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X 6322-4 : 2011 (ISO/IEC 14443-4 : 2008)
− このPICCがACTIVE状態にある間は,他のPICCを活性化してはならない。
PCDがCID=0のRATSを送信し,かつ,次のa)及びb)による。
a) IDに対応していることを示すATSを受信した場合,PCDは,
− CID=0のブロックをPICCに送信してもよく,さらに,
− このPICCがACTIVE状態にある間は,他のPICCを活性化してはならない。
b) IDに対応していないことを示すATSを受信した場合,PCDは,
− CIDを含まないブロックをPICCに送信し,さらに,
− このPICCがACTIVE状態にある間は,他のPICCを活性化してはならない。
6 B型PICCのプロトコル活性化
B型PICCの活性化手順は,JIS X 6322-3に規定する。
7 半二重ブロック伝送プロトコル
半二重ブロック伝送プロトコルは,非接触ICカード環境における固有の要件を対象にし,JIS X 6322-3
に規定するフレーム形式を使用する。
フレーム形式の他に関連する要素は,次による。
− ブロック形式
− 最大フレーム待ち時間
− 電力表示
− プロトコル動作
プロトコルは,OSI参照モデルの主要な階層に従い,階層間の相互作用を最小限にするように配慮して
設計されている。次の四つの階層を規定する。
− JIS X 6322-3に従ってバイトを交換する物理層
− この箇条に規定されるブロックを交換するデータリンク層
− オーバヘッドを最小化して,データリンク層と結合するセッション層
− 少なくとも一つのブロック又はある方向への連鎖ブロックの交換を含むコマンドを処理するアプリケ
ーション層
注記 JIS X 6320-4に規定されるように,アプリケーション選択を使用してもよい。マルチアプリケ
ーションのPICCでは,暗黙的アプリケーション選択を使用することを推奨しない。
7.1 ブロック形式
ブロック形式(図14参照)は,先頭フィールド(必須),情報フィールド(任意選択)及び最終フィー
ルド(必須)で構成する。
――――― [JIS X 6322-4 pdf 16] ―――――
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X 6322-4 : 2011 (ISO/IEC 14443-4 : 2008)
先頭フィールド 情報フィールド 最終フィールド
PCB [CID] [NAD] [INF] EDC
1バイト 1バイト 1バイト 2バイト
誤り検出符号
FSD/FSC
注記 図中の[ ]は,任意選択の項目を示す。
図14−ブロック形式
7.1.1 先頭フィールド
先頭フィールドは,必須とする。先頭フィールドは,必須のPCB,任意選択のCID及び任意選択のNAD
で構成し,1,2又は3バイトでよい。
7.1.1.1 プロトコル制御バイトフィールド
PCBは,データ伝送の制御に必要な情報を伝達する。
プロトコルは,次の3種類の基本的なブロックを定義する。
− Iブロックは,アプリケーション層で使う情報の伝達に使用する。
− Rブロックは,肯定応答又は否定応答の伝達に使用する。Rブロックは,INFフィールドを含まない。
その応答は,直前に受信したブロックに関連する。
− Sブロックは,PCDとPICCとの間で,制御情報を交換するために使用する。次の2種類の異なるS
ブロックを定義する。
1) 待ち時間延長(WTX)は,1バイト長のINFフィールドを含む。
2) ESELECTはINFフィールドを含まない。
PCBの符号化は,その種類ごとに次の図による。ここで定義されない符号化は,JIS X 6322の他の部で
使用されるか,又はRFUとする。Iブロック,Rブロック及びSブロックの符号化は,図15,図16及び
図17に示す。
Iブロックのb6≠0のPICC又はPCDは,この規格の適用外とする。Rブロックのb2≠1のPICC又は
PCDも,この規格の適用外とする。Sブロックの(b2,b1)≠b“10”のPICC又はPCDも,この規格の適用外
とする。
b8 b7 b6 b5 b4 b3 b2 b1
0 0 0 1
ブロック番号
1とする。
ビットが1の場合NADが続く。
ビットが1の場合CIDが続く。
ビットが1の場合,連鎖している。
0とする。1はRFUとする。
Iブロック
図15−IブロックPCBの符号化
――――― [JIS X 6322-4 pdf 17] ―――――
