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T 3210 : 2022
記号説明
1 : 針キャップ又は針シールド(使用する場合) 10 : 押子キャップ
2 : 筒先キャップ 11 : 外筒フランジ(フィンガーグリップ)
3 : 筒先内くう(腔) 12 : ファーストライン
4 : 筒先 13 : 公称容量
5 : 外筒 14 : 主目盛線
6 : ガスケット(3ピース注射筒の場合だけ) 15 : ゼロ目盛
7 : ガスケットピーク 16 : 針管
8 : 押子 17 : 針基
9 : 押しボタン(push-button)
注記 この図は,注射筒の構成要素を例示することを意図したものである。ガスケット·押子組立品は,一体構造
ではない場合がある。また,複数のガスケットピークを組み込むことが不可能な場合もある。
図1−単回使用注射筒の模式図
5 一般的要求事項
一般的要求事項は,製造販売業者のための設計インプット情報とみなす。
a) 注射筒は,その意図した使用において,外観,安全性及び性能に影響を及ぼす欠陥があってはならな
い。一体形又は追加形の誤刺防止機構をもつ注射筒は,ISO 23908に適合しなければならない。
− 外筒フランジは,意図した目的に適した大きさ,形状及び強度でなければならない。外筒フランジ
の設計仕様は,リスク分析及びユーザビリティの妥当性確認によって決定されたものでなければな
らない。
− 注射筒の材質は,通常の使用においては毒性物質を生じてはならず,発熱性物質及び毒性に関する
要求事項又は規制を満たさなければならない。
――――― [JIS T 3210 pdf 6] ―――――
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T 3210 : 2022
− 注射筒の外筒の材質は,投与量を容易に読み取ることができるよう十分透明でなければならない。
− この規格は,注射筒の材質について規定しない。それらは,製造販売業者の設計,製造及び滅菌方
法によって決定される。
b) 包装設計及びその妥当性確認は,注射筒の使用法,保管状態,輸送法,及び使用期限を考慮しなけれ
ばならない。
6 物理的及び化学的要求事項
6.1 一般要求
通常の使用で,注射剤などと接触する注射筒の表面は,微粒子又は異物の付着があってはならない。
注記 この検査は,目視によって行われる。
6.2 酸又はアルカリの制限
注射筒の最終製品を精製水で抽出するとき,そのpHは1以上変化してはならない。
この要求事項への適合は,附属書Aに従って調製した試験液を用いて示さなければならない。試験液と
コントロール液とのpHの差は,1以内でなければならない。
両液のpHは,汎用電極を使用した,実験用電位差pH計によって測定してもよい。
6.3 溶出金属の制限
注射筒の最終製品を精製水で抽出するとき,鉛,すず,亜鉛及び鉄の合計が5 mg/Lを超えてはならず,
かつ,カドミウムは,0.1 mg/L未満でなければならない。
この検査の試験液は,附属書Aに従って調製し,原子吸光光度法又は同等以上の認知された微量分析方
法によって実証しなければならない。
7 潤滑剤
7.1 材料
潤滑剤としてシリコーン油を用いる場合,シリコーン油は,シリコーン油基準又はこれと同等以上の基
準に適合するものでなければならない。
注記 シリコーン油基準には,厚生労働省が定めたシリコーン油基準がある。
7.2 潤滑剤の量
注射筒2本(ただし,容量20 mL以上の注射筒の場合は1本)をとり,公称容量目盛の位置までn-ヘキ
サンを吸い入れ,各注射筒のそれぞれの筒先に金属製の針基をもつ注射針をはめ合わせ,1分間穏やかに
振った後,筒内のn-ヘキサンを,適切な容量のビーカーに排出して集める。
この操作を2回3回繰り返し,集めたn-ヘキサンを水浴上で蒸発乾固し,残留物を105 ℃で1時間乾
燥したとき,注射筒1本当たりの残留物の質量は,表1に規定するシリコーン油の量以下でなければなら
ない。
――――― [JIS T 3210 pdf 7] ―――――
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T 3210 : 2022
表1の値を超えた場合には,残留物を適量の4-メチル-2-ペンタノン(メチルイソブチルケトン)に溶か
し,原子吸光光度法又はこれと同等の微量分析法によって波長251.6 nmを用いてけい素(Si)を定量し,
その値からシリコーン油の量を算出したとき,表1の値以下でなければならない。また,公称容量100 mL
以上の注射筒の場合は,内表面積(注射液などに接触する部分の面積)1 cm2当たり0.25 mg以下でなけれ
ばならない。
表1−シリコーン油量
公称容量 1本当たりのシリコーン
mL 油の量
mg
5未満 8
5以上 20未満 15
20以上 50未満 30
50以上 100未満 50
8 公称容量の許容差
公称容量の許容差は,表2による。
表2−公称容量の許容差,デッドスペース,目盛及び漏れ
注射筒の 段階的な公称容量の許容差 最大デ 公称容 目盛の 目盛数 漏れ試験
公称容量 ッドス 量に対 間隔 字の増 (附属書D参照)
mL 半分未満の公称 半分以上の ペース する目 (目量) 加容量 側力 軸方
容量 公称容量 mL 盛の最 mL mL (±5 %) 向圧
低長 N (±5 %)
mm kPa
2未満 ±(容量1.5 %+ 排出体積の
0.07 57 0.05 0.1 0.25 300
排出体積の2 %) ±5 %
