JIS X 9204:2004 高精細カラーディジタル標準画像(XYZ/SCID)

JIS X 9204:2004 規格概要

この規格 X9204は、符号化,変換,圧縮及び復元を含む画像処理,カラーモニタ表示,又は印刷の過程における画質変化を評価するための15種のカラー画像を表現する数値データを規定。

JISX9204 規格全文情報

規格番号
JIS X9204 
規格名称
高精細カラーディジタル標準画像(XYZ/SCID)
規格名称英語訳
Graphic technology -- Prepress digital data exchange -- XYZ/sRGB standard colour image data (XYZ/SCID)
制定年月日
2000年11月20日
最新改正日
2019年10月21日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 12640-2:2004(IDT)
国際規格分類

ICS

35.240.30, 37.100.99
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
色彩 2019
改訂:履歴
2000-11-20 制定日, 2004-12-20 改正日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
ページ
JIS X 9204:2004 PDF [25]
                                                                   X 9204 : 2004 (ISO 12640-2:2004)

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日
本工業規格である。
これによって,JIS X 9204:2000は,改正され,この規格に置き換えられる。
改正に当たっては,日本工業規格(日本産業規格)と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格(日本産業規格)の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 12640-2:2004,Graphic technology
− Prepress digital data exchange Part 2:XYZ/sRGB encoded standard colour image data (XYZ/SCID)を基礎と
して用いた。
この規格の一部が, 技術的性質をもつ特許権, 出願公開後の特許出願, 実用新案権, 又は出願公開後の実
用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,
このような技術的性質をもつ特許権, 出願公開後の特許出願, 実用新案権, 又は出願公開後の実用新案登
録出願にかかわる確認について, 責任はもたない。
JIS X 9204には,次に示す附属書がある。
附属書A(規定)高精細カラーディジタル標準画像データ-使用指針
附属書B(規定)検査合計データ
附属書C(参考)画像データの典型的なTIFFファイルヘッダ
附属書D(参考)テキスト挿入
附属書E(参考)画像の評価及び再現

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS X 9204 pdf 1] ―――――

                                                                                              2
X 9204 : 2004 (ISO 12640-2:2004)

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1. 適用範囲・・・・[1]
  •  2. 引用規格・・・・[1]
  •  3. 定義・・・・[1]
  •  4. 画像データ・・・・[2]
  •  5. データの表現方法及び定義・・・・[2]
  •  5.1データセットの定義・・・・[2]
  •  5.2 CIE XYZデータとsRGB色空間データとの関係・・・・[3]
  •  5.3 自然画像・・・・[4]
  •  5.4 合成画像・・・・[7]
  •  6. 電子データ・・・・[12]
  •  6.1 画像データの特徴・・・・[12]
  •  6.2ファイルの構造・・・・[12]
  •  附属書A(規定)高精細カラーディジタル標準画像データ-使用指針・・・・[14]
  •  附属書B(規定)検査合計データ・・・・[15]
  •  附属書C(参考)画像データの典型的なTIFFファイルヘッダ・・・・[17]
  •  附属書D(参考)テキスト挿入・・・・[20]
  •  附属書E(参考)画像の評価及び再現・・・・[21]
  •  参考文献・・・・[23]

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS X 9204 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                              JIS
X 9204 : 2004
(ISO 12640-2 : 2004)

高精細カラーディジタル標準画像(XYZ/SCID)

Graphic technology −Prepress digital data exchange − XYZ/sRGB standard colour image data (XYZ/SCID)

序文

 この規格は,2004年に第1版として発行されたISO 12640-2:2004,Graphic technology - Prepress digital
data exchange - Part 2:XYZ/sRGB encoded standard colour image data (XYZ/SCID)を翻訳し,技術的内容及び
規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
1. 適用範囲 この規格は,符号化,変換,圧縮及び復元を含む画像処理,カラーモニタ表示,又は印刷
の過程における画質変化を評価するための15種の標準カラー画像を表現する数値データを規定する。標準
カラー画像は,16ビットXYZ及び8ビットRGBのディジタルデータに符号化され,電子データファイル
として提供される。この規格は,画像形成にかかわる研究,開発,製品評価及び工程制御に利用すること
ができる。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 12640-2:2004,Graphic technology - Prepress digital data exchange - Part 2:XYZ/sRGB encoded
standard colour image data (XYZ/SCID) (IDT)

