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X 0143 : 2013 (ISO/IEC 19761 : 2011)
動。
注記 エグジットは,エグジットをするために必要なデータ操作(例えば,出力するデータに関連し
たフォーマッティング及びルーティング)までを占める,とみなす。
2.10
機能プロセス(型)[functional process (type)]
利用者機能要件の基本的要素であり,一意で,互いに密接に関連し,独立して実行可能なデータ移動の
集合からなるもの。
注記1 機能プロセスは機能利用者がトリガ事象を識別したことをソフトウェアに通知するための機
能利用者からのデータ移動(エントリ)によって起動される。トリガ事象に対応して実行さ
れなければならないことの全てが完了したときに,機能プロセスが完了する。
注記2 事象が発生したことをソフトウェアに通知することに加えて(事象の発生のソフトウェアへ
の通知に加えて),事象によって起動されたエントリは,事象に関連した注目オブジェクトの
データをその中に情報としてもつことができる。
2.11
機能規模測定,FSM(Functional Size Measurement,FSM)
機能規模を測定するプロセス(JIS X 0135-1:2010の3.7参照)。
2.12
機能規模測定手法(Functional Size Measurement Method)
JIS X 0135-1:2010の要求事項に適合したFSMの具体的な実現で,規則の集合によって定義されるもの
(JIS X 0135-1:2010の3.4参照)。
2.13
機能利用者(functional user)
ソフトウェアの利用者機能要件の中で,データの送信者及び/又は意図された受信者である利用者。
2.14
利用者機能要件,FUR(Functional User Requirements,FUR)
業務及びサービスの観点から,ソフトウェアが何をするかを記述する,利用者要件の部分集合。
注記 利用者機能要件には次のものがあるが,これに限るものではない。
− データ転送(例 顧客情報を入力する。制御信号を送信する。)
− データ変換(例 銀行金利を計算する。平均温度を算出する。)
− データ記憶(例 顧客の注文を記憶する。周辺温度を時系列で記録する。)
− データ検索(例 在職中の従業員を一覧表示する。航空機の現在位置を取得する。)
利用者機能要件ではない利用者要件には,次のものがあるが,これに限るものではない。
− 品質制約(例 使用性,信頼性,効率,移植性)
− 組織制約(例 操作場所,稼働ハードウェア,規格の遵守)
− 環境制約(例 相互運用性,セキュリティ,プライバシー,安全性)
− 実装制約(例 開発言語,納入日程)
(JIS X 0135-1:2010の3.8参照)
2.15
層(layer)
ソフトウェアシステムの機能的な分割から得られる区分で,次を満たすもの。
――――― [JIS X 0143 pdf 6] ―――――
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X 0143 : 2013 (ISO/IEC 19761 : 2011)
− 層は階層を形成する。
− 階層の各レベルには唯一の層が存在する。
− ソフトウェアシステムにおける任意の二つの層において,その間で直接データを交換する場合,ソフ
トウェアによって提供される機能的サービスに基づく“上位及び/又は下位”の階層的存在関係があ
る。
− ソフトウェアシステムにおける任意の二つの層においてデータを交換するソフトウェアは,そのデー
タの一部だけに対して同一の解釈を行う。
2.16
測定手法(measurement method)
測定を遂行するときに使う一連の操作の論理的な順序を一般的に記述したもの。
2.17
測定手順(measurement procedure)
与えられた方法に従ってある特定の測定を遂行するときに使う具体的に記述した操作の集合。
2.18
測定プロセス(measurement process)
プロジェクト全体又は組織における測定の仕組みの中でソフトウェアの測定を確立,計画,遂行及び評
価するためのプロセス。
注記 JIS X 0141:2009の定義2.24から適用。
2.19
注目オブジェクト(型)[object of interest (type)]
ソフトウェアがデータの処理及び/又は格納する要求に関して,利用者機能要件の視点から識別された
“もの”。
注記1 注目オブジェクトは,機能利用者の世界の中の,物理的なオブジェクトであることも,概念
的なオブジェクトの全体又は一部であることもある。
注記2 この用語は,オブジェクト指向法で使用される意味でのオブジェクトを暗黙に示しているわ
けではない。同様に,エンティティという用語もデータモデリングで使用されているため回
避する。
2.20
実行環境(ソフトウェア)[operating environment (software)]
指定されたコンピュータシステム上で並行して実行するソフトウェアの集合。
