JIS Y 20252:2019 市場・世論・社会調査及びインサイト・データ分析―用語及びサービス要求事項 | ページ 3

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Y 20252 : 2019 (ISO 20252 : 2019)
3.61
パネルメンバー(panel member)
文書化されたソースからリクルートされた個人で,プロフィールデータ,及び適切な身元確認の情報を
提供するとともに,調査に参加することに対して,並びにパネルメンバーたることに係る諸条件に対して
明確な同意を与えており,かつ,離脱希望表明を行っていない者。
3.62
参加者,回答者,データ主体(participant,respondent,data subject)
調査のためにデータを収集される人,又は組織。
3.63
参加率,スタート率(participation rate,start rate)
使用可能な回答を提供した参加者(3.62)の数を,最初に調査への参加を要請する招待状を送ったメン
バーの数で除した値。
3.64
受動的データ収集,受動的手法(passive data collection,passive methodologies)
参加者(3.62)との積極的なやり取りを避けるか,又は最小化するデータ収集のプロセス。
3.65
個人情報(personal data)
ある個人を識別するために使用することができる,生存している自然人に関する情報。
注記 識別は,例えば直接的な識別子(例えば,氏名,具体的な地理的位置情報,電話番号,写真,
音声,ビデオ録画,生体データ)を参照することによって,又は間接的に個人の身体的,生理
学的,精神的,経済的,文化的若しくは社会的特性を参照することによって可能になる。
3.66
物理的観察データ収集,物理的観察調査(physical observational data collection,physical observational research)
対面を通じてか,又はビデオによるかにかかわらず,観察を通じて行うデータ収集。直接的な質問を使
用せず,また,自然な環境下で行われ,個人又は集団の振る舞い,習慣,活動,関係性,表明された意見
又はパフォーマンスを含む。
注記 物理的観察によるデータ収集からは,デジタル上の行動計測のようなオンライン観察は除外さ
れる。
3.67
事前スクリーニング(pre screening)
参加者(3.62)の適格性を確認するために使用される,データ収集手段(3.24)の冒頭にある質問。
3.68
プリテスト(pre test)
データ収集手段(3.24)又は方法論の出来栄えをチェックする目的で,フィールドワークの全面実施前
に行われる小規模なテスト。
3.69
一次記録(primary record)
情報ソースから直接的に収集されたデータで,最初の状態にあるもの。
注記 これには,サーベイ(3.98)データ,面接での筆記録,フィールドワーク時のメモ,生体測定
記録,及び音声録音が含まれる。

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Y 20252 : 2019 (ISO 20252 : 2019)
3.70
確率標本(probability sample)
母集団からランダムに抽出された標本(3.86)。各構成員は既知であり,かつ,そこに含まれるゼロでは
ない確率をもち,誤差の幅を計算することが可能。
例 単純無作為抽出法(SRS),層化抽出法,クラスター抽出法,系統的抽出法及び多段抽出法(これ
らの方法の幾つかを段階的に組み合わせたもの)
3.71
プロフィールデータ(profile data)
パネルメンバー(3.61)の記述された諸特性。
3.72
定性調査(qualitative research)
グループインタビュー(3.42),デプスインタビュー(3.30),講演内容分析,定性的観察調査(3.58)な
どの調査技法を通じて行う,動機,思考パターン,意見,態度,評価又は行動の分析。
3.73
定量調査(quantitative research)
調査票(3.74),世論調査,サーベイ(3.98),実験調査などの調査技法を通じて行う,観察結果の数値的
測定。
3.74
調査票,質問紙(questionnaire)
一連の質問から成る,構成的な,若しくは部分的に構成的なデータ収集ツール又は手段。
注記 調査票には,自記式又はフィールドワーカ(3.40)による他記式がある。
3.75
割当て,クォータサンプル(quota sample)
特定の変数に関してあらかじめ定義した構造と適合するような,非確率的方法を使用して抽出した標本
(3.86)。
注記1 これらのタイプの標本群では,誤差の幅を計算することは許可されない。
注記2 非確率標本の例としては,簡便に収集したサンプル,偶発的に得られたサンプル,リバーサ
ンプリングが含まれる。
3.76
記録,レコード(record)
ある事象,活動又は事実の歴史的証拠を提供する特別なタイプの文書。
注記1 例えば,調査票(3.74)は文書であるが,ひとたび参加者(3.62)又はフィールドワーカによ
って完成されると,それは記録となる。
注記2 記録は,物理的又はデジタル的であり得る。
3.77
リクルータ(recruiter)
調査プロジェクトに参加する潜在的参加者(3.62)を見つけ出し,勧誘する人。
3.78
信頼性(reliability)
繰り返された計測の間の,全体的な一貫性。

