JIS X 5094:2019 UTCトレーサビリティ保証のためのタイムアセスメント機関(TAA)の技術要件 | ページ 3

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X 5094 : 2019
附属書A
(参考)
時刻差証明書と既存の国家標準との関係
この附属書は,7.3.5に記載している時刻差証明書と既存の国家標準の相当する証明書の例との関係を示
す。
A.1 この規格の時刻差証明書
この規格の2011年版の時刻差証明書は,ISO/IEC 9594-8[6]属性証明書バージョン2によってフォーマッ
トしている。
7.3.5におけるフィールド JIS X 5094:2011の時刻差証明書におけるフィールド
TAA識別子 TAA(発行者)の名称
TSA識別子 TSAの名称
測定時刻(ntpTime) 測定時刻
TAA時計との時刻差(offset) TAA時計との時刻差
測定時の通信遅延(delay) 測定時の通信遅延
うるう秒への対応(leapSecondInfo) うるう秒のための調整情報
A.2 ANSI X9.95時刻校正レポート
ANSI X9.95の時刻校正レポート[1]は,ASN.1[10]又はXMLを使用してフォーマットしている。
7.3.5におけるフィールド ANSI X9.95におけるフィールド
TAA識別子 tseInfo field of TimeCalibrationReport
TSA識別子 tsaInfo field of TimeCalibrationReport
測定時刻(ntpTime) ntpTime field of TimingMetrics of TimeCalibrationReport
TAA時計との時刻差(offset) offset field of TimingMetrics of TimeCalibrationReport
測定時の通信遅延(delay) delay field of TimingMetrics of TimeCalibrationReport
うるう秒への対応(leapSecondInfo) leapSecond field of TimingMetrics of TimeCalibrationReport

――――― [JIS X 5094 pdf 11] ―――――

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X 5094 : 2019
附属書B
(参考)
トレーサビリティチェーン及び要求精度
B.1 時刻トレーサビリティチェーン
タイミングセンタからTSAまでの時刻トレーサビリティチェーンを図B.1に示す。トレーサビリティチ
ェーンの流れは,破線で示したところである。
時刻配信a)
UTC(kn)
UTC TAA時計
時刻配信a) TSA
時刻配信
UTC(ki)
タイミング TSA時計
UTC(k1) センタ
UTC(k2)
時刻差測定 時刻差測定
UTC(k): 機関“k”により実現 時刻差
されている時刻尺度 証明書
トレーサビリティチェーン TAA
の流れ 測定時刻差の記録
注a) SAは,時刻配信の経路を選択できる。
図B.1−時刻トレーサビリティチェーン
B.2 TAA時計及びTSA時計に要求される精度
TAA時計及びTSA時計に要求される精度,並びにUTC(k) に対する時刻差測定に要求される精度を図
B.2に示す。
TAA時計
UTC(k) 基準時計 配信時刻 TSA時計
TST生成
インターフェイス
時刻配信 時刻配信
点での時刻
インターフェイ
ス点での時刻
精度≦ 50 ms
時刻差測定精度≦ 50 ms
精度≦ 1 s (注: タイムスタンプの要件)
図B.2−要求される精度の計算例

――――― [JIS X 5094 pdf 12] ―――――

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X 5094 : 2019
附属書C
(参考)
ITU-R TF.1876のTAAを基礎にした信頼できる時刻源構成の例
タイミングセンタ タイミング 信頼できる
センタ 第三者
UTC(k) TAA UTC(k) TAA
TAA タイムアセスメント機関
TSAタイムスタンピング機関
配信
監査
信頼できる 信頼できる
TSA 第三者
TSA 第三者
a) b)
タイミングセンタ 信頼できる第三者 タイミングセンタ
UTC(k) TAA UTC(k)
信頼できる UTC(I)
TAA
第三者
信頼できる 信頼でき
TSA TSA る第三者
第三者
c) d) ITU-R TF.1876から引用
図C.1−トレーサビリティチェーン及び監査の仕組みの実施例
図C.1は,時刻トレーサビリティチェーン及び時刻監査の仕組みの実施例を示す。a) 及びb) の場合,
タイミングセンタが直接TSAに時刻情報を配信する。TSAに対して,a) の場合は,同じタイミングセン
タが監査機能を提供し,b) の場合は,TAAが監査を行う。
c) の場合は,TAAが時刻情報及び監査の両方をTSAに提供する。d) の場合は,TSAは,認証された
GNSS時刻受信機など適切な方法を用いて時刻情報を取り出す。取り出した情報の信ぴょう(憑)性は,
TAAによって評価及び監査される。この場合,トレーサビリティチェーンを確実にするためには,TAAは,
タイミングセンタによって提供されるUTC(k) を得る手段をもつことが必要になる。
注記 ITU-R TF.1876でcertificate又はcertificationと表記されているところを,ここでは監査と表記
している。

