この規格ページの目次
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T 6503 : 2013
1 おもり
2 シャフト
3 真ちゅう板
4 ダイヤルゲージ
5 固定ねじ
図1−フロー試験器例
図2−ワックス溶融器例
――――― [JIS T 6503 pdf 6] ―――――
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T 6503 : 2013
単位 mm
φ10.0±0.1
図3−フロー試験用金型例
7.3.2 試験片の作製
試験片の作製は,次による。
a) 十分な量のワックスを砕いて,ワックス溶融器の中に入れる。そのワックス溶融器を赤外線ランプの
約130 mm下に置き,ワックスが完全に溶融するまで,かくはん(攪拌)しながら加熱する。
b) フロー試験用金型の内面に分離剤としてシリコーングリスを非常に薄く塗布した後,フロー試験用金
型を平滑なガラス厚板の上に置き,55±5 ℃に加熱する。
c) ワックスを溶融後,直ちにフロー試験用金型の中に注ぐ。ワックスが固化するにつれて収縮が生じる
ので,更に溶融したワックスを追加する。
d) すず又はアルミニウム製フォイルで覆った平滑なガラス板に,b) と同様のシリコーングリスを塗布
し,55±5 ℃に加熱しておき,ワックスの表面から光沢が消えたところで,型の上面に置く。次に,
フォイルで覆われたガラス板の上面に,約90 Nの力を30分間加える。
e) 加圧を除いて上面のガラス板を取り除き,直線刃の金属スクレーパで型の上面を削って過剰のワック
スを除去し,試験片を型の上面と同じ高さに仕上げる。
f) 試験片の入っている型を約10 ℃の水中で冷却し,型をガラス板から取り除く。試験片の両端面は,
平滑で平行でなければならない。必要であれば,型から取り出す前に,紙又は非常に細かい研磨紙の
上でこすって,両端面を平滑にする。
g) 型から試験片を取り出し,試験する前に少なくとも24時間,23±2 ℃で試験片を保存する。
7.3.3 手順
手順は,次のいずれかによる。
a) フロー試験器がダイヤルゲージ及び固定ねじを備えていない場合
1) 試験片を2枚のポリエチレンフィルムの間に挟んで,フロー試験器の真ちゅう板の下に置き,軸方
向に19.6±0.1 Nの圧縮力を1分間加えた後,試験片を取り出す。
2) マイクロメータを用いて試験片の長さを0.005 mm単位で測定し,初期長さとする。
3) 試験片を2枚のポリエチレンフィルムの間に挟んで,真ちゅう板の下に置く。試験片を約50 mmの
深さに浸せき(漬)して,規定の試験温度の恒温水槽中にフロー試験器を入れ,20分間保つ。
4) 試験片の軸方向に19.6±0.1 Nの圧縮力を10分間加えてから,荷重を取り除き,試験片を恒温水槽
から取り出して,空気中で30分間,23±2 ℃に冷却する。ポリエチレンフィルムを取り除き,初期
――――― [JIS T 6503 pdf 7] ―――――
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長さと同様に最終長さを測定する。
5) 表1に規定する各温度において,試験を2回行う。
b) フロー試験器がダイヤルゲージ及び固定ねじを備えている場合
1) 2枚のポリエチレンフィルムを挟み込んでおいて,ダイヤルゲージのゼロ点調節を行う。試験片を
ポリエチレンフィルムに挟んで,フロー試験器の下に置く。
2) 固定ねじをゆるめて1分間,軸方向の圧縮力を試験片に加える。固定ねじを締めて初期長さを測定
する。
3) 試験片を約50 mmの深さに浸せき(漬)して,規定の試験温度の恒温水槽中にフロー試験器を入れ,
20分間保つ。
4) 固定ねじをゆるめて,試験片の軸方向に19.6±0.1 Nの圧縮力を10分間加える。再び固定ねじを締
めた後,恒温水槽からフロー試験器を取り出す。固定ねじを締めたまま空気中で30分間,23±2 ℃
へ冷却する。固定ねじを30秒間ゆるめて測定し,最終長さとする。
5) 表1に規定する各温度において,試験を2回行う。
7.3.4 フローの算出
試験片の初期長さと最終長さとの差を,初期長さの百分率としてフローを求める。
7.3.5 評価
評価は,次による。
a) 2個が5.3に適合したときに,合格とする。
b) 1個だけが5.3に適合したときは,試験全体を繰り返し,2個全てが5.3に適合したときに,合格とす
る。
c) その他の場合には,不合格とする。
7.4 トリミング時の性質
歯科用ワックス形成器を用いて,ワックスの一部分を切り取り,削り面を目視検査する。
7.5 軟化時の性質
7.5.1 測定器具
7.5.1.1 ガラス板 長さ約50 mm,幅約50 mmのもの。
7.5.1.2 歯科用ワックスナイフ
7.5.2 手順
軟化時の性質試験の手順は,次による。
a) 熱したワックスナイフを用いて,少量のワックスを軟化させ,ガラス板の上に置き,軟化する過程を
観察する。
b) さらに,3回少量のワックスを用いてその手順を繰り返し,ガラス板上のワックスの塊に,軟化させ
た各ワックスを直ちに加える。23±2 ℃へ放冷して,固化する過程を観察する。
7.6 焼却残さ
7.6.1 測定器具
7.6.1.1 るつぼ 約1 gのワックスを入れられる蓋なしのもの。
7.6.1.2 天びん(秤) ±0.000 1 gの精度で,約50 gをひょう量できるもの。
7.6.1.3 炉 ±20 ℃の精度で700 ℃を保てるもの。