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Y 20252 : 2019 (ISO 20252 : 2019)
注記 この文脈では,同一か又は類似した条件下で,同じか又は近似した結果が繰り返される場合に,
その測定は高い信頼性をもつ。
3.79
代表性(representativeness)
ある標本(3.86)が調査される目標母集団を反映する度合い。
注記1 代表性のあるサンプルは,重要な特徴の分布が目標母集団とほぼ同じになる。
注記2 “重要な特徴”の定義は,一般的に調査主題の関数である。
3.80
回答率(response rate)
確率標本に基づいてサーベイ(3.98)に回答した人の割合を計算した値。
3.81
小売店監査(retail audit)
文書(例えば,紙又はデジタルデータ)若しくは観察法のいずれか,又は両者を用い,小売業店舗から
データを収集すること。
3.82
レビュー(review)
確立された目的群を達成するために,ある目的の適合性,妥当性又は有効性を判定すること。
3.83
リバーサンプリング,ダイナミックサンプリング,リアルタイムサンプリング,Webインターセプト(river
sampling,dynamic sampling,real-time sampling,web intercept)
サーベイ(3.98)又はソーシャルメディア(3.95)及び他のWebサイト上の広告から,リアルタイムで,
潜在的参加者(3.62)を調査プロジェクトのためにスクリーニングするオンラインポータルに誘導する,
オンラインサンプリング方法。
注記 アクセスパネルとは異なり,リバーサンプリングによる参加者(3.62)は,定期的に調査活動
に参加することに同意した人々のデータベースには含まれない。
3.84
ロボット指示ファイル(robot instruction file)
インターネットの検索エンジンが,どのようにWebサイトのページ及びファイルと交信するのがよいか
を定義するファイル。多くの場合,自動化されたシステムがたどることを許可されていない場所を定義す
るために使用される。
3.85
ルータ(調査参加者をスクリーニングするソフト)(router)
新しく入ってくる調査参加者(3.62)をスクリーニングし,それらのスクリーニング結果を使用して参
加者を複数の利用可能な調査の一つに割り当てる,オンラインソフトウェアアプリケーション。
注記1 ルータは,スクリーニングに不適格であった場合又はサーベイ(3.98)完了後に,参加者(3.62)
に対して追加のスクリーニング及び別のサーベイ(3.98)調査を提供することもできる。
注記2 これは,二つ以上の異なるネットワーク間のデータを中継する,通信機器としての“ハード
ウェアルータ”とは異なる。
3.86
標本,サンプル(sample)

