JIS T 7201-4:2020 吸入麻酔システム―第4部:麻酔用及び呼吸用機器―呼吸セット及びコネクタ | ページ 5

18
T 7201-4 : 2020
P 圧力(hPa)
Ql 漏れ限界(mL/min)
A-VBS 成人の人工呼吸器用呼吸システム(VBS)の漏れ限界及び圧力曲線
P-VBS 小児の人工呼吸器用呼吸システム(VBS)の漏れ限界及び圧力曲線
N-VBS 新生児の人工呼吸器用呼吸システム(VBS)の漏れ限界及び圧力曲線
ISO 80601-2-12 ISO 80601-2-12で表される漏れ限界値
ISO 80601-2-13 ISO 80601-2-13で表される漏れ限界値
注記1 ISO 80601-2-12及びISO 80601-2-13で規定している呼吸システムの漏れ限界を比較している。
注記2 漏れモデルは,オリフィスとして作用すると仮定した。つまり,Ql=G×P。
ここで,Gは,モデルのオリフィスコンダクタンス係数である。
図A.6−呼吸システム標準によるVBS漏れ限界
図A.7に示すように,漏れ流量限界モデルを60 hPa{60 cmH2O}で評価した場合,様々なISOの呼吸シ
ステム規格で表される漏れ限界要求事項は,共通の圧力でそれらを表すことによって一致する。
表1に規定する人工呼吸器用呼吸システム(VBS)で使用する呼吸セット又は呼吸管の漏れ限界値は,
図A.7の60 hPa{60 cmH2O}の値の30 %として導出し,対応国際規格の開発小委員会の合意の上で切り
上げた。

――――― [JIS T 7201-4 pdf 21] ―――――

                                                                                             19
T 7201-4 : 2020
P 圧力(hPa)
Ql 漏れ限界(mL/min)
A-VBS 成人人工呼吸器用呼吸システム(VBS)の漏れ限界及び圧力曲線
P-VBS 小児人工呼吸器用呼吸システム(VBS)の漏れ限界及び圧力曲線
N-VBS 新生児人工呼吸器用呼吸システム(VBS)の漏れ限界及び圧力曲線
ISO 80601-2-12 ISO 80601-2-12で表される漏れ限界値
ISO 80601-2-13 ISO 80601-2-13で表される漏れ限界値
注記1 ISO 80601-2-12及びISO 80601-2-13に規定されたものと同等の呼吸システムの漏れ限界を比較した。
注記2 漏れモデルは,オリフィスとして作用すると仮定した。つまり,Ql=G×P。
ここで,Gは,モデルのオリフィスコンダクタンス係数である。
図A.7−新しい圧力レベルで評価された人工呼吸器用呼吸システム(VBS)漏れ限界
表2及び表3−流量抵抗
同様のアプローチが,呼吸セット,呼吸管,並びに様々な人工呼吸器用呼吸システム(VBS)及び麻酔
器用呼吸システムとの間で,流量抵抗試験方法を調和させるために,呼吸システム規格の開発者と行われ
た。対応国際規格の開発小委員会は,表3の各患者カテゴリーの呼吸管及び呼吸セット抵抗限界を,全て
同じ流量で試験した場合,各呼吸システムに対する総システム抵抗限界の約30 %とすることが望ましいと
いうことを控えめに決定した。長さに合わせて切るように供給される呼吸管については,典型的な呼吸セ
ットの各リム(呼吸脚)に対する30 %の値を,表2で各患者カテゴリーごとに1 m当たりの基準で表した。
呼吸システムの抵抗値は,抵抗要件を定義するために使用するテストフローが呼吸システムの標準と異な
るため,当初は判定が困難だった。
抵抗限界が流れの線形関数としてモデル化できると仮定すると,抵抗モデルは.次のようになる。
R=S×Q
ここに, R : 抵抗[(hPa)/L/min/m{cmH2O/L/min/m}]
Q : 流量(L/min)
S : 比例定数係数[Pa{cmH2O}]
Rが定数SによってQの線形関数であるという事実から,管の長さにわたる圧力低下としての抵抗が次

