JIS T 5110:2018 歯科―歯科器械の表面材料―消毒剤に対する耐久性試験 | ページ 2

4
T 5110 : 2018 (ISO 21530 : 2004)
5.4.5.3 浸せき期間
浸せき試験は,336時間(14日)±2時間行う。
5.4.5.4 試験消毒剤の入換え
試験消毒剤を,新たに準備した試験消毒剤に毎日入れ換える(休日を除く。)。このスケジュールからの
逸脱があれば,試験報告書に記録する。
5.4.6 検査
5.4.6.1 基本手順
1回の中間検査及び1回の最終検査によって,試料の状態を評価する。
全浸せき試験は,目視検査,感触検査及び質量の測定によって,浸せき試料の状態を評価する。
部分浸せき試験は,試料の次の3領域に対し,目視検査及び感触検査によって評価する。
a) 浸せき領域
b) 非浸せき領域
c) 浸せき領域と非浸せき領域との境界領域
5.4.6.2 中間検査
中間検査は,168時間(7日)±2時間後に行う。
試験消毒剤から試料を取り出す。取り出したら直ちに,新たに調製した試験消毒剤で試料をすすぎ,最
後は水(5.4.2.2参照)ですすぐ。
吸収パッド上に試料を置いて,熱風など,熱を加えない空気で試料を乾燥させる。15分後に6.2に従っ
て目視検査を,及び6.3に従って感触検査を行い,さらに,試料の変化(例えば,変色,気泡発生,寸法
変化など)を対比試料と比較する。
全浸せき試料は,各試料の質量を測定し記録する。
部分浸せき試料は,6.3に従い,5.4.6.1に規定した三つの領域を個別に検査する。
中間検査後,新たに調製した試験消毒剤を用いて浸せき試験を継続する。
5.4.6.3 最終検査
最終検査は,336時間(14日)±2時間後に行う。
試験消毒剤から試料を取り出す。取り出したら直ちに,新たに調製した試験消毒剤で試料をすすぎ,最
後は水(5.4.2.2参照)ですすぐ。
吸収パッド上に試料を置いて,熱風など,熱を加えない空気で試料を乾燥させる。15分後に試料を,6.2
に従って目視検査を,及び6.3に従って感触検査を行い,さらに,試料の変化(例えば,変色,気泡発生,
寸法変化など)を対比試料と比較する。
全浸せき試料については,各試料の質量を測定し記録する。
試料の最終検査は,箇条6による。
試料の浸せき部分及び非浸せき部分の間で,差異を確認した場合,記録する。
(23±2)℃で(24±2)時間,試料を保存する。その後,2度目の目視検査及び質量の測定を行う。最
後に感触検査を行い,試料の粘着性を確認する。
試験報告書は,箇条7による。
5.4.7 質量変化の表現
浸せき試験中の質量変化を,平方ミリメートル当たりのミリグラム単位で求め,元の試料質量の百分率
として表現する。