2以上 5未満 ±(容量1.5 %+ 排出体積の
0.07 27 0.2 1 1.0 300
排出体積の2 %) ±5 %
5以上 10未満 ±(容量1.5 %+ 排出体積の
0.075 36 0.5 1 2.0 300
排出体積の1 %) ±4 %
10以上 20未満 ±(容量1.5 %+ 排出体積の
0.1 44 1.0 5 2.0 300
排出体積の1 %) ±4 %
20以上 30未満 ±(容量1.5 %+ 排出体積の
0.15 52 2.0 10 3.0 200
排出体積の1 %) ±4 %
30以上 50未満 ±(容量1.5 %+ 排出体積の
0.17 67 2.0 10 3.0 200
排出体積の1 %) ±4 %
50以上 ±(容量1.5 %+ 排出体積の
0.20 75 5.0 10 3.0 200
排出体積の1 %) ±4 %
例1 3 mL注射筒の場合,1 mL目盛(1/2未満)まで充すると,許容差は,±(1.5 %×3 mL+2 %×1 mL)=0.065
mLとなる。
例2 3 mL注射筒の場合,2 mL目盛(1/2以上)まで充すると,許容差は,±(5 %×2 mL)=0.100 mLとなる。
注記 排出体積とは,ゼロ目盛が一致するように設計された,ガスケットを最大まで押し込んだ状態で排出され
る液体の全量を指す。
――――― [JIS T 3210 pdf 8] ―――――
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T 3210 : 2022
9 目盛
9.1 目盛線
9.1.1 注射筒の外筒には,目盛線及び数値を1種以上付けなければならず,少なくとも表2に規定する間
隔で目盛及び容量を付けなければならない。また,外筒には,容量の単位を表示しなければならない。
注記 目盛線の間隔は,表2で規定する間隔よりも細かくすることが可能である。
特定の用途の場合,目盛線は,異なってもよく,この要求事項は,追加の目盛線又は補助目盛線の使用
を妨げるものではない。また,追加の目盛線又はサービス目盛は規定しない。多様な目盛線を使用する場
合,JIS T 14971に従ったリスクアセスメント及びユーザビリティ評価をするのがよい。
注記 ユーザビリティ評価方法には,JIS T 62366-1がある。
9.1.2 目盛線は,公称容量と同じか又はそれ以上であってもよい。サービス目盛を付ける場合は,その他
の目盛と容易に区別できなければならない。
容易な区別の例は,次のとおりである。
a) 公称容量の目盛数字を丸で囲む。
b) 追加の目盛線の目盛数字には小さな文字を用いる。
c) 追加の目盛線には短い線を使う。
d) 追加の目盛線には破線を使う。
9.1.3 目盛線の太さは一定でなければならない。また,目盛線は,注射筒の中心軸に対し直角でなければ
ならない。
9.1.4 目盛線の間隔は,ゼロ目盛から公称容量目盛まで均等でなければならない。
9.1.5 外筒を縦にしたとき,同じ長さの目盛線の端点は,縦一列に並んでいなければならない。
副目盛線の長さは,主目盛線の約半分の長さとすることが望ましい。もし,これらと異なった目盛線の
構成を用いる場合は,ユーザビリティ評価を実施することが望ましい。
目盛線及び目盛数字の例を図2に示す。
注記 ユーザビリティ評価方法には,JIS T 62366-1がある。
――――― [JIS T 3210 pdf 9] ―――――
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T 3210 : 2022
注記1 目盛の上下ライン(縦線)を省略することが可能である。
注記2 数値は,比例しない。
図2−目盛線の例
9.2 目盛数字
9.2.1 目盛には,注射筒の公称容量に応じ,少なくとも表2に規定する容量ごとに目盛数字を付けなけれ
ばならない。さらに,公称容量を示す目盛,及び公称容量と全容量とが異なる場合は,全容量を示す目盛
に,目盛数字を付けなければならない。
9.2.2 筒先を上側にし,目盛を前面にした状態で縦に置いたとき,目盛数字は,縦に並び,数値が示す目
盛線と中央とがほぼ一致していなければならない。数値は,目盛線の端点近くに付けられ,かつ,目盛線
と接触していてはならない。
9.3 目盛の最低長
目盛の最低長は,公称容量に応じ,表2に規定する長さ以上でなければならない。
9.4 目盛の位置
押子の先端をゼロ目盛まで押し込んだとき,表2に規定する容量の許容差を満足するため,ファースト
ラインとゼロ目盛とは,一致しなければならない。
10 外筒
10.1 寸法
注射筒の最大容量は,気泡除去,過剰投与などのリスクアセスメントの結果に基づいて決定しなければ
ならない。
――――― [JIS T 3210 pdf 10] ―――――
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JIS T 3210:2022の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 7886-1:2017(MOD)
JIS T 3210:2022の国際規格 ICS 分類一覧
- 11 : 医療技術 > 11.040 : 医療設備 > 11.040.25 : 注射器,注射針及びカテーテル
JIS T 3210:2022の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JIST0993-1:2020
- 医療機器の生物学的評価―第1部:リスクマネジメントプロセスにおける評価及び試験