JIS T 3219:2011 滅菌済み輸液フィルタ | ページ 2

4
T 3219 : 2011

5.8 ベント

  輸液フィルタ容器にベントをもつものは,次の規定に適合しなければならない。
a) ベントは,輸液フィルタ容器の一次側に位置しており,微生物の通過を防止するベントフィルタをも
つものとする。
b) ベントフィルタは,輸液フィルタ容器の一次側にある空気が通り,空気を外気へ排出するものとする。

6 化学的要求事項

  輸液フィルタの化学的要求事項は,JIS T 3211の箇条6に適合しなければならない。

7 生物学的安全性

  輸液フィルタの生物学的安全性は,JIS T 3211の箇条7に適合しなければならない。

8 無菌性の保証

  輸液フィルタの無菌性の保証は,JIS T 3211の箇条8に適合しなければならない。

9 エンドトキシン

  輸液フィルタのエンドトキシンは,JIS T 3211の箇条9に適合しなければならない。

10 包装

  輸液フィルタの包装は,JIS T 3211の箇条10に適合しなければならない。

11 表示

11.1 一次包装

  一次包装には,次の事項を表示する。
a) 輸液フィルタ孔径(μm)
b) “滅菌済み”の旨
c) “再使用禁止”の旨(“ディスポーザブル”の表現は使用しない。)
d) ポンプ用輸液フィルタの試験に適合しない輸液フィルタは,“輸液ポンプに使用できない”旨,又は特
定の輸液ポンプと組合せ使用で安全が保証される場合には,その輸液ポンプの機種名
e) 製造番号又は製造記号
f) 天然ゴムを原材料として用いているものは,その旨
g) 一次包装で無菌性を保証しないものは,その旨

11.2 二次包装

  二次包装には,次の事項を表示する。ただし,二次包装を用いないで,一次包装を最小販売単位の包装
として用いる場合には,次の事項を一次包装に表示する。
なお,製造番号又は製造記号が滅菌年月を表している場合には,改めて滅菌年月の表示をする必要はな
い。また,滅菌年月の代わりに使用期限を表示してもよい。
a) 製造販売業者の氏名又は名称,及び住所
b) 医療機器の認証番号
c) 販売名

――――― [JIS T 3219 pdf 6] ―――――

                                                                                              5
T 3219 : 2011
d) 輸液フィルタ孔径(μm)
e) 数量(入り数)
f) “滅菌済み”の旨
g) “再使用禁止”の旨(“ディスポーザブル”の表現は使用しない。)
h) ポンプ用輸液フィルタの試験に適合しない輸液フィルタは,“輸液ポンプに使用できない”旨,又は特
定の輸液ポンプと組合せ使用で安全が保証される場合には,その輸液ポンプの機種名
i) 製造番号又は製造記号
j) 滅菌年月
k) 使用方法及び使用上の注意

11.3 記号の使用

  11.1及び11.2は,JIS T 0307に規定する適切な記号を使用することによって,これに替えてもよい。
注記 JIS T 0307に規定する主な記号の例を,表1に示す。
表1−JIS T 0307に規定する記号の例

――――― [JIS T 3219 pdf 7] ―――――

6
T 3219 : 2011
附属書A
(規定)
物理試験
A.1 透明性試験 通常の条件下で輸液フィルタを蒸留水で充する。このとき,液相と気相との界面が目
視で判別できるかどうかを調べる。
A.2 引張強さ試験 長手方向に15秒間,15 Nの静的引張力を加える。接続部及び構成部品が適用された試
験の力に耐えるかどうかを調べる。
A.3 気密性試験 A.3.1 輸液フィルタを圧縮空気供給装置に接続する。その後,他の開口部全てを閉じ,
(ポンプ用) 23±1 ℃及び40±1 ℃で空気を輸液フィルタ内に送り,50 kPaの圧力を15秒間加え,
空気漏れがないかを調べる。
A.3.2 脱気した蒸留水を輸液フィルタ内に満たしてから,輸液フィルタを真空装置に接
続し,他の開口部全てを閉じ,23±1 ℃及び40±1 ℃で20 kPaで15秒間減圧し,輸液
フィルタ内に空気の侵入があるかを調べる(ベントからの侵入を除く。)。
A.3.3 蒸留水を輸液フィルタ内に満たしてから,輸液フィルタを圧縮空気供給装置に接
続し,他の開口部を全て閉じ,23±1 ℃及び40±1 ℃で150 kPaの圧力を15分間加え,
水漏れがないかを調べる。
A.4 おすめす(雄雌)かおすめす(雄雌)かん(嵌)合部は,ISO 594-2の5.1に規定されたリファレンスコネク
ん(嵌)合部に関する気タで密封し,そのかん(嵌)合部を蒸留水で満たして,23±1 ℃及び40±1 ℃で150 kPa
密性試験 の圧力を15分間加え,かん(嵌)合部に水漏れがないかを調べる。
(ポンプ用)