――――― [JIS X 5094 pdf 13] ―――――

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X 5094 : 2019
附属書D
(参考)
基準時計に要求される精度及び周波数安定度
TAA時計の時刻監査機器及び時刻配信機器の時刻源として使用する基準時計は,正確で安定している必
要がある。
±1 sの許容誤差の場合,7.2.4に記載している基準時計に要求される精度及び周波数安定度は,次のよ
うにして求める。
a) 要求される精度は,7.2.4 b) で時刻配信精度及び時刻差測定精度よりも10倍以上高いと規定している。
時刻配信精度及び時刻差測定精度は,7.3.4 c) 及び7.4.4 c) でそれぞれ±50 msと規定しており,基準
時計に要求される精度は,±5 ms以上となる。
b) SA時計の時刻差測定間隔における基準時計の不安定さによって生じる時刻誤差は,τσy(τ) によって
見積もることができる。ここで,τは,時刻差測定の間隔で,σy(τ)2は,τの間での周波数安定度の尺
度となる基準時計のアラン分散である。7.2.4 a) の規定及び上記のa) の結果から,τσy(τ) は,±0.5 ms
以下となる。例えば,τ=12時間の場合,σy(τ) は,1.2×10−8よりも高いという結果になる。
周波数の発振源の精度及び安定度についての概念を図D.1に示す。
周波数 周波数 周波数 周波数
fo
時間 時間 時間 時間
安定度は高いが 安定度は低く 安定度は低いが 安定度は高く
精度は低い 精度も低い 精度は高い 精度も高い
図D.1−周波数の発振源の精度及び安定度

――――― [JIS X 5094 pdf 14] ―――――

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X 5094 : 2019
参考文献
[1] ANSI X9.95-2012,Trusted Time Stamp Management and Security
[2] IETF RFC 5905,Network Time Protocol Version 4: Protocol and Algorithms Specification, June 2010
[3] ISO 19108:2002,Geographic information−Temporal schema
[4] JIS X 5063-1:2005 タイムスタンピングサービス−第1部 : 枠組み
[5] JIS Z 8000-3:2014 量及び単位−第3部 : 空間及び時間
注記 原国際規格では,ISO 80000-3:2006,Quantities and units−Part 3: Space and timeを記載してい
る。
[6] ISO 8601:2004,Data elements and interchange formats−Information interchange−Representation of dates
and times
[7] ISO/IEC 9594-8:2014,Information technology−Open Systems Interconnection−The Directory: Public-key
and attribute certificate frameworks, 6th edition
[8] TS Z 0032:2012 国際計量計測用語−基本及び一般概念並びに関連用語(VIM)
注記 原国際規格では,ISO/IEC GUIDE 99:2007,International vocabulary of metrology−Basic and
general concepts and associated terms (VIM) を記載している。
[9] ITU-R TF.536-2:2003,Time-scale notations
[10] ITU-R TF.686-3:2013,Glossary and definitions of time and frequency terms
[11] ITU-T Recommendation X.680 (11/2008),Information technology−Abstract Syntax Notation One (ASN.1):
Specification of basic notation
[12] Michael A. Lombardi, “Traceability in Time and Frequency Metrology”, Cal Lab: The international Journal of
Metrology, pp. 33-40, September-October 1999
[13] W. Lewandowski and C. Thomas, “GPS time transfer”, Proc. IEEE, vol.79, No.7, July 1991, pp.991-1000
(このJISに追加する参考文献)
[14] 後藤忠広,ほか,“全視法によるGPS時刻比較の精度評価”,電学論C,125巻8号,2005年
[15] 今江理人,ほか,“時間・周波数標準特集4-3衛星双方向方式”,通信総合研究所季報,Vo.49,No.1/2,
2003年

――――― [JIS X 5094 pdf 15] ―――――

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JIS X 5094:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO/IEC 18014-4:2015(MOD)

JIS X 5094:2019の国際規格 ICS 分類一覧