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Y 20252 : 2019 (ISO 20252 : 2019)
目標母集団(3.99)の部分集合で,データ収集の対象となるもの。
3.87
サンプルブレンディング(sample blending)
より一貫性があるか,又はより代表性のあるサンプリングを達成する目的で,複数の,異質なサンプル
(3.86)ソースを組み合わせる行為。
3.88
サンプル提供者(sample provider)
パネル,Webインターセプトを基としたソース(リバーサンプリングのソースを含む。),及びeメール
リストを含む関連ソースから,オンライン又はオフラインのサンプルを供給し,管理することに責任を負
う調査機関(3.92)。
3.89
サンプリングフレーム(sampling frame)
母集団要素のリスト,又はその他適切なソースとなるもの。そこから標本(3.86)が抽出される。
3.90
不熱心回答(必要最小限を満たすこと=熱心でない回答のこと)(satisficing)
参加者(3.62)が調査プロジェクトに参加する際に,必要な認識をもつ努力を払わない調査回答行動。
3.91
二次データ(secondary data)
既に収集済みで,他の情報ソースから入手することが可能なデータ。
3.92
調査機関(service provider)
統計学,データ,及び/又は社会科学の手法及び技術を用いて,調査プロジェクト,又は調査プロジェ
クトの一部を実施する組織。
例 民間調査機関,学術及び大学の調査機関,企業内調査部門,地方政府機関,公的統計機関,同様
の役割をもつ個人のリサーチャーなどが含まれる。
3.93
感情,センチメント(sentiment)
例えば,音声,画像,記述などに関連付けられた気分のこと。通常,ポジティブからニュートラル,ネ
ガティブまでの連続線上にある。
3.94
サイレントコール,無言電話,応答を放棄された電話,アバンダンコール(silent call,abandoned call)
電話オペレータ(3.40)がいないときにダイアラーによって生成され,参加者(3.62)によって応答され
た(されてしまった)電話。
注記 ダイアラー(自動ダイアリング装置)とは,電話番号をダイアルして電話オペレータ(3.40)
を通話可能な状態にする装置又はソフトウェア一般を指す。
3.95
ソーシャルメディア(social media)
人々が意見,洞察,経験及び物の見方を互いに共有するために使用し,従来の1対多の交流を多対多の
交流に変換するオンライン技術及び媒体。

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Y 20252 : 2019 (ISO 20252 : 2019)
3.96
スパイウェア(spyware)
相手の同意(3.20)を得ることなく,参加者(3.62)の行動を捉えるデバイス又はソフトウェア。
3.97
二次契約,業務委託(subcontract,outsource)
調査機関(3.92)の責任の下で,調査機関(3.92)の機能又はプロセスの一部の執行を,外部の組織又は
個人に委託すること。
注記1 自営業者として働く個人のフィールドワーカ(3.40)は,この規格において二次契約業者と
は定義されない。
注記2 借用するか,又は他の方法で業務委託されたサービス及び/又は資産。例えば,参加者(3.62)
パネル,クラウドサービス,コンピュータソフトウェア及びハードウェア,その他のテクノ
ロジープラットフォーム,電子的又はその他の安全なデータストレージ設備,グループイン
タビュー(3.42)会場を含む。
3.98
サーベイ(survey)
推定を行うことが可能な目標母集団(3.99)の標本(3.86)から,データを収集すること。
注記 日本語では,researchもsurveyも共に“調査”と訳されている。
ここで意図している英語のsurveyは一次データ収集を伴う調査のことであり,質問法と観察
法とが含まれる。researchはより広義の調査を意味し,二次データの収集·分析も含まれる。
3.99
目標母集団(target population)
調査プロジェクトにおいて関心の的となる母集団で,推定を行う対象となる。
3.100
テキスト解析,コンテンツ解析(text analysis,content analysis)
メッセージの特性を記述するために使用される手法。
3.101
第三者(機関)(third party)
調査機関(3.92)の責任範囲下にはない,独立した組織又は個人。
3.102
ユニークビジター(unique visitor)
訪問頻度にかかわらず,特定の期間内にWebサイトにページを要求し訪れた,別個の重複しない個人を
意味する推計指標。
3.103
妥当性確認,妥当性検証(validation)
調査プロセスのあらゆる段階において,仕様又は要求事項への適合性をチェックする諸手順。
注記 我が国では特に訪問面接調査において,“バリデーション(validation)”と同一内容を意味する
言葉として“インスペクション(inspection)”が広く使用されてきた。そのため,ISO 20252:2012
まではvalidationを“インスペクション”と訳していたが,この規格の基となっているISO
20252:2019から“妥当性確認”に統一している。このほか,英語では“バックチェッキング(back
checking)”も用いられている。

――――― [JIS Y 20252 pdf 15] ―――――

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JIS Y 20252:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 20252:2019(IDT)

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