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X 6322-3 : 2011 (ISO/IEC 14443-3 : 2011)
3.5
上位層プロトコル(higher layer protocol)
この規格に規定されているプロトコル層を用いて,この規格で定義していないプロトコル(アプリケー
ション又はプロトコルの上位層)に属する情報を伝送するための,(この規格に記述されていない)プロト
コル層。
3.6
リクエストコマンド(request command)
PICCが初期化可能な場合に,対応する型のPICCの応答を要求するコマンド。
4 略語,記号及び表記法
この規格で使用する略語,記号及び表記法は,次による。
ADC Application Data Coding, Type B アプリケーションデータ符号化(B型)
AFI Application Family Identifier, カードの応用分野識別子(B型)
Card preselection criteria by
application, Type B
APf Anticollision Prefix f, REQB・WUPBで使用される衝突防止用前置
used in REQB/WUPB, Type B バイトf (B型)
APn Anticollision Prefix n, Slot-MARKERで使用される衝突防止用前置
used in Slot-MARKER Command, Type B バイトn(B型)
ATQA Answer To reQuest, Type A リクエスト応答信号(A型)
ATQB Answer To reQuest, Type B リクエスト応答信号(B型)
ATTRIB PICC selection command, Type B PICCの選択コマンド(B型)
BCC Block Check Character UID CLnの検査バイト(A型)
(UID CLn check byte), Type A
CID Card IDentifier カード識別子
CL n Cascade Level n, Type A カスケードレベルn(A型)
CT Cascade Tag, Type A カスケードタグ(A型)
CRCA Cyclic Redundancy Check 巡回冗長検査コードA
error detection code A
CRCB Cyclic Redundancy Check 巡回冗長検査コードB
error detection code B
D Devisor 除数
E End of communication, Type A 通信終了信号(A型)
EGT Extra Guard Time, Type B 拡張保護時間(B型)
EOF End Of Frame, Type B フレーム終了信号(B型)
etu elementary time unit 1ビットのデータ時間単位
FDT Frame Delay Time PCD to PICC, Type A PCDからPICCへのフレーム遅延時間(A型)
fc carrier frequency 搬送波の周波数
FO Frame Option, Type B フレームオプション(B型)
――――― [JIS X 6322-3 pdf 6] ―――――
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X 6322-3 : 2011 (ISO/IEC 14443-3 : 2011)
fs subcarrier frequency 副搬送波の周波数
FWI Frame Waiting time Integer フレーム待ち時間整数値
FWT Frame Waiting Time フレーム待ち時間
HLTA HaLT command, Type A 停止コマンド(A型)
HLTB HaLT command, Type B 停止コマンド(B型)
ID IDentification number, Type A 識別番号(A型)
INF INFormation field belonging to higher上位階層の情報フィールド(B型)
layer, Type B
LSB Least Significant Bit 最下位ビット
MBL Maximum Buffer Length, Type B 最大バッファ長(B型)
MBLI Maximum Buffer Length Index, Type B 最大バッファ長変換因子(B型)
MSB Most Significant Bit 最上位ビット
N Number of anticollision slots, Type B衝突防止用スロット数(B型)
n Variable integer value as defined in the
整数の変数であって,その意味内容などが使
specific clause 用箇所ごとに規定されるもの
NAD Node ADdress ノードアドレス
NVB Number of Valid Bits, Type A 確定ビット数(A型)
P Odd Parity bit, Type A 奇数パリティビット(A型)
PCD Proximity Coupling Device 近接型カード結合装置
PICC Proximity Card or object 近接型カード又は同様な動作をする対象物
PUPI Pseudo-Unique PICC Identifier, Type B仮固有PICC識別子(B型)
R Slot number chosen by the PICC during衝突防止手順中にPICCによって選択された
the anticollision sequence, Type B スロット番号(B型)