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X 6322-4 : 2011 (ISO/IEC 14443-4 : 2008)
b8 b7 b6 b5 b4 b3 b2 b1
1 0 1 0 1
ブロック番号
1とする。0はRFUとする。
0とする。
ビットが1の場合CIDが続く。
ビットが0の場合ACK,ビットが1の場合NAK。
1とする。
Rブロック
図16−RブロックPCBの符号化
b8 b7 b6 b5 b4 b3 b2 b1
1 1 0 1 0
0とする。1はRFUとする。
1とする。0はRFUとする。
0とする。
ビットが1の場合CIDが続く。
b“00”はDESELECT,b“11”はWTX。
Sブロック
図17−SブロックPCBの符号化
7.1.1.2 カード識別子フィールド
CIDフィールドは,PICCを特定するために使用し,三つの部分からなる(図18参照)。
− 最上位の2ビットb8及びb7は,PICCがPCDから受け取る電力レベル指示に使用する。これらの二
つのビットは,PCDからPICCへの通信に対しては,b“00”を設定しなければならない。電力レベル指
示の規定は,7.4を参照する。
− ビットb6及びb5は,追加情報を伝達するために用いるが,それらは規定されておらず,b“00”を設定
しなければならない。その他の値は,RFUとする。
− (b6,b5)≠b“00”のPICC又はPCDは,この規格の適用外とする。(b6,b5)≠b“00”は,伝送プロトコル
誤りとして扱わなければならない。
− ビットb4b1は,CIDを符号化する。
b8 b7 b6 b5 b4 b3 b2 b1
0 0
CID
b“00”とする。他の値はRFUとする。
電力レベル指示
図18−カード識別子の符号化
CIDの符号化は,A型PICCについては5.1に,B型PICCについてはJIS X 6322-3による。
PICCによって,CIDの扱いは,次のようになる。
CIDに対応していないPICCは,
− CIDが含まれているブロックを無視しなければならない。
――――― [JIS X 6322-4 pdf 18] ―――――
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X 6322-4 : 2011 (ISO/IEC 14443-4 : 2008)
CIDに対応するPICCは,
− PICCに割り付けられたCIDを含むブロックに対して,そのCIDを使用して,応答しなければならな
い。
− その他のCIDを含むブロックを無視しなければならない。さらに,
− その割り付けられたCIDが0の場合,CIDを含まないブロックに対して,CIDを使用せずに応答しな
ければならない。
7.1.1.3 ノードアドレスフィールド
先頭フィールドの中のNADは,異なる論理接続を設定するために予約されている。NADを使用する場
合,ビットb8及びb4を,共に0に設定して,JIS X 6320-3の規定に従わなければならない。その他の値
は,RFUとする。
b8≠0及び/又はb4≠0のNADを使用するPICC又はPCDは,この規格の適用外とする。NADの値が
b8≠0及び/又はb4≠0の場合は,伝送プロトコル誤りとして扱わなければならない。
NADを使用する場合,次の規定を適用しなければならない。
a) ADフィールドは,Iブロックでだけ使用しなければならない。
b) CDがNADを使用する場合,PICCもNADを使用しなければならない。
c) ブロック連鎖の場合,NADは,連鎖の最初のブロックで伝送しなければならない。
d) CDは,異なるPICCを指定するためにNADを使用してはならない(異なるPICCを指定するには,
CIDを使用しなければならない。)。
e) ICCがNADに対応しない場合,NADを含むブロックは無視しなければならない。
7.1.2 情報フィールド
INFフィールドは,任意選択とする。存在する場合,INFフィールドは,Iブロックの中にアプリケーシ
ョンデータを伝送するか,又はSブロックの中に非アプリケーションデータと状態情報とを伝送するかの
いずれかである。情報フィールドの長さは,ブロック全体から,先頭フィールド及び最終フィールドを差
し引いたバイト数とする。
7.1.3 最終フィールド
最終フィールドは,伝送したブロックのEDCからなる。
EDCは,CRCでJIS X 6322-3に規定する。
7.2 フレーム待ち時間
FWTは,PCDから送信されたフレームの最後からPICCが応答を開始するまでの最大遅延時間とする(図
