この規格ページの目次
4
T 6526 : 2018
表2−タイプIセラミックスの粉の識別用に推奨するカラーコード
種類 カラーコード
デンティンセラミックス ピンク
エナメルセラミックス 青
蛍光セラミックス 黄
オペークデンティンセラミックス だいだい(橙)
オパールエナメルセラミックス 青緑
モディファイドエナメルセラミックス
(エナメル特殊色) 紫
(例えば,トランスルーセント,クリアー色)
5 要求事項
5.1 生体適合性
生体適合性については,JIS T 0993-1及びJIS T 6001によって生物学的安全性を評価する。
5.2 均一性
5.2.1 着色材の均一性
焼成用セラミックスの着色に用いる無機顔料及びカラーコード用有機染料は,セラミック材料中に均一
に分散されなければならない。粉状のセラミックスにおいては,7.1.3によって練和し,目視検査したとき,
顔料の分離が起こってはならない。
5.2.2 練和後の均一性(タイプIに適用)
粉状のセラミックスは,7.1.3によって水又は製造販売業者が指定する液で練和し,目視検査したとき,
塊又は粒を形成してはならない。
5.2.3 コンデンス時の性質(タイプIに適用)
7.1.4によってペーストをコンデンスし,成形した物は,目視検査したとき,乾燥中にひび割れが生じた
り,崩れたりしてはならない。
5.3 異物の混入
セラミックスは,目視検査したとき,異物が存在してはならない。
5.4 放射能量
セラミックスは,7.2.2によって試験したとき,ウラン238の放射能濃度が1.0 Bq・g−1以下でなければな
らない。ただし,ウランを配合していないセラミックスには適用しない。
5.5 有機染料
表2のカラーコードに用いる染料は,食品添加物の有機材料であることが望ましい。
5.6 曲げ強さ
曲げ強さは,7.3によって試験したとき,表1による。
5.7 溶解量
溶解量は,7.6によって試験したとき,表1による。
5.8 ガラス転移温度
ガラス転移温度は,7.4によって試験したとき,製造販売業者が指定する値の±20 ℃でなければならな
い。
5.9 熱膨張係数
熱膨張係数は,7.5によって試験したとき,製造販売業者が指定する値の±0.5×10−6 K−1でなければな
――――― [JIS T 6526 pdf 6] ―――――
5
T 6526 : 2018
らない。
5.10 加工係数,拡大係数又は拡大率
加工係数,拡大係数又は拡大率は,製造販売業者が指定する値の±0.002でなければならない。
注記 対応国際規格では収縮係数(Shrinkage factor)と表現されている。半焼結セラミックスの焼成
による収縮を補償する値である。
6 サンプリング
試験に用いる材料は,同一の製造番号で,必要な試験を行うのに十分な量を採取する。
7 試験方法
7.1 試料の作製
7.1.1 一般
詳細な指示については,それぞれの試験方法を参照。
7.1.2 機器及び材料
機器及び材料は,次による。
a) 液 水(精製水又は蒸留水),又は製造販売業者が指定するモデリング液。
b) ガラス板又は練和皿
c) スパチュラ セラミックス粉末によって容易には摩滅しない材料で,かつ,セラミックスを汚染しな
い材料で作られたもの。
d) 型 コンデンスされた試料を変形させないで取り出せるもの。
e) コンデンス機器
7.1.3 練和方法
タイプIのセラミックスは,製造販売業者が指定する方法によって,水又はモデリング液とセラミック
スの粉とを練和し,ペーストとする。ペースト中に気泡を巻き込まないように,激しい練和を避ける。
7.1.4 成形方法
タイプIのセラミックスは,試験用の型に練和を完了したペーストを充し,バイブレータで振動を与
える。型の表面に余分の液体がにじみ出した場合には,ティシュペーパ(又はそれと同様の吸湿性をもつ
もの)を表面に置き,ペーパが湿るたびに取り替えて余分な液体を除去する。目視によって,液体が出な
くなるまで振動させ,吸湿を続ける。その後,ガラス板を用いて表面を平らにする。築盛の完了した試験
片を型から取り出し,焼成トレー上に置いて乾燥する。
注記 ドライプレスなどの他の成形方法で,試料を成形してもよい。
7.1.5 焼成方法
焼成は,試験片が均一に焼成されるように炉の中にセットし,製造販売業者が指定する焼成スケジュー
