JIS Z 0112:2008 規格概要
この規格 Z0112は、包装の環境配慮に関する主な用語について規定。
JISZ0112 規格全文情報
- 規格番号
- JIS Z0112
- 規格名称
- 包装―環境に関する用語
- 規格名称英語訳
- Packaging -- Environmental terminology
- 制定年月日
- 2008年3月20日
- 最新改正日
- 2017年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 01.040.55, 55.020
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 包装 2020
- 改訂:履歴
- 2008-03-20 制定日, 2012-10-22 確認日, 2017-10-20 確認
- ページ
- JIS Z 0112:2008 PDF [18]
Z 0112 : 2008
pdf 目 次
ページ
- 序文・・・・[1]
- 1 適用範囲・・・・[1]
- 2 分類・・・・[1]
- 3 用語及び定義・・・・[1]
- 附属書A(参考)主要な包装の環境配慮一般用語間の関係を示す図式・・・・[16]
(pdf 一覧ページ番号 1)
――――― [JIS Z 0112 pdf 1] ―――――
Z 0112 : 2008
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本包装技術協会(JPI)及び財団法人
日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を制定すべきとの申出があり,日本工業標準
調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格(日本産業規格)である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は
もたない。
(pdf 一覧ページ番号 2)
――――― [JIS Z 0112 pdf 2] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
Z 0112 : 2008
包装−環境に関する用語
Packaging−Environmental terminology
序文
この規格は,2008年に制定された。
なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。
1 適用範囲
この規格は,包装の環境配慮に関する主な用語について規定する。
注記 附属書Aに,参考として主要な包装の環境配慮一般用語間の関係を示す。
2 分類
用語の分類は,次による。
a) 包装の環境配慮一般用語
b) 包装材料
1) 紙・板紙関係
2) プラスチック関係
3) ガラス・金属など
3 用語及び定義
用語及び定義は,次による。
なお,参考として対応英語を示す。
注記 一つの用語欄に,二つ以上の用語を併記してある場合には,記載してある順位に従って優先的
に使用する。また,括弧を付けた用語は,なるべく用いない。
――――― [JIS Z 0112 pdf 3] ―――――
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Z 0112 : 2008
a) 包装の環境配慮一般用語
番号 用語 定義 対応英語(参考)
1001 包装 packaging
物品の輸送,保管,取引,使用などに当たって,その価値及び状態を
維持するために,適切な材料,容器などに物品を収納すること及びそ
れらを施す技術,又は施した状態。これを個装,内装及び外装の3
種類に大別する。パッケージングともいう(JIS Z 0108参照)。
なお,包装は,容器包装(1100参照)を含む。
1002 環境配慮設計, design for the
製品のライフスタイル全体の環境負荷を低減させるために,環境に配
(DfE) 慮した製品の開発設計(JIS Q 0064参照)。 environment
1003 環境配慮包装 environmentally
環境負荷を低減することを目的として設計された包装(JIS Z 0108参
照)。 conscious packaging
1004 適正包装 appropriate packaging
省資源,省エネルギー及び廃棄物処理性を考慮し,合理的で,かつ,
公正な包装。
輸送包装では,流通過程での振動,衝撃,圧縮,水,温度,湿度な
どによって物品の価値又は状態の低下を起こさないような流通の実
態に即応した包装。
消費者包装では,過剰包装・過大包装,ごまかし包装などを是正し,
同時に欠陥包装を排除するため,保護性,安全性,表示,容積,単位,
包装費などについても適切である包装(JIS Z 0108参照)。
1005 過剰包装, over quality packaging
内容品の保護機能,包装容積比などが,適正包装の範囲を上回る包装
過大包装 (JIS Z 0108参照)。
1006 包装廃棄物 packaging waste
包装材料,容器などが使用済みとなって廃棄されたもの(JIS Z 0108
参照)。
なお,包装廃棄物は,容器包装廃棄物(容器包装ごみ)(1103参照)
を含む。
1007 環境影響 environmental impact
有害か又は有益かを問わず,全面的に又は部分的に組織の環境側面か
ら生じる環境に対するあらゆる変化(JIS Q 14001参照)。
1008 環境負荷 environmental burden
人が環境に与える負担。単独では環境への悪影響を及ぼさないが,集
積することで悪影響を及ぼすものも含む。
注記 環境基本法(平成5年法律91号)では,環境への負荷を“人
の活動により,環境に加えられる影響であって,環境の保全上
の支障の原因となるおそれのあるものをいう。”としている。
1009 環境側面 environmental aspect
