JIS Z 0610:1998 ボックスパレット

JIS Z 0610:1998 規格概要

この規格 Z0610は、繰り返し使用するボックスパレット(ロールボックスパレットを含む)について規定。

JISZ0610 規格全文情報

規格番号
JIS Z0610 
規格名称
ボックスパレット
規格名称英語訳
Box pallets
制定年月日
1987年3月1日
最新改正日
2018年10月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

55.180.20
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
物流 2019
改訂:履歴
1987-03-01 制定日, 1993-04-01 確認日, 1998-03-20 改正日, 2003-09-20 確認日, 2008-10-01 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
ページ
JIS Z 0610:1998 PDF [6]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
Z 0610 : 1998

ボックスパレット

Box pallets

1. 適用範囲 この規格は,繰り返し使用するボックスパレット(ロールボックスパレットを含む。)につ
いて規定する。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS B 8920 ハンドトラック
JIS B 8922 産業用車輪
JIS B 8923 産業用キャスタ
JIS Z 0106 パレット用語
JIS Z 0602 平パレット試験方法
JIS Z 0612 一貫輸送用ボックスパレット試験方法
2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS Z 0106による。
3. 形式,種類,最大積載質量及び寸法
3.1 形式,種類及び記号 ボックスパレットの上部構造の形式,種類及び記号は,表1のとおりとする
(参考図1参照)。
表1 上部構造の形式,種類及び記号
形式 種類 記号 備考
固定式 積重ね可 BFS 積載部と上部構造物とが
積重ね不可 BF 固定されているもの。
折りたたみ式 積重ね可 BMS 上部構造物が必要に応じ
積重ね不可 BM て折りたたみできるもの。
取外し式 積重ね可 BCS 上部構造物が必要に応じ
積重ね不可 BC て取り外しできるもの。
備考 車輪付きの場合は,記号の前にRを付ける。

――――― [JIS Z 0610 pdf 1] ―――――

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Z 0610 : 1998
参考図1
3.2 最大積載質量 ボックスパレットの最大積載質量は,0.3t,0.5t,1t,1.5t及び2tとする。
3.3 大きさ ボックスパレットの大きさは,長さ (mm) ×幅 (mm) ×高さ (mm) によって表し,基本寸
法は表2及び表3のとおりとする。
なお,長さ及び幅の最大寸法はそれぞれ+40mmとし,突起部は含まないものとする(表2,表3の図
参照)。

――――― [JIS Z 0610 pdf 2] ―――――

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Z 0610 : 1998
表2 ボックスパレットの大きさ 表3 ロールボックスパレットの大きさ
単位mm 単位mm
長さ×幅 高さ 長さ×幅 高さ
800× 500 2 200以下 800×600 1 800以下
1 000× 800 900×800
1 100× 1 100 1 100×730
1 200× 800 1 100×800
1 200× 1 000 1 100×1 100
1 300× 1 100 1 200×1 000
備考1. 長さ及び幅につい 備考1. 長さ及び幅につい
ては,外のり寸法 ては,外のり寸法
をいう。 をいう。
2. 荷役作業に支障が 2. 荷役作業に支障が
ない突起部につい ない突起部につい
ては,+10mmま ては,+10mmま
でとする。 でとする。
4. 品質
4.1 外観 ボックスパレットは,きず,ひずみ,凹凸,変形,塗装不良,めっき不良など使用上有害な
欠点があってはならない。
4.2 安定性 ロールボックスパレットの転倒に対する安定性は,8.1の試験を行い,転倒してはならない。
4.3 始動性能 ロールボックスパレットの始動性能は,8.2の試験を行い,始動抵抗係数が0.04以下でな
ければならない。
4.4 積載面強度 ボックスパレットの積載面強度は,8.3の試験を行い,たわみ率が表4の規定以下でな
ければならない。
表4 積載面強度
単位 %
材質別 たわみ率
鋼製 形鋼・パイプ 0.7
金網 1
木製 その他 2
4.5 側板強度 上部構造物の側板強度は,8.4の試験を行い,残留たわみ量が使用上差し支えないもので
なければならない。

