44
X7108 : 2004(ISO 19108 : 2002)
月の名称 平年における長さ うるう年における長さ
December(12月) 31 31
アウグストスの時代以来,ユリウス年は附属書D表1に示すように12か月で構成されてきた。
ローマ帝国の時代は,1月1日は年の始めの日であった。後年,他の日が使われた。詳細はParise
(1982)を参照。
附属書D表2は,本体5.3の要求を満たすユリウス暦の記述例である。この例は,およそ西暦
1000年1月1日から西暦1582年10月4日の間キリスト年代で使われていた,1月1日を年の始
めとするユリウス暦を記述している。
附属書D表2 キリスト年代によるユリウス暦の記述
要 素 値
TMReferenceSystem
TMReferenceSystem.name Julian calendar (ユリウス暦)
TMReferenceSystem.domainOfValidity Western Europe (西ヨーロッパ)
TMCalendar.dateTrans Y´ = Y + 4716 (14 M) / 12
M´ = MOD(M + 9, 12)
ユリウス暦日(Y/M/D)からユリウス日(J)への変換アルゴ D´ = D 1
リズム c = (1461Y´ ) / 4
d = (153M´ + 2) / 5
J = c + d +D 1401
TMCalendar.julTrans J´ = J + 1401
Y´ = (4J´ + 3) / 1461
T´ = MOD(4J´ +3, 1461) / 4
ユリウス日(J)からユリウス暦日(Y/M/D)への変換アルゴ M = (5T´ + 2) / 153
リズム D = MOD(5T´ +2, 153) / 5
D = D´ + 1
M = MOD(M´ + 2, 12) + 1
Y = Y´ - 4716 + (14 M) / 12
Basis
TMCalendarEra name Christian era (キリスト年代)
TMCalendarEra.referenceEvent Birth of Jesus Christ (イエスキリストの生誕)
TMCalendarEra.referenceDate 01, 01, 01
TMCalendarEra.julianReference 1721424
――――― [JIS X 7108 pdf 46] ―――――
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X7108 : 2004(ISO 19108 : 2002)
TMCalendarEra.epochOfUse.begin 2087769
TMCalendarEra.epochOfUse.end 2299160
附属書D表2のアルゴリズムは,Richards (1998)を採用した。このアルゴリズムは,他の年
代によるユリウス暦又は一年の最初の日が1月1日以外で始まるユリウス暦の変換のためには修正
を行う必要がある。詳細は,Richards (1998)を参照。すべての計算は整数演算で行う。
D.3.2 現代の和暦 1873年以来,日本は太陽暦を使っているが,天皇の在位期間に従って年を数
える和暦のシステムも維持している。附属書D表3は,この規格によって規定した要素を使った和
暦の記述を例示している。
附属書D表3 日本の暦年代
名称 参照事象 参照日付 参照ユリウス日 暦年期間
開始日 終了日
明治 太陽暦の採用 明治 6.1.1 2405160 2405160 2419614
大正 新しい天皇の即位 大正 1.7.31 2419615 2419615 2424875
昭和 新しい天皇の即位 昭和 1.12.26 2424876 2424876 2447534
平成 新しい天皇の即位 平成 1.1.8 2447535 2447535 現在
D.3.3 古代バビロニア暦 古代バビロニアの暦は,非常に不規則な暦の実例とする。これは,1年
が12ヶ月に区切られる太陰暦であった(附属書D表4参照)。季節の変化と同調させるために13
番目の月が年によって加えられた。最初(約紀元前2400年),このうるう月は大麦の収穫が年の始
めにできることを保証するために置かれた。紀元前1000年頃には,年の始めに月がプレアデス星
団に近接するように,うるう月が加えられた。紀元前500年頃には,うるう年は,19年周期とさ
れ,Adaru IIが3,6,8,11,14及び19年目に付加され,Ululu IIが17年目に追加された。
附属書D表4 バビロニア年の各月
番号 名称 番号 名称
1 Nisanu 7 Tashritu
2 Ayaru 8 Arakhsamnu
3 Simanu 9 Kislimu
4 Duuzu 10 Tebetu
Abu 11 Shabatu
6 Ululu 12 Adaru
(6) Ululu II (12) Adaru II
1日は日没とともに始まった。通常,月は新月が最初に出現したときに始まったので,月の長さ
は29日と30日との間を不規則に変動した。しかしながら,新月が観測できない場合は,30日目
が月の終わりであった。
備考1. 最古の暦では,日の出又は日没を起点にして1日が始まっていた。特別な機器を使うこ
――――― [JIS X 7108 pdf 47] ―――――
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X7108 : 2004(ISO 19108 : 2002)
となく観測可能な昼間のサイクルは,この二つの事象だけだったからである。日没
を起点にして1日が始まる場合は,新月が始めて観測された時点で新しい月が始
まる方式の暦と一致していた。
2. 通常,現代の天文学的データから各太陰月の長さを計算することは可能だが,暦月
の長さは,観測に基づいていたため,天文学上の月に相当するかどうか不明とする。
年は,王の治世期間を基礎として数えられた。年代の最初の年は,王位継承後の最初の年から始
められた。西暦2世紀に,プトレマイオスは,紀元前747年までさかのぼる王とその治世期間との
一覧表を作成している。この一覧表は,近代の年とバビロニア暦とを関連付けるときの基礎として
使われてきた。他にも古代の王の一覧表が発見され,それは,初期のころの精度はあまりよくない
ものの,およそ紀元前2000年までさかのぼることができるものであった。附属書D表5はバビロ
ニア暦の10年間の例とする。
附属書D表5 バビロニアにおけるネブカドネザルII世の治世の最初の10年
年 Nisanu初日の 月数 日数 うるう月
ユリウス日
Nebuchadnezzar 1 1500163.25 13 384 Adaru II
