JIS X 6241:2004 120 mm DVD―再生専用ディスク | ページ 15

66
X 6241 : 2004 (ISO/IEC 16448 : 2002)
附属書N(参考) ディスクの接着
この附属書(参考)は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではな
い。
N.1 ディスク中心孔側における接着 ディスクによっては,ディスク中心孔側で二枚のはり合わせ基板
の間に空洞のすき間が存在する。そのため,ノート型パソコン等で使用されているドライブでクランプ機
構のクランプフィンガーがすき間に入り,ディスクの変形やひどい場合はディスクをこわす可能性がある。
これら二枚の基板のすき間にほこり(埃)や湿気が入ることによって,フォーカスエラーを引き起こすこ
ともある。
図 N.1 クランプフィンガーの動作
上記の不具合などを防止するため,ディスクはクランプゾーン内径からリードアウトゾーン外径(又は
ミドルゾーン外径)まで接着することが推奨される。二枚の基板のすき間は,クランプフィンガーがすき
間に入るのを防ぐためできるだけ狭くすることが推奨される。また,クランプ力とクランパ先端部の角度
の,一方又は両者の仕様は,ディスクに決定的なダメージを与えないようにすることが推奨される。上記
事項は,本体7.に記述されている“ディスクの中心位置決めは,読取り側のディスク中心孔のエッジで行
う。クランプは,クランプゾーンで行う。”を実施する際に考慮することが望ましい。
N.2 ディスクアウターエッジにおける接着 市販のディスクの中には,ディスクの外周エッジから接着
剤がはみ出しているものがある。一例として,このはみ出した接着剤が部分的又は全体的に硬化していな
い場合もあり得る(図N.2参照)。又は接着剤がディスクの外周エッジから光ビーム入射面側にはみ出して
硬化している場合もある(図N.3)。このようなディスクは,ディスクトレーでディスクをローディングす
るときにディスクの外周エッジがトレーに引っかかり正常なクランプができなくなる(図N.4)。スロット
インタイプのディスクローディングの場合でも硬化していない接着材がガイドシャフトやドライブローラ
に付着しディスクのローディングができなくなる可能性がある(図N.5)。光ビーム入射面側にはみ出して
硬化した接着剤があるディスクをローディングするとディスクローラがきずつく可能性がある。
以上の不具合などを防止するため,接着剤がディスクの外周エッジからはみ出している場合は,接着剤
が完全に硬化していることが推奨される。また,光ビーム入射面側には,硬化した接着剤がはみ出してい
ないことが推奨される。

――――― [JIS X 6241 pdf 71] ―――――

                                                                                             67
X 6241 : 2004 (ISO/IEC 16448 : 2002)
図 N.2 未硬化接着剤
図 N.3 はみ出して硬化した接着剤
図 N.4 トレー式ディスクローディング機構
図 N.5 スロットイン式ディスクローディング機構

――――― [JIS X 6241 pdf 72] ―――――

68
X 6241 : 2004 (ISO/IEC 16448 : 2002)
附属書P(参考) 輸送
この附属書(参考)は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではな
い。
P.1 一般 ディスクの輸送は,世界のあらゆる地域,様々な輸送手段,不特定な期間で行われるのでデ
ィスクは広い範囲の温度及び湿度の変動にさらされる。そのため,ディスクの包装又は輸送の規定条件を
規定することは,不可能である。
P.2 包装 包装の形態は,送り主と受取人の間で合意を得ておくことが望ましいが,そのような合意が
ない場合は送り主の責任となる。次のような損害を考慮しておくことが望ましい。
P.2.1 温度及び湿度 断熱及び包装は,輸送の見込まれる期間中にわたる保存条件を維持するように設計
することが望ましい。
P.2.2 衝撃負荷及び振動
a) ディスクの形状にひずみを与える機械的負荷を避ける。
b) ディスクの落下を避ける。
c) ディスクは,適切な衝撃吸収材を備えた頑丈な箱にこん(梱)包することが望ましい。
d) 個装箱は,清浄な内部と,ほこりや湿気の侵入を防止するシールした構造をもつことが望ましい。

JIS X 6241:2004の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO/IEC 16448:2002(IDT)

JIS X 6241:2004の国際規格 ICS 分類一覧