JIS T 8125-4:2010 手持ちチェーンソー使用者のための防護服―第4部:手袋の試験方法及び要求性能 | ページ 2

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15 第1指第5指
6 手袋総丈の線
7 手袋総丈の線の中点
8 防護領域
l1 第3手掌長に沿った防護材料の長さ
l2 手幅方向の防護材料の幅
l3 指のまた(股)から防護材料までの距離(8 mm未満)
図1−タイプA−左手用手袋の防護領域(手背側)

4.3 タイプB

4.3.1  タイプBの詳細
タイプBは,チェーンソーによる切断に対する防護性がタイプAと同様で,かつ,親指以外の指の手背
側の防護性がある防護手袋又はミトンとする。
4.3.2 防護領域−左手用手袋
防護領域を図2に示す。防護領域は,手幅及び親指以外の指の先端から手首までの手背側を覆うものと
する。総丈方向の防護材料の長さは,160 mm以上とする。
寸法は,各前処理を行った手袋一つを,箇条8によって測定する。
4.3.3 防護範囲−右手用手袋
防護範囲は必要としない。ただし,防護性を備える場合には,左手用手袋と同等品以上の防護領域とす
る。

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4.4 防護材料の取付け

  手袋全体が防護材料からなる場合を除き,用いる防護材料は縫い付けるか,又は恒久的に取り付けるも
のとする。
15 第1指第5指
6 手袋総丈の線
7 手袋総丈の線の中点
8 防護領域
l1 総丈方向の防護材料の長さ
l2 手幅方向の防護材料の幅
図2−タイプB−左手用手袋又はミトンの防護領域(手背側)

5 要求性能

5.1 一般

  チェーンソー防護手袋は,次の要求事項を満たさなければならない。
a) 当該用途の予見し得る使用条件下で,適切な防護が与えられるよう設計し,製造する。
b) 構造に縫合部を含む場合には,手袋全体の防護性能を著しく低下させることがないような材料及び縫

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合部の強さがなければならない。
c) 材料は,物理的及び化学的に無害でなければならない。皮革の場合,pHは,3.5を超え9.5未満とし,
クロム(VI)の含有量は,2 mg/kg未満でなければならない。

5.2 一般的な機械的リスクに対する防護性

  右手用手袋及び左手用手袋は,次の要求事項を満たさなければならない。
a) IS L 1096の8.17.5[E法(マーチンデール法)]による衣料用試験条件において,標準摩擦布に替え
て,JIS R 6253に規定するP120-Cwの研磨紙を用いて試験したときの摩耗強さが500回以上でなけれ
ばならない。
b) IS L 1096の8.15.1[A-1法(シングルタング法)]に規定する試験方法において,試験片の寸法を図
3に変更して,試験片をクランプの引張速度100 mm/minで試験したときの引裂き強さは,25 N以上
でなければならない。
c) IS T 8051に規定する試験方法によって試験したときの突刺抵抗性は,60 N以上でなければならない。
単位 mm
図3−試験片

5.3 チェーンソーによる切断に対する防護性

5.3.1  チェーン速度による分類
チェーンソーによる切断に対する防護性は,次に規定する防護性クラスの一つを使用して箇条9によっ
て評価する。
防護性クラス1 : 20.0±0.2 m/秒
防護性クラス2 : 24.0±0.2 m/秒
防護性クラス3 : 28.0±0.2 m/秒
防護性クラス4 : 32.0±0.2 m/秒
5.3.2 切断抵抗性にかかわる要求事項
箇条9によって試験したとき,試料にカットスルーが生じてはならない。

5.4 人間工学的要求事項

  チェーンソー防護手袋は,着用における不快感及び不便さを極力抑えるように設計しなければならない。
手袋は,使用者に無害な材料で構成され,取扱説明書に示される用途に適合し,十分な柔軟性をもち,
チェーンソーのハンドルがしっかりと握れるものでなければならず,かつ,チェーンソーの操作を妨げる

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ものであってはならない。手袋の評価方法は,箇条10による。

5.5 防振にかかわる要求事項

  チェーンソー防護手袋は,JIS T 8114に規定する防振性能を備えていなければならない。

6 試料

  試験に必要な試料は,箇条5に規定する要求事項を満たすものであり,試料の数は,次による。
a) 必す(須)の試験
− 適用される前処理ごとに左手用手袋4枚
b) 任意の試験
− 適用される前処理ごとに左手用手袋2枚
− 適用される前処理ごとに右手用手袋2枚

