JIS X 6277:2012 90mm/640MB光ディスクカートリッジ | ページ 2

                                       日本工業規格(日本産業規格)                          JIS
X 6277 : 2012
(ISO/IEC 15041 : 1997)

90 mm/640 MB光ディスクカートリッジ

Information technology−Data interchange on 90 mm optical disk cartridges −Capacity:640 Mbytes per cartridge

序文

  この規格は,1997年に第1版として発行されたISO/IEC 15041を基に,技術的内容及び構成を変更する
ことなく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。
第1章 一般事項

1 適用範囲

  この規格は,カートリッジ当たり640メガバイト(MB)の容量をもつ90 mmの光ディスクカートリッ
ジ(以下,ODCという。)の特性を規定する。この規格は,次の5種類の異なるタイプのODCについて規
定する。
タイプR/W 熱磁気効果及び光磁気効果を利用して,ディスクの記録領域全体にわたって,繰り返し,
データの記録,再生及び消去ができる。
タイプDOW ダイレクトオーバーライト技術,熱磁気効果及び光磁気効果を利用して,ディスクの記
録領域全体にわたって,繰り返し,データの記録及び再生ができる。
タイプP-ROM ディスクの一部に成型によるエンボスデータをもち,そのエンボスデータ部分は光磁気
効果を用いずに再生できる。その他の領域は,タイプR/Wと同じ性質をもつ。
タイプP-DOW ディスクの一部に成型によるエンボスデータをもち,そのエンボスデータ部分は光磁気
効果を用いずに再生できる。その他の領域は,タイプDOWと同じ性質をもつ。
タイプO-ROM ディスクの全領域が成型によるエンボスデータからなり,そのエンボスデータ部分は光
磁気効果を用いずに再生できる。
タイプR/W及びタイプDOWは,“全面書換形”,タイプP-ROM及びタイプP-DOWは,“パーシャルロ
ム”又は“部分エンボス形”,タイプO-ROMは,“オーロム”,“フルロム”又は“全面エンボス形”とも
呼ばれる。この規格は,それぞれのタイプに対して,512バイトセクタ及び2 048バイトセクタを規定する。
ディスク上の全てのセクタのサイズは同じである。
この規格は次の事項について規定する。
− 適用試験の条件及び基準駆動装置
− ODCの使用環境及び保存環境
− データ処理システム間の機械的互換性を保証するためのODCの機械的特性及び物理的特性
− トラック及びセクタの物理的な配置,誤り訂正符号及び使用する変調方式を含む,ディスク上のエン
ボスデータ及びユーザ記録データのフォーマット

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− ディスクのエンボス情報の特性
− データ処理システムがディスク上にデータを記録可能にするためのディスクの光磁気特性
− データ処理システムがディスクからデータを再生可能にするためのディスク上のユーザ記録データの
最低限の品質
この規格は,駆動装置間の互換性を与えるものである。
なお,別途規定のボリューム及びファイル構造の規格と合わせることによって,データ処理システム間
の完全なデータ互換性を与えるものである。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO/IEC 15041:1997,Information technology−Data interchange on 90 mm optical disk cartridges−
Capacity: 640 Mbytes per cartridge(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ
とを示す。

2 適合性

2.1 光ディスクカートリッジ(ODC)

  この規格に適合するODCは,そのタイプを明確にしなければならない。そのタイプについて,この規
格で規定する全ての要求事項を満足する場合,そのODCは,この規格に適合する。

2.2 ジェネレーティングシステム

  この規格に適合するジェネレーティングシステムは,サポートするタイプ(複数可)を明確にしなけれ
ばならない。互換用ODCのジェネレーティングシステムは,サポートするタイプについてこの規格の全
ての要件を満たすとき,この規格に適合する。

2.3 レシービングシステム

  この規格に適合するレシービングシステムは,どのタイプ(複数可)を実装するかを明確にしなければ
ならない。
2.1に規定されたODCに記録したどの情報も扱える場合,そのデータ互換のためのODCのレシービン
グシステムは,この規格に適合する。

2.4 互換性表示

  あるシステムがこの規格に対する適合性を表明する場合,そのシステムがサポートする他のODCの規
格を列挙するステートメントを含まなければならない。このステートメントには,サポートする規格の番
号,ODCのタイプ,及び再生だけをサポートするのか又は記録と再生とを共にサポートするのかを明記し
なければならない。

3 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用
規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 6950-1 情報技術機器−安全性−第1部 : 一般要求事項
注記 対応国際規格 : IEC 60950-1,Information technology equipment−Safety−Part 1: General
requirements(MOD)