REQA Request command, Type A リクエストコマンド(A型)
REQB Request command, Type B リクエストコマンド(B型)
RFU Reserved For Future Use by ISO/IEC JIS(ISO/IEC)で将来使用するため留保
S Start of communication, Type A 通信開始信号(A型)
SAK Select Acknowledge, Type A 選択了解信号(A型)
SEL SELect code, Type A 選択コード(A型)
SELECT SELECT command, Type A 選択コマンド(A型)
SFGI Start-up Frame Guard time Integer 開始フレーム保護時間整数値
SFGT Start-up Frame Guard Time 開始フレーム保護時間
SOF Start Of Frame, Type B フレーム開始信号(B型)
TR0 Guard Time as defined in ISO/IEC JIS X 6322-2による保護時間(B型)
14443-2, Type B
TR1 Synchronization Time as defined in JIS X 6322-2による同期時間(B型)
ISO/IEC 14443-2, Type B
TR2 Frame delay Time PICC to PCD, Type B PCDからPICCへのフレーム遅延時間(B型)
UID Unique IDentifier, Type A 固有番号識別子(A型)
UID CLn Unique IDentifier of CLn, Type A カスケードレベルの固有番号識別子(A型)
――――― [JIS X 6322-3 pdf 7] ―――――
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X 6322-3 : 2011 (ISO/IEC 14443-3 : 2011)
uidn 0
Byte number n of Unique IDentifier, n
固有番号識別子のn+1番目のバイト
WUPA Wake−UP command, Type A 再起コマンド(A型)
WUPB Wake−UP command, Type B 再起コマンド(B型)
この規格で用いられるデータ値は,次のように表す。
b“xxxx xxxx” 2進数のビット表現
“XX” 16進数
5 A型及びB型コマンドの交互処理
5.1 ポーリング
動作磁界内にあるPICCを検出するために,PCDは,リクエストコマンドを繰り返し送出しなければな
らない。PCDがA型及びB型のPICCをポーリングするときは,PCDは,REQA(又はWUPA)及びREQB
(又はWUPB)を同じ比率又は決められた比率を用いた任意の順序で送出しなければならない。さらに,
PCDは,附属書Cに示すほかのコマンドを送出してもよい。
PICCが変調されていない動作磁界(JIS X 6322-2参照)に入ると,PICCは,5 ms以内にリクエストコ
マンドを受信できなければならない。
例1 A型PICCがB型のコマンドを受信している場合には,5 msの無変調動作磁界内でREQA(又
はWUPA)を受信できるようにしなければならない。
例2 B型PICCがA型のコマンドを受信している場合には,5 msの無変調動作磁界内でREQB(又
はWUPB)を受信できるようにしなければならない。
例3 A型PICCが活性化磁界にさら(曝)されている場合には,5 msの無変調動作磁界内でREQA
(又はWUPA)を受信できるようにしなければならない。
例4 B型PICCが活性化磁界にさら(曝)されている場合には,5 msの無変調動作磁界内でREQB
(又はWUPB)を受信できるようにしなければならない。
注記 コマンドを受信できるようになるまでに5 msを必要とするPICCを検出するために,PCDは,
A型及びB型のリクエストコマンドを送出する前に,少なくとも5.1 msの無変調搬送波を送出
することが望ましい。しかし,PICCが5 msより速く応答可能な場合は,PCDは,これより短
い無変調時間を置いてポーリングしてもよい。
5.2 B型PICC動作中のA型コマンドの影響
A型コマンドを受信した後,B型PICCは,IDLE状態(REQBを受け付ける状態)に遷移するか又は進
行中の動作を継続可能としなければならない。
5.3 A型PICC動作中のB型コマンドの影響
B型コマンドを受信した後,A型PICCは,IDLE状態(REQAを受け付ける状態)に遷移するか又は進
行中の動作を継続可能としなければならない。
5.4 POWER-OFF状態への遷移
PICCは,動作磁界が切断された後,5 ms以内にPOWER-OFF状態にならなければならない。
6 A型の初期化及び衝突防止
A型PICCの初期化及び衝突防止手順について規定する。
RFUビットを送出するPICC又はPCDは,そのビットの値をそのとき指定される値に,又は値が指定さ
――――― [JIS X 6322-3 pdf 8] ―――――
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X 6322-3 : 2011 (ISO/IEC 14443-3 : 2011)
れていない場合は,b“0”に設定しなければならない。他に明示的に示されてない限り,RFUビットを受信
したPICC又はPCDは,これらのビットの値を無視しなければならず,その機能についてはそれを保持し
なければならず,かつ,それを変更してはならない。
6.1 伝送速度(bit rate)
PCDとPICCとの間の通信は,4種類の異なった伝送速度で実施できる。
表1に規定されるように,fc/64,fc/32及びfc/16の伝送速度は,任意選択で,それぞれの通信方向でPCD
