JIS X 3003:1993 電子計算機プログラム言語Full BASIC | ページ 36

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X 3003-1993
附属書B(参考) 有効範囲
ある実体 (entity) の有効範囲 (scope) とは,その名前 (name) が(全く認識されなかったり,別の対象
への参照として認識されたりすることなく,)その対象への参照として認識されるプログラムの範囲のこと
とする。一般には,一つの実体は一つだけの名前によって認識されるので,その名前の認識される有効範
囲が,その対象自身を参照可能にする有効範囲でもある。参照によって渡される (pass by reference) 引き
数は特例であって,一つの対象が二つの別の名前によって認識され,その対象自身はその名前の有効範囲
の外部から参照されうる。
附属書B表1に示す対象の有効範囲は,その名前の有効範囲でもある。
附属書B表1 対象の有効範囲
番号 対象 有効範囲
(1) 仮引き数でない変数 プログラム単位
(2) 仮引き数でない配列 プログラム単位
(3) プログラム単位の仮引き数 プログラム単位(1)
(4) 内部手続き定義の仮引き数 内部手続き定義(1)
(5) 内部手続き定義 プログラム単位
(6) プログラム単位 プログラム
(7) data文のデータ列 プログラム単位
(8) ゼロ番以外の経路番号 プログラム単位
(9) ゼロ番の経路番号 プログラム
(10) 書式(image行),枠(template文) プログラム単位
(11) 行番号の棚(gosub文) プログラム単位,内部手続き定義,when本体,
例外処理区のうちの最も狭い範囲
(12) 選択子(option文) プログラム単位
(13) ファイル名 プログラム
(14) 擬似乱数列(関数RND) プログラム
(15) 共用域,通報域,処理域 プログラム
(16) データ構造(structure宣言) プログラム
(17) 図形及びprint文に関する設定対象 プログラム
(18) 行番号 プログラム単位
(19) デバッグシステムの状態 プログラム単位
(debug文とtrace文)
注(1) 参照によって渡される仮引き数の名前は,そのプログラム単位又は内部手続き定義の側でだけ知ら
れているが,それが参照する対象は,呼び出した側と呼び出された側との双方で共用される。

――――― [JIS X 3003 pdf 176] ―――――

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附属書C(参考) 処理系定義の機能
C1. 処置 この規格は,機能の幾つかを処理系定義 (implementation-defined) としている。しかし,このこ
とは,それぞれの節で推奨した制限が守られる限り,移植可能性 (portability) に影響を及ぼさない。これ
らの機能の処理方法は,処理系の取扱い説明書に定義しなければならない。
C2. 事項 処理系定義の事項を附属書C表1に示す。箇条番号は,規格の本体に対するものである。細別
符号(a), (b), ···は,この表の中での番号である。
C3. 影響 同一プログラムであっても,異なった処理系で実行すると,次の理由又は他の理由によって,
処理系定義の機能が異なった結果を生じさせることがある。
(1) 擬似乱数列の生成算法は,プログラムの論理的な流れに影響を及ぼす。
(2) 機械最小値,関数MAXNUMの値,数値の精度及びこれらの組合せは,プログラムの論理的な流れに
影響を及ぼす。
(3) 変数の初期値は,論理的な誤りをもつプログラムの論理的な流れに影響を及ぼす。
(4) 数値式の評価の順序は,プログラムの論理的な流れに影響を及ぼす。
附属書C表1 処理系定義の事項

2.3 誤り

   (a) 構文上誤っている部分の解釈
(b) 誤り通知 (error message) の形式

2.4 例外状態

   (a) 例外状態通知 (exception message) の形式
(b) ハードウェア依存の例外状態
(c) 1行中の複数個の例外状態を検出する順序

3.2 用語の定義

   (a) “固有” [3.2(13)   ] のデータについてのある種の意味規則

4.1 文字

   (a) 非プログラム文字
(b) 文字の固有の大小順序(固有順序)

4.2 プログラム,行及び区

   (a) 行末
(b) 物理行の長さの最大値
(c) hain文によらずに開始されるプログラムのprogram行の値仮引き数部の効果
(d) プログラム指示名とプログラム名の対応付け

