JIS T 3226-2:2015 注射針を使用する医療用注入システム―第2部:注射針―要求事項及びその試験方法 | ページ 2

                                                                                              3
T 3226-2 : 2015
1 シール
2 ねじ山
3 針基
4 一次包装
5 針さや(必須ではない)
6 針管
7 接着剤(使用する場合)
注記 一次包装は,針さやとして使用することができる。
図1−注射針の構成例
3.2
一次包装(unit packaging)
針管を直接に覆う包装で,注射針の無菌性を保持するためのもの。
3.3
使用者用の包装(user packaging)
同一の製造ロットからの1個又は複数個セットの注射針を,使用者に提供することを目的とした包装。
3.4
シール(seal)
一次包装内の注射針の無菌性を維持する取り外し可能な防壁。

――――― [JIS T 3226-2 pdf 6] ―――――

4
T 3226-2 : 2015

4 要求事項

4.1 材料

  針管の材料は,JIS G 4305:2012で規定するSUS304,SUS304L若しくはSUS321,ISO 9626:1991の材料
又はISO 15510で規定したステンレス鋼とする。

4.2 寸法

4.2.1  一般
管の直径は,ISO 9626:1991の表1及びISO 9626:1991/Amd.1:2001の表2による。
注射針の被取付け部分の寸法(表1のl2,l3,l4及びl5)は,注射針が,JIS T 3226-1に適合した注射針
を使用する注入システムに取り付けて機能する寸法とする。
なお,注射針は,形状によってA形と非A形とに区分する。
4.2.2 A形1)の注射針
A形の注射針は,7.3に規定する試験装置のねじ山にかん(嵌)合し,A形の注射針と使用するように設
計及び表示されたシステムとを使用して機能しなければならない。
注射針の寸法は,表1による。
注1) この規格では“A形”を用いているが,“A型”としてもよい。
表1−注射針組立の寸法要求事項
単位 mm
長さ 寸法
l1 規定全長±1.25
l2 5.7 7.0
l3 <6.0
l4 <7.5
l5 <3.9
h1 0 1.0
d1 0 3.0
4.2.3 非A形2)の注射針
非A形の注射針は,特定の非A形の注射針を使用するように設計及び表示されたNISに適合し,機能
しなければならない。
注2) この規格では“A形”を用いているが,“A型”としてもよい。

4.3 注射針の内くう(腔)を通過する流量の測定

  注射針は附属書Aに従って試験を行い,注射針を通過する液体の流量を毎分ミリリットル(mL/min)量
で測定しなければならない。

4.4 針基と針管との接合

  箇条9によって試験したとき,針基と針管との接合が外れてはならない。

4.5 針先

  ×2.5の倍率に拡大して検査したとき,針先は鋭利で,先端が薄くなったり,凸凹になったり,引っかか
りがあってはならない。
カートリッジ側の針先は,カートリッジのセプタム(隔壁)に刺したとき,コアリング及び破片化が最
小限に抑えられるように設計する。

――――― [JIS T 3226-2 pdf 7] ―――――

                                                                                              5
T 3226-2 : 2015

4.6 異常の有無(無ディファクト性)の確認

  針管は,JIS T 3209:2011の11.3に適合しなければならない。

4.7 潤滑剤

  注射針の管を潤滑する場合は,裸眼又は矯正視力で,潤滑剤が針管の外面に液滴として見えてはならな
い。

4.8 注射針の先端の測定点のひずみ

  箇条8によって試験したとき,先端のカニューレ点のひずみは,表2による。
表2−注射針の先端での最大許容ひずみ
単位 mm
注射針の先端の長さ 最大許容ひずみ
l1 dmax
8 0.9
12 1.1
16 1.4
その他 0.07×l1+0.3

4.9 NISとの機能的適合性

  NISとの適合性は,箇条11によって検証する。

4.10 組立・分解の容易性

  開封した一次包装から注射針を取り外すことなく,注射針の取り付けができなければならない。
適合性は,箇条11によって確認する。

4.11 無菌性の保証

  無菌性の保証は,滅菌バリデーション基準又はこれと同等以上の基準に基づき,無菌性の担保を行う。
注記 滅菌バリデーション基準には,厚生労働省が定めた滅菌バリデーション基準がある。