環境と相互に作用する可能性のある,組織の活動,製品又はサービス
の要求(JIS Q 14001参照)。
1010 環境アセスメン 事業活動の全領域における環境に関する事前評価。 environmental impact
ト assessment
1011 製品アセスメン product assessment
環境に配慮した製品を提供するために,開発設計の段階で実施する省
ト 資源,省エネルギー,リサイクルなど環境を配慮した事前評価。
1012 製法アセスメン process assessment
製品を製造するプロセスの変更によって,使用エネルギー,資材,副
ト 資材,廃棄物などを通じて環境に与える影響の変化を評価する方法。
1013 環境マネジメン environmental
組織のマネジメントシステムの一部で,環境方針を策定し,実施し,
トシステム management
環境側面を管理するために用いられるシステム(JIS Q 14001参照)。
system,
(EMS)
1014 環境報告書 environment report
企業などの事業者が,最高経営者の緒言,環境保全に関する方針・目
標・行動計画,環境マネジメントに関する状況(環境マネジメントシ
ステム・環境会計・法規制遵守・環境適合設計,その他)及び環境負
荷の低減に向けた取組みなどについて取りまとめ,一般に公表するも
の。
――――― [JIS Z 0112 pdf 4] ―――――
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Z 0112 : 2008
番号 用語 定義 対応英語(参考)
1015 環境監査 environmental audit
特定される環境にかかわる監査基準(一連の方針,手順又は要求事項)
が満たされている程度を判定するために,監査証拠(監査基準に関連
し,かつ,検証できる記録,事実の記述又はその他の情報)を収集し,
それを客観的に評価するための体系的で,独立し,かつ,文書化され
たプロセス(JIS Q 19011参照)。
1016 環境会計 environmental account
企業の環境保全に対する活動を定量的に評価する手法。生産部門及び
環境部門の環境保全のための投資額,維持費用額及びそれらの効果を
物量及び金額で表したもの。
注記 経営指標としても,社外公表資料としても活用できる。
1017 環境保全コスト environmental
企業などの事業活動に起因する環境への負荷を抑制することなどを
preservation cost
目的としたコスト,及びこれに結びついたコスト。環境保全のための
投資額及びその維持のための費用額。
1018 環境リスク environmental risk
環境汚染を伴う人的行為が生態系又は人の健康に悪影響を及ぼすリ
スク,又は環境汚染などによって損害賠償を求められるといった金銭
的リスク。
1019 3R the three Rs
廃棄物の発生抑制,再使用,再資源化のことで,英語のReduce(リ
デュース),Reuse(リユース),Recycle(リサイクル)の頭文字をと
った造語(JIS Z 0108参照)。
1020 リデュース reduce
省資源化及び長寿命化といった取組みを通じて製品の製造,流通,使
用などにかかわる資源利用効率を高め,廃棄物とならざるを得ない形
での資源の利用を極力少なくする行為(JIS Z 0108参照)。
1021 リユース reuse
いったん使用された製品を回収し,必要に応じ適切な処置を施しつつ
製品として再使用を図る,又は,再使用可能な部品の利用を図る行為
(JIS Z 0108参照)。
1022 リサイクル recycle,
いったん使用した製品及び製品の製造に伴い発生した副産物を回収
recycling
し,原材料として利用(マテリアルリサイクル)又は焼却熱のエネル
ギーとして利用(サーマルリサイクル)を図る行為(JIS Z 0108参照)。
1023 適正処理 廃棄物を法に準じて適切に処理を行う行為。 appropriate treatment
注記 一般廃棄物の場合は,“廃棄物処理法”で定められた,廃棄物
を生活環境の保全上支障が生じないように収集・運搬し,衛生
的に処分,再生する行為。産業廃棄物の場合は,“廃棄物処理
法”で定められた産業廃棄物の処理方法,処理施設の基準など
を守って適切に処理する行為。
1024 減容 処理前の容積に比べ処理後の容積が縮小する状態。 volume decrease
注記 例えば,廃プラスチックの減容化には,機械的に圧縮する方法
と加熱して溶かして固める方法とに大別される。
圧縮する方法は,1/10程度で減容効果は大きくないが,異物
が多少混入しても問題はない。
溶かして固める方法は,金属などの混入を可能な限り避けな
ければならないが,減容は1/15以上で大きい効果が得られる。
1025 マテリアル material recycling
廃棄物を原料,材料として再利用する手段。“再資源化”又は“再生
リサイクル 利用”と呼ばれることもある。
注記 具体的には,使用済み製品,生産工程から出るごみなどを回収
し,利用しやすいように処理して,新しい製品の材料又は原料
として使うことを指す。
1026 ケミカル chemical recycling
使用済みの資源を,そのままではなく,化学反応によって組成変換し
リサイクル, た後にリサイクルする手法。
化学リサイクル 注記 主に,廃プラスチックの油化・ガス化・コークス炉化学燃料化
などを指す。
――――― [JIS Z 0112 pdf 5] ―――――
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JIS Z 0112:2008の国際規格 ICS 分類一覧
- 01 : 総論.用語.標準化.ドキュメンテーション > 01.040 : 用語集 > 01.040.55 : 包装及び物流(用語集)