7.6.2 手順
手順は,次による。
――――― [JIS T 6503 pdf 8] ―――――
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a) るつぼを恒量にするには,700 ℃への加熱とデシケータ中で23±2 ℃への冷却とを恒量(±0.000 1 g)
になるまで繰り返す。
b) 恒量になったるつぼの風袋を測定し,0.000 1 gの精度でひょう量した約1gのワックスを,その中に入
れる。100 ℃以下の炉内へるつぼを入れて,700 ℃へ温度を上げる。この温度を60±2分間維持する。
c) 直ちにるつぼを取り出してデシケータに入れ,23±2 ℃へ放冷してひょう量し,固形残分を求める。
d) この試験を2回行う。
7.6.3 焼却残さの算出
固形残分の元の試料の質量に対する百分率を焼却残さとし,0.02 %単位で求める。
7.6.4 焼却残さの評価
焼却残さの評価は,次による。
a) 2個が5.6に適合したときに,合格とする。
b) 2個とも5.6に適合しないときは,不合格とする。
c) 1個だけが5.6に適合したときは,更に試験を3回繰り返し,3個全てが5.6に適合したときに,合格
とする。
8 容器又は包装
容器又は包装は,損傷及び汚染からワックスを保護するものでなければならない。
9 表示及び添付文書
9.1 表示
ワックスの容器又は包装には,次の事項を表示しなければならない。
a) 製品名
b) 種類(例えば,硬質又は軟質)
c) 質量又は内容量
d) 使用期限
e) 製造番号又は製造記号
f) 製造販売業者名及び所在地
g) 他の法定表示事項
9.2 添付文書
ワックスには,次の事項を記載した添付文書を添付しなければならない。
a) 焼却残さ
b) 推奨する保管条件
c) 他の法定記載事項
――――― [JIS T 6503 pdf 9] ―――――
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附属書JA
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(参考)
3 : 2
JISと対応国際規格との対比表
0 13
JIS T 6503:2013 歯科用キャスティングワックス ISO 15854:2005 Dentistry−Casting and baseplate waxes
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差
国際規格 ごとの評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
番号
箇条番号 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
及び題名 の評価
1 適用範 歯科用キャスティ 1 歯科用キャスティングワ 削除 歯科用パラフィンワックスに 歯科用パラフィンワックスは,
囲 ングワックス ックス及び歯科用パラフ 関する項目を削除した。 JIS T 6502で規定されているた
ィンワックス め,この規格は,歯科用キャステ
ィングワックスに限定した。
“インレー,クラウ − − 追加 JISの規定を追加した。 使用者に分かりやすくするため。
ンなどの鋳造用ろ また,旧JISに整合させた。
う型を製作すると
きに用いる”
3 用語及 − 3 3.2 歯科用パラフィンワ 削除 歯科用パラフィンワックスを 歯科用パラフィンワックスは,
び定義 ックス 削除した。 JIS T 6502で規定されているた
4 種類 − 4 b) タイプ2(歯科用パラ 削除 歯科用パラフィンワックスを め,この規格は,歯科用キャステ
フィンワックス) 削除した。 ィングワックスに限定した。
5 品質 − 5 タイプ2に関する事項 削除 ISO規格の規定を削除した。
試験方法についても同様に削
除した。
5.1 生体適合性 5.11 生体適合性 変更 ISO規格は,参照になっている口くう(腔)内で用いることを意
JIS T 0993-1及び が,JISでは規定とした。 図する場合に限り,規定とした。
JIS T 6001によって
評価
5.3 フロー 5.2 表1 温度±0.1 ℃ 変更 温度許容値を,±0.1 ℃から±
試験実施が可能な温度に変更し
表1 温度±0.2 ℃ 0.2 ℃に変更した。 た。
ISO規格改正時に提案する。
――――― [JIS T 6503 pdf 10] ―――――
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JIS T 6503:2013の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 15854:2005(MOD)
JIS T 6503:2013の国際規格 ICS 分類一覧
JIS T 6503:2013の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7502:2016
- マイクロメータ
- JISB7503:2017
- ダイヤルゲージ
- JIST0993-1:2020
- 医療機器の生物学的評価―第1部:リスクマネジメントプロセスにおける評価及び試験
- JIST6001:2012
- 歯科用医療機器の生体適合性の評価
- JIST6001:2021
- 歯科用医療機器の生体適合性の評価