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T 3251 : 2019
附属書D
(規定)
漏れ試験方法
D.1 原理
漏れは,閉鎖式吸引カテーテルの患者接続ポートの患者側端をオフの位置にし,他の全てのコネクタを
閉じ,空気を注入し内部圧を維持し,必要な空気の流れを記録し試験する。
D.2 使用器具
D.2.1 (6±0.3)kPa{(60±3)cmH2O}の内部圧を5分間維持できる器具
D.2.2 *閉鎖式吸引カテーテルの状態を,(23±2)℃及び(42±3)℃の温度とする器具
D.2.3 閉鎖式吸引カテーテルの指定された内部圧を維持するために,8.5で規定した流量の±5 %以内の精
度で必要な空気の流れを記録する器具
D.3 手順
D.3.1 少なくとも1時間,閉鎖式吸引の状態で維持した後に温度(23±2)℃及び(42±3)℃で試験を行
う。
D.3.2 閉鎖式吸引カテーテルにD.2.1に規定した内部圧を維持する器具を取り付け,呼吸セット,使用し
ていない呼吸側及び患者側接続部,並びに吸引調節口を閉じる。
D.4 結果の表示
内部圧維持に必要な流れを,mL/minで表示する。
――――― [JIS T 3251 pdf 26] ―――――
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T 3251 : 2019
附属書E
(参考)
リスクアセスメントにおけるハザードの特定
E.1 一般
次のE.2及びE.3に記載している特定されたハザードのリストは,1990年1月から2009年10月までの
間に公表された臨床文献の包括的なレビューにおいて,メドライン(MEDLINE),シナール(CINAHL),
コクランライブラリ(Cochrane Library)データベース,気管内吸入に関する合計114件の臨床試験,62件
のレビュー及び6件のメタアナラシスを使用した米国呼吸療法学会(AARC)及び月刊誌レスピラトリ ケ
アによって発表された吸引カテーテルの使用に関連するものを表している。
注記 このリストは,この規格の範囲内にある全ての機器を網羅するものではないが,リスクアセス
メントの指針を提供する。全ての危険性が吸引カテーテルの各タイプに適用されるわけではな
い。
E.2 吸引カテーテルの使用に伴う患者への危害
E.2.1 吸引カテーテルの設置,取外し及び使用に伴う患者への危害
a) 動肺コンプライアンス及び機能的残気量の減少
b) 無気肺
c) 低酸素又は低酸素血症
d) 気管及び/又は気管支粘膜に対する組織の外傷
e) 気管支収縮又は気管支けいれん(痙攣)
f) 下気道の微生物のコロニー形成の増加
g) 脳血流量の変化及び頭蓋内圧の上昇
h) 高血圧
i) 低血圧
j) 不整脈
E.2.2 生理食塩水点滴及び吸引カテーテルの日常的な使用に伴う患者への危害
a) 過剰なせき(咳)
b) 酸素飽和度の低下
c) 気管支けいれん(痙攣)
d) 下気道への気管チューブのコロニーを形成する細菌バイオフィルムの脱落
e) 痛み,不安,呼吸困難
f) 頻脈
g) 頭蓋内圧の上昇
E.2.3 毒性に関連する患者又は使用者への危害
a) 天然ゴムラテックスに対するアレルギーを含むアレルギー
b) 組織感受性,炎症,え(壊)死
c) 有害物質の体内吸収
d) 周辺環境の急な汚染
――――― [JIS T 3251 pdf 27] ―――――
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T 3251 : 2019
e) 換気ガス又は審美性ガス及び蒸気の漏れ
E.3 吸引カテーテルの使用に伴う危険状況及びハザード
a) 機能の損失
1) 管こう(腔)内の閉塞,管破こう(腔)内の破片又は流動物
2) つぶれ
3) 吸引カテーテルのシャフトの折れ
4) 吸入弁の故障
5) 漏れの未検出
6) 過度の抵抗
7) 材料の軟化,接続の弱まり,漏れにつながる温度が上昇
b) 特定の患者の不適切なサイズ
1) 製造販売業者によるサイズ要件の不十分又は不正確な開示
2) 患者の変動性
c) 人工呼吸器の機能及び/又は精度の喪失
1) 漏れの未検出
2) 過度の呼吸抵抗
3) 過度の内部容積による呼気の再呼吸
d) 接続
スイベルコネクタの接続及び取外しの難しさは,接続のセキュリティ要件と対立する可能性がある。
注記 リスク分析プロセスにおける危害,危険状態,及びハザードに関する追加情報については,JIS
T 14971を参照。
――――― [JIS T 3251 pdf 28] ―――――
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T 3251 : 2019
参考文献
[1] (箇条3で引用しているため,引用規格として記載した。)
[2] ISO 5361,Anaesthetic and respiratory equipment−Tracheal tubes and connectors
注記 ISO 5361の1999年版に対応したJIS T 7221:2011がある。
[3] ISO 5366,Anaesthetic and respiratory equipment−Tracheostomy tubes and connectors
注記1 原国際規格では,参考文献[3]としてISO 5366-1,Anaesthetic and respiratory equipment−
Tracheostomy tubes−Part 1: Tubes and connectors for use in adultsが,及び同[4]としてISO
5366-3,Anaesthetic and respiratory equipment−Tracheostomy tubes−Part 3: Paediatric