――――― [JIS T 3219 pdf 8] ―――――

                                                                                              7
T 3219 : 2011
附属書B
(規定)
輸液フィルタ孔径の評価法
(フィルタの孔径 : 0.2 μm)
試験液の調製 : Brevundimonas diminuta ATCC 19146 a) を日局無菌試験用チオグリコール酸培地IIを用いて3032 ℃
で24時間培養後,この培養液2 mLをとり,滅菌した加乳糖ブイヨン1 000 mLに入れ,3032 ℃
で24時間培養するb)。この培養液を生理食塩水で希釈し試験液とする。最終の希釈は,同培地を用
いて希釈するc)。ただし,この試験液1 mLに含まれる菌数は,約106個とする。
操作及び培養 : 試験液15 mLを注射筒にとり,注射筒の先端に輸液フィルタを付け,試験液をゆっくりと,ほとん
ど全て押し出し,この流出液を試験管にとる。流出液の入った試験管を3032 ℃で少なくとも7日
間培養する。このとき,輸液フィルタ内に残った試験液は,注射筒を用いて空気圧で押し出す。
判 定 : この培養液について,肉眼的に菌の発育を認めたときは,不適であると判定する。
(フィルタの孔径 : 0.45 μm)
試験液の調製 : Serratia marcescens d) を日局無菌試験用チオグリコール酸培地IIを用いて3032 ℃で24時間培養
後,生理食塩水で希釈し試験液とする。最終の希釈は,同培地を用いて希釈するc)。ただし,この試
験液1 mLに含まれる菌数は,約104個とする。
操作及び培養 : 試験液15 mLを注射筒にとり,注射筒の先端に輸液フィルタを付け,試験液をゆっくりと,ほとん
ど全て押し出し,この流出液を試験管にとる。流出液の入った試験管を3032 ℃で少なくとも7日
間培養する。このとき,輸液フィルタ内に残った試験液は,注射筒を用いて空気圧で押し出す。
判 定 : この培養液について,肉眼的に菌の発育を認めたときは,不適であると判定する。
(フィルタの孔径 : 0.8 μm)
試験液の調製 : Sacharomyces cerevisiae e) を日局無菌試験用ブドウ糖・ペプトン培地を用いて2025 ℃で24時間培
養後,生理食塩水で希釈し試験液とする。最終の希釈は,同培地を用いて希釈するc)。ただし,この
試験液1 mLに含まれる菌数は,約103個とする。
操作及び培養 : 試験液15 mLを注射筒にとり,注射筒の先端に輸液フィルタを付け,試験液をゆっくりと,ほとん
ど全て押し出し,この流出液を試験管にとる。流出液の入った試験管を2025 ℃で少なくとも10
日間培養する。このとき,輸液フィルタ内に残った試験液は,注射筒を用いて空気圧で押し出す。
判 定 : この培養液について,肉眼的に菌の発育を認めたときは,不適であると判定する。
注a) revundimonas diminuta ATCC 19146は,この種のメンブレンフィルタの菌捕捉性能評価試験に一般的に用い
られている細菌で,財団法人発酵研究所にも同じものがIFO14213として保存されている。
b) 加乳糖ブイヨンの調製法は,ASTM F 838-83に準じて行うことができる。
c) 最終の希釈を培地で行う理由は,試験液のろ過液をそのまま培養するため,ろ過液が菌の発育に十分な栄養
状態である必要からである。
d) erratia marcescensは,無菌試験に用いられるメンブレンフィルタの菌捕捉性能評価試験に一般的に用いられ
ている細菌で,財団法人発酵研究所などの保存機関から入手できる。
e) acharomyces cerevisiaeは,発酵工業又は醸造工業に広く利用されている有胞子酵母で,財団法人発酵研究所
などの保存機関から入手できる。

――――― [JIS T 3219 pdf 9] ―――――

                                                                                                                                              T3
8
附属書JA
219
(参考)
: 2
0
JISと対応国際規格との対比表
11
JIS T 3219:2011 滅菌済み輸液フィルタ ISO 8536-11:2004 Infusion equipment for medical use−Part 11: Infusion filters for use
with pressure infusion equipment
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (V) JISと国際規格との技術的
(IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条ごとの
国際 評価及びその内容 差異の理由及び今後の対策
規格
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
番号
及び題名 番号 の評価
1 適用範囲 滅菌済み輸液フィルタ 1 200 kPaまで加圧される 変更 JISは,150 kPaまで加圧される輸液フ
微小異物,細菌及び真菌の除
について規定。 単回使用滅菌済み輸液フ 去を含めて,輸液フィルタの
ィルタについて規定し,微小異物,細
ィルタについて規定。微 菌及び真菌の除去性能を含む。 性能を明確にした。
小異物,細菌及び真菌の
除去性能は含まない。
2 引用規格 2
3 用語及び 9項目の用語及び定義 3 加圧される輸液フィルタ追加 JISは,必要な用語及び定義を追加し使用者の利便性のため。
定義 を規定。 だけを定義。 た。
4 構成及び 輸液フィルタの構成を 4 ベントの具備について規追加 JISは,必要な構成及び各部の名称を使用者の利便性のため。
各部の名称 規定。 定。 追加した。
− − 5 材料について規定。 削除 JISでは必要のない箇条である。 箇条の整理のため。実質的な
差異はない。
5 物理的要 5.1 透明性 6.1 一致 −
求事項 5.2 清浄度 6.2 JISとほぼ同じ。 変更 JISは,定性的規定であるが,ISO規 JISの規定内容で十分に実績
格は定量的に規定している。 がある。
5.3 引張強さ 6.3 一致 −
5.4 気密性 6.4 JISとほぼ同じ。 変更 JISは,自然落下によって輸注を行うJISの規定試験圧力で十分に
実績がある。
ものと,ポンプによって輸注を行うも
のとを明確にした。JISは試験圧力が
T3
低い。
219
5.5 おすめす(雄雌) 6.5 JISとほぼ同じ。 変更 JISは,試験圧力が低い。 JISの規定試験圧力で十分に
: 2
かん(嵌)合部 実績がある。
011
8

――――― [JIS T 3219 pdf 10] ―――――

次のページ PDF 11

JIS T 3219:2011の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 8536-11:2004(MOD)

JIS T 3219:2011の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 3219:2011の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称