5 サンプリング

  350本の注射針を選択する。最初のサンプル検査には,50本の注射針を使用する(サンプル1)。2本以
上の注射針が試験基準を満たさない場合,検査した注射針のロットは不合格とする。しかし,注射針のロ
ットは,最初のサンプル(の試験適合)だけでは合格とはならない。
注射針のロットが最初のサンプル検査で合格となった場合,更に別の50本の注射針サンプルで2回目の
検査を行う(サンプル2)。最初の検査から合計して3本以上不合格となった場合は,そのロットは不合格
とする。検査で不合格とされる注射針がなかった場合,その注射針のロットは合格とする。
1本又は2本の注射針が検査で不適合となった場合には,更に別の注射針サンプル50本を3回目の検査
に選択する。検査は,表3に示す検査の合否判定基準に従いながら,表の順序で行う。

――――― [JIS T 3226-2 pdf 8] ―――――

6
T 3226-2 : 2015
表3−サンプリング計画及び合否判定基準a)
サンプル番号 サンプル数 累計サンプル数 合格判定基準 不合格判定基準
(本) (本)
1 50 50 該当せずb) 2
2 50 100 0 3
3 50 150 0 3
4 50 200 1 4
5 50 250 2 4
6 50 300 3 5
7 50 350 4 5
注a) 表の数字は,JIS Z 9015-1:2006に基づいている。
b) この段階では合格とは認められない。

6 注射針の前処理

6.1 乾燥高温環境での前処理

  一次包装内の注射針を,次の高温環境の試験チャンバ内に96時間以上置く。
− 温度 : 70±2 ℃
− 相対湿度 : 50±10 %RH

6.2 低温保存環境での前処理

  一次包装内の注射針を,次の低温環境の試験チャンバ内に96時間以上置く。
− 温度 : −40±3 ℃

6.3 サイクル環境での前処理

  一次包装内の注射針を,試験チャンバ内に入れる。環境の調整は,JIS C 60068-2-30:2011に規定する次
の条件によって実施する。
− 方法1[JIS C 60068-2-30:2011の図2 a)参照]
− 下限温度 : 25±3 ℃(湿度の要求なし)
− 上限温度 : 55±2 ℃
− 6サイクル
注記 JIS C 60068-2-30:2011の箇条4,箇条7及び箇条9を参照。

7 標準環境及び試験装置

7.1 一般

  試験には,要求される正確性(キャリブレーション)及び精度(ゲージR&R)をもつ適切な試験システ
ムを用いる。試験装置のゲージR&R(反復性及び再現性によって評価する)は,対象とする測定における
許容範囲の20 %以下,破壊試験の測定においては,許容範囲の30 %以下でなければならない。ゲージR&R
は,±2 SD以上を包含する(ばらつきの約95 %以上を包含する)ものでなければならない。
例 測定仕様限界が±0.01 mL(0.02 mLの範囲)の測定システムに求められるゲージR&Rは,許容
範囲に対するゲージR&Rの比が20 %となるものであり,この例では,ゲージR&R(4u,u : 標
準不確かさ)は0.02 mL/5(=0.004 mL)となる。また,測定の不確かさは±2 SD(ISO/IEC Guide
98-1参照)であり,この例では0.002 mLとなる。
投与量Vは,質量法によってm(gで表示)で記録し,試験条件下での試験溶液の密度(ρ)(g/mLで表

――――― [JIS T 3226-2 pdf 9] ―――――

                                                                                              7
T 3226-2 : 2015
示)を用いて容積(Vmeas)に変換する。次の式によって質量法による測定値から容積法による値に変換す
る。
m
Vmeas

7.2 標準環境試験

  特に規定がない場合は,次の環境下で4時間以上保存した後,実施する。
− 温度 : 18 ℃28 ℃
− 相対湿度 : 25 %RH75 %RH

7.3 試験装置

  試験装置は硬化鋼などから製造されるもので,ジグに取り付けて使用する。
寸法は図2による。
単位 mm
図2−試験装置

8 注射針の先端の測定点のひずみの測定

  箇条5によって,サンプルを選択する。注射針を試験装置(図2参照)に,0.07±0.01 N・mのトルクで
取り付ける。光学コンパレータの横送り台に取り付けられたVブロックの上に試験装置を置く。試験装置
外径の円筒部分の上端を,コンパレータのX軸にそろえる。
“Vブロック”を試験装置の外径の半分だけ上に移動し,試験装置の中心線をコンパレータのX軸に合
わす。

――――― [JIS T 3226-2 pdf 10] ―――――

次のページ PDF 11

JIS T 3226-2:2015の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 11608-2:2012(MOD)

JIS T 3226-2:2015の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 3226-2:2015の関連規格と引用規格一覧