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4 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
4.1
バンド(band)
所定数の連続するフィジカルトラックからなるデータゾーンの一部。
4.2
ケース(case)
ディスクを保護するとともに,ディスクの交換を容易にする光ディスクの入れ物。
4.3
チャネルビット(channel bit)
ディスク上のデータの最小要素。スペース又はマークで記録される。12チャネルビットで8データビッ
トを表す。
4.4
クランプゾーン(clamping zone)
クランプ装置からの吸着力が印加されるディスクの環状部分。
4.5
制御トラック(control track)
光ディスクに記録,再生及び消去するために必要なフォーマット及びメディアパラメタを含むトラック。
4.6
巡回冗長検査,CRC(Cyclic Redundancy Check,CRC)
データの誤り検出方法の一つ。伝送単位ごとにビット列を2進数とみなし,あらかじめ定められた多項
式で除算した余りをチェックビットとして伝送単位の最後に付加する方式。
4.7
欠陥管理(defect management)
ディスクの欠陥領域を取り扱う方法。
4.8
DOWディスク(DOW disk)
データを記録するときに,磁界の反転を行うことなく,レーザ光強度を変調することで書き換えること
ができる光ディスク。
4.9
ディスク基準面(disk reference plane)
理想スピンドルにおいて,回転軸に対して垂直で,かつ,ディスクのクランプゾーンに対応する,完全
にフラットな環状表面として規定される面。
4.10
エンボスマーク(embossed mark)
光磁気的手段によって変更できないように形成されたマーク。
4.11
入射面(entrance surface)
光ビームが最初に入射するディスクの表面。

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4.12
誤り訂正符号,ECC(Error Correction Code)
データの中にある種の誤りを訂正するために設計された誤り検出符号の一つ。
4.13
フィールド(field)
セクタの下位区分を表す領域。特定の種類に属するデータのために用いる。
4.14
フォーマット(format)
ディスク上の情報の配置又はレイアウト。
4.15
全面エンボス形光ディスク(fully embossed disk)
規定された領域のデータが,全てエンボスデータである光ディスク。
4.16
全面書換形光ディスク(fully rewritable disk)
規定された領域のデータが,光ビームによって書換え可能である光ディスク。
4.17
グルーブ(groove)
4.21参照。
4.18
ハブ(hub)
駆動装置のスピンドルによって芯出しを行い,かつ,吸着力を与えるためのディスクの中心部にある構
造体。
4.19
インタリーブ(interleaving)
バーストエラーによって影響を受けないように,連続するデータ群を物理的に分割して配置するプロセ
ス。
4.20
カー回転(Kerr rotation)
光磁気カー効果が引き起こす,記録層からの反射による光ビームの偏光面の回転。
4.21
ランド及びグルーブ(land and groove)
情報が記録される前に形成するディスクの溝状構造。トラック位置を明らかにするために用いられる。
グルーブは,それと一対でトラックを形成するランドよりも入射面に近いほうに位置する。
4.22
ロジカルトラック(logical track)
論理的に分割したトラックであり,25個の連続したセクタで構成されるトラック。各ロジカルトラック
の最初のセクタにはセクタ番号0を割り当てる。
4.23
ロジカルZCAV(logical ZCAV,logical Zoned Constant Angular Velocity)
角速度一定方式で,ゾーンごとにフィジカルトラック当たりのセクタ数の異なるディスクフォーマット。

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データゾーンにおいては,全てのトラックをロジカルトラックとして扱う。
4.24
マーク(mark)
磁区,ピット,その他光学的に検出できる形態をもった記録層の造作。マークのパターンがディスク上
のデータを表す。
注記 セクタマーク,アドレスマークなどのセクタの下位区分としての“マーク”は,ここでいうマ
ークと異なる。
4.25
光ディスク(optical disk)
記録層にマークの形で情報を記録したり保持したりする,光ビームで再生可能なディスク。
4.26
光ディスクカートリッジ,ODC(Optical Disk Cartridge,ODC)
光ディスクが収納されたケースからなるデバイス。
4.27
部分エンボス形光ディスク(partially embossed disk)
1枚のディスクの中に,書換えできないエンボスデータ領域及び書換え可能領域をもつ光ディスク。
4.28
フィジカルトラック(physical track)
ディスクが一回転する間の光ビームの焦点がたどる経路。
4.29
フィジカルトラックグループ(physical track group)
データゾーンでの一定数の連続するフィジカルトラック。
4.30
ピッチ(pitch)
隣接するフィジカルトラックの中心線の半径方向の間隔。
4.31
偏光(polarization)
光波の振動ベクトルの振動方向が規則的な状態。光ビームの偏光方向は,ビームの電気ベクトルの方向
となる。
注記 偏光面は,電気ベクトルを含み,かつ,光ビームの伝搬方向をもつ面である。光ビームの伝搬
方向を見て電気ベクトルが時計回りで回転する偏光を右だ(楕)円偏光という。
4.32
再生パワー(read power)
再生時のディスクの入射面での光パワー。
注記 記録済みのデータを破壊することなく使えるパワーとして最大パワーを規定する。SN比及び規
格の他の要求事項を満足することを条件に,より小さいパワーを使うことができる。
4.33
記録層(recording layer)
光ビームによってデータを記録する層。

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JIS X 6277:2012の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO/IEC 15041:1997(IDT)

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