2.21
対等ソフトウェア(peer software)
同一の層にあり,他のソフトウェアとデータ交換するソフトウェア。
注記 対応国際規格を制定するに当たって導入された用語であるが,一般的な“ピアツーピア”通信
方式とは直接関連がなく,この規格独特の定義である。ただし,この用語は,この規格では注
記の中でしか使われていない。
2.22
持続的記憶域(persistent storage)
機能プロセスが自分の寿命を超えてデータを格納することができる記憶域,及び/又は,他の機能プロ
セスが格納したか,同一プロセスの以前の実行によって格納されたか,若しくは他のプロセスで格納され
――――― [JIS X 0143 pdf 7] ―――――
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X 0143 : 2013 (ISO/IEC 19761 : 2011)
たかのデータを読み取ることができる記憶域。
注記1 持続的記憶域は境界のソフトウェア側にあるので,被測定ソフトウェアの機能利用者とは考
えない。
注記2 “他のプロセス”の例としては,読出し専用メモリの製造過程でデータを格納するプロセス
がある。
2.23
読込み(型)[Read (type)]
データグループを,持続的記憶域からそれを必要とする機能プロセスの内に移動するデータ移動。
注記 読込みは,読込みをするために必要なデータ操作までを占める,とみなす。
2.24
(FSMの)範囲(scope of FSM)
特定の機能規模測定に含まれる利用者機能要件の集合。
2.25
トリガ事象(型)[triggering event (type)]
ソフトウェアの機能利用者が一つ以上の機能プロセスを起動する(“トリガする”)要因となる事象。
注記 ある一組の利用者機能要件において,機能利用者が機能プロセスを起動する要因である各事象
は,その一組のFURの中ではそれ以上再分割することはできない最小のものである。事象は,
既に起こったものでも,起こっていないものでもどちらでもよい。
2.26
測定単位(unit of measurement)
取決め又は慣習に従って定義し採用した特別の量で,同じ種類の他の量をそれと比較することによって,
その量の相対的な大きさを表現するためのもの。
注記 測定単位は,慣習的に名前及び記号が割り当てられている。
(ISO Guide 99:1993)
2.27
利用者(users)
ソフトウェアとやり取りをするか又は相互に影響しあう,人又はもの。
注記 “もの”の例には,ソフトウェアアプリケーション,動物,センサ,その他のハードウェアな
どがあるが,これに限るものではない。
(JIS X 0135-1:2010の3.11参照)
2.28
書込み(型)[Write (type)]
機能プロセス内にあるデータグループを持続的記憶域に移動するデータ移動。
注記 書込みは,書込みをするために必要なデータ操作までを占める,とみなす。
3 記号及び略語
BFC 基本機能要素(Base Functional Component)
CFP COSMICファンクションポイント(COSMIC Function Point)
FSM 機能規模測定(Functional Size Measurement)
FUR 利用者機能要件(Functional User Requirement)
――――― [JIS X 0143 pdf 8] ―――――
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X 0143 : 2013 (ISO/IEC 19761 : 2011)
4 測定の単位
COSMIC法の測定単位は,“CFP”(COSMICファンクションポイント)で表す。
5 測定活動
5.1 一般
COSMIC機能規模は,箇条5に規定する全ての活動を通して決定しなければならない。一旦FSMの目
的が決定されても,FSMの範囲,機能利用者(5.5),層(5.4),及び境界(5.6)の決定のプロセスは何度
かの繰り返しを必要とする場合がある。
5.2 FSMの目的及び範囲の決定
FSMの目的及び範囲は,特定の測定作業を開始する前に決定しなければならない。
注記 測定の目的は,個々の測定実施において決められる。測定目的の具体的内容について測定者
に説明又は提案することは,この規格の適用範囲外である。個々の測定を行うに当たり,そ
の測定に固有の測定目的に最も適した開発生産物として何を使用すべきかは,測定者の責任
で決める必要がある。
例1 ソフトウェアの機能規模を測定する場合に二つの目的が考えられる。一つはソフトウェアの機
能利用者(人)側から見える機能規模を測定すること,もう一つはソフトウェア開発者が納入
するソフトウェア構成要素の規模を測定することである。このように目的が異なれば,機能規
模は異なる。人間の機能利用者はアプリケーション層が提供する機能性だけを知ることができ
ればよい。
これに対して,開発者は,ソフトウェアシステムにおけるアプリケーション層の開発に加え