Nebuchadnezzar 2 1500547.25 12 355
Nebuchadnezzar 3 1500902.25 12 356
Nebuchadnezzar 4 1501258.25 13 382 Ululu II
Nebuchadnezzar 5 1501640.25 12 355
Nebuchadnezzar 6 1501995.25 12 354
Nebuchadnezzar 7 1502349.25 13 383 Adaru II
Nebuchadnezzar 8 1502732.25 12 355
Nebuchadnezzar 9 1503085.25 13 383 Adaru II
Nebuchadnezzar10 1503470.25 12 355
指定された月の長さは知られていないため,この暦の日付をユリウス日に正確に変換することは
できない。しかしながら,任意に与えられた年の平均的な1か月の長さに基づくアルゴリズムを利
用して正確なユリウス日を精度よく近似できる。附属書D表6は,この規格で規定する要素を使っ
てバビロニア暦を記述した場合の実例を示したものとする。
附属書D表6 ネブカドネザルII世の時代からのバビロニア暦についての記述
要 素 値
TMReferenceSystem
TMReferenceSystem.name Babylonian calendar (バビロニア暦)
TMReferenceSystem.domainOfValidity Southwest Asia (南西アジア)
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X7108 : 2004(ISO 19108 : 2002)
TMCalendar.dateTrans J = JY + INT((M-1)(L/N)) + D 1
ただし:
JY 年 Y のNisanu初日のユリウス日(表参照)
バビロニア暦日付(Y/M/D)からユリウス日(J)への変換ア M 月の順序数
ルゴリズム L L 年のなかの日数(表参照)
N N 年のなかの月数(表参照)
D D 月のなかの日数
TMCalendar.julTrans Y = 表より,Nisanu初日のユリウス日(JY)がJより小
さな最大値であるような年の値
M = INT((J- JY + 1)/(L/N))
ユリウス日(J)からバビロニア暦日付への変換アルゴリ D = J - JY + 1 INT(M*(L/M))
ズム
Basis
TMCalendarEra.name Nebuchadnezzar II (ネブカドネザルII世)
TMCalendarEra.referenceEvent Ascension of Nebuchadnezzar II to the throne of Bab-
ylon
(ネブカドネザルII世のバビロニア王位継承)
TMCalendarEra.referenceDate 01, 01, 01
TMCalendarEra.julianReference 1721423.25
TMCalendarEra.epochOfUse.begin 2087769
TMCalendarEra.epochOfUse.end 2299160
D.3.4 GPS暦 GPS(Global Positioning System)は,GPS関連データの時間位置を記述するた
めに特定の暦法・時法を用いている。日付は1980年1月6日真夜中(00:00:00 UTC)を原点にも
ち暦年代で数える週数(WN)によって識別され,日は,週の中の日数(DN)によって識別される。
双方とも0から数え始める。附属書D表7は,この規格で規定する要素を使ってGPS暦を記述し
た場合の実例を示したものとする。
附属書D表7 GPS暦の記述
要 素 値
TMReferenceSystem
TMReferenceSystem.name GPS暦
TMReferenceSystem.domainOfValidity 地球全域
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X7108 : 2004(ISO 19108 : 2002)
TMCalendar.dateTrans J=2444244.5 + (7 * WN) +DN
暦日(WN,DN)からユリウス日(J)に変換するアルゴリ
ズム
TMCalendar.julTrans DL = J 2444244.5
WN = INT (DL/7)
ユリウス日(J) から暦日(WN,DN)に変換するアルゴリ DN = MOD (DL, 7)
ズム
Basis
TMCalendarEra.name GPS暦
TMCalendarEra.referenceEvent
TMCalendarEra.referenceDate 0001, 01
TMCalendarEra.julianReference 2444244.5
TMCalendarEra.epochOfUse.begin 2444244.5
TMCalendarEra.epochOfUse.end 現在
GPS時間系は,日数単位の時刻としてではなく,秒で表現した週単位の時刻(TOW)として規
定する独特な時計である。GPS週は,一週604,800秒からなる。GPS時刻は二つの理由でUTCと
は異なる.GPS時刻は連続尺度であるが,UTC時刻はうるう秒を周期的に加えることによって地
球の回転周期長に再調整する。GPS時刻は,また,UTCと比較して1マイクロ秒の範囲内で変動
する。その結果,GPS時刻とUTCとを互いに変換するアルゴリズムはかなり複雑なものとなるが,
ここでは触れない。
――――― [JIS X 7108 pdf 50] ―――――
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JIS X 7108:2004の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 19108:2002(IDT)
JIS X 7108:2004の国際規格 ICS 分類一覧
- 35 : 情報技術.事務機械 > 35.240 : 情報技術(IT)の応用 > 35.240.70 : 自然科学へのITの応用
JIS X 7108:2004の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISX0301:2002
- 情報交換のためのデータ要素及び交換形式―日付及び時刻の表記
- JISZ8202-1:2000
- 量及び単位―第1部:空間及び時間
- JISZ8203:1964
- 単位記号
- JISZ8203:2000
- 国際単位系(SI)及びその使い方