――――― [JIS T 7201-4 pdf 22] ―――――

20
T 7201-4 : 2020
のように求められる。
ΔP=R×Q=(S×Q)×Q=S×Q2
ここに, ΔP : hPa{cmH2O}における,管の長さにわたる圧力低下
したがって,ISO 80601-2-12で設定された漏れ限界と,人工呼吸器用呼吸システム(VBS)にわたる抵
抗(R)を決定するための方程式とを使用して,線形係数(S)を各範囲で求めることができる。
例えば,30 L/minの流量(Q)で,6 hPaの圧力低下(ΔP)限界をもつ成人用人工呼吸器用呼吸システム
(VBS)のS因子は,次のとおり。
ΔP=30 L/minで,6 hPa
6 hPa=S×30 L/min×30 L/min
S=0.006 7 hPa/(L/min) 2
R=0.006 7 hPa/(L/min) 2×30 L/min
R=0.2 hPa/L/min
次に,S因子及び結果として生じる小児及び新生児人工呼吸器用呼吸システム(VBS)の最大人工呼吸
器用呼吸システム(VBS)抵抗限界を計算するのと同じ方法で進める。
成人 : 30 L/minで,R=0.2 hPa/L/min
小児 : 15 L/minで,R=0.4 hPa/L/min
新生児 : 2.5 L/minで,R=2.4 hPa/L/min
表3の限界値は,各患者カテゴリーの流量における呼吸システム限界値の30 %として導き出される。表
3の限界値は,呼吸管又は呼吸セットの各リム(呼吸脚)にだけに適用され,呼吸管又は呼吸セットの構
成品ではない人工呼吸器用呼吸システム(VBS)の他の構成品(例えば,加熱加湿器,APL)によって誘
発される圧力低下を含まない。これが30 %の係数として提案された理由である。この係数は,呼吸セット
又は呼吸管構成品だけに適用可能な総人工呼吸器用呼吸システム(VBS)最大抵抗限界のパーセンテージ
(10進形式で表す。)を表す。
5.5.2† 流れへの抵抗
総呼吸システムの流量抵抗は,意図した換気量(呼吸セット又は呼吸管の意図する使用に対する総シス
テム流量抵抗を記載したISO 80601-2-12,ISO 80601-2-13,又は他の関連規格)を送るために必要な流量
において,6 hPa{6 cmH2O}の人工呼吸器又は麻酔ワークステーションのそれを超えてはならない。
供給される呼吸セットだけに関連する圧力の上昇は,可能な限り低い値に限定されることが望ましく,
理想的には,使用者によって追加される他の構成品は,システムの限度を超える流量抵抗が加わるかもし
れないため,意図した換気量を送るために必要な流量で,1.8 hPa{1.8 cmH2O}を超えないようにする。
対応国際規格の開発委員会は,流量抵抗は,構成品内の乱流によって加えられるものを含むことが望ま
しいことに合意した。呼気流量抵抗は,制御にとって最も重要な値である。同軸管の特殊な特性は,吸気
及び呼気流量抵抗の両方を個別に開示を要する場合がある。これは機械が故障したとき,患者が構成品及
び弁を通して,自発的に吸い込み吐き出しをしなければならないときに重要である。正常な上気道流量抵
抗は,意図した換気量を送るために必要な流量で約3 hPa{3 cmH2O}になる。熱及び水分交換器(HME),
フィルタ,並びに他の構成品は,かなりの流量抵抗が加わる。したがって,可能であれば,呼吸セットは
この流量抵抗を増加させないことが望ましい。
対応国際規格の開発委員会は,また,新生児及び小児患者カテゴリーに対する呼吸セット及び呼吸管の
流量抵抗値を開示する要件の追加に合意した。体重又は1回換気量によって定義された成人,小児,乳児
又は新生児カテゴリーの定義に関する合意はなかったが,同委員会は,ISO 80601-2-12及びISO 80601-2-13

