8
X 0611 : 2018
略語 意味
LVID 論理ボリューム保全記述子(Logical Volume Integrity Descriptor)
PD 区画記述子(Partition Descriptor)
PVD 基本ボリューム記述子(Primary Volume Descriptor)
USD 未割付け空間記述子(Unallocated Space Descriptor)
VAT 仮想割付け表(Virtual Allocation Table)
VDS ボリューム記述子列(Volume Descriptor Sequence)
VRS ボリューム認識列(Volume Recognition Sequence)
2 基本制約及び基本要件
2.0A 要約
表1は,この規格が定義する基本制約及び基本要件の幾つかを要約している。これらの制約及び要件は,
追加の制約及び要件とともに,この規格の2.1以降で詳細に規定する。
表1−基本制約及び基本要件
項目 制約及び要件
論理セクタ長 特定のボリュームに関する論理セクタ長は,この特定のボリュームの物理セクタ長と同じ
としなければならない。
論理ブロック長 論理ボリュームに関する論理ブロック長は,この特定の論理ボリュームが存在するボリュ
ーム又はボリューム集合の論理セクタ長に設定しなければならない。
ボリューム集合 同一ボリューム集合中の全ての媒体は,同じ物理セクタ長をもたなければならない。書換
形又は上書き可能形の媒体,及び追記形の媒体は,同一ボリューム集合に混在してはなら
ない。
ボリューム空間の最初ボリューム空間の最初の32 768バイトは,JIS X 0607規格類の構造の記録に使用してはな
の32Kバイト らない。この領域は,未割付け空間記述子又は他のいかなるJIS X 0607規格類の記述子も
参照してはならない。この領域は,元のオペレーティングシステム(OS)での自由使用に
任されている。
ボリューム認識列 JIS X 0607規格類の第2部の規定に従ってボリューム認識列を記録しなければならない。
日時表示 全ての日時表示は,現地時で記録しなければならない。時間帯は,時間帯の概念をサポー
トするOSに従って記録しなければならない。
実体識別子 実体識別子は,この規格に従って記録しなければならない。この規格で特記しない限り,
実体識別子は,処理システムを一意に識別する値を含まなければならない。
記述子CRC CRCは,空間ビットマップ記述子を除く全ての記述子に関して,利用可能で,計算されな
ければならない。
ファイル名の長さ 最大255バイトとする。
エクステント長 最大エクステント長は,230−1を,論理ブロックサイズの最も近い整数倍の値に端数を切
り下げた値(バイト)でなければならない。仮想区画における最大エクステント長は,論
理ブロックサイズでなければならない。
基本ボリューム記述子 ボリュームごとにただ一つの最新の基本ボリューム記述子を記録しなければならない。こ
の記述子のボリューム順序番号欄が1である媒体は,最新の論理ボリューム記述子で定義
された論理ボリュームの一部でなければならない。
開始ボリューム記述子ボリュームの最大セクタ番号をNとするとき,256,N−256,及びNの三つの位置のうち,
ポインタ 最低2か所に記録しなければならない(2.2.3参照)。
区画記述子 再生専用形,書換形又は上書き可能形,及び追記形の区画アクセス種別を利用可能としな
ければならない。次に示す一つの例外を除き,ボリュームごとにただ一つの最新の区画記
述子を記録しなければならない。単一ボリュームで構成するボリューム集合において,一
つの区画が再生専用のアクセス種別をもち,他区画が書換形・上書き可能形のアクセス種
別をもつ場合だけ,ボリュームは二つの最新の区画記述子とともに,二つの区画を含んで
もよい。このボリュームの論理ボリュームは,両方の区画の内容で構成する。
――――― [JIS X 0611 pdf 11] ―――――
9
X 0611 : 2018
表1−基本制約及び基本要件(続き)
項目 制約及び要件
論理ボリューム記述子 ボリューム集合ごとにただ一つの最新のボリューム記述子を記録する。
論理ボリューム識別子欄は,空にしてはならず,論理ボリュームの識別のための識別子を
含むことが望ましい。特に,この規格に適合するボリュームを作成するソフトウェアは,