2. 引用規格

 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。
これらの引用規格のうちで,発効年(又は発行年)を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格
の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年(又は発行年)を付記
していない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS X 9205 電子製版画像データ交換用タグ付きファイルフォーマット(TIFF/IT)
備考 ISO 12639 : 1998 Graphic technology-Prepress digital data exchange - Tag image file format for image
technology (TIFF/IT) が,この規格に一致している。
IEC 61966-2-1 : 1999 Colour measurement and management in multimedia systems and equipment. Part 2-1:
Colour management Default RGB Colour Space sRGB
ITU-R BT.709-3 : 1998 Parameter values for the HDTV standards for production and international programme
exchange
TIFF, Revision 6.0 Final, Aldus Corporation (now Adobe Systems Incorporated), June3, 1992
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。
3.1 検査合計 (check sum) ファイル中の数値の合計であって,ファイルが適切に転送されたかどうかを

――――― [JIS X 9204 pdf 3] ―――――

2
X9204: 2004 (ISO 12640-2:2004)
検査するために使われるもの。
備考 通常,低位のビットだけが合計される。
3.2 色順 (colour sequence) 色をデータファイル内に格納する順番。
3.3 色空間 (colour space)色の幾何学的表示に用いる,通常3次元の空間。この用語は,XYZ及びsRGB
を記述するために使われる。
備考 この規格は,二つの色空間,XYZ及びsRGBに基づく。XYZとsRGBとの関係は,5.2による。
3.4 全体的色変更(global colour change)画像の中の色変更を,その画像のすべての部分に一貫して
適用すること。
備考 他の色変更の方法として,画像の選ばれた空間領域を,その他の画像領域とは独立に変更する
局所的色変更がある。
3.5 画像の向き (orientation) 利用者が観察する画像内容を基準とした,データの原点及び最初の行の
向き。
備考 画像の向きを指定するために使われるコードは,JIS X 9205による。
3.6 画素 (pixel) 画像における処理可能な最小要素。その色値が特定の色空間の座標値として符号化され
ている。
備考 画素が補間の結果である場合,注記しておくのが望ましい。
画素の色を表現する一組の数値。
3.7 画素色値 (pixel colour value)
画素についてのXYZ色空間又はRGB色空間での色値を次々と並べた
3.8 点順次 (pixel interleaving)
カラーデータの構成方法。色値の各座標値は,どの画素についても同じ順番に並べる。
備考1. 色の特定の順序は,JIS X 9205の中で定義されるColorSequenceタグによって決定される。
2. 他のカラーデータ順次表現方法として,線順次及び面順次がある。
3.9 三刺激値 (tristimulus values) 三色表色系において試料の色刺激に等色するために必要な3個の
原刺激の量。
4.画像データ この規格は,8種の自然画像及びコンピュータで生成した7種の合成画像に対し,16
ビットXYZデータ及び8ビット sRGBデータとして符号化したカラー画像データからなる。
これらのデータの画像特徴は5.で規定し,電子データ構造は6.で規定する。画像データそのものは,
この規格に含まれる30種のデータファイルに格納してある。画像の名称に対応するファイル名は,5.3
及び5.4に示す。
5.データの表現方法及び定義
5.1 データセットの定義 各標準画像データセットは,写真撮影された8種の自然画像及びコンピュータ
で生成した7種の合成画像からなる。自然画像の識別記号は,それぞれN1N8とし,各画像には,その
絵柄に由来する名前(例えば,“女性とグラス”)を付ける。合成画像の識別記号は,それぞれS1S7
とし,コンピュータグラフィクス,ビジネスグラフ,カラーチャート及びカラービネット(colour vignettes)
からなる。二つの色空間による画像データセットを区別するために,XYZ画像には“ISO-XYZ”,sRGB
画像には“ISO-sRGB”という小さな文字を画像中に挿入する。小さな文字の挿入位置情報は,附属書Dに示
す。

