな
い。
3) 光源を直視しない旨
4) 短時間定格のものにあっては,定格時間
5) 治療時間を超えない旨
6) 機器は,改造しない旨
7) 家庭用赤外線治療器及び家庭用炭素弧光灯治療器の場合,機器の照射面から治療部位までの製造業
者が意図する使用上の距離を,機器の使用時に使用者が認識しやすく,理解できる内容及び文字の
大きさで表記する。併せて取扱説明書にも製造業者の意図する使用上の距離を記載し,製造業者が

――――― [JIS T 2001 pdf 9] ―――――

8
T 2001 : 2018
意図する使用上の距離より短い距離で使用した場合のリスクを記載する。
b) 取扱説明書 取扱説明書には,次の事項を含んでいなければならない。
1) 一般
1.1) 機器を操作するために必要な全ての情報。
これには,次の情報を含める。
− 制御器の機能
− ディスプレイ及び信号の意味
− 操作の手順
− 着脱可能な部品及び附属品の着脱方法
− 作動中に消耗する材料の交換などについての説明
1.2) 附属品は,規定されたもの,又は指定されたものを使用する旨
1.3) 機器に使用した数字,記号,注意書き及び略語の意味を説明
1.4) 次の人は使用しない旨の記載。
− 今までに日光又はその他の光線によって発赤,かゆみなどを起こしたことのある人
− 新生児
1.5) 次の人は,使用前に医師に相談する旨。
− 悪性腫瘍(特に皮膚がん)のある人
− 心臓に障害のある人
− 温度感覚喪失が認められる人
− 妊娠初期の不安定期又は出産直後の人
− 糖尿病などによる高度な末しょう(梢)循環障害による知覚障害のある人
− 安静を必要とする人
− 体温38 ℃以上(有熱期)の人
例1 急性炎症症状[けん(倦)怠感,悪寒,血圧変動など]の強い時期。
例2 衰弱しているとき。
− 脊椎の骨折,捻挫,肉離れなど,急性[とう(疼)痛性]疾患の人
− 肺結核,心疾患・腎臓疾患患者,急性皮膚炎,甲状腺機能こう(亢)進症,こう(膠)原病(全
身性エリテマトーデスなど),ポリフィリン症,放射線療法を受けている患者など紫外線による
過敏・過剰反応の影響が考えられる人
− 皮膚に感染症又は創傷のある人
− 光線照射によって過敏症を誘発する医薬品を服用している人
− 化粧品,消毒剤などでかぶれたことのある人
1.6) 高温となる部位に対する取扱注意事項及び使用者に対する注意事項
1.7) 治療部位ごとに適切な機器照射面から治療部位までの距離(製造業者が意図する使用上の距離),
及び該当距離より短い距離で使用した場合のリスク。治療時間の明記並びに定められた治療時間
を超えない旨,及び該当時間より長く使用した場合のリスク。
1.8) 使用しても,効果が現れない場合,医師に相談する旨
1.9) 使用する環境及び使用条件については,次のことに注意する旨。
− 浴室などの湿度の高い所では使用しない
1.10) 定格値の記載

――――― [JIS T 2001 pdf 10] ―――――

次のページ PDF 11

JIS T 2001:2018の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 2001:2018の関連規格と引用規格一覧