この欄に固定の値又は無意味な値を設定してはならない。同一であることを意図する重複
ディスクは,この欄が同一の値でもよい。この欄は,ジュークボックス中に複数の媒体が
存在するときの,論理ボリュームの識別のために,特に重要となる。この名前は,一般的
には,利用者に表示されているものである。
基本ボリューム記述子のボリューム順序番号欄が1であるボリュームに記録された論理ボ
リューム記述子は,論理ボリュームの全体を示す区画マップの個数欄の値と区画マップ欄
の内容とをもたなければならない。例えば,ボリューム集合が区画を追加することによっ
て拡張された場合は,更新された論理ボリューム記述子が集合の最後のボリュームに書き
込まれ,集合の最初のボリュームにも書き込まれ(又は再度書き込まれ)なければならな
い。
論理ボリューム保全記記録しなければならない。LVIDのエクステントは,エクステント長で終了してもよい。
述子
未割付け空間記述子 ボリュームごとに一つだけの最新の未割付け空間記述子を記録する。
ファイル集合記述子 書換形又は上書き可能形の媒体中の論理ボリュームごとに,一つだけのファイル集合記述
子を記録する。追記形の媒体においては,この規格で定義する制約に従って複数のファイ
ル集合記述子を記録してもよい。FSDエクステントは,エクステント長で終了してもよい。
ICBタグ 方策種別4又は方策種別4 096だけを記録しなければならない。
ファイル識別記述子 一つのファイル識別記述子の全長は,一つの論理ブロックの長さを超えてはならない。
ファイルエントリ 一つのファイルエントリの全長は,一つの論理ブロックの長さを超えてはならない。
割付け記述子 短割付け記述子及び長割付け記述子だけを記録できる。
割付けエクステント記割付け記述子からなる一つのエクステントの長さは,一つの論理ブロックの長さを超えて
述子 はならない。
未割付け空間エントリ 一つの未割付け空間エントリの全長は,一つの論理ブロックの長さを超えてはならない。
空間ビットマップ記述CRCは必要でない。
子
区画保全エントリ 記録してはならない。
ボリューム記述列エク主ボリューム記述子列エクステント及び予備ボリューム記述子列エクステントの両方と
ステント も,最小長16個の論理セクタで構成しなければならない。VDSエクステントはエクステ
ント長で終了してもよい。
レコード構造 JIS X 0607規格類の第5部で定義するレコード構造ファイルは,作成してはならない。
2.1 第1部 一般
2.1.1 文字集合
この規格で定義する構造に関して,UDFで使用する文字集合は,CS0文字集合である。OSTA CS0文字
集合は,ここで定義する。
OSTA CS0は,JIS X 0221に規定されるUCS-2から#FEFF及び#FFFEを除いたd文字から成り,表2に
定義するOSTA圧縮Unicodeフォーマットで記録される。
注記 表2などに記載されているRBPとは,Relative Byte Position(相対バイト位置)の略である。
――――― [JIS X 0611 pdf 12] ―――――
10
X 0611 : 2018
表2−OSTA圧縮Unicodeフォーマット(OSTA Compressed Unicode format)
RBP 長さ 名前 内容
0 1 圧縮識別子(Compression ID) Uint8
1 ・・ 圧縮ビット列(Compressed Bit Stream) バイト
注記 ・・は可変長欄を示す。
圧縮識別子(CompressionID)は,圧縮ビット列(CompressedBitStream)欄の圧縮に使用する圧縮アルゴ
リズムを識別する。表3に示すアルゴリズムが,現在利用できる。
表3−圧縮アルゴリズム(Compressed Algorithm)
値 意味
07 予約(Reserved)
8 圧縮ビット列(CompressedBitStream)中の1文字が,8ビットであることを示す。
915 予約(Reserved)
16 圧縮ビット列中の1文字が,16ビットであることを示す。
17253 予約(Reserved)
254 CS0伸張は,空である一意な状態であることを示す。圧縮アルゴリズム値8が圧縮に使われる。
255 CS0伸張が,空である一意な状態であることを示す。圧縮アルゴリズム値16が圧縮に使われる。
圧縮識別子の値が8又は16のとき,その値は,圧縮ビット列欄で定義するd文字のビット数を規定する。