ルによって行う。
7.2 放射能量
7.2.1 試料の調製
7.2.1.1 タイプIセラミックス
製品50 gを試料とする。
7.2.1.2 タイプIIセラミックス
放射性物質による汚染を避けるために,炭化タングステン製ミル又は他の適切なメディア(粉砕用ボー
――――― [JIS T 6526 pdf 7] ―――――
6
T 6526 : 2018
ルなど)を用いて粉砕し,ふるい分けして,粒径が75 μmより細かい粉末50 gを試料とする。
7.2.2 計数方法
試料50 gを用い,中性子放射化法又はガンマ線分光法によってウラン238の放射能濃度を測定する。
7.3 曲げ強さ
7.3.1 一般
次の三つの曲げ試験方法のいずれかによる。
a) 3点曲げ試験
b) 4点曲げ試験
c) 2軸曲げ試験
7.3.2 3点曲げ及び4点曲げ試験
7.3.2.1 機器
7.3.2.1.1 試験機
クロスヘッド速度が1.0±0.5 mm/minで,101 000 N又は2 500 Nの荷重を測定できるもの。
7.3.2.1.2 ジグ
ジグは,次による。
a) 3点曲げ試験用 支点間距離(l)が12.040.0 mm(±0.5 mm)で,直径が1.55.0 mm(±0.2 mm)
の支持棒から成り,直径が1.55.0 mm(±0.2 mm)の荷重プランジャによって,支点間距離の中点
に荷重を加える。支持棒は,硬化処理された鋼又は40 HRC(ロックウェルCスケール)より大きい
硬さをもつ他の硬い材料で作られていて,表面の粗さ(Ra)が0.5 μmより小さくなければならない。
b) 4点曲げ試験用 支点間距離(L)が16.040.0 mm(±0.5 mm)で,直径が1.55.0 mm(±0.2 mm)
の支持棒から成り,直径が1.55.0 mm(±0.2 mm)で,支持棒から支点間距離(L)の1/4の距離に
位置し,この支点間距離がL/2から成る2本の荷重プランジャによって荷重を加える(図1参照)。荷
重は,必ず2本の荷重プランジャに等しい力が加えられ,ねじ(捩)り力が最小限となるようにしな
ければならない。支持棒は,硬化処理された鋼又は40 HRC(ロックウェルCスケール)より大きい
硬さをもつ他の硬い材料で作られていて,表面の粗さ(Ra)が0.5 μmより小さくなければならない。
注記 ローラ中心間の実際の距離(支持用ローラではL,荷重用ローラではL/2)は,0.1 mm単位
まで測定することが望ましい。また,荷重用ローラ間距離は,支持用ローラ間距離に対して,
0.1 mmの精度で中央になるよう配置することが望ましい。
注記 モーメント長さ=L/4
図1−4点曲げ試験用ジグの配置図
――――― [JIS T 6526 pdf 8] ―――――
7
T 6526 : 2018
7.3.2.2 試験片の作製
7.3.2.2.1 寸法
3点曲げ及び4点曲げ試験用の試験片は,断面が長方形であって,寸法は,次による(図2参照)。
幅 w=4.0±0.2 mm
厚さ b=2.1±1.1 mm(3.0 mmが望ましい)
面取り c=0.12±0.03 mm[厚さが薄い(b<2.0 mm)試料については,最大0.10 mmが望ましい。]
長さは,支点間距離(L又はl)より2 mm以上長く,厚さと長さとの比(b/L又はb/l)は,0.1以下で
なければならない。
図2−試験片
注記1 研磨きず,チッピングなどによるダメージを最小限に抑えるため,図2に規定するように,
なるべくりょう(稜)が面取りされていることが望ましい。
注記2 面取りの研磨は,最終の焼結前に行ってもよい。
7.3.2.2.2 タイプIセラミックス
7.3.2.2.1に規定する寸法の試験片は,10個以上,できれば30個作製する。製造販売業者が指定する方法
によって,少なくとも真空中で1回,大気圧下の空気中で1回焼成する。7.3.2.2.1に規定する長方形の試
験片を作製できるように研削する。研磨は,JIS R 6253に規定するP600の耐水研磨紙で行い,P1 000の
耐水研磨紙で仕上げる(又は3040 μmのダイヤモンドペーパで研削し,1520 μmのダイヤモンドペー
パで仕上げる。)。両面の平行度は,0.05 mm以内とする。試験片を研磨する際は,研磨によるダメージを