――――― [JIS X 9204 pdf 4] ―――――

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X9204: 2004 (ISO 12640-2:2004)

5.2 CIE XYZデータとsRGB色空間データとの関係

5.2.1 出力基準sRGB画像データの特徴 多数の画像装置間の互換性を最大限に保証するために,sRGB
画像データは,IEC 61966-2-1で規定される理想的なsRGBディスプレイ及びsRGB観察条件における出力
基準のデータとする。sRGB観察条件下で,sRGBディスプレイ上に望ましい画像の見え(appearance)を
作り出すために必要なすべての色処理は,sRGB画像データの符号化に先立って行われなければならない。
sRGB画像データは,望ましいsRGBの見えを伝えるものと考えることが望ましい。その後の色作りは,
異なる媒体の能力及び観察条件によって必要となるやや異なる見えを作るために行うことがあってもよい
が,このような色作りは,一般的に,かなり本質的な方法で自動的に見えを変えてしまうようなもので
あってはならないし,sRGB画像データが“未完成な”ものであるとみなすことも許されない。この規則
の例外は,使用者による画像データの編集及び操作,並びにsRGBではない任意のRGB画像データの処理
とする。
5.2.2 XYZデータとsRGBデータとの関係 CIE 1931 XYZ三刺激値とsRGBディジタルデータとの間の
変換は,次に示すようにIEC 61966-2-1で規定されている。これらの変換は,XYZ三刺激値が8ビットsRGB
値からいかに計算されるかを定義する。決定された測色値は,標準観測者が,標準観測条件で標準カラー
モニタ上の画像を観測するときの測色値とする。
両者の関係を,次のとおり定義する。
R'sRGB=R8bit/255 (1)
G'sRGB=G8bit /255 (2)
B'sRGB=B8bit /255 (3)
ここに,
R8bit 8ビットに符号化されたsRGB Rに対するコード値,
G8bit 8ビットに符号化されたsRGB Gに対するコード値,
B8bit 8ビットに符号化されたsRGB Bに対するコード値,
R' sRGB sRGB R値,
G' sRGB sRGB G値,
B' sRGB sRGB B値,
R' sRGB 0.04045のときは,RsRGB = RsRGB / 12.92とし、他は
R ( .0055.1/)055
' sRGB
sRGB
G' sRGB 0.04045のときは,GsRGB = GsRGB / 12.92とし、他は
G ( 'sRGB.0055.1/)055
sRGB
B' sRGB 0.04045のときは,BsRGB = BsRGB / 12.92とし、他は
B ( .0055.1/)055
' sRGB
sRGB
また,
X .04124 .03576 .01805 RsRGB
Y .02126 .07152 .00722 GsRGB

(pdf 一覧ページ番号 )

      Z     .00193  .01192   .09505   BsRGB
ここに,RsRGB,GsRGB及びBsRGBは,輝度に比例したsRGB値を表わす。また,X,Y及びZ値は,sRGB
画像が理想的なsRGBディスプレイに表示されたときに測定される値となる。このとき,各種フレア(flare)
を除いて測定を行う。式(4)によって計算されたCIE 1931 XYZ三刺激値は,0.0100.0ではなく, 0.0
1.0の相対値に調整されている。絶対的な三刺激値は,0.01.0の相対値にsRGBディスプレイの白色点
輝度である80を乗算して計算された値となる。

――――― [JIS X 9204 pdf 5] ―――――

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JIS X 9204:2004の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 12640-2:2004(IDT)

JIS X 9204:2004の国際規格 ICS 分類一覧

JIS X 9204:2004の関連規格と引用規格一覧