て,アプリケーション層のFUR及び非機能要件を満足させるために,アプリケーション層より
低い層のソフトウェアを開発及び/又は修正することを求められることもある。
例2 特定のプロジェクトチームによって納入されるソフトウェアの機能規模測定が目的の場合は,
納入されるソフトウェア構成要素の個々の測定範囲を明確にすることが最初に必要となる。こ
れらの要素の中には,もしあるならば,置換されるソフトウェアからデータを変換するために,
1回だけ使用するソフトウェアを含めてもよい。そして,運用開始後に機能利用者が利用可能
なソフトウェアの規模を測定することに目的が変更された場合には,変換のためのソフトウェ
アはFSMの範囲に含まれなくなるので,測定された規模は小さくなる。
5.3 FURの識別
FSMの範囲内であると識別されたFURは,ソフトウェアの機能規模を測定するための排他的情報源と
して使用しなければならない。
注記 附属書Aは,種々の情報源からFURを抽出する方法の手引を含む。
5.4 層の識別
5.4.1 FSMの範囲及び層
ソフトウェアは,その実行環境の異なる層に存在する機能の構成要素をもっていてもよい。測定のため
に必要な場合は,こうした各層を識別しなければならない。
測定する一つのソフトウェアは,二つ以上の層にわたって定義された範囲をもってはならない。
注記1 FURが異なる層のソフトウェアに適用されるのか,又は規模を別々に測定すべき同じ層内
の異なる要素に適用されるということを,FURが明示若しくは暗示している場合もあるし,
測定分析者が推測する場合もある。一方,ソフトウェアが異なる層に分かれているか,同
――――― [JIS X 0143 pdf 9] ―――――
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X 0143 : 2013 (ISO/IEC 19761 : 2011)
じ層内の異なる要素からなる既存ソフトウェアの規模測定に遭遇する場合もある。いずれ
の場合にも,ソフトウェアのFURが一つ以上の層又は同一層の複数の対等ソフトウェアで
構成されているかを決める手引が必要となる(5.4.2参照)。
注記2 層識別は,繰り返し行われる。層の識別は,測定活動が進むにつれて洗練される。
注記3 一つの層内のソフトウェアは,個別に開発され,別々に測定される必要がある場合もある。
注記4 同一層にある別々のソフトウェア間のデータ移動は,“ピアツーピア”のデータ移動と呼ば
れている。
5.4.2 ソフトウェア層の特性
FSMの範囲内で識別される層は,次の特性をもっていなければならない。
a) 各層のソフトウェアは,その機能利用者に機能を提供しなければならない。
b) 下位層のソフトウェアは,その機能サービスを用いる層にあるソフトウェアに機能サービスを提供し
なければならない。
c) 他のソフトウェアとデータを共有するソフトウェアは,共有するデータ属性を全く同じに解釈する場
合,他のソフトウェアと異なる層にあると考えてはならない。
注記1 下位層のソフトウェアは,その機能サービスを使う層のソフトウェアからの助けなしで実
行できる。
注記2 下位層のソフトウェアが適切に実行しない場合には,その機能サービスを使用する上位層
のソフトウェアも適切に実行しない場合がある。
注記3 上位層のソフトウェアは,必ずしも下位層のソフトウェアが提供する全ての機能を使う必
要はない。
注記4 階層において,ある層のソフトウェアは,それが機能サービスを提供する,より上位層の
ソフトウェアに従属することができる。
注記5 世の中では,様々なソフトウェアシステムモデルが使用されている。この規格では,ソフ
トウェアの機能的な観点を提供するために階層化モデルを使用している。その他のモデル
も,ソフトウェアの機能的な観点を提供するものならば使用できる。
注記6 この規格において層の概念は,いわゆる“階層化構造”の概念と異なる。両方の概念に共
通の要素はあるが,COSMIC法の層は,測定分析者がFSMの範囲と境界とを識別するた
めの概念として位置付けている。組織で特定のソフトウェアシステム開発手法を使用して
いる場合には,その開発手法の特定のソフトウェアシステム要素とこの規格で規定してい
る層の概念との対応付けを行い,結果として得られた層を使用しなければならない。
注記7 パッケージソフトウェア(データベース管理システム,オペレーティングシステム,デバ
イスドライバなど)は,一般的に個別の層に属すとみなす。
5.5 機能利用者の識別
FSMの範囲内でソフトウェアのFUR内にある機能プロセスを起動する全ての機能利用者を識別しなけ
ればならない。
5.6 ソフトウェア境界の識別
境界を識別するための要件は,次による。
a) 各層内及びFSMの範囲内の各ソフトウェアの境界を識別しなければならない。
b) 境界が識別された後は,FSMの範囲内の識別された各FURは,ソフトウェアに割り当てなければな
らない。
――――― [JIS X 0143 pdf 10] ―――――
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