最小限に抑えるために,試験片の長軸に平行となるよう縦方向に研磨する。試験片は,切削くずが取り除
かれるようによく洗浄する。必要に応じて,焼成したまま(その後の面取り又は表面の研削なし)の試験
片の形状及び寸法が規定された範囲内にある場合は,その試験片を用いて試験してもよい。
7.3.2.2.3 タイプIIセラミックス
製造販売業者が指定する方法によって,7.3.2.2.1に規定する寸法の試験片を10個以上(できれば30個)
作製する。機械加工用に製造されたセラミック材料の場合には,製造販売業者が製造したセラミックブロ
ックから試験片を作製する。各試験片は,7.3.2.2.2に規定する研磨方法によって仕上げる。必要に応じて,
焼成したまま(その後の面取り又は表面の研削なし)の試験片の形状及び寸法が規定された範囲内にある
場合は,その試験片を用いて試験してもよい。
7.3.2.3 試験方法
各試験片の断面寸法を±0.01 mmの精度で測定し,その後,試験機の支持棒の中央位置に試験片を載せ
――――― [JIS T 6526 pdf 9] ―――――
8
T 6526 : 2018
て,4 mm幅の面の上,試験片の長軸に垂直な方向に荷重を加える。試験片を破折するのに要する荷重を
±0.1 Nの精度で測定する。クロスヘッド速度は,1.0±0.5 mm/minにする。残りの試験片について,この
手順を繰り返す。
7.3.2.4 曲げ強さの計算
7.3.2.4.1 3点曲げ強さ
3点曲げ強さは,式(1)によって求める。そのデータの平均値を曲げ強さとし,表1に規定する要求値以
上でなければならない。
なお,標準偏差も求める。
3Pl
2
(pdf 一覧ページ番号 )
2wb
ここに, 3点曲げ強さ(MPa)
P : 破折荷重(N)
l : 支点間距離(mm)
w : 試験片の幅(mm)
b : 試験片の厚さ(mm)
注記 15個以上の試験片を試験した場合には,ワイブル尺度母数及びワイブル係数を,附属書Bによ
って求めてもよい。
7.3.2.4.2 4点曲げ強さ
4点曲げ強さは,式(2)によって求める。そのデータの平均値を曲げ強さとし,表1に規定する要求値以
上でなければならない。
なお,標準偏差も求める。
3PL
2
(pdf 一覧ページ番号 )
4wb
ここに, 4点曲げ強さ(MPa)
P : 破折荷重(N)
L : 支点間距離(mm)
w : 試験片の幅(mm)
b : 試験片の厚さ(mm)
注記 15個以上の試験片を試験した場合には,ワイブル尺度母数及びワイブル係数を,附属書Bによ
って求めてもよい。
なお,荷重点間距離が正確にL/4でない場合,式(3)を用いることができる。
3P Lo Li
2
(pdf 一覧ページ番号 )
2wb
ここに, Lo : 外側荷重間距離(mm)
Li : 内側荷重間距離(mm)
7.3.3 2軸曲げ試験
7.3.3.1 機器
7.3.3.1.1 試験機
クロスヘッド速度が1.0±0.5 mm/minで,102 500 N(±1 %)の荷重を測定できるもの。
7.3.3.1.2 2軸曲げ試験装置
試験片を支持するために,直径が4.5±2 mmの硬化熱処理された鋼球を3個用意し,支持円(直径が11
――――― [JIS T 6526 pdf 10] ―――――
次のページ PDF 11
JIS T 6526:2018の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 6872:2015(MOD)
JIS T 6526:2018の国際規格 ICS 分類一覧
JIS T 6526:2018の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK1351:1993
- 酢酸
- JISK1351:2007
- 酢酸
- JISR6253:2006
- 耐水研磨紙
- JIST0993-1:2020
- 医療機器の生物学的評価―第1部:リスクマネジメントプロセスにおける評価及び試験
- JIST6001:2012
- 歯科用医療機器の生体適合性の評価
- JIST6001:2021
- 歯科用医療機器の生体適合性の評価
- JIST6516:2005
- 歯科メタルセラミック修復用陶材