この規格ページの目次
34
X 5211 : 2015 (ISO/IEC 18092 : 2013)
12.6.1.2.2 ターゲット規定
ターゲットのPNIは,全て“0”に初期化されなければならない。
等しいPNIをもつ情報又は確認応答PDUを受信すると,ターゲットは,このPNIに応答し,その後に
PNIを1加算しなければならない。
12.6.1.3 ブロックの取扱方法
12.6.1.3.1 一般規定
最初のPDUは,イニシエータによって送信しなければならない。
連鎖ビットをもつデータのPDUを受信した場合には,ACK PDUによって確認応答しなければならない。
管理PDUは,対でだけ使われる。管理要求に対しては,常に管理応答されなければならない。
12.6.1.3.2 イニシエータ規定
無効なPDUを受信すると(DSL又はRLSの場合を除き)NACK PDUを送信しなければならない。
タイムアウトが起こると,(NACKが事前に送信されている場合を除き)アテンション命令を送信しな
ければならない。
タイムアウトが起きNACKが事前に送信されている場合には,NACKを再送信しなければならない。
ACK PDUを受信し,そのPDU数がイニシエータの現在のPNIに等しいならば,連鎖を続けなければな
らない。
DSLREQに対する有効なDSLRESが返却されなかった場合には,DSLREQを再送信してもよいし,
そうでなければそのターゲットからの命令を無視する。
12.6.1.3.3 ターゲット規定
ターゲットは情報PDUの代わりに管理PDU(応答タイムアウト拡張要求)を送信することができる。
連鎖を含まないデータのPDUを受信した場合には,データのPDUによって,確認応答しなければなら
ない。
NACK PDUを受信し,PNIが前に送信したPDUのPNIに等しいならば,前のブロックは再送されなけ
ればならない。
正しくないPDUを受信した場合には,ターゲットは,無応答とし,同じ状態にとどまらなければならな
い。
管理PDU(アテンション命令)を受信した場合には,ターゲットは,管理PDU(アテンション応答)を
送信する。
12.6.2 タイムアウト応答拡張
タイムアウト応答拡張は,ターゲットによってだけ使われる。イニシエータから受け取ったブロックを
処理するのに,ターゲットがRWTに定義されている時間より多くの時間を必要とする場合には,図35で
示す応答タイムアウト拡張要求を使った管理PDUを使う。応答のタイムアウト拡張要求は,1バイト長の
データフィールドを含む。そのバイトの定義は,図35に示される。
ビット 8 ビット 7 ビット 6 ビット 5 ビット 4 ビット 3 ビット 2 ビット 1
“0” “0” RTOX RTOX RTOX RTOX RTOX RTOX
図35−応答タイムアウト拡張バイト
− ビット 8及びビット 7 : “0”に設定しなければならない。
− ビット 6ビット 1 : RTOX 値。
RTOXに対して値0及び6063は,RFUとする。他の全ての値に対しては,RWTINT(拡張された応答
――――― [JIS X 5211 pdf 36] ―――――
35
X 5211 : 2015 (ISO/IEC 18092 : 2013)
待ち時間)が,次の式によって計算されなければならない。
RWTINT=RWT×RTOX
RWTINTは,イニシエータがターゲットに対してそのRTOX応答を返信した後に,始まる。RWTINTが
RWTMAXを超えた場合には,RWTMAXが使われなければならない。RWTINTは,次のフレームをイニシエー
タによって受信するまで有効とする。
12.6.3 アテンション−ターゲットの存在
ターゲットがまだ受動通信モードの状態にあることを保証するため,又は複数活性化の間にターゲット
ロスを検出できるために,イニシエータは,ターゲットにアテンション命令を送信しなければならない。
この命令は,現在のターゲットの状態を変えてはならない。
ターゲットは,有効なアテンション要求に対して同じ情報フィールドを含むアテンション命令で,イニ
シエータに対して応答しなければならない。
ターゲットが正しくないPDUを受信した場合には,応答せず,同じ状態にとどまらなければならない。
12.6.4 プロトコル操作方法
活性化の後,イニシエータだけが送信する権利をもっているので,ターゲットは,ブロックを待たなけ