――――― [JIS T 5110 pdf 6] ―――――

                                                                                              5
T 5110 : 2018 (ISO 21530 : 2004)

5.5 スプレー試験

5.5.1  原則
スプレー試験は,試料に試験消毒剤を,繰り返し吹き付けることによって行う。少なくとも3回ずつ試
験を行う(全試料を,並行して試験してもよい。)。対比評価用の試料として,一つの追加試料を用いなけ
ればならない。
注記 準備する試料の数については,5.5.4.1参照。
全てのデータ(初期データ,中間データ及び最終データ)を記録しなければならない。
5.5.2 試薬
試薬は,次による。
5.5.2.1 試験消毒剤は,5.3による。
5.5.2.2 水は,ISO 3696:1987のグレード3に適合するもの
5.5.3 器具
器具は,次による。試験消毒剤に接触する試験器具の全部品は,不活性な材料でなければならない。
5.5.3.1 戸棚は,適切なサイズで,換気装置付き
5.5.3.2 スプレー用具
5.5.4 試料の準備及び調製
5.5.4.1 試料
試料は,全て,単一部品又は単一部品の組合せでなければならない。少なくとも4個の試料を用意する。
各試験に1個の試料を用いる。少なくとも3回ずつ試験を行うため,3個の試料が必要である。対比評
価のために,もう1個の試料が必要である。
試料の準備は,箇条4による。環境条件は,5.2による。
5.5.4.2 対比試料
対比試料は,試料と同様にして準備する。
5.5.5 手順
5.5.5.1 一般
試験を行うに当たって,作業者を保護するため,実験室の作業手順に従って換気装置付きの密閉した戸
棚を使用する。(機械による)自動又は手動によって,試験消毒剤を試料に吹き付ける。
試料に吹き付けた試験消毒剤が排出できるようにして,試験装置内に試料を配置する。
過剰な吹付けによって,試験消毒剤が他の試料にかかることのないよう配慮することが望ましい。
5.5.5.2 スプレー手順
スプレー手順の1回目の試験サイクルは,次による。
試験消毒剤を吹き付けて,試料を完全に湿らせる。完全に湿らせるまでに要する時間を目視検査などに
よって確認する。その後,次の時間の経過を待つ。
a) アルコール性試験消毒剤については,15分以上。
b) 水溶性試験消毒剤については,30分以上。
2回目の試験サイクルを始める。全体で250回,試験サイクルを繰り返す。
試験中は,試料のすすぎ及び拭取り(例えば,ティシュによって)を行ってはならない。
このスケジュールからの逸脱があれば,試験報告書に記録する。

――――― [JIS T 5110 pdf 7] ―――――

6
T 5110 : 2018 (ISO 21530 : 2004)
5.5.6 検査
5.5.6.1 基本手順
1回の中間検査及び1回の最終検査で,試料の状態を評価する。
目視検査及び感触検査の両方を行わなければならない。
5.5.6.2 中間検査
中間検査は,150回,試験サイクルを繰り返した後に行う。
試料を水(5.5.2.2参照)ですすぎ,試料温度を(23±2)℃に保つ。この温度で試料を乾燥する。(24±2)
時間後に,箇条6に従い,乾燥試料を目視検査し,試料の変化(例えば,変色,変形など)を対比試料と
比較する。
試料に試験消毒剤の影響がなければ,中間検査後,直ちにスプレー試験を続ける。
5.5.6.3 最終検査
最終検査は,250回,試験サイクルを繰り返した後に行う。
試料を水(5.5.2.2参照)ですすぎ,試料温度を(23±2)℃に保つ。この温度で試料を乾燥させる。(24
±2)時間後に,乾燥試料を目視検査し,試料の変化(例えば,変色,変形など)を対比試料と比較する。
試料の最終検査は,箇条6による。
試料を目視検査にて,試験面に粘着性が生じていないことを確認する。
試験報告書は,箇条7による。

5.6 接触試験

5.6.1  原則
接触試験は,試験消毒剤で十分に湿らせた吸収パッドを,試料の上に載せて行わなければならない。少
なくとも3回ずつ試験を行う(全試料を,並行して試験してもよい。)。対比評価用の試料として,一つの
追加試料を用いなければならない。
注記 準備する試料の数については,5.6.4.1参照。
全てのデータ(初期データ,中間データ及び最終データ)を記録しなければならない。
5.6.2 試薬
試薬は,次による。
5.6.2.1 試験消毒剤は,5.3による。
5.6.2.2 水は,ISO 3696:1987のグレード3に適合するもの
5.6.3 器具
器具は,次による。
5.6.3.1 吸収パッド(例えば,セルロース細片,コットンパッド又は同様な材料の断片)
5.6.3.2 シーリング材料(例えば,ポリエチレンフィルム又はカバーガラス)
5.6.4 試料の準備及び調製
5.6.4.1 試料
試料は,単一部品又は単一部品の組合せでなければならない。
少なくとも4個の試料を用意する。
各試験に1個の試料を用いる。少なくとも3回ずつ試験を行うため,3個の試料が必要である。評価す
るために,もう1個の試料が必要である。
試料の準備は,箇条4による。環境条件は,5.2による。

