JIS X 5211:2015 システム間の通信及び情報交換―近距離通信用インタフェース及びプロトコル(NFCIP-1) | ページ 7

                                                                                             29
X 5211 : 2015 (ISO/IEC 18092 : 2013)
CMD2 (WUPRES) : WUPRESバイトは,イニシエータが発行したWUPREQに対するターゲットの
起動応答命令を意味する。このバイトの値は,“03”でなければならない。
バイト 1 (DID) : DIDバイトは,二つ以上のターゲットをもつ多重データ交換プロトコルの活性化に使
われなければならない。DIDtは,DIDiと同じ値にしなければならない。全ての他の値は,この規格では
禁止とする。
12.5.2.3 WUPREQ及びWUPRESの取扱方法
12.5.2.3.1 イニシエータ規定
イニシエータがWUPREQを送信し,有効なWUPRESを受信すると,イニシエータは,動作を継続す
る。
他の場合には,イニシエータは,12.7で規定する非活性化手順を使う前にWUPREQを再送する。
受動通信モードでfc/128の非活性化手順を失敗した場合には,HLTA命令を使ってもよい(JIS X 6322-3
の6.4.3参照)。
12.5.2.3.2 ターゲット規定
ターゲットが最後の命令(能動通信モードに対してだけ)によって再選択された場合,次による。
a) そのNFCID3をもつWUPREQを受信すると,ターゲットはWUPRESを送り,続くWUPREQを受
信できないように,無効にしなければならない。
b) c/128での受動通信モードのためのHLTA命令を除いて,他の有効な又は無効なフレームを受信する
と,ターゲットはブロックを無視し,受信モードにとどまる。
12.5.3 パラメタ選択要求及び応答命令
12.5.3.1 パラメタ選択要求(PSLREQ)
イニシエータは図27に示すPSLREQ命令を使い,引き続く伝送プロトコルのパラメタを切り替える。
CMD1 CMD2 バイト 1 バイト 2 バイト 3
“D4” “04” DID BRS FSL
図27−PSLREQの構造
12.5.3.1.1 PSLREQの各バイトの定義
CMD1 : “D4”に設定しなければならない。
CMD2 (PSLREQ) : PSLREQバイトは,イニシエータが発行するパラメタ選択要求命令を意味する。
このバイトの値は“04”でなければならない。
バイト 1 (DID) : DIDは,ATR又はWUPの間で定義されるDIDと同様でなければならない。
バイト 2 (BRS) : BRSバイトは,図28に示すようにイニシエータ及びターゲットデバイスに対する選
択された伝送速度を指示しなければならない。
ビット 8 ビット 7 ビット 6 ビット 5 ビット 4 ビット 3 ビット 2 ビット 1
“0” “0” DSi DSi DSi DRi DRi DRi
図28−BRSバイトの符号化
− ビット 8及びビット 7 : “0”に設定しなければならない。
− ビット 6ビット 4 : 表6に規定するイニシエータからターゲットへのビット持続時間
− ビット 3ビット 1 : 表6に規定するターゲットからイニシエータへのビット持続時間

――――― [JIS X 5211 pdf 31] ―――――

30
X 5211 : 2015 (ISO/IEC 18092 : 2013)
表6−DRi及びDSiの符号化
DRi及びDSi 約数D
b “000” 1
b “001” 2
b “010” 4
b “011” 8
b “100” 16
b “101” 32
b “110” 64
b “111” RFU
バイト 3 (FSL) : FSLバイトは,図29のようにフレーム長の最大値を定義する。
ビット 8 ビット 7 ビット 6 ビット 5 ビット 4 ビット 3 ビット 2 ビット 1
“0” “0” “0” “0” “0” “0” LR LR
図29−FSLバイトの符号化
− ビット 8ビット 3 : 全て“0”に設定しなければならない。
− ビット 2及びビット 1 : 表7に規定するLR。
表7−LRの定義
LR 定義
b “00” バイト1からバイト64だけが伝送データとして有効
b “01” バイト1からバイト128だけが伝送データとして有効
b “10” バイト1からバイト192だけが伝送データとして有効
b “11” バイト1からバイト252だけが伝送データとして有効
12.5.3.2 パラメタ選択応答(PSLRES)
PSLRESのフレーム構造は,図30のように規定しなければならない。
CMD1 CMD2 バイト 1
“D5” “05” DID
図30−PSLRESの構造
12.5.3.2.1 PSLRESの各バイトの定義
CMD1 : “D5”に設定しなければならない。
CMD2 (PSLRES) : PSLRESバイトは,イニシエータが発行したPSLREQに対するターゲットのパラ
メタ選択応答命令を意味する。このバイトの値は,“05”でなければならない。
バイト 1 (DID) : DIDは,ATR又はWUPの間で定義されたDIDと同じでなければならない。
12.5.3.3 PSLREQ及びPSLRESの取扱方法
12.5.3.3.1 イニシエータ規定
イニシエータは,ターゲットへPSLREQを送信することによって,プロトコルのパラメタを変えても
よい。有効なPSLRESを受信すると,イニシエータは,次による。
− 12.1で規定するフォーマットへフレームを変えなければならない。
− 動作を続行しなければならない。