及びPICCが独立して選択できる。
表1−伝送速度
除数 D etu 伝送速度
1 128 / fc (約9.4 s) fc/128 (約106 kb/s)
2(任意選択) fc/64
128 / (2 fc)(約4.7 s) (約212 kb/s)
4(任意選択) fc/32
128 / (4 fc)(約2.4 s) (約424 kb/s)
8(任意選択) fc/16
128 / (8 fc)(約1.2 s) (約848 kb/s)
注記 初期の伝送速度は,fc/128である。これは初期化及び衝突防止手順全体に適用される(JIS X
6322-2の8.1.1参照)。
6.2 フレームフォーマット及びタイミング
通信開始の初期化及び衝突防止で使われるコマンドフレーム及びタイミングについて規定する。ビット
の表現方法及び符号化については,JIS X 6322-2を参照する。
PCDからPICCへの送信及びその後のPICCからPCDへの返信を一対として,次の手順でフレームが送
信されなければならない。
− PCDフレーム :
− PCDの通信開始信号
− PCDからの情報及び要求のある場合のエラー検出ビット
− PCDの通信終了信号
− PCDからPICCへのフレーム遅延時間
− PICCフレーム :
− PICCの通信開始信号
− PICCからの情報及び要求のある場合のエラー検出ビット
− PICCの通信終了信号
− PICCからPCDへのフレーム遅延時間
注記 PCDからPICCへのフレーム遅延時間は,PCDのフレーム通信終了信号の時間と重なってい
る。
6.2.1 フレーム遅延時間
フレーム遅延時間は,二つの互いに反対方向に伝送されるフレームの時間間隔として規定する。
6.2.1.1 PCDからPICCへのフレーム遅延時間
PCDによって送られた最後のPauseA(JIS X 6322-2参照)と,PICCが送出する開始ビットの最初の変
調開始位置との時間関係は,図1及び表2に規定する値(nは整数)にしなければならない。
コマンドの種類及び最終ビットの論理値によって決まるn及びFDTの値を表2に規定する。
――――― [JIS X 6322-3 pdf 9] ―――――
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X 6322-3 : 2011 (ISO/IEC 14443-3 : 2011)
PCDによって送られたデータの最終ビット PICCの最初の変調開始
FDT
1 etu 2 etu
論理“1” 通信終了信号(E) 通信開始信号(S)
FDT
1 etu 2 etu
論理“0” 通信終了信号(E) 通信開始信号(S)
図1−PCDからPICCへのフレーム遅延時間
表2−PCDからPICCへのFDT
n FDT
コマンド
(整数) 最終ビット=b“1” 最終ビット= b“0”
REQA コマンド
WUPA コマンド (n × 128 + 84) / fc(n × 128 + 20) / fc
9
ANTICOLLISION コマンド [= 1 236 / fc] [= 1 172 / fc]
SELECTコマンド
その他全てのコマンドの伝送速度
PCDからPICC PICCからPCD
fc/128 ≧9 (n × 128 + 84) / fc(n × 128 + 20) / fc
fc/64 ≧8 (n × 128 + 116) / fc
(n × 128 + 148) / fc
fc/128
fc/32 ≧8 (n × 128 +116) / fc(n × 128 + 100) / fc
fc/16 ≧8 (n × 128 + 92) / fc
(n × 128 + 100) / fc
fc/128, fc/64, fc/32又は
fc/64, fc/32又はfc/16 適用外 ≧ 1116 / fc ≧ 1116 / fc
fc/16
衝突防止のために,磁界中の全てのPICCは,REQA,WUPA,ANTICOLLISION及びSELECTコマンドに同期し
て応答しなければならない。
FDTの計測は,立上がり端の開始位置(fc/128に対してはJIS X 6322-2の図3の“t3及びt4の始点”,そ
の他の伝送速度に対してはJIS X 6322-2の図6の“t6の始点”)から始める。
計測されたFDTの値は,表2に示した値とその値に0.4 sを加えた値との間になければならない。
注記 PCDは,許容差−1 / fc(0.4 μs+1 / fc)のFDTで応答を受信することが望ましい。
――――― [JIS X 6322-3 pdf 10] ―――――
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JIS X 6322-3:2011の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO/IEC 14443-3:2011(IDT)
JIS X 6322-3:2011の国際規格 ICS 分類一覧
- 35 : 情報技術.事務機械 > 35.240 : 情報技術(IT)の応用 > 35.240.15 : IDカード及び関連装備
JIS X 6322-3:2011の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISX5203:1998
- システム間の通信及び情報交換―ハイレベルデータリンク制御(HDLC)手順
- JISX6320-6:2006
- ICカード―第6部:交換のための産業間共通データ要素
- JISX6322-2:2011
- 識別カード―非接触(外部端子なし)ICカード―近接型―第2部:電力伝送及び信号インタフェース
- JISX6322-4:2011
- 識別カード―非接触(外部端子なし)ICカード―近接型―第4部:伝送プロトコル