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X 6244 : 1998
5. 慣例及び表記法
5.1 数値表示
測定値は,該当規格値の最下位けた(桁)に丸める。例えば,+0.01のプラス許容差と
−0.02のマイナス許容差をもつ1.26という規格値は,1.235以上1.275未満の測定値の範囲を許容する。
6. ケースの概要
6.1 タイプ1ケースの概要
(図1参照) ケースは,く(矩)形状の硬質の保護容器である。ケースのA面とB面は同一の機構をもつ。ケースのA面とB面の関係は,相互にB又はAに置換えができる。一方の開口部が,ドライブのスピンドル及び光ヘッドに対するスピンドル窓及びヘッド窓であるとき,他方
の開口部は,ディスクのクランプ装置に対するクランプ窓である。シャッタは,ドライブに挿入された際
に自動的に窓を開け,ドライブから排出された際に自動的に窓を閉める。ケースは,カートリッジの誤挿
入を防止する機構,書込みを禁止する機構,センサホール,オートローディングや垂直使用のディテント,
オートチェンジャ用のグリッパスロット,レーベル領域及びケース面の識別マークをもっている。ケース
のA面及びB面は,同じ形状である。
6.2 タイプ2ケースの概要
(図2参照) タイプ2ケースは,タイプ1ケースと同じ部材及び機構をもつが一部違いがある。ケースの形状は,A面とB面とで異なっている。このケースのA面は,ロケーション穴,アラインメント穴,基準面,書込み禁止穴,センサホール及びセンシング領域をもたない。ケース
は,開口カバーで閉ざされたディスク取出し用の開口をもっている。開口カバーを開くことによって,デ
ィスクをケースから取り出すことが可能である。センサホールA1は,初期の状態では閉じている。ディ
スクがケースから一度取り出されると,このセンサホールは永久に開いた状態になる。これは,ケースに
収納された元のディスクを少なくとも一度取り出したことを示している。
6.3 タイプ3ケースの概要
(図2参照) タイプ3ケースは,センサホールA1が常時開いていることを除いてタイプ2ケースと同じである。――――― [JIS X 6244 pdf 6] ―――――
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図1 A面から見たタイプ1ケースの外観図
――――― [JIS X 6244 pdf 7] ―――――
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図2 A面から見たタイプ2ケース又はタイプ3ケースの外観図
7. 一般要求事項
7.1 環境条件
7.1.1 試験環境条件
試験環境条件は,ケース近傍の環境条件とし,次による。
温度 : 23℃±2℃
相対湿度 : (50±5) %
大気圧 : 86106kPa
ケース又はカートリッジの外部又は内部に結露があってはならない。試験前に,ケース又はカートリッ
ジを最少48時間この環境条件に放置するものとする。
別に規定しない限り,すべての試験及び測定は,この試験環境条件で行わなければならない。
7.1.2 動作環境条件
この規格によって,規定した測定環境でこの規格のすべての要求事項を満たすケー
スは,動作環境条件において環境パラメータの規定範囲にわたってデータ交換ができなければならない。
この規格によるケースがDVD-RAMディスクを含むとき,カートリッジを構成する。このカートリッジは,
この項の要求事項を満たし,データ互換性を与える。
動作環境条件は,ケース又はカートリッジ近傍の環境条件とし,次による。
温度 : 560℃
相対湿度 : 385%
絶対湿度 : 130g/m3
――――― [JIS X 6244 pdf 8] ―――――
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温度変動 : 最大10℃/h
相対湿度変動 : 最大10%/h
ケース又はカートリッジの外部又は内部に結露があってはならない。ケース又はカートリッジがこの項
に規定する条件以外の条件にさらされたとき,動作前に少なくとも2時間,動作環境条件にならしてから
使用するものとする。
7.1.3 保存環境条件
保存環境条件は,ケース又はカートリッジの近傍の環境条件とし,次による。
温度 : −1050℃
相対湿度 : 385%
絶対湿度 : 130g/m3
大気圧 : 75106kPa
温度変動 : 最大10℃/h
相対湿度変動 : 最大10%/h
ケース又はカートリッジの外部又は内部に結露があってはならない。
