JIS X 9002:1980 規格概要
この規格 X9002は、文字読取りに使用する磁気インキで印字されたE13B型の10個の数字及び4個の特殊記号の字形,寸法及び各種の許容範囲を規定。印字品質及び信号レベルの測定方法について規定。
JISX9002 規格全文情報
- 規格番号
- JIS X9002
- 規格名称
- 磁気インキ文字読取用字体及び印字仕様(E13B)
- 規格名称英語訳
- Print specifications for magnetic ink character recognition (E13B)
- 制定年月日
- 1971年3月1日
- 最新改正日
- 2016年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- ISO 1004:1977(MOD)
- 国際規格分類
ICS
- 35.040, 35.180
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 1971-03-01 制定日, 1974-01-01 確認日, 1977-01-01 確認日, 1980-12-01 改正日, 1986-03-25 確認日, 1987-03-01被移行日, 1991-05-01 確認日, 1996-10-20 確認日, 2001-08-20 確認日, 2007-02-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
- ページ
- JIS X 9002:1980 PDF [14]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
X 9002-1980
磁気インキ文字読取用字体
及び印字仕様 (E13B)
Print Specifications for Magnetic Ink Character Recognition (E13B)
1. 適用範囲 この規格は,文字読取りに使用する磁気インキで印字されたE13B型の10個の数字及び4
個の特殊記号の字形,寸法及び各種の許容範囲を規定する。
また,この規格では,印字品質及び信号レベルの測定方法についても規定する。
関連規格 :
ISO 1004 Information processing−Magnetic ink character recognition−Print specifications
2. 用語の意味 この規格で用いる主な用語の意味は,次のとおりとする。
(1) 磁気インキ 磁化することができ,電気磁気的方法で感知することができるインキ。
(2) 磁気インキ文字 磁気インキで印字された文字。単に文字ともいう。
(3) ストローク 14種類の数字及び記号からなるE13B型の個々の文字の名称。
(4) 水平基準線 文字の垂直方向の相対寸法を規定するための基準線。
(5) 垂直基準線 文字の水平方向の相対寸法を規定するための基準線。
(6) 平均線ふち 文字線のふちのおうとつを平均に2分する仮想的な線。
(7) 公称寸法 文字の水平基準線及び垂直基準線から線ふちまでの標準寸法。
(8) 文字設計マトリックス 文字の字形を設計するのに基準となる7×9個のます目。
(9) 文字の線幅 文字線の両側の平均線ふち間の距離。
(10) 文字間隔 隣接する文字の右端の平均線ふち間の距離。
(11) 字並び 文字の上下の位置ずれ。
(12) ボイド 平均線ふちの内部において磁気インキが紙面に付着していないかけの部分。
(13) クリアバンド 磁気インキ文字が印字される帯状の区域。このバンド内には,磁気インキ文字以外
のどのような磁気インキも付着してはならない。
(14) スポット クリアバンドの内部において,磁気インキが紙面に付着している余分な磁気インキの部
分。
(15) 印字欄 クリアバンド内で印字のためにあらかじめ定められた区域。
(16) 共通印字欄 印字の内容が利用者に共通な一定の様式に従う印字欄。
(17) 固定様式 印字の内容が利用者間で定められた約束に従う様式。
(18) 可変様式 印字の内容が個々の利用者の必要に応じて自由に変えられる様式。
(19) 標準印字見本 非常に精密に印刷されたE13B型字体の各文字からなり,各文字の公称信号レベル
を設定するための一組の印字見本。
――――― [JIS X 9002 pdf 1] ―――――
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X 9002-1980
(20) 補助印字見本 できるだけ標準印字見本に近い相対信号レベルを持つ印字見本で,信号レベルの測
定に使用する試験装置の目盛の校正に使用するためのもの。
3. 文字の種類と大きさ
3.1 文字の種類 磁気インキ文字は,10個の数字及び4個の特殊記号とし,名称はそれぞれ次のとおり
とする。
3.2 文字の大きさ ストローク0からストローク13の文字について,寸法,水平基準線 及び 垂直基準
