JIS T 7201-4:2020 吸入麻酔システム―第4部:麻酔用及び呼吸用機器―呼吸セット及びコネクタ | ページ 4

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T 7201-4 : 2020
附属書A
(参考)
理論的根拠
この附属書は,この規格の重要な要求事項について簡潔な根拠を提供し,この規格の内容には精通して
いるが,基となっている対応国際規格の開発には携わっていない人が使用することを意図している。主要
な要求事項の根拠を理解することは,規格を正しく適用するのに不可欠であると考えられる。さらに,医
療及び技術の進歩によって規格の改正が必要になった場合に,それを促進するものと考えている。
この附属書の箇条及び細分箇条は,これらが参照するこの規格の箇条及び細分箇条に対応する番号を付
けている。したがって,番号付けは連続していない。
注記 次の箇条又は細分箇条に付した“†”印(ダガーマーク)は,対応する要求事項に対する根拠で
あることを示し,かつ,要求事項の文章でないことを容易に識別できるようにしたものである。
1† 適用範囲
この規格の改正した規格名称及び幅広い範囲には,人工呼吸器用呼吸システム及び麻酔器用呼吸器シス
テムの附属品として機能することを意図した,呼吸管及びコネクタを接続した完成品としての呼吸器セッ
トの追加要求事項を記載している。また,吸気ガス経路のための小さな直径の呼吸管を,呼気ガス経路の
ための大きな直径の呼吸管の内部に組み込んだ同軸呼吸セット,及びより簡単なYピースとは構造が異な
る患者側端アダプタを含む。
呼吸セットは,医師及び製造業者には,通常,“呼吸回路(Breathing circuit)”として一般的に認識され
ているが,ISO/TC 121/SC 1(呼吸用アタッチメント及び麻酔器小委員会)による対応国際規格の作成中に,
この総称的な表現は紛らわしいと判断され,最終的には除外された。
呼吸セットは,完全な“回路”ではない。換気動作を行うために追加の装置及び附属品,すなわち,麻
酔装置,人工呼吸器,アブソーバー,排気・呼気弁などが必要とされるためである。これらは,全てこの
規格の適用範囲から明確に除外されている。
様々なタイプの患者側端アダプタをもつ幾つかの異なるタイプの呼吸セットの例を,次の図に示す。他
の例(図示なし)も適用してもよい。
1 機械側端
2 患者側端
図A.1−基本的な麻酔器用呼吸セットの例

――――― [JIS T 7201-4 pdf 16] ―――――

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T 7201-4 : 2020
1 機械側端
2 患者側端
図A.2−基本的な麻酔器用同軸呼吸セットの例
1 機械側端
2 患者側端
3 呼気弁(ISO 80601-2-13参照)
図A.3−基本的な呼気弁付きシングル管呼吸セットの例

――――― [JIS T 7201-4 pdf 17] ―――――

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T 7201-4 : 2020
1 機械側端
2 患者側端
V 人工呼吸器(ISO 80601-2-12参照)
H 加温加湿器(JIS T 7207参照)
WT ウォータートラップ
図A.4−加温加湿器と人工呼吸器とに接続するウォータートラップ付き
救命救急人工呼吸器用呼吸セットの例

――――― [JIS T 7201-4 pdf 18] ―――――

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T 7201-4 : 2020
1 機械側端
2 患者側端
3 マルチルーメン同軸管
4 サンプリングチューブ
図A.5−サンプリングチューブ付きマルチルーメン同軸呼吸セットの例
5.4.2† 人工呼吸器用呼吸システム(VBS)又は麻酔器用呼吸システムでの使用を意図しない単一呼吸管の
漏れ
このカテゴリーの単一呼吸管は,一般的に酸素療法,加湿,ネブライザー・システム,又は重要度の低
いガス漏れ要求に対する気道圧を意図している。
5.4.3† 人工呼吸器用呼吸システム(VBS)又は麻酔器用呼吸システムで使用するための呼吸セット及び呼
吸管の漏れ
成人,小児,乳児,新生児の体重,又は1回換気量の定義については,国際的な合意がないと考えられ
る。その代わりに,ISO 80601-2-12及びISO 80601-2-13では,患者カテゴリーを“関連する早期一回換気
量範囲”に置き換えることが望ましいとの意見で一致している。
表1−漏れ限界
対応国際規格の開発小委員会は,呼吸管及び呼吸セットの合理的な漏れ限界を決定するに当たり,呼吸
システム規格の開発者と密接に協力した。同小委員会は,表1の各患者カテゴリーの呼吸管及び呼吸セッ
トの漏れ限界は,同じ圧力で呼吸システムを試験している場合,附属品を含むそれぞれの人工呼吸器用呼
吸システム(VBS)及び麻酔器用呼吸システム装置の総システム漏れ限界の約30 %と控えめに決定した。
この値は,漏れの要求事項を定義するために使用する試験圧力が呼吸システム規格によって異なるため,
当初は求めることが困難であった。
次のモデルは,様々なシステムでの漏れの要求事項の調和を助け,それらが各患者カテゴリーの漏れ−
圧力曲線にどのように適合するかを実証するために構築された。これらのモデルから,適切な漏れ率をシ
ステム全体で選択することができる。理想的なオリフィスを用いてモデル化することができると仮定する
と,漏れ流量モデルは次のようになる。

――――― [JIS T 7201-4 pdf 19] ―――――

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T 7201-4 : 2020
Ql=G×P
ここに, Ql : 漏れ流量(mL/min)
G : モデルのオリフィスコンダクタンス係数
[mL×(min×hPa)−1]
P : 試験圧力[(hPa){cmH2O}]
ISO 80601-2-12で規定された漏れ限界を用いて,モデルのオリフィスのコンダクタンスGを各範囲で見
つけることができる。
例えば,成人の人工呼吸器用呼吸システム(VBS)の漏れ限界は,50 hPa{50 cmH2O}で試験した場合,
200 mL/minである。したがって,
200=G×50
G=28.28 mL×(min×hPa)−1
同様に,小児及び新生児の人工呼吸器用呼吸システム(VBS)の漏れモデルのコンダクタンス係数を計
算する。
成人 : G=28.28 mL×(min×hPa)−1
小児 : G=16.77 mL×(min×hPa)−1
新生児 : G=11.18 mL×(min×hPa)−1
これらの係数を用いると,図A.6に示すように,希望した任意の圧力で人工呼吸器用呼吸システム(VBS)
の漏れ限界を見つけることができる。

――――― [JIS T 7201-4 pdf 20] ―――――

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JIS T 7201-4:2020の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 5367:2014(MOD)

JIS T 7201-4:2020の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 7201-4:2020の関連規格と引用規格一覧