圧縮識別子が指定するビット数で圧縮ビット列を区切ったときの各ビット列は,OSTA圧縮Unicodeのd
文字を表す。符号化される文字のビットは,最上位ビットから最下位ビットまで,圧縮ビット列に加えな
ければならない。符号化される文字のビットは,符号化先の着目しているバイトの最上位ビットの位置か
ら圧縮ビット列に加えていかなければならない。
特記事項 この符号化によって,圧縮識別子16のアルゴリズムで書き込まれた文字は,ビッグエン
ディアンフォーマットで書き込まれる。
Uint16として解釈されるOSTA圧縮Unicodeのd文字の値は,Unicode 2.0の規定の対応するd文字の値
を定義する。OSTA圧縮Unicodeについては,6.4に掲げるOSTA圧縮UnicodeとUnicode 2.0との間の変換
Cのソースコードの例を参照。
Unicodeのバイト順マーク#FEFF及び#FFFEは,使用してはならない。254又は255の圧縮識別子は,削
除ビットが1に設定されたファイル識別子だけに使わなければならない。254又は255の圧縮識別子をも
つファイル識別子を非圧縮にすると,結果の識別子は空である一意な状態であるとして取り扱わなければ
ならない。
2.1.2 OSTA CS0 Charspec
struct charspec[{
Uint8 CharacterSetType;
byte CharacterSetInfo[63];
}]
文字集合の種別(CharacterSetType)欄は,CS0符号化文字集合を示す値0を指定する。
文字集合情報(CharacterSetInfo)欄は,次に示すバイト値を設定し,欄の残りバイトは0に設定する。
#4F, #53, #54, #41, #20, #43, #6F, #6D, #70, #72, #65, #73, #73, #65,
#64, #20, #55, #6E, #69, #63, #6F, #64, #65
このバイト値は,次に示すASCII列を表す。
――――― [JIS X 0611 pdf 13] ―――――
11
X 0611 : 2018
“OSTA Compressed Unicode”
2.1.3 dstring
この規格と同様に,JIS X 0607規格類は,通常は相対バイト位置を0から定義している。これに反し,
[1/7.2.12]では,相対位置が1からのものとして,dstringを定義している。これは混乱を招くことがあるの
で,[1/7.2.12]の規定を相対位置が0からのものとして変更したものを次に示す。
“7.2.12 固定長文字欄
長さnのdstringは,d文字[1/7.2]を記録するnバイトの欄である。文字の記録に使用するバイト
の数は,バイトn−1にUint8[1/7.1.1]で記録する。ここで,nはこの欄の長さである。文字は欄の先
頭バイトから記録し,記録した文字の後からバイトn−2までのバイト位置に,全て#00を設定する
([1/7.2.12]参照)。”
符号化するd文字の数が0の場合,dstringの長さは0としなければならない。
注記 長さ0の列の場合を除いて,dstringの長さは圧縮識別子(2.1.1)を含む。長さ0の列は,dstring
欄に全て0を設定することによって記録されることが望ましい。
2.1.4 日時表示(Timestamp)
struct timestamp[{
Uint16 TypeAndTimezone;
Uint16 Year;
Uint8 Month;
Uint8 Day;
Uint8 Hour;
Uint8 Minute;
Uint8 Second;
Uint8 Centiseconds;
Uint8 HundredsofMicroseconds;
Uint8 Microseconds;
}]
2.1.4.1 種別及び時間帯(Uint16 TypeAndTimezone)
次の記載において,種別(Type)は,この欄の最上位4ビットを示し,時間帯(TimeZone)欄は,この
欄の最下位12ビットを示し,その値は2の補数形式の符号付き12ビット数と解釈する。
a) 種別(Type)
1) 意味 : この構造の時刻は,現地時として解釈しなければならない。OSTA UDF適合媒体では,種別
は1でなければならない。
2) 設定値 : 種別は,現地時を示す1を設定しなければならない。