19参照)。
PCDから送信
PICCから送信
t図19−フレーム待ち時間
注記1 双方向ともフレーム間の最小時間は,JIS X 6322-3による。
FWTは,次の式によって計算する。
――――― [JIS X 6322-4 pdf 19] ―――――
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X 6322-4 : 2011 (ISO/IEC 14443-4 : 2008)
FWT=(256×16/fc)×2FWI
FWIは,014の値をとり,15はRFUとする。A型PICCでTB(1) が省略されている場合,FWIの省略
時値は4とし,FWTの値は,約4.8 msになる。
FWI=0のとき,FWT=FWTMIN(約302 μs)。
FWI=14のとき,FWT=FWTMAX(約4 949 ms)。
FWTの値は,PCDによって伝送誤り又はPICCの応答がないことを検出するために使用しなければなら
ない。FWT時間内にPICCからの応答が開始されない場合,PCDは,再送する権利を取得する。
B型PICCのFWIフィールドは,JIS X 6322-3に規定するようにATQBの中に存在する。A型PICCの
FWIフィールドは,ATS(5.2.5参照)の中に存在する。
PICCは,国際規格が15のRFU値を割り当てるまでの間は,FWIを15のRFU値に設定してはならない。
FWI=15として受信したPCDは,FWI=4として置き換えることが望ましい。
注記2 この前の文は,国際規格がRFU値の15を規定した場合,将来のPICCと互換性をもつPCD
のために追記する。
7.3 フレーム待ち時間延長
PICCが受信したブロックを処理するために,FWTで規定される時間より更に長い時間を必要とする場
合,待ち時間を延長するために,S(WTX) 要求を使用しなければならない。S(WTX) 要求は,次の二つの
部分からなる1バイト長のINFフィールドをもつ(図20参照)。
− 上位2ビットb8及びb7は,電力レベル指示を表す(7.4参照)。
− (b8,b7)=b“00”に設定していないPCDは,この規格の適用外とする。PICCは,(b8,b7)≠b“00”をプ
ロトコル誤りとして扱う。
− 残りのビットb6b1は,WTXMを表す。WTXMは,159の範囲の値をとる。0及び6063は,RFU
とする。
− WTXM=0又はWTXM=6063に設定したPICCは,この規格の適用外とする。WTXM=0又はWTXM
=6063を受信したとき,PCDは,それをプロトコル誤りとして扱う。
b8 b7 b6 b5 b4 b3 b2 b1
WTXM
電力レベル指示
図20−S(WTX) 要求のINFフィールドの符号化
PCDは,二つの部分(図21参照)からなり,かつ,受信した要求と同じWTXMを含む1バイト長のINF
フィールドを含んだS(WTX) 応答を送ることによって,確認応答しなければならない。
− 上位ビットb8及びb7は,b“00”で,その他の値は,RFUとする。
− 残りのビットb6b1は,確認したWTXM値を符号化する。この値は,一時的フレーム待ち時間
(FWTTEMP)を規定するために使用する。
――――― [JIS X 6322-4 pdf 20] ―――――
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JIS X 6322-4:2011の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO/IEC 14443-4:2008(IDT)
JIS X 6322-4:2011の国際規格 ICS 分類一覧
- 35 : 情報技術.事務機械 > 35.240 : 情報技術(IT)の応用 > 35.240.15 : IDカード及び関連装備
JIS X 6322-4:2011の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISX6320-3:2009
- 識別カード―ICカード―第3部:外部端子付きICカードの電気的インタフェース及び伝送プロトコル
- JISX6320-4:2017
- 識別カード―ICカード―第4部:情報交換のための構成,セキュリティ及びコマンド
- JISX6322-2:2011
- 識別カード―非接触(外部端子なし)ICカード―近接型―第2部:電力伝送及び信号インタフェース
- JISX6322-3:2011
- 識別カード―非接触(外部端子なし)ICカード―近接型―第3部:初期化及び衝突防止