7.1.4 輸送
この規格は,輸送については規定しないが,その指針を附属書Eに示す。
7.2 温度衝撃
ケースは,ドライブに挿入するとき又は取り出すとき,20℃までの温度衝撃に耐えるも
のとする。
7.3 安全性
ケースは,情報処理システムにおいて意図した方法で使用するとき又は想定可能な方法で
使用するとき,IEC 60950の安全性に関する要求事項を満たすものとする。
7.4 耐燃性
ケースは,IEC 60950に規定しているように,HB材料の耐燃性クラス又はそれ以上のクラ
スに適合する材料で作るものとする。
第2章 ケースの寸法及び機械的特性
8. 寸法特性
ケースの寸法は,三つの直交する基準面X,Y及びZを基準とする。ケースは,基準面Z
上にディスクのB面上のS1からS4までの四つの基準面があるように規定する。三つの基準面の交線は,
ロケーション穴の中心を定義する。アラインメント穴の中心は,基準面X及び基準面Zの交線上にあるも
のとする(附属書A参照)。ケースの各部の寸法は,基準面からの最短距離で規定する。
ケースのA面は,B面と同じ三つの直交する基準面X,Y'及びZ'を基準とし,Y',Z'は,次のように規
定する。
− Y'は,102.0mmの公称距離で基準面Yに平行な面である。
− Z'は,8.0mmの公称距離で基準面Zに平行な面である。
8.1 タイプ1ケースの寸法
タイプ1ケースの寸法は,試験環境条件(7.1.1参照)で測定するものとす
る。動作環境条件(7.1.2参照)におけるケースの寸法は,この項で規定する寸法から推定できる。
8.1.1 全体の寸法
(図3参照) ケースの全長は,次による。 L101=135.5mm±0.4mmケースの上部から基準面Xまでの距離は,次による。
+2.03.0
L102=112.5mm − mm
その幅は,ケースの左側面及び右側面から次の値とする。
L103=最小3.6mm
ケースの底部から基準面Xまでの距離は,次による。
――――― [JIS X 6244 pdf 9] ―――――
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L104=23.0mm±0.2mm
ケースの全幅は,次による。
5.00
L105=124.6mm − mm
ケースの左側面から基準面Yまでの距離は,次による。
−+4.02.0
L106=113.3mm mm
ケースの右側面から基準面Yまでの距離は,次による。
−+3.01.0
L107=11.3mm mm
上部の二つのコーナは,次の半径で丸くする。
R101=4.0mm±0.2mm
その中心は,次の位置にあるものとする。
ケースの側面から
L108=4.0mm±0.1mm
ケースの上部から
L109=3.5mm±0.1mm
底部の二つのコーナは,次の半径で丸くする。
R102=4.0mm±0.2mm
ケースの左側面及び右側面から
L110=6.0mm
のゾーンにおいて,ケースの上部から基準面Xまで続く連続ガイド領域があるものとし,その幅は,次
による。
L111=最小0.8mm
ケースの厚さは,次による。
−+1.02.0
L112=8.0mm mm
ケースの八つの長いエッジは,次の半径で丸くする。
R103=0.5mm±0.1mm
8.1.2 ロケーション穴
(図3参照) ロケーション穴の中心は,基準面X,Y及びZの交線と一致するものとする。ロケーション穴の直径は,次による。
D101=4.00mm005 +.0
mm
深さは,次による。
L113=最小1.2mm
ロケーション穴の下方の空げき(隙)は,基準面Zから下方に次の値まであるものとする。
L114=最小5.0mm
空げきの直径は,少なくともD101に等しいものとする。
リードインエッジは,次の半径で丸くする。
R104=0.5mm±0.1mm
8.1.3 アラインメント穴
(図3参照) アラインメント穴の中心は,基準面Yから次の距離で,基準面X及びZの交線上にあるものとする。L115=102.5mm±0.2mm
アラインメント穴は,実質的に長方形であり,その寸法は,次による。
――――― [JIS X 6244 pdf 10] ―――――
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JIS X 6244:1998の国際規格 ICS 分類一覧
JIS X 6244:1998の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISX6243:1998
- 120 mm DVD―書換形ディスク(DVD-RAM)