b) 時間帯(TimeZone)
1) 意味 : 時間帯欄はこの欄を最後に更新したときの現地の時間帯を指定していると解釈しなければな
らない。この欄が値(−2 047)の場合には,時間帯を指定していない。
2) 設定値 : 時間帯の概念が利用可能なOSは,協定世界時からの時間帯の差(1分ごと)を時間帯欄に
指定しなければならない。それ以外は,時間帯欄には,値(−2 047)を設定しなければならない。
注記1 協定世界時より西の時間帯は,負の時間差をもつ。例えば,米国東部標準時は−300分であ
り,米国東部夏時間は−240分である。
――――― [JIS X 0611 pdf 14] ―――――
12
X 0611 : 2018
注記2 時間帯を利用可能としているシステム上の実装は,時間帯が指定されていない場合は協定世
界時と解釈することが望ましい。また,必須ではないが,この解釈では時間帯を利用可能と
していないシステムで作成されたファイルが,読出しシステムの現地時間帯と関係なく,常
に同じ日時表示で表示されるという利点をもつ。
2.1.5 実体識別子(Entity Identifier)
struct EntityID [{
Uint8 Flags;
char Identifier[23];
char IdentifierSuffix[8];
}]
UDFは,実体識別子を次に示す四つの種別に分類する。
a) 範囲実体識別子(Domain Entity Identifiers)
b) DF実体識別子(UDF Entity Identifiers)
c) 処理システム実体識別子(Implementation Entity Identifiers)
d) アプリケーション実体識別子(Application Entity Identifiers)
これらの異なる種別に基づいて実体識別子のフォーマット及び使用方法を次に示す。
2.1.5.1 フラグ(Uint8 Flags)
a) 意味 : 自明。
b) 設定値 : 0を設定しなければならない。
2.1.5.2 識別子(char Identifier)
この規格では,特記しない限り,この欄には,処理システムを一意に識別する識別子を設定しなければ
ならない。この方法は,異なる処理システム間で交換する媒体中に記録した構造が,どの処理システムに
よるものかの識別を可能にする。
処理システムが,他の処理システムで書き込んだ媒体中に存在する構造を更新する場合,現状の処理シ
ステムは,現状の処理システムを一意に識別する値を識別子欄に設定しなければならない。
表4は,JIS X 0607規格類及びこの規格で定義する実体識別子欄を要約したものであり,設定しなけれ
ばならない値を示す。
表4−実体識別子(Entity Identifiers)
記述子(Descriptor) 欄(Field) 識別子値(ID Value) 添字種別(Suffix Type)
基本ボリューム記述子 処理システム識別子 “*Developer ID” 処理システム識別子添字
基本ボリューム記述子 アプリケーション識別子 “*Application ID” アプリケーション識別子添字
処理システム用 処理システム識別子 “*UDF LV Info” UDF識別子添字
ボリューム記述子
処理システム用 処理システム識別子 “*Developer ID” 処理システム識別子添字
ボリューム記述子 (処理システム用欄内)
区画記述子 処理システム識別子 “*Developer ID” 処理システム識別子添字
区画記述子 区画内容 “+NSR03” アプリケーション識別子添字
論理ボリューム記述子 処理システム識別子 “*Developer ID” 処理システム識別子添字
論理ボリューム記述子 範囲識別子 “*OSTA UDF Compliant” 範囲識別子添字
ファイル集合記述子 範囲識別子 “*OSTA UDF Compliant” 範囲識別子添字
ファイル識別記述子 処理システム用 “*Developer ID” 処理システム識別子添字
(任意機能)
――――― [JIS X 0611 pdf 15] ―――――
次のページ PDF 16
JIS X 0611:2018の国際規格 ICS 分類一覧
JIS X 0611:2018の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称