――――― [JIS Z 0610 pdf 3] ―――――

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Z 0610 : 1998
4.6 積重ね時の鉛直強度 積重ね式ボックスパレットの積重ね時の鉛直強度は,8.5の試験を行い,載荷
時のひずみが使用上差し支えないものでなければならない。
4.7 積重ね時の水平強度 積重ね式ボックスパレットの積重ね時の水平強度は,8.6の試験を行い,構成
部材の結合部に異常があってはならない。
5. 構造 ボックスパレットの構造は,次による。
(1) 直方形の積載面,フォークなどの差込口及び少なくとも3面の垂直側面の上部構造物をもち,積荷が
脱落しない構造とし,繰り返し使用に耐え得るものとする。
また,積重ね式のボックスパレットは,積重ね時の安定性のよいものとする。
(2) ロールボックスパレットの車輪及びキャスタは,JIS B 8922及びJIS B 8923による。この場合,車輪
は外のり寸法より常時はみ出していてはならない。
(3) 折りたたみ式のボックスパレットは,原則として折りたたんだ部分が組立て時の外のり寸法の範囲に
収まるような構造とする。
6. 寸法
6.1 差込口の高さ 差込口の高さは,60mm以上とする。
6.2 寸法許容差 ボックスパレットの長さ,幅及び高さの許容差は,±5mmとする。
7. 材料 ボックスパレットの材料は,十分な強さをもち,4.及び5.の規定に適合しなければならない。
8. 試験方法
8.1 安定性 ロールボックスパレットの車輪を適切な方法で固定し,無負荷の状態で傾斜角20度の床面
に置き,4面につき転倒の有無を調べる。ただし,自在車輪においては,最も転倒しやすい方向で試験を
行う。この場合,ロールボックスパレットが移動しないように床面に適当な突起を設ける(参考図2)。
参考図2
8.2 始動性能 ロールボックスパレットの始動性能は,JIS B 8920の9.2(始動性能試験)によって試験
を行い,始動抵抗係数を求める。この場合,最大積載質量はボックスパレットの最大積載質量とする。
8.3 積載面強度 積載面強度は,JIS Z 0602の5.2(パレットの曲げ試験方法)によって試験を行い,残
留たわみ率を求める。

――――― [JIS Z 0610 pdf 4] ―――――

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Z 0610 : 1998
8.4 側板強度 上部構造物の側板強度は,JIS Z 0612の4.2(ボックスパレットの水平荷重試験)(1)方法
Aで試験を行い,残留たわみ量を求める。この場合,荷重は,最大積載質量の0.1倍とする。
8.5 積重ね時の鉛直強度 積重ね式ボックスパレットの積重ね時の鉛直強度は,所定の積重ね荷重の
1.25倍の等分布荷重を載荷し,ひずみを測定する。
8.6 積重ね時の水平強度 積重ね式ボックスパレットの積重ね時の水平強度は,2段目以上のボックスパ
レットの自重と最大積載質量との和に水平震度係数0.1を乗じたものとし,長さ方向及び幅方向それぞれ
に負荷し,構成部材の結合部の異常の有無を調べる(参考図3)。
参考図3
9. 検査 検査は,大きさ,品質,構造及び材料について行い,3.37.の規定に適合しなければならない。
10. 製品の呼び方 製品の呼び方は,製品の名称又は規格番号,上部構造物の形式,種類,最大積載質量,
積重ね段数及び大きさによる。
例1. ボックスパレット 折りたたみ式 1t 3段積み 1 100×1 100×1 000
又はJIS Z 0610 BMS 1t×3 1 100×1 100×1 000
例2. ロールボックスパレット 車輪付き取外し式 積重ね不可 0.3t 1 100×800×1 400
又はJIS Z 0610 RBC 0.3t 1 100×800×1 400
11. 表示 ボックスパレットには,見やすい箇所に容易に消えない方法で,次の事項を表示する。
(1) 最大積載質量,積重ね段数,本体の外のり寸法(長さ×幅×高さ)
(2) 製造業者名又はその略号
(3) 製造年月又はその略号

――――― [JIS Z 0610 pdf 5] ―――――

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