――――― [JIS X 5211 pdf 32] ―――――

                                                                                             31
X 5211 : 2015 (ISO/IEC 18092 : 2013)
他の場合は,イニシエータは,12.7で規定する非活性化手順を使う前にPSLREQを再送しなければな
らない。
fc/128の受動通信モードで非活性化手順を失敗した場合には,HLTA命令を使ってもよい(12.5.1.3.2参
照)。
12.5.3.3.2 ターゲット規定
ターゲットがATRREQを受信し,ATRRESを送信した場合,次による。
a) 有効なPSLREQを受信すると,ターゲットは,次による。
− PSLRESを送信しなければならない。
− PSLREQ受入れ動作を停止しなければならない(受信したPSLREQへの応答停止)。
− 12.5.3に規定する値へパラメタを変えなければならない。
− 受信モードにとどまらなければならない。
b) 無効なフレームを受信すると,ターゲットは,次による。
− ブロックを無視しなければならない。
− PSLREQ受入れ動作を停止しなければならない(受信したPSLREQへの応答停止)。
− 現在のフレームにとどまらなければならない。
− 受信モードにとどまらなければならない。
c) SLREQを除いた有効なフレームを受信すると,ターゲットは,次による。
− PSLREQ受入れ動作を停止しなければならない(受信したPSLREQへの応答停止)。
− 現在のフレームにとどまらなければならない。
− 動作を継続しなければならない。

12.6 データ交換プロトコル

12.6.1 データ交換プロトコル要求及び応答
12.6.1.1 DEPREQ及びDEPRESの各バイトの定義
プロトコルは,誤り処理をもつブロック指向データ伝送を採用する半二重プロトコルでなければならな
い。一つのフレームに収まらないデータに対しては,連鎖を定義する。プロトコルフレームのフォーマッ
トは,図31によらなければならない。
伝送データフィールド
CMD1 CMD2 バイト 1 バイト 2 バイト 3 バイト 4 バイト 5 ··· バイト n
データ交換プロトコルヘッダ
CMD1 CMD2 PFB [DID] [NAD]
伝送データバイト
データバ データバ ··· データバ
イト 1 イト 2 イト n
図31−プロトコルフレームの定義
情報交換において,伝送データフィールドのペイロードの内容は,情報交換する相互間の合意を必要と
する。
12.6.1.1.1 データ交換プロトコルヘッダの定義
CMD1 : CMD2がDEPREQのとき,CMD1は“D4”に設定しなければならない。CMD2がDEPRES
のとき,CMD1は“D5”に設定しなければならない。

――――― [JIS X 5211 pdf 33] ―――――

32
X 5211 : 2015 (ISO/IEC 18092 : 2013)
CMD2(DEPREQの場合) : DEPREQバイトは,イニシエータが発行するデータ交換プロトコル要求
命令を意味する。このバイトの値は,“06”に設定しなければならない。
CMD2(DEPRESの場合) : DEPRESバイトは,イニシエータが発行したDEPREQに対するターゲッ
トのデータ交換プロトコル応答命令を意味する。このバイトの値は,“07”に設定しなければならない。
バイト 1 (PFB) : PFBバイトは,データ伝送及び誤り回復を制御するためのビットを含まなければなら
ない。PFBバイトは,伝送制御を要求する情報を伝えるために使われる。データ交換プロトコルは,これ
の基本的なPDUの型を定義する。
− アプリケーションレイヤに対する情報を伝える情報PDU。
− 肯定又は否定の確認応答を伝えるACK/NACK PDU。ACK/NACK PDUは,データフィールドを含まな
い。確認応答は,最後に受け取ったブロックに関係する。
− ISO/IEC 13157-1におけるNFC-SECを任意選択で利用する保護PDU。
− イニシエータ及びターゲットとの間の制御情報を交換する管理PDU。二つの管理PDUが定義される。
− タイムアウト応答拡張は,1バイト長のデータフィールドを含む。
− アテンションは,データフィールドを含まない。
表8は,PFBの符号化を規定する。
表8−PFBビット86の符号化
ビット 8 ビット 7 ビット 6 PFB
0 0 0 情報PDU
0 0 1 保護PDU
0 1 0 ACK/NACK PDU
1 0 0 管理PDU
その他の設定は,RFU
図32は,情報PDUの構造を規定する。
ビット 8 ビット 7 ビット 6 ビット 5 ビット 4 ビット 3 ビット 2 ビット 1
“0” “0” “0” MI NAD DID PNI PNI
図32−情報PDU
− ビット 8ビット 6 : 全て“0”に設定しなければならない。
− ビット 5 : 情報PDUの連鎖(MI)を活性化するとき“1”に設定する。
− ビット 4 : NADが利用可能なとき“1”に設定する。
− ビット 3 : DIDが利用可能なとき“1”に設定する。
− ビット 2及びビット 1 : PNIのパケット番号情報。
パケット番号情報(PNI)は,0で始まり,イニシエータからターゲット及びその逆に送信されるパケッ
ト数を数える。これらのバイトは,プロトコルの扱いにおいて誤り検出に使われる。
図33は,ACK/NACK PDUの構造を定義する。
ビット 8 ビット 7 ビット 6 ビット 5 ビット 4 ビット 3 ビット 2 ビット 1
“0” “1” “0” ACK/NACK NAD DID PNI PNI
図33−ACK/NACK PDU
− ビット 8 : “0”に設定しなければならない。

