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Y 30105-1 : 2021 (ISO/IEC 30105-1 : 2016)
約終了時の移行)に至るITES-BPOサービスのあらゆる側面を含む。また,ライフサイクル全体を通して
サポートするリーダーシップ,リレーションシップマネジメント及び有効化プロセスを含む。
戦略有効化
リレーションシップマネジメント
トランジション サービス トランジション
ソリューション アウト(契約終
イン(導入) デリバリ
了時の移行)
戦術有効化
運用有効化
図2−ITES-BPOライフサイクルプロセスカテゴリ
ITES-BPOのプロセスカテゴリは,次のとおりとする。
− 戦略有効化プロセス これには,サービスプロバイダ組織のための戦略の方向性及び計画に対するビ
ジネスパフォーマンスのレビュー,並びに画期的な変化をもたらすためのイノベーションプロセスを
含む。
− リレーションシップマネジメントプロセス サービスプロバイダと顧客及びサプライヤとの関係を
網羅する。
− ソリューションプロセス ITES-BPOのソリューション構築の考え方,契約文書の作成及び管理を含
む。
− トランジションイン(導入)プロセス 必要なマネジメント,人員及びインフラストラクチャの実現
能力を確立し,移行するサービスの試行によって,顧客からサービスプロバイダへの業務プロセスの
移行を網羅する。
− サービスデリバリプロセス ITES-BPOサービスの日常的なマネジメント及びデリバリに必要な全て
のプロセスを含む。
− トランジションアウト(契約終了時の移行)プロセス 顧客又は別のサービスプロバイダへの業務プ
ロセスの移行の動きを網羅する。
− 戦術有効化プロセス 中核となるサービスデリバリプロセスの目標達成を可能にする一連のプロセス
を含む。これらは本質的な戦術とする。
− 運用有効化プロセス サービスデリバリの日常的な運用を確認するプロセスで,サービスデリバリプ
ロセスと並行して,サポートし,実行する。
ITES-BPOのライフサイクルにおけるプロセスカテゴリ及びプロセスを,図3に示す。
――――― [JIS Y 30105-1 pdf 6] ―――――
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Y 30105-1 : 2021 (ISO/IEC 30105-1 : 2016)
戦略有効化プロセス:
SEN1:戦略立案及び方向付け SEN2:イノベーションマネジメント
リレーションシップマネジメントプロセス:
RLS2:サプライヤマネジメント
RLS1: 顧客リレーションシップマネジメント
トランジションインプロセス:
サービスデリバリプロセス:
ソリューションプロセス:
TRN1: 人員体制整備
SLN1: ソリューション構築 SDL1: サービスデリバリ トランジションアウトプロセス:
TRN2: サービス基盤整備 SDL2: サービスデリバリ報告
SLN2: 契約ライフサイクルマ TRO1: トランジションアウト
(技術) SDL3: サービスレベル
ネジメント TRN3: サービス基盤整備 マネジメント
(非技術) SDL4: ビジネスプロセス
TRN4: ナレッジ移転 マネジメント
TRN5: サービスデリバリ計画
TRN6: 試行
戦術有効化プロセス:
TEN1: マネジメントレビュー TEN5: ビジネス継続マネジメント
TEN6:監査マネジメント
TEN2:ファイナンシャルマネジメント(財務管理)
TEN7:リスクマネジメント
TEN3: チェンジマネジメント(変更管理)
TEN4: ナレッジマネジメント TEN8:継続的改善
運用有効化プロセス:
OEN1:業務処理品質マネジメント OEN5:インフラストラクチャ及び技術マネジメント
OEN2:情報セキュリティマネジメント OEN6:労働環境マネジメント
OEN3:コンプライアンスマネジメント OEN7:課題マネジメント
OEN4: 人材マネジメント
図3−ITES-BPOライフサイクルプロセスカテゴリ及びプロセス
図3に記載しているITES-BPOプロセス及びカテゴリは,特定のサービスプロバイダに基づくものでは
なく,また,実行が強制されるものでもない。
プロセス参照モデルの目的は,利害の一致するコミュニティの主な目的を包括的にサポートできる一連
のプロセスを定義することである。プロセス参照モデルは,一つ以上のプロセスアセスメントモデルの基
礎を提供することが可能である。プロセスアセスメントモデルは,プロセス参照モデルで提供されている
同じプロセス記述を使用する。プロセス能力アセスメント及び組織成熟度の決定を可能にするプロセスア
セスメントモデル,測定フレームワーク,並びに組織成熟度モデルの関係を,図4に示す。
――――― [JIS Y 30105-1 pdf 7] ―――――
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Y 30105-1 : 2021 (ISO/IEC 30105-1 : 2016)
図4−ISO/IEC 30105の各パート間の相互関係
5 プロセス参照モデル
5.1 戦略有効化プロセス
このカテゴリには次の二つのプロセスがある。
a) EN1 戦略立案及び方向付け
b) EN2 イノベーションマネジメント
SEN1 戦略立案及び方向付け
名前 戦略立案及び方向付け
このプロセスは,サービスプロバイダのためのビジネス目標及び戦略の確立を網羅する。これは,
外部環境を分析し,戦略目標を完成させることを含む。マーケットの定義,サービス内容の設計,戦
内容
略的資産の構築,及びサービスプロバイダのビジネス目標に沿ったサービスデリバリのための組織の
準備を含む。
SEN1プロセスの目的は,これらのビジネス目標を達成するために,ビジネス目標,戦略,及び組
目的
織ロードマップを定義し,共有することである。
このプロセスが適切に実施されると次のようになる。
a) ビジネス目標,方向及び戦略が定義され,組織及び関連する利害関係者に共有される。
成果 b) ビジネス目標,方向及び戦略が,サービスプロバイダが提供するサービスに対して定義される。
c) 実施計画が,ビジネス目標,方向及び戦略を達成するために定義される。