――――― [JIS T 7201-4 pdf 23] ―――――

                                                                                             21
T 7201-4 : 2020
に記載された“関連する送気量範囲”を患者カテゴリーに一致させることに合意した。呼吸セットの多く
の非侵襲的換気用途の性能は重要性が低いため,患者カテゴリーを必要に応じて“侵襲的”及び“非侵襲
的”換気要件に関連するものに,更に分類することが望ましいと判断した。
5.6.2† コンプライアンス
対応国際規格の開発委員会は,呼吸セット及び呼吸管の総コンプライアンスを試験する,及び表示する
ことが臨床的に有用であると合意した。なぜならば,この値が他の附属品のコンプライアンス値に加算さ
れ,人工呼吸器用呼吸システム又は麻酔器用呼吸システムの総コンプライアンスをより明確に理解するの
に役立つためである。
コンプライアンスの限界は,患者のカテゴリーによって大きく異なる。新生児及び小児の呼吸セットは,
人工呼吸器のコンプライアンス許容限度内で機能するためには,より低いコンプライアンス値であること
が必要であるとされている。総呼吸システムのコンプライアンスの推定誤差は,供給ガス量の精度に大き
く影響する。
6† 帯電防止
帯電防止管は,いかなる電荷も放散できる十分な導電性とすることが望ましいが,潜在的に有害な電流
が流れるような導電性はない。
導電率のレベルを区別する必要があり,管には次のものがある。
・ 導電性−大量の電流を流すことができる。
・ 帯電防止−静電気の蓄積を防ぐため,時間の経過とともに充電を消散することができる。
・ 絶縁性−伝導しない。−静電気は消散しない。
JIS T 0601-1の8.7.3 c)では,直流による単一故障状態で,最大500 Aの接触電流を規定している。この
値を限度として使用し,呼吸管の機械側端に存在する可能性の高い電圧を250 Vの主電源電圧であると仮
定すると,V / I=Rのオーム法則で,Rの値は500 000 Ωとなる。
したがって,最大主電源電圧が帯電防止管の一端に加えられる場合,電流を500 A未満に制限するに
は,管の端子間抵抗は,500 000 Ω以上にする必要がある。
安全のためにこの2倍にすると,端子間抵抗の最小値は,1 MΩになる。
上限値1 000 MΩを,静電荷が蓄積して火花を引き起こす前に,静電荷を放散させるのに十分な導電率
が存在することを保証するために推奨する。
8.3† 包装の表示
“定格流量”の表示の要求事項は,理解が不十分であると考えられ,呼吸セット及び呼吸管が使用され
ることを意図する機器の要求事項に適合していないため,この版からは削除した。
8.3 c)† 患者カテゴリー(表6)
患者カテゴリーの定義は,ISO 80601-2-12と一致している。
8.4.5† 同軸管呼吸セット使用者試験方法
患者への使用前に内部回路の完全性のための同軸呼吸セットのユーザテストが必要となることがある。
なぜならば,内部チューブの安全性がユーザに見えない可能性があるためである。製造業者は,接続不良
による二酸化炭素の再呼吸,及び他の問題を引き起こすリスクを低減するために,内部管くう(腔)の完
全性をどのように確認するかの方法を使用者に指示する必要がある。
次の試験は,同軸メープルソンD回路(例えば,ベイン回路)[6]で使用するために記載しているが,こ
れらの試験は,サークルシステムでの使用には適用できず,ベイン回路[7]では信頼性が低い場合がある。

――――― [JIS T 7201-4 pdf 24] ―――――

22
T 7201-4 : 2020
・ 内部回路の遠位オリフィスを閉塞した場合の流れの減少の観察
・ 内管を通る高流量のベンチュリ効果によるリザーブバッグの加速による収縮の観察

――――― [JIS T 7201-4 pdf 25] ―――――

次のページ PDF 26

JIS T 7201-4:2020の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 5367:2014(MOD)

JIS T 7201-4:2020の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 7201-4:2020の関連規格と引用規格一覧