線を付図1から付図14に示す。各文字の大きさは,表のとおりとする。
なお,図1に文字設計マトリックスを示す。
――――― [JIS X 9002 pdf 2] ―――――
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X 9002-1980
表 文字の大きさ
単位 mm
文字の高さ 2.972
文字幅 ストローク1, 2 1.321
ストローク3, 5, 7 1.651
ストローク4, 6, 9 1.981
2.311
ストローク0, 8, 10, 11, 12, 13
水平文字線及び垂直文字線の線幅 0.330
水平文字線の最小線幅(1) 0.279
かどの半径(2) 0.165
平均線ふちの許容範囲 ±0.038
注(1) この規定は,垂直文字線には適用しない(6.5参照)。
(2) ストローク0を除く(付図1参照)。
図1 文字設計マトリックス (7×9)
備考1. 水平基準線は,文字の中心を通る。
2. すべての文字の右端の線ふちは一致する。
3. 右端の線ふちの高さは,最小4区画とする。
4. 文字間隔と字並び
4.1 文字間隔
4.1.1 共通印字欄(固定様式)
(1) 隣接する文字の右端の平均線ふち間の距離は,3.175±0.254mmとする(図2参照)。
(2) 共通印字欄(固定様式)における文字間隔の累積誤差は,最後の文字がその印字欄を区画している
境界線を越えないこと。
――――― [JIS X 9002 pdf 3] ―――――
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X 9002-1980
4.1.2 最小文字間隔・すべての印字欄 すべての隣接する文字の右端の平均線ふち間の距離は,2.921mm
以上とする。この規定は,その隣接する文字が同一印字欄内にある場合,隣接する印字欄にまたがってい
る場合又は可変様式の印字欄の場合にも適用する。可変様式の印字欄における最大文字間隔及びその他の
文字間隔に関する仕様は,個々の読取り機器製造業者の決定に任せる。
4.2 字並び すべての文字は,字並びを定める同一の水平基準線を持っている。
印字欄内の一連の文字の上下の位置ずれは,隣接する文字の底辺の平均線ふち間を垂直方向に測って
0.381mm以下とすること(図3参照)。
文字線が文字設計マトリックスの底辺まで達していない文字(図2,付図13,14参照)については,水
平基準線に対して上記許容範囲を適用する。
図2 印字間隔
図3 字並びの許容値
5. 文字の傾き 文字に許容される最大の傾きは,帳票の底辺を基準にして文字の右辺の平均線ふちで±
1.5°とする(図4参照)。
図4 文字の傾き
6. 印字の精度
――――― [JIS X 9002 pdf 4] ―――――
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X 9002-1980
6.1 寸法 印字された文字の寸法については,付図1から付図14に定める。
6.2 平均線ふち 平均線ふちを境として,文字線側の白地の面積の和と,反対側の黒字の面積の和は等
しい(図5参照)。
6.3 平均線ふちの許容範囲 すべての文字線の平均線ふちは,その線ふちの位置を規定する水平基準線
及び垂直基準線から測定して,それぞれの公称寸法に対して±0.038mm以内でなければならない。図6は
この許容範囲の例を図示する。かどの平均線ふちは,直線部分の平均線ふちに接していなければならず,
既に規定した±0.038mmの許容範囲に収まらなければならない。
図5 平均線ふち
図6 平均線ふち許容範囲
6.4 線ふちのおうとつ許容範囲 平均線ふちの周辺を出入りするおうとつは,その線ふちを規定する公
称寸法に対して±0.089mmを超えないものとする(図7参照)。ただし,0.0380.089mmの範囲にある線
ふちの長さは,全線ふちの25%を超えないものとする。
備考1. ボイドは,まれに線ふちに生ずることがあり,そのため6.4で規定した範囲を超えるおうとつ
が生ずることがある。このような線ふちに生じたボイドの許容される最大の大きさは,7.で
規定する。
2. インキは,まれに文字以外の部分にはみ出すことがあり,それが0.0380.089mmの範囲を
超えることがある。このようなインキのはみ出しは,線ふちのおうとつとは考えず,文字に
――――― [JIS X 9002 pdf 5] ―――――
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JIS X 9002:1980の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 1004:1977(MOD)
JIS X 9002:1980の国際規格 ICS 分類一覧
- 35 : 情報技術.事務機械 > 35.180 : IT端末設備及びその他の周辺設備
- 35 : 情報技術.事務機械 > 35.040 : 文字セット及び符号化