ればならない。ブロックを送った後,イニシエータは,受信モードに切り替えなければならない。そして
送信モードに戻る前にブロックを待たなければならない。
ターゲットは,受信ブロックに応答する場合にだけ,ブロックを送信してもよい。応答の後,ターゲッ
トは,受信モードに戻らなければならない。
イニシエータは,現在の要求及び応答の対が完了するか又はフレーム待機時間を応答なしで経過するま
では,新しい要求及び応答の対を開始してはならない。
12.6.5 複数活性化
複数活性化機能によって,イニシエータは複数のターゲットを同時に活性化状態に保つことができる。
これによって,イニシエータは,あるターゲットの非活性化の時間及び別のターゲットの活性化の時間を
要することなく,複数のターゲットを切り替えることができる。
複数活性化の例を表9に示す。イニシエータは,それぞれの活性化されたターゲットに対し異なるパケ
ット番号情報(PNI)を取り扱う必要がある。
――――― [JIS X 5211 pdf 37] ―――――
36
X 5211 : 2015 (ISO/IEC 18092 : 2013)
表9−複数活性化
イニシエータの動作 ターゲット1の状態 ターゲット2の状態 ターゲット3の状態
能動モードを選択する。
DID = 1でターゲット1を活性化する。 (1)選択済み センス センス
DID = 1による通信 (1)選択済み センス センス
···
DID = 2でターゲット2を活性化する。 (1)選択済み (2)選択済み センス
DID = 1及び2による通信 (1)選択済み (2)選択済み センス
···
DID = 3でターゲット3を活性化する。 (1)選択済み (2)選択済み (3)選択済み
DID = 1,2及び3による通信 (1)選択済み (2)選択済み (3)選択済み
···
DID = 1による選択解除を行う。 スリープ (2)選択済み (3)選択済み
DID = 2及び3による通信 スリープ (2)選択済み (3)選択済み
···
DID = 2による選択解除を行う。 スリープ スリープ (3)選択済み
DID = 3による通信 スリープ スリープ (3)選択済み
···
DID = 3で選択解除を行う。 スリープ スリープ スリープ
···
12.6.6 長大データの転送(連鎖)
連鎖の機能によって,イニシエータ又はターゲットは,一つのブロックに入らない情報を複数のブロッ
クに分割して転送できる。それぞれのブロックは,最大フレームサイズ(LENMAX)以下の長さでなければ
ならない。
プロトコルフレームのPFBバイトの連鎖ビットによってフレームの連鎖を制御する。連鎖ビットをもつ
それぞれのフレームは,ACK PDUによって応答されなければならない。
連鎖の機能を,16バイト長の文字列を三つのブロックに分けて転送する例を用いて図36に示す。
――――― [JIS X 5211 pdf 38] ―――――
37
X 5211 : 2015 (ISO/IEC 18092 : 2013)
送信 受信
0123456 789ABC DEF 回答
PFB PFB PFB
(10) 0123456 EDC (11) 789ABC EDC (02) DEF EDC
PFB PFB PFB
(40) EDC (41) EDC (02) 回答 EDC
S(ACK) 0 S(ACK)1
0123456 789ABC DEF 回答
受信 送信
図36−長大データ(連鎖)
12.7 プロトコルの非活性化
データ交換プロトコルを使ったデータの交換の後,イニシエータは,データ交換プロトコルを非活性化
してもよい。選択解除の後イニシエータ及びターゲットは,はじめに選ばれた状態にとどまらなければな
らないが,イニシエータは,再活性化に定義された伝送速度の一つを選んでもよい。
受動モード及び能動モードにおける,それぞれのターゲットの再活性化はJIS X 6322-3の6.4.1及び
12.5.2を参照する。
選択解除が成功した後,ターゲットは,続くATRREQ命令に応答してはならない。
RLSREQ命令は,ターゲットを電源投入済みの状態へ切り替えなければならない(12.7.2.1参照)。こ
の状態では,ターゲットは全ての初期通信方式に応答しなければならず,また,ATRREQにも応答しな
ければならない。
12.7.1 選択解除要求命令及び選択解除応答命令
12.7.1.1 選択解除要求命令(DSLREQ)