tracheostomy tubesが記載されているが,いずれも廃止され,ISO 5366に置き換わっている。
注記2 ISO 5366-1の2000年版及びISO 5366-3の2001年版に対応したJIS T 7227:2011がある。
[4] ISO 80601-2-74,Medical electrical equipment−Part 2-74: Particular requirements for basic safety and
essential performance of respiratory humidifying equipment
注記1 原国際規格では,ISO 8185,Respiratory tract humidifiers for medical use−Particular
requirements for respiratory humidification systemsが記載されているが,廃止され,ISO
80601-2-74に置き換わっている。
注記2 ISO 8185の1997年版に対応したJIS T 7207:2005がある。
[5] ISO/TR 11991,Guidance on airway management during laser surgery of upper airway
[6] (この規格では,ISO 80369-7の記載を不採用とした。)
[7] ISO 80601-2-12:2011,Medical electrical equipment−Part 2-12: Particular requirements for basic safety and
essential performance of critical care ventilators
[8] AARC Clinical Practice Guidelines-Endotracheal Suctioning of Mechanically Ventilated Patients With Artificial
Airways 2010. Respir. Care. 2010, 55 () p. 758-764
――――― [JIS T 3251 pdf 29] ―――――
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T 3251 : 2019
附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS T 3251:2019 気道用吸引カテーテル ISO 8836:2014,Suction catheters for use in the respiratory tract
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差異の
国際 ごとの評価及びその内容 理由及び今後の対策
規格
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
番号
及び題名 番号 の評価
3 用語及び 3.23 吸引カテーテル 3.23 吸引源と接続するため 変更 シリンジによる吸引(手動吸 シリンジを使用する手技があるため
定義 のコネクタ の吸引カテーテルの機 引)の場合があるため,シリン追記した。国内事情のため,国際提案
吸引源及びシリンジ 器側端のコネクタ ジを追記した。 は不要。
と接続するための吸
引カテーテルの機器
側端のコネクタ
3.26(この規格では不 3.26 vacuum 削除 この規格では,不採用とした。 対応国際規格で定義用語としての大
採用) 文字での記載箇所がない。また,
“vacuum”の訳として多くは“吸引”
としていることから,“suction”とも
重複する。このため不採用とした。
3.29(この規格では不 3.29 wiper 削除 この規格では,不採用とした。 対応国際規格で,この用語を使用して
採用) いないため不採用とした。
3.29A 採取容器 − − 追加 “採取容器”の定義を追加し 適用範囲にあるため。この規格の2011
た。 年版から採用。
3.29B 付帯的な機能 − − 追加 “付帯的な機能リスト”の定義この規格を引用している認証基準に
リスト を追加した。 付随しているリストであるため,追加
した。国内固有のリストであり,国内
事情のため,国際提案は不要。
T3 251 : 2
0 19
3
――――― [JIS T 3251 pdf 30] ―――――
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JIS T 3251:2019の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 8836:2014(MOD)
JIS T 3251:2019の国際規格 ICS 分類一覧
- 11 : 医療技術 > 11.040 : 医療設備 > 11.040.25 : 注射器,注射針及びカテーテル
- 11 : 医療技術 > 11.040 : 医療設備 > 11.040.10 : 麻酔設備,呼吸設備及び蘇生設備
JIS T 3251:2019の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JIST0841-1:2019
- 最終段階で滅菌される医療機器の包装―第1部:材料,無菌バリアシステム及び包装システムに関する要求事項
- JIST0841-2:2019
- 最終段階で滅菌される医療機器の包装―第2部:成形,シール及び組立プロセスのバリデーション
- JIST0993-1:2020
- 医療機器の生物学的評価―第1部:リスクマネジメントプロセスにおける評価及び試験
- JIST7201-2-1:2017
- 吸入麻酔システム―第2-1部:麻酔用及び呼吸用機器―円すい(錐)コネクタ―円すい(錐)及びソケット