――――― [JIS T 5110 pdf 8] ―――――

                                                                                              7
T 5110 : 2018 (ISO 21530 : 2004)
5.6.4.2 対比試料
対比試料は,試料を同様にして準備する。
5.6.5 手順
試料表面の約50 %が覆われるように,試験消毒剤で十分に湿らせた吸収パッドを,試料の上に配置する。
蒸発を防ぐために,シーリング材料で試験域を覆う。
接触試験の期間は,336時間(14日)±2時間とする。
吸収パッドを,新たに湿らせた吸収パッドと毎日取り替える(休日を除く。)。このスケジュールからの
逸脱があれば,試験報告書に記録する。
5.6.6 検査
5.6.6.1 基本手順
検査は,1回の中間検査及び1回の最終検査によって,試料の状態を評価する。
目視検査及び感触検査によって,試料の状態を評価しなければならない。
5.6.6.2 中間検査
中間検査は,168時間(7日)±2時間後に行う。
試料から吸収パッドを取り除く。取り除いたら直ちに,新たに調製した試験消毒剤で試料をすすぎ,最
後は水(5.6.2.2参照)ですすぐ。
乾燥した新たな吸収パッド上に試料を置いて,熱風など,熱を加えない空気で試料を乾燥させる。(24
±2)時間後に試料を,6.2に従って目視検査を,及び6.3に従って感触検査を行い,さらに,試料の変化
(例えば,変色,気泡発生,寸法変化など)を対比試料と比較する。
中間検査後,新たに調製した試験消毒剤を用いて,接触試験を続ける。
5.6.6.3 最終検査
最終検査は,試験[336時間(14日)±2時間]の終了から,(24±2)時間後に行う。
試験後,試料を水(5.6.2.2参照)ですすぐ。試料温度を(23±2)℃に保つ。(24±2)時間後に,乾燥試
料を目視検査し,試料の変化(例えば,変色,気泡発生,寸法変化など)を対比試料と比較する。
試料の最終検査は,箇条6による。
試験報告書は,箇条7による。

6 検査及び評価基準

6.1 一般

  全ての試料を一人の検査者が検査し,試験報告書を作成しなければならない。表面耐久性の評価は,全
ての試験結果を考慮して総合的に行う。

6.2 目視検査

6.2.1  一般
目視検査は,拡大せずに,健常視力で行わなければならない。光条件は,明るい散光でなければならず,
試料に直射日光が当たってはならない。
6.2.2 目視検査の評価基準
目視検査は,次の項目の視覚的変化を評価基準とする。
a) 表面状態
b) 表面色
c) 表面光沢

――――― [JIS T 5110 pdf 9] ―――――

8
T 5110 : 2018 (ISO 21530 : 2004)

6.3 感触検査

6.3.1  一般
感触検査は,指又は適切なプローブを用いて行わなければならない。
6.3.2 感触検査の評価基準
感触検査は,次の項目の感触的変化を評価基準とする。
a) 表面の質感
b) 表面粘着性
c) 表面の硬さ

7 試験報告書

  試験報告書は,少なくとも次の情報が含まれていなければならない。
a) 試料を識別するために必要な詳細
b) 試験消毒剤を識別するために必要な詳細
c) この規格の番号(JIS T 5110)
d) 用いた試験方法
e) 結果又はその正当性に影響しそうな,環境又は状態
f) 規定した試験方法からの逸脱
g) 責任者名,及び試験室の名称
h) 試験作業者及び検査者を明らかにするために必要な詳細
i) 試験の開始日及び終了日
j) 検査者の所見
k) 報告書の日付,及び責任者の署名(又は押印)

――――― [JIS T 5110 pdf 10] ―――――

次のページ PDF 11

JIS T 5110:2018の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 21530:2004(IDT)

JIS T 5110:2018の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 5110:2018の関連規格と引用規格一覧