4.4 識別名

   (a) 主プログラムとは独立に翻訳される外部手続き定義のルーチン識別名に対する制限

5.1 数値定数

   (a) 数値定数の精度及び範囲

5.2 数値変数

   (a) 数値変数の初期値

5.3 数値式

   (a) 数値式の評価の順序

5.4 数値組込み関数

   (a) 数値関数の評価の正確度

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(b) 関数MAXNUM及びEPSの値
(c) 擬似乱数列
(d) 日付機能及び時計機能の有無
(e) 関数DATE及びTIMEに用いる基準時間帯

5.6 数値の扱い及び角度

   (a) 数値の精度及び範囲
(b) 浮動小数点10進数演算の精度及び範囲
(c) 固有 (NATIVE) 数値演算の精度及び範囲
(d) 数値式の評価の正確度

6.2 文字列変数

   (a) 宣言してない文字列変数の最大長
(b) 文字列変数の初期値

6.4 文字列組込み関数

   (a) 固有文字集合における関数CHR$の値
(b) 固有文字集合における関数ORDの値
(c) 日付機能及び時計機能の有無
(d) 関数DATE及びTIMEに用いる基準時間帯

6.6 文字列宣言

   (a)   ollate選択子でNATIVEを指定したときの文字の大小順序(固有順序)
(b) 最大長指定なしで宣言された文字列変数の最大長

7.1 配列宣言

   (a) 最大長指定なしで宣言された文字列配列中の文字列の最大長
参考 ANSI X3.113では,“最大長指定あり”となっているが,誤りであるので,TIBによって訂正した。

7.2 数値配列

   (a) 特異行列に対する関数INV(逆行列)の値

9.1 利用者定義関数

   (a) 最大長指定のない文字列仮引き数の最大長
(b) 値が代入されなかったときの定義関数の値
(c) 外部関数中の局所変数の初期値

9.2 副プログラム

   (a) 最大長指定のない文字列仮引き数の最大長
(b) ある配列とその要素の両方が引き数として渡されて,その配列を上下限再定義したときの効果
(c) 外部手続き定義中の参照仮引き数でない変数の初期値

9.3 プログラム連鎖

   (a)   hain文中のプログラム指示名の解釈
(b) プログラム指示名中の英大文字と英小文字の解釈
(c) hain文によって実行されるプログラム中の変数の初期値

10.2 入力

   (a) 入力要求
(b) 一括方式において入力を要求する手段
(c) imeout句及びelapsed句の時間の最小値,最大値及び分解能

10.3 出力

   (a) 印字を引き起こす関数が印字中に呼び出されるときの効果
(b) 印字する数値表現の有効数字部の幅
(c) 印字する数値表現の指数部の整数の幅
(d) 印字位置に対する非印字文字の効果
(e) 省略時想定の行幅
(f) 省略時想定の印字欄幅
(g) 印字行の右端における後続空白の処置
(h) 指数部のEの英大文字又は英小文字の使用

10.5 配列入出力

   (a) 再定義配列への入力の再供給の取扱い

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11.0 ファイル編成及び記録形式

   (a) ファイル編成と記録形式とのある種の組合せの効果

11.1 ファイル操作

   (a) 経路番号の最大値
(b) 英大文字と英小文字の別だけが異なるファイル名を,同じファイルを表すものとするか否か
(c) 既に開かれているファイルを開こうとしたときの効果
(d) 同時に活性状態でありうる経路の個数
(e) 生成したときと異なった属性でファイルを開けるか否か
(f) 生成したときと異なったarithmetic選択子でファイルを開けるか否か
(g) 二つのプログラム単位が,異なった属性又は選択子を指定して,一つのファイルを開こうとしたときの効果
(h) ある実行から次の実行までの間,ファイル内容が保存されることを保証する手段
(i) ファイル編成と記録形式とのある種の組合せの効果
(j) 内部形式及び固有形式のファイルの記録の長さ
(k) 指定がなく,利用可能な情報もないときの記録の最大長
(l) 流れ編成ファイルでないときの質問属性DATUMの値
(m) ゼロ番の経路に対する質問属性NAMEの値
(n) 例外状態種別71017199の意味
(o) 索引ファイルのキーの最大長
11.2 ファイル指示子
(a) ファイルでない装置の経路の入力で,利用可能なデータが存在しないことを表す方法