7 前処理

  前処理は,試験前にすべての試料を5回洗濯・乾燥する。
この洗濯は,JIS L 1018の附属書6 付表1(前面投入水平ドラム形A1による洗濯操作)の操作2Aによ
る。また,乾燥は,70 ℃を超えない温度で回転式乾燥による。
上記以外の場合は,次による。
a) 手袋に洗濯及びドライクリーニングに不適との表示がある場合 手袋の外側を10分間完全に水
(20 ℃) に浸した後,開口部を下側に向けて20 ℃±2 ℃,相対湿度 (65±5) %で,少なくとも48時
間ライン乾燥する。
b) 手袋の洗濯は不適切であるが,ドライクリーニングには適していると表示されている場合 手袋は,
試験の前に5回ドライクリーニングしなければならない。通常,ドライクリーニングは,JIS L 1018
の附属書3(繊維製品−機械ドライクリーニングに対する安定性の測定)の9.1(普通の繊維製品のた
めの操作)に規定している条件によって行う。
すなわち,試料を,界面活性剤及び懸濁水を添加したパークロロエチレンで15分間洗い,無添加の
パークロロエチレンで5分間すすぎ脱液する。次に,排気温度が60 ℃以下の乾燥機で乾燥する。乾
燥後は,アイロンがけなどを行わず,そのまま試験する。
c) 手袋が洗濯及びドライクリーニングの両方に適していると表示されている場合 洗濯済み試料及び
ドライクリーニング済み試料(二組の試料)の両方に関して試験を行うか,又は製造業者から要請が
ある場合は,同じ試料の一組について最初にドライクリーニングを行った上で更に洗濯する。
警告 b)及びc)の試験者は,通常の実験室での作業に精通していても,安全及び健康に対する適切な
処置を取らなければならない。パークロロエチレンは,吸入などによって,人体に悪影響を
及ぼすおそれがあるので注意して扱う必要がある。
d) 手袋が乾燥機を用いた乾燥に適していないと表示されている場合 手袋は,上記の方法で洗濯し,開
口部を下側に向けて20 ℃±2 ℃,相対湿度 (65±5) %で少なくとも48時間乾燥する[JIS L 1018の附
属書6(繊維製品−繊維製品試験用家庭洗濯及び乾燥方法)の6.1(操作A−ライン乾燥)]。

8 防護範囲の確認

  各前処理を行った手袋の一つについて,防護範囲を測定する。
手の大きさに合った手袋を取り付ける。防護領域に印を付け,その寸法を測定する。結果を箇条4に規

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定する寸法と比較する。
a) タイプA用(図1参照)
− 袖口から第3指と第4指との間のまた(股)までの防護領域の長さを測定する。
− 手袋総丈の線の中点における防護領域の幅を測定する。
b) タイプB用(図2参照)
− 手袋総丈の線に沿った防護領域の長さを測定する。
− 手袋総丈の線の中点における防護領域の幅を測定する。
測定値を記録し,箇条4の範囲にあるかを確認する。

9 切断抵抗性試験

9.1 試験装置

  JIS T 8125-1に規定する試験装置とする。
手袋がカットスルーに耐えられないおそれがある場合は,人工手に生じる切断の深さを制限する何らか
の手段を試験装置に講ずることが望ましい。

9.2 チェーンソー防護手袋の取付装置

9.2.1  左右の人工手
人工手は,ポリウレタンなどの硬質合成樹脂で成型する。
硬さは,ショアA硬度9098のものとする。
形状及び寸法を図4及び表1に示す。人工手は,各寸法について許容誤差が±2 %となるように作るも
のとする。
図4は,左手の人工手である。右手のものについては,形状及び寸法が同一な構造(鏡像)とする。
9.2.2 人工手固定台
人工手固定台は,チェーンソーの衝撃を受けたときに,人工手が固定状態を保ち,動かないような構造
とする。

9.3 試験手順

9.3.1  一般
JIS T 8125-1に規定するチェーンソーを配置する(JIS T 8125-1の図3参照)。ただし,チェーンと試料
との接触点から試験装置の支点までの水平距離は,430 mm±2 mmとする。
この配置は,接触点における重力が,15.0 N±0.5 Nとなるように,ソーユニットの重心をソーユニット
の支点からずらさなければならない(JIS T 8125-1の5.3.4参照)。
装置の校正方法は,JIS T 8125-1に規定する方法で実施する。

――――― [JIS T 8125-4 pdf 10] ―――――

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JIS T 8125-4:2010の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 11393-4:2003(MOD)

JIS T 8125-4:2010の国際規格 ICS 分類一覧

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