――――― [JIS X 5211 pdf 34] ―――――

                                                                                             33
X 5211 : 2015 (ISO/IEC 18092 : 2013)
− ビット 7 : “1”に設定しなければならない。
− ビット 6 : “0”に設定しなければならない。
− ビット 5 : NACKを示すとき“1”に設定し,ACKを示すとき“0”とする。
− ビット 4 : NADが利用可能なとき“1”に設定する。
− ビット 3 : DIDが利用可能なとき“1”に設定する。
− ビット 2及びビット1 : PNIパケット番号情報。
図34は,管理PDU(アテンション−ターゲットあり,タイムアウト拡張)を定義する。
ビット 8 ビット 7 ビット 6 ビット 5 ビット 4 ビット 3 ビット 2 ビット 1
“1” “0” “0” アテンション/ NAD DID “0” “0”
タイムアウト
図34−管理PDU
− ビット 8 : “1”に設定しなければならない。
− ビット 7及びビット 6 : “0”に設定しなければならない。
− ビット 5 : “0”はアテンション,“1”はタイムアウト拡張を示す。
− ビット 4 : NADが有効の場合には,“1”に設定する。
− ビット 3 : DIDが有効の場合には,“1”に設定する。
− ビット 2及びビット1 : “0”に設定しなければならない。
バイト 2 (DID) : DIDバイトは,プロトコルの活性化の間で定義されるものと同じでなければならない。
バイト 3 (NAD) : NADバイトは,イニシエータ及びターゲットの双方で異なる論理的な結合を確立し
たり,扱ったりするために予約されている。ビット8ビット5は,イニシエータの論理アドレスを符号
化し,ビット4ビット1は,ターゲットの論理アドレスを符号化する。次の定義は,NADの使用法に適
用されなければならない。
− NADは,データ交換プロトコルに対してだけ使用されなければならない。
− イニシエータがNADを使用するとき,ターゲットもNADを使用しなければならない。
− MIビットがセットされている場合には,NADは,最初のフレームにおいてだけ伝送されなければな
らない。
− イニシエータは,二つの異なるターゲットをアドレスするためにNADを使用してはならない。
バイト4バイトn(ユーザデータバイト) : データフィールドは,伝送されたデータを含み,任意選択
とする。データフィールドが存在するときは,アプリケーションデータ又はステータス情報が格納されて
いる。データフィールドの長さは,(伝送データフレーム形式)の長さフィールド(LEN)に格納されてい
る値よりも1少ない値から(トランスポートデータフィールドの)データ交換プロトコルヘッダの必須及
び任意選択バイト数を減じた値になる。
12.6.1.2 PDU番号の取扱方法
12.6.1.2.1 イニシエータ規定
イニシエータのPNIは,それぞれのターゲットに対して全て“0”に初期化されなければならない。
等しいPNIをもつ情報又は確認応答PDUを受信すると,イニシエータは,新しいフレームを送る前に,
そのターゲットに対する現在のPNIを1加算しなければならない。

――――― [JIS X 5211 pdf 35] ―――――

次のページ PDF 36

JIS X 5211:2015の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO/IEC 18092:2013(IDT)

JIS X 5211:2015の国際規格 ICS 分類一覧

JIS X 5211:2015の関連規格と引用規格一覧