11.3 ファイルへのデータ生成

   (a) 記録末を示す手段
(b) 省略時想定の行幅及び印字欄幅
(c) 処理系の提供する行幅及び印字欄幅の最大値
(d) 表示形式のファイルに対してprint文で生成する印字数値の精度

11.4 ファイルからのデータ入力

   (a) 固有形式のファイルの数値欄から入力される値の有効数字のけた数
(b) ファイル及び非端末形装置に対する入力制御項目の効果
(c) 表示形式のファイルから入力する数値定数の精度
(d) 固有形式のファイルから精度の損失なしに入力できる数値の精度
(e) 枠と適合しない内容をもつ記録の固有形式のファイルからの入力
(f) 間違った入力応答に対する続行不能又は続行可能な例外状態処理手続きの使用

11.5 ファイルにおけるデータ変更

   (a) 相対編成,索引編成以外のファイルに対するデータ変更文の効果
(b) ewrite文でskip指定を含む適合しない枠を使用したときの効果

12.1 例外状態処理

   (a) 処理系定義の固有の例外状態に対する関数EXTYPEの値
(b) 関数EXTEXT$の値の形

12.2 デバッグ

   (a) デバッグシステムで許す機能
(b) 追跡の報告の形式

13.1 座標系

   (a) 個々の図形表示装置を選択する方法
(b) “逆転”した窓の効果

13.2 属性及び画面制御

   (a) 図形出力で利用できる線の形の個数
(b) 1,2,3,4以外の線の形の効果
(c) 図形出力で利用できる点の形の個数
(d) 1,2,3,4,5以外の点の形の効果
(e) 利用できる色の個数
(f) 色指標のそれぞれの値に対応する色
(g) 既に色が表示されている部分に対する文SET COLOR MIXの効果

――――― [JIS X 3003 pdf 179] ―――――

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(h) 色混合率COLOR MIXの省略時想定値
(i) 文章を表示する方向における一般の角度の利用可能性
(j) 名札中の文字の方向

13.3 図形出力

   (a) 第2次元の寸法が3以上である配列によって描いたり塗ったりすることの効果
(b) 名札の文字の大きさ,形及び方向
(c) 視野面の内と外にまたがった文字の切取り方

13.4 図形入力

並びに13.5 絵及び描点出力 (a) 図形入力要求を利用者に知らせる手段
(b) 現在の窓,装置窓,装置視野面の外で図形入力を与えようとしたときの効果
(c) 現在変形が特異行列であるときの図形入力文GETの実行の効果
(d) 指示子の省略時想定の位置
(e) 第2次元の寸法が3以上である配列位置対象の配列の効果

14.1 実時間プログラム

   (a) 並行単位のスケジューリング
(b) 並行単位の優先度の解釈
(c) 並行単位の実行の中断できる時点
(d) 並行単位中の変数の初期値

14.2 実時間宣言

   (a) 処理対象に対する参照情報の解釈

14.3 並行動作制御

   (a) 事象を待っている複数個の並行活動のうち,どれを再起動させるか
(b) 時計機能の正確度

14.4 処理入出力

   (a) 処理対象に対する例外状態

14.5 共用データ

   (a) 初期化されていないデータをget-from文で引用したときの効果

14.6 通報の受け渡し

   (a) 複数個のreceive-from文のうち,どれが通報を受け取るか
(b) 複数個のsend-to文のうち,どれが通報を送るか

14.8 資源管理

   (a) 確保項目の名前
15.1 固定小数点10進数
(a) 固定小数点10進数演算で可能な最大の精度
(b) 固定小数点10進数の式及び関数の評価の精度
(c) 固定小数点10進数の式及び関数の評価の正確度
(d) 印字される“有効数字”の定義
(e) 異なったarithmetic選択子をもつプログラム間で内部形式のファイルの参照が可能か否か
(f) 異なったarithmetic選択子をもつプログラム間で固有形式のファイルの参照が可能か否か

16. 編集

   (a) プログラムの編集から実行への移行の方法
表4.1 標準文字集合
(a) 追加の非プログラム文字の個数

――――― [JIS X 3003 pdf 180] ―――――

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JIS X 3003:1993の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO/IEC 10279:1991(IDT)

JIS X 3003:1993の国際規格 ICS 分類一覧

JIS X 3003:1993の関連規格と引用規格一覧