d) 戦略的ロードマップが,サービスプロバイダの資源制約の範囲内で作成される。
――――― [JIS Y 30105-1 pdf 8] ―――――
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Y 30105-1 : 2021 (ISO/IEC 30105-1 : 2016)
SEN2 イノベーションマネジメント
名前 イノベーションマネジメント
このプロセスは,顧客及びサービスプロバイダの利益のために,改善及び強化されたサービスを提
内容 供する新規又は異なる方法を網羅する。イノベーションは,同じことをより良く行うというよりも,
次元の違うパフォーマンスを実現する組織活動を指すという意味において,改善とは異なる。
SEN2プロセスの目的は,イノベーションを導入することによって,業務プロセスに大きな変化及
目的
び大きな利益をもたらすプログラムを計画し,実施することである。
このプロセスが適切に実施されると次のようになる。
a) イノベーションフレームワークが組織に作られる。
b) 測定フレームワークが整備される。
c) 展開戦略は,組織及びプロセスレベルで定義される。
d) 大幅な変更(イノベーション)が実行され,進捗状況が監視され,予想される結果と照らし合わ
成果
せてレビューされる。
e) 顧客の組織が適切に関与する。
f) 進捗状況が利害関係者に伝達される。
g) イノベーションマネジメントの方針及び施策に関する変更,課題及び改善に及ぼす影響が,分析
され,報告される。
5.2 リレーションシップマネジメントプロセス
このカテゴリには二つのプロセスがある。
a) LS1 顧客リレーションシップマネジメント
b) LS2 サプライヤマネジメント
RLS1 顧客リレーションシップマネジメント
名前 顧客リレーションシップマネジメント
このプロセスは,顧客関係のマネジメントを網羅し,合意された顧客要件の定義·理解·管理,顧
客満足度の測定,顧客からの苦情及び/又はエスカレーションの管理,並びに顧客との良好な関係の
内容
全体的なマネジメントを含む。
注記 ISO/IEC TR 20000-4と類似しているが,ITES-BPOの要件に沿って見直した。
RLS1プロセスの目的は,顧客満足度を改善するために,顧客要件及び顧客期待のマネジメントを
目的
含み,顧客関係を識別し管理することである。
このプロセスが適切に実施されると次のようになる。
a) 全ての顧客,利用者及び利害関係者が特定され,定義される。
b) 顧客要件及び期待事項が特定され,レビューされ,合意される。
成果 c) 顧客満足度が測定され,分析され,関連する利害関係者に伝達される。
d) 顧客のエスカレーション及び苦情が記録·追跡·解決される。
e) 更新,エスカレーション,苦情,及びアクションが利害関係者に伝達される。
f) 顧客満足度を改善するためのアクションが特定され,記録され,クローズするまで追跡される。
――――― [JIS Y 30105-1 pdf 9] ―――――
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Y 30105-1 : 2021 (ISO/IEC 30105-1 : 2016)
RLS2 サプライヤマネジメント
名前 サプライヤマネジメント
このプロセスは,サービスプロバイダとサプライヤとの間の連携を網羅する。相互のコミットメン
トが顧客要件に沿ったものであることを確実にする。これによって,サービスプロバイダは,契約上
内容
の義務及びコミットメントを満たすようにサプライヤを管理することを可能とする。
注記 ISO/IEC TR 20000-4と類似しているが,ITES-BPOの要件に沿って見直した。
RLS2プロセスの目的は,要件に従って必要なサービスを提供するサプライヤを選択し,管理する
目的
ことである。
このプロセスが適切に実施されると次のようになる。
a) サプライヤが,特定の製品又はサービスのために選択される。
b) サービスプロバイダとサプライヤとの関係が管理される。
c) 提供されるサービスが,それぞれのサプライヤと交渉される。
d) サプライヤ間での役割及び関係が決定される。
成果 e) セキュリティ及び個人情報保護関連法規を含む,サービス要件を満たすためのサプライヤの義務
が,監視及び管理される。
f) 合意された基準に対するサプライヤのパフォーマンスが監視及び管理される。
g) 是正措置及び予防処置が特定され,パフォーマンスの逸脱が解消するまで追跡される。
h) サービスレベル要件が,コミットされた顧客ニーズ全体に沿っているか,そうでない場合には積
極的に管理される。
5.3 ソリューションプロセス
このカテゴリには次の二つのプロセスがある。
a) LN1 ソリューション構築
b) LN2 契約ライフサイクルマネジメント
SLN1 ソリューション構築
名前 ソリューション構築
内容 このプロセスは,顧客要件を満たすためのソリューション構築を対象とする。
SLN1プロセスの目的は,既知の制約に対応した顧客要件を満たすソリューションを構築するこ
目的
とである。
このプロセスが適切に実施されると次のようになる。
a) 顧客要件及び既知の制約が定義される。
b) アウトソーシングされるビジネスプロセスの移行及びデリバリのためのプロジェクト計画が
作成される。
成果
c) 合意された現在及び将来のビジネスニーズを満たすサービスの移行及びデリバリのためのソ
リューションが識別される。
d) 顧客にとっての成功の基準が明確に定義される。
e) ソリューションが顧客によって正式に受け入れられる。
――――― [JIS Y 30105-1 pdf 10] ―――――
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JIS Y 30105-1:2021の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO/IEC 30105-1:2016(IDT)
JIS Y 30105-1:2021の国際規格 ICS 分類一覧
JIS Y 30105-1:2021の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISX33001:2017
- 情報技術―プロセスアセスメント―概念及び用語