JIS T 9271:2015 福祉用具―車椅子用クッション

JIS T 9271:2015 規格概要

この規格 T9271は、車椅子の座面の上に載せて使用するクッションで,車椅子用クッションカバー及びクッション本体によって構成される車椅子用クッションについて規定。

JIST9271 規格全文情報

規格番号
JIS T9271 
規格名称
福祉用具―車椅子用クッション
規格名称英語訳
Assistive products -- Wheelchair cushions
制定年月日
2015年12月21日
最新改正日
2015年12月21日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 16840-2:2007(MOD)
国際規格分類

ICS

11.180.10
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
高齢者・障害者等 2018
改訂:履歴
2015-12-21 制定
ページ
JIS T 9271:2015 PDF [18]
                                                                                   T 9271 : 2015

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 用語及び定義・・・・[1]
  •  4 種類・・・・[2]
  •  5 リスクマネジメントによる設計・・・・[2]
  •  6 材料・・・・[2]
  •  7 外観・・・・[3]
  •  8 構造・・・・[3]
  •  9 性能・・・・[4]
  •  10 試験条件・・・・[4]
  •  10.1 試験室・・・・[4]
  •  10.2 試料の調製・・・・[4]
  •  10.3 試験装置などの許容差・・・・[4]
  •  11 試験方法・・・・[4]
  •  11.1 耐洗濯性・・・・[4]
  •  11.2 沈み込み試験・・・・[5]
  •  11.3 耐久性試験・・・・[7]
  •  11.4 滑り特性試験・・・・[8]
  •  12 検査方法・・・・[10]
  •  12.1 検査の種類及び検査項目・・・・[10]
  •  13 表示・・・・[10]
  •  14 取扱説明書・・・・[11]
  •  附属書JA(規定)最大引張荷重の決め方・・・・[12]
  •  附属書JB(参考)設計における配慮事項・・・・[13]
  •  附属書JC(参考)JISと対応国際規格との対比表・・・・[15]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS T 9271 pdf 1] ―――――

T 9271 : 2015

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本
工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS T 9271 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
T 9271 : 2015

福祉用具−車椅子用クッション

Assistive products-Wheelchair cushions

序文

  この規格は,2007年に第1版として発行されたISO 16840-2を基とし,製品規格として一般要求事項を
追加し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JCに示す。また,附属書JA及び附属書JBは,対応国際規格
にはない事項である。

1 適用範囲

  車椅子の座面の上に載せて使用するクッションで,車椅子用クッションカバー及びクッション本体によ
って構成される車椅子用クッション(以下,車椅子用クッションという。)について規定する。ただし,次
の車椅子用クッションには適用しない。
− 車椅子と一体となった車椅子用クッション
− 電動車椅子用着脱式標準車椅子用クッション
− 車椅子用背クッション
− 圧切り替え形車椅子用クッション
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 16840-2:2007,Wheelchair seating−Part 2: Determination of physical and mechanical
characteristics of devices intended to manage tissue integrity−Seat cushions(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 6253-3 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方−第3部 : デュロメータ硬さ
JIS L 0217 繊維製品の取扱いに関する表示記号及びその表示方法
JIS L 0803 染色堅ろう度試験用添付白布
JIS T 0102 福祉関連機器用語[支援機器部門]

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS T 0102によるほか,次による。

――――― [JIS T 9271 pdf 3] ―――――

2
T 9271 : 2015
3.1
中心線
左右対称形の物体で,前面・背面の中央を頭から縦に真っすぐ通る線。
3.2
でん(臀)部形状負荷ジグ,LCJ(loaded contour jig)
ざ(坐)骨結節部を模したジグ。ざ(坐)骨結節や大たい(腿)骨上部の突起を模擬した圧子で,でん
(臀)部による負荷を模擬して,クッションの底付きや形状維持能力を測定するために使用する。
3.3
標準シート
摩擦面として,車椅子用クッションのカバーを代表する素材として使用する,特性が明確な布。
3.4
ロードセル
力を検出するセンサー。
3.5
調整機能
圧力分散が最適になるように車椅子用クッションを調整する機能。

4 種類

  種類は,調整機能の有無及び調整方法によって,表1のとおり区分する。
表1−調整機能による区分
種類 細区分
調整機能付 自動 電動
非電動
手動
調整機能なし −

5 リスクマネジメントによる設計

  リスクマネジメントによる設計は,附属書JBに例示した要因などについて実施し,残留リスクを受容
できる範囲にとどめることが望ましい。
なお,リスクマネジメントによる設計を実施した場合は,要因項目,実施手順及び結果について製造業
者又は販売業者によって文書化し,維持しなければならない。

6 材料

  車椅子用クッション本体の素材を,表2に示す。

――――― [JIS T 9271 pdf 4] ―――――

                                                                                              3
T 9271 : 2015
表2−クッション本体の素材
エアー
ウレタンフォーム
ゴム系
ゲルa)
ハイブリッドb)
その他c)
注a) ゲルには流動性ゾル状の素材を含む(ゾル[SOL] : 流動性材料)。
b) ハイブリッドとは,異なる素材を組み合わせたものをいう。
c) 素材その他には,天然繊維,立体構造繊維,合成繊維,シープスキン,
ウォータなどを含む。
材料は,次による。
a) 車椅子用クッションの材料は,難燃性とすることが望ましい。難燃性を表記する場合には,該当する
日本工業規格(日本産業規格)の試験方法名,規格番号,及び区分がある場合は,その区分を製品に表示する。例えば,
JIS L 1091(繊維製品の燃焼試験方法)など。
なお,国際規格による場合で対応する日本工業規格(日本産業規格)が存在しない場合は,国際規格の番号とする。
b) 身体に直接触れる部分の材料は,毒性がないものとする。
c) 身体に直接触れる部分の材料には,アレルギーに対する配慮をすることが望ましい。
d) 使用中に有害ガスを発生してはならない。
e) 使用中に著しく不快な臭いを発生しないように配慮をすることが望ましい。

7 外観

7.1   外観は,次による。
a) 人体に触れる部分及び人体に触れる可能性のある部分には,ばり,鋭い突起などがあってはならない。
b) 仕上げは良好で,各部にきず,汚れなどがあってはならない。
7.2 寸法は,次による。
寸法は,表示値(cm)に対して±5 %の範囲内とする。

8 構造

  構造は,次による。
a) 車椅子用クッションのカバーは,使用者と接触する部分に,けがの可能性がある鋭利な部分及び硬い
部分が露出していてはならない。
b) カバーは,車椅子用クッション本体と着脱ができ,着脱が容易でなければならない。
c) カバーは,車椅子用クッション本体を保護し,車椅子用クッション本体の機能を発揮できるものとす
る。
d) カバーは,洗濯が可能でなければならない。
e) 電動のものの電気的安全性は,関連する強制法規に適合しなければならない。
注記 電気的安全性については,電気用品安全法が制定されている。

――――― [JIS T 9271 pdf 5] ―――――

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JIS T 9271:2015の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 16840-2:2007(MOD)

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