図37は,選択解除要求命令DSLREQを定義する。DSLREQは,イニシエータからターゲットへ送信
する。
CMD1 CMD2 バイト 1
“D4” “08” [DID]
図37−DSLREQの構造
12.7.1.1.1 DSLREQバイトの定義
CMD1 : “D4”に設定しなければならない。
CMD2 (DSLREQ) : DSLREQバイトは,イニシエータからターゲットの選択解除要求命令を意味する。
――――― [JIS X 5211 pdf 39] ―――――
38
X 5211 : 2015 (ISO/IEC 18092 : 2013)
このバイトの値は,“08”でなければならない。
バイト 1 (DID) : DIDは,ATR命令又はWUP命令の間で定義されるものと同じでなければならない。
12.7.1.2 選択解除応答命令(DSLRES)
図38は,選択解除応答命令DSLRESを定義する。DSLRESはDSLREQに応答し,ターゲットから
イニシエータへ送られる。
CMD1 CMD2 バイト 1
“D5” “09” [DID]
図38−DSLRESの構造
12.7.1.2.1 DSLRESバイトの定義
CMD1 : “D5”に設定しなければならない。
CMD2 (DSLRES) : DSLRESバイトは,ターゲットの選択解除応答命令を意味する。このバイトの値
は,“09”でなければならない。
バイト 1 (DID) : DIDは,DSLREQでの値と同じでなければならない。
12.7.1.3 DSLREQ及びDSLRESの取扱方法
12.7.1.3.1 イニシエータ規定
イニシエータがDSLREQを送り,有効なDSLRESを受け取れば,ターゲットは完全に停止している。
ターゲットへ割り当てられたDIDは,解放される。
12.7.1.3.2 ターゲット規定
ターゲットがDSLREQを受信し,そのDSLRESを送信すると,ターゲットは,次による。
− はじめに選ばれたモードにとどまらなければならない。
− 11.2で定義の受動通信モード及び11.3で定義の能動通信モードで規定したデフォルトの伝送速度を受
信できなければならない。
− fc/128の受動通信モードで有効なALLREQを受信するまで,又は能動通信モードでWUPREQを受
信するまで,受信モードにとどまらなければならない。
12.7.2 解放要求命令及び解放応答命令
12.7.2.1 解放要求命令(RLSREQ)
図39は,解放要求命令RLSREQを定義する。RLSREQは,イニシエータからターゲットへ送信する。
CMD1 CMD2 バイト 1
“D4” “0A” [DID]
図39−RLSREQの構造
12.7.2.1.1 RLSREQバイトの定義
CMD1 : “D4”に設定しなければならない。
CMD2 (RLSREQ) : RLSREQバイトは,イニシエータからターゲットを解放する命令を意味する。こ
のバイトの値は,“0A”でなければならない。
バイト1 (DID) : DIDは,ATR又はWUP命令で定義されたものと同じでなければならない。
12.7.2.2 解放応答命令(RLSRES)
図40は,解放応答命令RLSRESを定義する。RLSRESは,RLSREQに対する応答で,ターゲットか
らイニシエータへ送られる。
――――― [JIS X 5211 pdf 40] ―――――
次のページ PDF 41
JIS X 5211:2015の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO/IEC 18092:2013(IDT)
JIS X 5211:2015の国際規格 ICS 分類一覧
- 35 : 情報技術.事務機械 > 35.100 : 開放型システム間相互接続(OSI) > 35.100.10 : 物理層
JIS X 5211:2015の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISX6322-2:2011
- 識別カード―非接触(外部端子なし)ICカード―近接型―第2部:電力伝送及び信号インタフェース
- JISX6322-3:2011
- 識別カード―非接触(外部端子なし)ICカード―近接型―第3部:初期化及び衝突防止
- JISX6322-4:2011
- 識別カード―非接触(外部端子なし)ICカード―近接型―第4部:伝送プロトコル